私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
出エジプト記(13)—最後の3つの災い—
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このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
出エジ13 出エジプト記9章13節~10章29節
「最後の3つの災い」
1.文脈の確認
(1)エジプトに主からの10の災いが下る。
(2)10の災いの記述は、考え抜かれた形式美を持っている。
(3)3×3+1=10という形式になっている。
(4)きょうは最後の3つの災いを取り上げる。
2.メッセージのアウトライン
(1)第七の災い:雹
(2)第八の災い:いなご
(3)第九の災い:暗やみ
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)偶像礼拝の愚かさ
(2)パロの頑なさ
(3)【主】という御名
このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
Ⅰ.第七の災い:雹(9:13~35)
1.警告(9:13~19)
(1)各セットの中の最初の2つは、災いの前に警告が与えられる。
(2)各セットの中の1番目は、モーセがパロの前に立つ。時間は朝。
(3)「わたしの民を行かせ、彼らをわたしに仕えさせよ」
①単なる解放ではなく、神とイスラエルの民の関係の構築。
②神は、礼拝する民を作ろうとしておられる。
(4)災いの目的
①エジプト人に【主】がどのようなお方であるかを教えるため。
(5)雹が降る。
①あすの今ごろ
②エジプトにおいて建国の日以来、なかったこと。
③きわめて激しい雹
(6)警告
①野にいる人を避難させよ
②野にいる家畜を避難させよ
2.エジプト人の2種類の反応(9:20~21)
(1)教訓を学びつつある人
(2)教訓を学ばない人
①プライドは、合理的な思考を停止させる。
②偶像礼拝は、真の神への恐れを停止させる。
3.実行(9:22~26)
(1)動作の主体:最後の3つは、モーセの手
(2)【主】が警告された通りになった。
(3)雷と雹。火がひらめき渡った。
①雹は、エジプトでは年に3日ほど。
②雷が伴うことは皆無である。
③火が伴うのは、超自然現象である。
(4)被害の対象
①野にいた人
②野にいた獣
③野の草
④野の木
(4)災いの範囲:エジプト全土に広がったが、ゴシェンは守られた。
4.結果(9:27~35)
(1)パロの告白
①私は罪を犯した。
②【主】は正しいお方だ。
③【主】に祈ってくれ。
④私はおまえたちを行かせよう。
(2)モーセの回答
①私が町を出たら、すぐに【主】に祈ろう
②そうすれば、雹は降らなくなる。
③この地が【主】のものであることをあなたが知るためである。
④しかし、パロとその家臣の【主】への恐れは本物ではない。
(3)時期
①大麦が穂を出し、亜麻がつぼみをつけるのは、1月~2月。
②小麦とスペルト小麦(裸麦)は、3月~4月に実をつける。
(4)パロとエジプト人は、再び頑なになった。
Ⅱ.第八の災い:いなご(10:1~20)
1.警告(10:1~6)
(1)各セットの中の最初の2つは、災いの前に警告が与えられる。
(2)各セットの中の2番目は、モーセはパロの前に立つが、時間は不明。
(3)目的
①エジプト人が信じるように、しるしを行う。
②エジプトの中で【主】が行われたことを、息子や孫に語って聞かせるため。
③【主】は契約を守るお方であることを、イスラエル人が知るため。
(3)いなごが地の面をおおう。
①あす
②地は見えなくなる。
③雹の害を免れた植物が食いつくされる。
④野だけではなく、パロの王宮にもエジプト人たちの家にも満ちる。
⑤エジプトの歴史上なかったことである。
2.応答(10:7~11)
(1)家臣たちの応答
①彼らは教訓を学んだ。
②パロへの進言
*パロの知恵と力を疑い始めている。
*パロの神性をも疑い始めている。
(2)パロはモーセとアロンを呼び戻した。
①いったいだれが行くのか。
②全員が、全家畜を連れて出て行く。
③パロは壮年の男だけを行かせようとした。
④「悪意はおまえたちの顔に現れている」(新改訳)
「お前たちの前には災いが待っているのを知るがよい」(新共同訳)
⑤「壮年の男だけ行って、【主】に仕えよ」
3.実行(10:12~15)
(1)動作の主体:最後の3つは、モーセの手。
(2)災いの範囲:エジプトのみに下り、イスラエル人は守られる。
(3)終日終夜東風が吹き、朝になると東風がいなごの大軍を運んできた。
(4)エジプト全土にわたって、緑色は少しも残らなかった。
3.結果(10:16~20)
(1)災いの程度:最後の3つは、悲痛なもの。
(2)パロの悔い改め
(3)モーセの執りなしの祈り
(4)強い西風が吹き、いなごは追いやられた。
(5)パロは再び頑なになった。
Ⅲ.第九の災い:暗やみ(10:21~29)
1.警告:各セットの中の3番目には警告はない。
2.実行(10:21~23)
(1)動作の主体:最後の3つは、モーセの手。
(2)エジプト全土は3日間真っ暗闇になった。
①ゴシェンの地は守られた。
3.結果(10:24~29)
(1)妥協案
①幼子は行ってもいいが、家畜は置いていけ。
②エジプトの家畜は死んでいた。
(2)モーセはそれを拒否
①荒野に行くまでは、どの動物をいけにえにするのか不明である。
②実際、モーセの律法が与えられるのは、シナイ山に着いてからのこと。
(3)パロの心は頑なになった。
(4)両者が交渉のために顔を合わせることは、2度とない。
結論:
このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
1.
「偶像礼拝」の愚かさ
(1)第7の災いによって裁かれた神
⑱Shu シュー(太陽神ラの息子。天空の神)
⑲Nut ヌト(天空の女神)
⑳Seth セト(農業神)
21 Isis イッシス(農業の女神)
(2)第8の災いによって裁かれた神
⑳Seth セト(農業神)
21 Isis イッシス(農業の女神)
(3)第9の災いによって裁かれた神
⑱Shu シュー(太陽神ラの息子。天空の神)
⑲Nut ヌト(天空の女神)
22 Ra ラ(太陽神)
23 Khepri ケプリ(フンコロガシの頭を持つ太陽神。
糞を丸くする力が太陽を動かす力と考えられた)
24 Harakhte ホルアクティ(鷹の頭を持った太陽神)
25 Aton アトン(日輪像。太陽神)
26 Horus ホルス(両眼が月と太陽である天空の神。ハヤブサの頭を持つ)
27 Atum アトゥム(夕陽の神)
28 Thoth トト(月の神)
2.
パロの頑なさ
(1)神はパロが頑なになることを許された。
(2)これは、なぜ10の災いが必要かということと関係している。
①エジプト人を解放するだけなら、1度の災いでいい。
(3)目的
①エジプト人に、【主】とは誰かを教えるため。
②イスラエルの民に、【主】とは誰かを教えるため。
*イスラエルの民は、子孫の代までこれを記憶するのである。
③全世界に、【主】とは誰かを教えるため。
3.【主】という御名
(1)9:14
(2)10:2
(3)【主】とは契約を守る神という意味である。
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