申命記(39)逃れの町19:1~21

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逃れの町について学ぶ。

申命記 39回

「逃れの町」

申19:1~21

1.はじめに

    (1)第2の説教:契約に基づく義務

      ①総論:臣下の義務(4:44~5:33)

      ②全的従順の呼びかけ(6~11章)

      ③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)

      ④【主】に対する誓約(26:16~19)

    (2)「律法の解説と日常生活への適用」は、律法の各論的解説とその適用である。

      ①この箇所を12項目に分割して説明している。

      ②第9の項目:逃れの町(19:1~21)

  
2.メッセージのアウトライン

    (1) 3つの逃れの町(1~13節)

    (2)隣人との地境(14節)

    (3)証人に関する律法(15~21節)

  
3.結論

(1)逃れの町の歴史

(2)逃れの町の象徴的意味

逃れの町について学ぶ。

Ⅰ.3つの逃れの町(1~13節)

1.1~3節

Deu 19:1
あなたの神、【主】があなたに与えようとしておられる地の国々を、あなたの神、【主】が絶ち滅ぼし、あなたがそれらを占領し、それらの町々や家々に住むようになったとき、

Deu 19:2 あなたの神、【主】があなたに与えて所有させようとしておられるその地に、三つの町を取り分けなければならない。

Deu 19:3
あなたは距離を測定し、あなたの神、【主】があなたに受け継がせる地域を三つに区分しなければならない。殺人者はだれでも、そこに逃れることができる。

(1)ヨルダン川の東に3つ、西に3つの逃れの町を作る(民35:9~34の命令)。

      ①すでにモーセは、ヨルダン川の東で3つの町を選んでいた(申4:41~43)。

      ②彼は、自分が約束の地に入れないことを知っている。

      ③彼は、ヨルダン川の西にさらに3つの町を取り分けるように民に命じる。

    (2)「距離を測定し」、【主】が受け継がせる地域を3つに区分する。

      ①「道のりを測り」(新共同訳)

      ②当時の道路は、そのほとんどが、けもの道程度のものであった。

③イスラエル人たちは、より堅固な道路を整備し、定期的に補修した。

      ④その道のりを測って地域を3区分し、それぞれの区域に、逃れの町を置く。

      ⑤逃亡者が、国のどこからでも逃れの町に逃れることができるためである。

2.4~5節

Deu 19:4
これは、その場所に逃れて生きることができる場合、すなわち、前から憎んでいたわけではない隣人を、意図せずに打ち殺してしまった殺人者に関する規定である。

Deu 19:5
たとえば、隣人と一緒に、木を切り出そうと森に入り、木を切るために斧を手にして振り上げたところ、斧の頭が柄から抜けて隣人に当たり、その人が死んだ場合、その者はこれらの町の一つに逃れて生きることができる。

(1)逃れの町の規定は、誤って隣人を打ち殺した者に適用される。

      ①過失致死の具体例が上げられる。

        *隣人と一緒に木を切り出そうとして森に入った。

        *斧の頭が柄から抜けて隣人に当たり、その人が死んだ。

      ②その者は、逃れの町に逃げ込むことができる。

      ③逃れの町の長老たちには、その者を保護する責任があった。

④その者は、現職の大祭司が死ぬまでその町に留まった。

  *民35:25

Num 35:25
会衆は、その殺人者を血の復讐をする者の手から救い出し、彼を、逃げ込んだその逃れの町に帰してやらなければならない。彼は、聖なる油を注がれた大祭司が死ぬまで、そこにいなければならない。

        *大祭司の死は、殺人の罪が赦されたことの象徴と考えられた。

3.6~7節

Deu 19:6
血の復讐をする者が怒りの心に燃え、その殺人者を追いかけ、道が遠いためにその人に追いついて、打ち殺すようなことがあってはならない。その人は前から相手を憎んでいたわけではないから、死刑に当たらない。

Deu 19:7 それゆえ私はあなたに命じて、「三つの町を取り分けよ」と言ったのである。

(1)故意の殺人でないなら、その者は死刑にならない。

      ①血の復讐をする者は、その殺人者を追いかけ、打ち殺してはならない。

      ②「血の復讐をする者」とは、ヘブル語で「ゴエル」である。

      ③ゴエルとは、基本的には家族を守る者である。

      ④伝統的にゴエルは、血縁関係が最も近い男子のことである。

    (2)ゴエルの義務

      ①奴隷になった親戚を贖う責任がある。

        *レビ25:48~49

      ②死んだ親戚の妻をめとり、子を産まないで死んだ者の名を残す責任がある。

        *ルツ3:11~13

      ③親族が殺された場合、復讐する責任がある。

        *民35:19~28

4.8~10節

Deu 19:8
あなたの神、【主】が、あなたの父祖たちに誓ったとおりにあなたの領土を広げ、また、父祖たちに与えると約束した地をすべてあなたに与えられたなら、

Deu 19:9
すなわち、私が今日あなたに命じるこのすべての命令をあなたが守り行い、あなたの神、【主】を愛し、いつまでもその道を歩むなら、そのとき、この三つの町にさらに三つの町を追加しなさい。

Deu 19:10
あなたの神、【主】が相続地としてあなたに与えようとしておられる地で、咎のない者の血が流されることがなく、また、あなたが血の責任を負うことのないようにするためである。

(1)逃れの町は、合計9つになる。

①ヨルダン川の東に3つ、西に3つ、さらに領土が拡大したなら3つ。

②最後の3つは、実現しなかった。

③約束の地に入ると、西の3つの町が選ばれた。

④ヨシ20:7~8

Jos 20:7 彼らはナフタリの山地のガリラヤのケデシュ、エフライムの山地のシェケム、ユダの山地のキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロンを聖別した。

Jos 20:8
ヨルダンの川向こう、エリコの東の方ではルベン部族から台地の荒野のベツェルを、ガド部族からギルアデのラモテを、マナセ部族からバシャンのゴランをこれに当てた。

5.11~13節

Deu 19:11
しかし、もし人が自分の隣人を憎み、待ち伏せして襲いかかり、彼を打って死なせ、これらの町の一つに逃れるようなことがあれば、

Deu 19:12
彼の町の長老たちは人を遣わして彼をそこから引き出し、血の復讐をする者の手に渡さなければならない。彼は死ななければならない。

Deu 19:13 彼にあわれみをかけてはならない。咎のない者の血を流す罪をイスラエルから除き去りなさい。それは、あなたのためになる。

(1)殺意をもって人を殺した者には、逃れの町の規定は適用されない。

      ①殺人犯が逃れの町に逃げ込んでも、無益である。

②彼の町の長老たちは事件を調査し、それが殺人であるかどうかを判断する。

③殺人であるなら、人を遣わして殺人犯を逃れの町から引き出す。

      ④その殺人犯を「血の復讐をする者」の手に渡す。

      ⑤殺人犯にあわれみをかけてはならない。

      ⑥殺人の罪をイスラエルから除き去ることは、民の祝福につながる。

Ⅱ.隣人との地境(14節)

1.14節

Deu 19:14
あなたの神、【主】があなたに与えて所有させようとしておられる地、すなわち、あなたの受け継ぐ相続地で、あなたは先代の人々が定めた隣人との地境を移してはならない。

(1)「逃れの町の規定」と「証人に関する律法」の間にこの規定が置かれている。

①その理由はよく分からないが、この規定は非常に重要なものである。

    (2)古代中近東では、地境の石を動かすことが頻繁に起こっていた。

      ①隣人との地境を移すのは、土地を盗むのと同じことである。

      ②イスラエルの民の間にも、この悪習慣は広がった。

      ③箴22:28

Pro 22:28 昔からの地境を移してはならない。/それはあなたの先祖が設けたものだ。

      ④ホセ5:10

Hos 5:10 ユダの首長たちは、/地境を移す者のようになった。/わたしは彼らの上に/激しい怒りを水のように注ぐ。

Ⅲ.証人に関する律法(15~21節)

1.15節

Deu 19:15
いかなる咎でも、いかなる罪でも、すべて人が犯した罪過は、一人の証人によって立証されてはならない。二人の証人の証言、または三人の証人の証言によって、そのことは立証されなければならない。

(1)これは、偽りの証言を阻止するための規定である。

      ①申17:6~7(偶像礼拝に関して)

Deu 17:6 二人の証人または三人の証人の証言によって、死刑に処さなければならない。一人の証言で死刑に処してはならない。

Deu 17:7 死刑に処するには、まず証人たちが手を下し、それから民全員が手を下す。こうして、あなたがたの中からその悪い者を除き去りなさい。

      ②有罪かどうかは、二人、または三人の証人の証言によって立証される。

2.16~17節

Deu 19:16 悪意のある証人が立って、ある人に不正な証言をする場合には、

Deu 19:17 争い合うこの二人の者は【主】の前に、その時の祭司たちとさばき人たちの前に立たなければならない。

(1)証人がひとりだけという場合もあり得る。

      ①その場合は、原告と被告は、イスラエルの最高裁の前に立つ。

      ②最高裁は、祭司たちとさばき人たちから成っていた(申17:8~13)。

3.18~20節

Deu 19:18 さばき人たちはよく調べたうえで、もしその証人が偽りの証人であり、自分の同胞について偽りの証言をしていたのであれば、

Deu 19:19 あなたがたは、彼がその同胞にしようと企んでいたとおりに彼に対して行い、あなたがたの中からその悪い者を除き去りなさい。

Deu 19:20 ほかの人々も聞いて恐れ、再びこのような悪事をあなたのうちで行うことはないであろう。

(1)その証人が偽りの証人であるという判決が出た場合

      ①その罪は、第9戒違反に当たる(出20:16)。

      ②彼が同胞に対して企んでいた内容に応じて、罰を与える。

        *当然、死刑の場合もある。

    (2)訳文の比較

    「あなたがたの中からその悪い者を除き去りなさい」(新改訳2017)

    「あなたの中から悪を取り除かねばならない」(新共同訳)

    「あなたがたのうちから悪を除き去らなければならない」(口語訳)

    (3)こうすれば、偽りの証言をする人はいなくなる。

      ①現代では、死刑制度は殺人の抑制にはならないというのが通説である。

      ②しかし、聖書の人間理解は、これとは異なる。

4.21節

Deu 19:21 あわれみをかけてはならない。いのちにはいのちを、目には目を、歯には歯を、手には手を、足には足を。

(1)これは、同態復讐法と呼ばれる。

      ①出21:23~25、レビ24:17~22

      ②復讐を目的とした法ではない。

      ③適正な罰則を勧めたものである。

      ④中近東の諸国では、実際に肉体の一部を切断することが行われた。

      ⑤イスラエルで実行されたのは、「いのちにはいのちを」だけである。

    (2)イエスの教え

      ①マタ5:38~42

Mat 5:38 『目には目を、歯には歯を』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。

Mat 5:39 しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つ者には左の頬も向けなさい。

Mat 5:40 あなたを告訴して下着を取ろうとする者には、上着も取らせなさい。

Mat 5:41 あなたに一ミリオン行くように強いる者がいれば、一緒に二ミリオン行きなさい。

Mat 5:42 求める者には与えなさい。借りようとする者に背を向けてはいけません。

      ②イエスは、同態復讐法は個人の権利を守るために有効であることを認めた。

      ③しかし、信仰者は必ずしもその権利を主張しなくても良い。

      ④むしろ、信仰者は謙遜と無私の心を発揮すべきである。

      ⑤信仰者は、個人的な関係において復讐することはなく、さばきを神に委ねる。

結論

1.逃れの町の歴史

1)どこに住んでいても、逃れの町までの道のりは、50キロ以内であった。

(2)逃れの町に至る道路は、幅32キュビト(約14m)でよく整備されていた。

3)移動を妨げる障害物は、すべて取り除かれた。

4)丘は平らにされ、川には橋が架けられた。

5)分かれ道には、「逃れの町」という道標が立てられた。

6)逃れの町に入ると、快適な住居が与えられ、職業訓練が施された。

2.逃れの町の象徴的意味

1)逃れの町は、キリストの型である。

2)D・L・ムーディによる町の名前の解説

(3)ヨルダン川の東

      ①ルベン部族から台地の荒野のベツェル(安全)

②ガド部族からギルアデのラモテ(励まし)

③マナセ部族からバシャンのゴラン(幸福)

    (4)ヨルダン川の西

      ①ナフタリの山地のガリラヤのケデシュ(聖)

      ②エフライムの山地のシェケム(力)

      ③ユダの山地のキルヤテ・アルバ、すなわちヘブロン(交わり)

5)6つの名前は、キリストから与えられる祝福を象徴している。

      ①逃れの町は、近くにある。

        *イエス・キリストも近くにおられる。

      ②逃れの町に至る道は、隠されていない。

        *福音は、明確に啓示されている。

6)ヨハ14:6

Joh 14:6
イエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれも父のみもとに行くことはできません。

7)福音の3要素

      ①キリストは、私の罪のために死なれた。

      ②死んで墓に葬られた。

      ③3日目に甦られた。

8)キリストは、一時的な逃れの町ではなく、永遠の逃れの町である。

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