私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
創世記(64)—ガド、アシェル、ナフタリ、ヨセフ、ベニヤミンの将来—
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信仰者の生き方を学ぶ。
創世記64 創世記49章19節~33節
「ガド、アシェル、ナフタリ、ヨセフ、ベニヤミンの将来」
イントロ:
1.文脈を確認する。
(1)エジプトに移住してからヤコブは17年間生きた。
(2)死を前にヤコブは、息子たちの将来を預言する。
①創始者の性質が部族の性質となる。
(3)預言の順番は誕生の順ではない。
①ジルパの2人の息子、ガド、アシェル
②ビルハの息子、ナフタリ
③ラケルの2人の息子、ヨセフ、ベニヤミン
(4)預言の内容は2つである。
①土地の分割
②メシアの家系(ユダ族であることが預言された)
2.メッセージのアウトライン
(1)ガド(49:19)
(2)アシェル(49:20)
(3)ナフタリ(49:21)
(4)ヨセフ(49:22~26)
(5)ベニヤミン(49:27)
(6)ヤコブの死
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)多様性と調和
(2)世代を貫く目標
(3)幸いな死
このメッセージは、信仰者の生き方を学ぶためのものである。
Ⅰ.ガド(49:19)
1.「ガドについては、襲う者が彼を襲うが、彼はかえって彼らのかかとを襲う」(新改訳)
(1)言葉遊びがある。新改訳はうまく訳している。
(2)しかし、ガドは勇敢に立ち向かう。
2.ガドの領地はヨルダン川の東
(1)モアブ人、アモン人から襲われる。
(2)アモン人の王がガドの町々を支配した(エレ49:1)。
(3)ガドは勇敢な部族となる(申33:20)。
3.新約聖書のイメージ
(1)クリスチャンの姿(ロマ8:37)。
Ⅱ.アシェル(49:20)
1.「アシェルには豊かな食物があり/王の食卓に美味を供える」(新共同訳)
(1)物質的豊かさ(油ぎっている)。これはオリーブオイルのことである。
(2)王の食卓にもそれが供される。生活を維持する通常の食物ではない。
(3)申33:24
「アシェルは子らの中で、最も祝福されている。その兄弟たちに愛され、その足を、油の中に浸すようになれ」
2.アシェルの領地は地中海岸沿い。
(1)今でもこの地は、農地として優れている。
(2)近年、アシェルの地に石油があると解釈する人がいるが、そうではない。
Ⅲ.ナフタリ(49:21)
1.「ナフタリは放たれた雌鹿で、美しい子鹿を産む」。あるいは、「美しいことばを出す」。
(1)自由に動き回る。迅速な行動。
2.ナフタリの領地は山地。
(1)ガリラヤ湖の北の山地。
(2)彼らは、山地を自由に移動する勇士たちとなる。
(3)弁論が立つ民となる。
3.新約聖書のイメージ
(1)イエスの弟子たちは、そのほとんどがガリラヤ人。
(2)彼らはかつてのナフタリの領地出身。
(3)自由を求めて移動する勇士となった。
(4)キリストの福音を伝える使者となった。
Ⅳ.ヨセフ(49:22~26)
1.「ヨセフは実を結ぶ若枝、泉のほとりの実を結ぶ若枝、その枝は垣を越える」
(1)「実を結ぶ若枝」とは「豊かな実を結ぶ木の息子」。繁栄の約束。
(2)雨に頼らなくても、泉の水がある。
(3)枝は果樹園の垣を越えて広がる。
2.過去の歩み
(1)「弓を射る者は彼を激しく攻め、彼を射て、悩ました」
①兄たちから責められた。
②ポティファルの妻から憎まれた。
③パロの宮廷の魔術師や官吏から妬まれた。
④サタンから攻撃を受けた。
(2)「しかし、彼の弓はたるむことなく、彼の腕はすばやい」
①敵の武器に対抗する武器を持っていた。信仰、誠実、正義、愛。
(3)「これはヤコブの全能者の手により、それはイスラエルの岩なる牧者による」
①彼に勝利を与えたのは、神である。
②「ヤコブの全能者」:守り必要を満たす神。
③「牧者」:ヤコブの神からメシアが出現する。
*ゼカ11章
*ヨハ10章
④「イスラエルの岩」:メシアは岩として表現される。
3.将来の祝福
(1)「あなたを助けようとされるあなたの父の神により、また、あなたを祝福しよう
とされる全能者によって」
①「あなたの父の神」
②「全能者」
(2)3つの祝福
①「上よりの天の祝福」:夏の間に降りる夜露のこと。
②「下に横たわる大いなる水の祝福」:泉の水のこと。
③「乳房と胎の祝福」:子孫の祝福。
*マナセとエフライムが誕生した。
4.ヤコブの祝福を受ける者
(1)ヤコブが神から受けた祝福は、アブラハムとイサクが受けたものよりも大きい。
(2)ヤコブは12人の息子たちを祝福することができた。
①「永遠の丘のきわみにまで及ぶ」とは、祝福の大きさを表している。
(3)そのヤコブの祝福が、ヨセフの頭上にある。
①長子の権利はヨセフに移った。
Ⅴ.ベニヤミン(49:27)
1.「ベニヤミンはかみ裂く狼。朝には獲物を食らい、夕には略奪したものを分ける」
(1)好戦的な性格。勇士となる部族。
2.ベニヤミン族出身の者
(1)士師のエフデ(士3:15~30)
(2)サウル王
(3)ヨナタン
(4)モルデカイとエステル
(5)使徒パウロ(ロマ11:1~2)
Ⅵ.ヤコブの死(49:28~33)
1.おのおのにふさわしい祝福を与えた。
(1)ルベン、シメオン、レビでさえも祝福からもれることはなかった。
2.死の予感と希望
(1)「私は私の民に加えられようとしている」
①死後の命への希望
(2)遺体の埋葬に関する指示
①マクペラの墓地
②アブラハムとサラが葬られている。
③イサクとリベカも葬られている。
④ヤコブはレアを葬った(ラケルは別の墓に葬られた)。
3.幸いな死
(1)自分の死の瞬間を選んだかのようである。
結論:このメッセージは、信仰者の生き方を考えるためのものである。
1.多様性と調和
(1)12部族の多様性と調和
(2)クリスチャンの多様性と調和(Ⅰコリ12:12~13)
(3)賜物を生かして仕えあう祝福
2.世代を貫く目標
(1)ヤコブの子孫の将来は、エジプトではなく、カナンの地にある。
①これは、世代を超えた民族の希望である。
②今日のイスラエル建国にまでつながる希望である。
(2)信仰の継承の土台となるのは、世代を貫く目標があるということである。
3.
幸いな死
(1)すべての業を終えた。
(2)子孫の将来について確信を得た。
(3)死後の命の希望を見た。
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