30日でわかる聖書 マタイの福音書(13)

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この章にあるたとえ話は、奥義としてのメシア的王国の内容を解説している。

「マタイ13章」

イントロ:

1. 2008年元旦をエルサレムで迎えた。

(1) 歴史観と時代感覚の重要性を再認識した。

(2) クリスチャンにとっては、マタイ13章は時代感覚を養う上で重要である。

2. マタイ13章は、たとえ話の章である。

(1) なぜ、たとえで話すのか(10節)

①弟子たちには真理を示す。

②群衆からは真理を隠す。

③イザヤ6:9、10の預言が成就するため。

3. 文脈:ユダヤ人がイエスを拒否して以降「天の御国」の意味が変わった。

(1) 普遍的で永遠の王国。被造世界に対する神の支配を表している。

(2) 霊的な王国。信者の心の中にある神の支配を表している。

この中には、アダム以来のすべての信者(新生した者)が含まれている。

(3) 神政政治の王国。イスラエルに対する神の支配を表している。

モーセからサムエルまでが仲介者を通しての統治。

ダビデからゼデキヤまでが王による直接統治。

(4) メシア的王国(千年王国)

① 旧約聖書の預言の主要なテーマ

② バプテスマのヨハネとイエスのメッセージ(マタイ3:2、4:17)

③ ユダヤ人たちがイエスをメシアとして受け入れていたなら成就していた。

(5) 奥義としての王国(マタイ13:11)

①神の国のプログラムが変更された結果、挿入句のように出現した。

②ユダヤ人がイエスを拒否した時から、イエスの再臨までの期間。

③教会時代とほぼ同じ期間存続する。

④「キリスト教界」が最も適切な言葉(信者もそうでない者も含まれる)

マタイ13章にあるたとえ話は、奥義としての王国の内容を解説している。

Ⅰ.「種蒔きのたとえ」

1. 最も基本になるたとえ話

2. この時代に、福音の種は継続して蒔かれる。

3. 福音に敵対する力が働く。この世、サタン、肉。

4. 福音に対するさまざまな反応がある。

(1) 不信仰。

(2) 信仰が育たない。

(3) 学んだ真理を適用できない。

(4) 豊かな実をつける。100倍、60倍、30倍。

Ⅱ.「種の生長」(マルコ4:26~29)

1. 福音の種には、いのちが内蔵されている。

2. 福音の3つの要素

(1) イエスが私たちの罪のために死なれたこと。

(2) 墓に葬られたこと。

(3) 3日目に甦られたこと。

3. 正しい種を蒔くことが私たちの使命。

 (例話)今回の聖地旅行で、3名が決心した。

Ⅲ.「毒麦のたとえ」

1. 神は良い種を蒔かれるが、敵である悪魔はそれに対抗して悪い種を蒔く。

2. 良い麦と毒麦が並行して育ち、見分けがつかない。

3. 終わりには、本物と偽物の区別がなされる。メシア的王国への準備。

4. 悪人が栄えても、うらやましく思うな。

Ⅳ.「からし種のたとえ」

1. 始まりは小さいが、外面的には大いに拡大する(3メートルを超える)。

2. その中にサタンの影響がとどまる。鳥とは、悪魔のこと。

3. キリスト教界は世界的な広がりを見せるが、その中に異端やカルトが存在する。

(1) エホバの証人

(2) モルモン教

(3) 統一協会

Ⅴ.「パン種のたとえ」

1. 「女」とは、偽の宗教体系

(1) イゼベル(黙示録2:20)

(2) 大淫婦(黙示録17:1~8)

2. 「パン種」とは、偽りの教理

3. 「3サトン」とは、キリスト教会の3つのグループ

(1) カトリック

(2) 東方正教会

(3) プロテスタント

4. それぞれが偽りの教理を内包する。

Ⅵ.「畑に隠された宝のたとえ」

1. 宝とは、イスラエルのこと(出エジプト19:5、申命記14:2、詩篇135:4)

2. 偽りの教理が入り込むが、それでも、ユダヤ人の中から救われる者が起こされる。

3. イエスを信じるユダヤ人は、隠された宝のよう。イスラエルの残れる者。

Ⅶ.「海の真珠のたとえ」

1. 真珠が何かは、旧約聖書には言及がない。

2. 海は、異邦人の世界を象徴している(ダニエル7:2~3、黙示録17:1、15)。

3. 異邦人の中からも救われる者が起こされる。

4. 「畑を買う人」、「真珠を買う商人」はともに、すべてを犠牲にしている。主イエスの姿。

Ⅷ.「地引き網のたとえ」

1. 毒麦のたとえに似ている。神の民と不信者との共存。

2. 終わりの時に、神の民とそうでない者とがより分けられる。

(1) メシア的王国の準備となる裁き。

(2) 羊と山羊の裁き(マタイ25:31~46)と同じ。

3. 不信者はメシア的王国から除外され、信者は、メシア的王国に入れられる。

Ⅸ.「天の御国の弟子のたとえ」

1. 奥義としての王国には、新しい要素がある。

(1) 今まで啓示されていなかったので、奥義と呼ばれる。

(2) 教会もまた、奥義である。新約時代になって初めて啓示された。

2. 古い要素もある。

(1) 信仰のみによって救われるというのは、普遍的な真理。

3. 天の御国の弟子となった者は、新しい真理と古い真理を、自由に取り出せる。

結論

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