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メシアの生涯(78)—ナザレ再訪問—

  • 2013.09.23
  • マタイ9章:27〜34、マルコ6章:1〜6
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

イエスの弟子訓練について学ぶ。

「ナザレ再訪問」

§068 マタイ9:27~34

§069 マコ6:1~6

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①イエスの公生涯は、弟子訓練の段階に入っている。

    ②きょうの箇所も、弟子訓練という文脈の中で読む必要がある。

    ③きょうは、2つのセクションを取り上げる。

  (2)§68 ふたりの盲人の癒しと口のきけない悪霊の追い出し

    ①マタイの福音書だけに出てくる。

    ②ベルゼブル論争の結論が、日常的に繰り返される。

  (3)§69 ナザレ再訪問

    ①マルコとマタイに出てくる。

②最初の訪問との相違点、類似点に注目しよう。

  (4)A.T.ロバートソンの調和表

      「ふたりの盲人の癒しと口のきけない悪霊の追い出し」(§68)

      マタ9:27~34

      「ナザレ再訪問」(§69)

  マコ6:1~6、マタ13:54~58

2.アウトライン

  (1)ふたりの盲人の癒しと口のきけない悪霊の追い出し(マタ9:27~34)

    ①ふたりの盲人の癒し(27~31節)

    ②口のきけない悪霊の追い出し(32~34節)

  (2)ナザレ再訪問(マコ6:1~6)

    ①会堂で教えるイエス(1~2節a)

    ②人々の反応(2b~3節)

    ③イエスの嘆き(4~6節)

  3.結論:

    (1)証しの在り方

    (2)弟子訓練の内容

イエスの弟子訓練について学ぶ。

<ふたりの盲人の癒しと口のきけない悪霊の追い出し(マタ9:27~34)>

Ⅰ.ふたりの盲人の癒し(27~31節)

  1.27節

  「イエスがそこを出て、道を通って行かれると、ふたりの盲人が大声で、『ダビデの子よ。

私たちをあわれんでください』と叫びながらついて来た」

    
(1)盲人にとっては、イエスは希望の源であった。

      ①メシアが来られると、盲人の目が開かれるという信仰があった。

      ②根拠になっている聖句は、イザ61:1である。

      ③彼らの肉体の目は閉ざされていたが、霊の目は開かれていた。

    (2)「ダビデの子」という呼びかけ

      ①メシアのタイトルである。

      ②マタ1:1

      「アブラハムの子孫、ダビデの子孫、イエス・キリストの系図」

      ③イエスがこのタイトルを用いることはなかった。

      ④イエスは、「人の子」というタイトルを用いた。

      ⑤彼らには、イエスをメシアと信じる信仰と、その信仰に基づく熱心さがあった。

    (3)イエスが彼らを無視していることに注目すべきである。

      ①公の場での対話はない。

  
2.28節

「家に入られると、その盲人たちはみもとにやって来た。イエスが『わたしにそんなこと

ができると信じるのか』と言われると、彼らは『そうです。主よ』と言った」

  
(1)その盲人たちが家に入ると、そこは私的空間となった。

    ①そこで初めてイエスは彼らと対話された。

  (2)イエスは彼らの信仰を確認された。

    ①パリサイ人たちがイエスを公に拒否する前は、信仰に関する質問はなかった。

    ②拒否以降、イエスは癒しを求めて来る人の信仰を確認するようになった。

    ③癒しを受け取る条件は、イエスをメシアとして信じる信仰である。

  (3)彼らは信仰を告白した。

    ①「そうです。主よ」

    
②「ナイ、キュリエ」

    ③ギリシア語の「キュリオス」は、イエスの神性を示す。

3.29~30節

「そこで、イエスは彼らの目にさわって、『あなたがたの信仰のとおりになれ』と言われ

た。すると、彼らの目があいた。イエスは彼らをきびしく戒めて、『決してだれにも知ら

れないように気をつけなさい』と言われた」

  
(1)イエスによる癒し

    ①目にさわった。

    ②「あなたがたの信仰のとおりになれ」と言われた。

    ③癒しはただちに起こった。

    (2)イエスの命令

      ①沈黙の命令

      ②これは、イエスの新しいポリシーである。

4.31節

「ところが、彼らは出て行って、イエスのことをその地方全体に言いふらした」

  
(1)癒されたふたりの人は、イエスの命令に従わなかった。

Ⅱ.口のきけない悪霊の追い出し(32~34節)

  
1.32~33節a

  

「この人たちが出て行くと、見よ、悪霊につかれて口のきけない人が、みもとに連れて来られた。悪霊が追い出されると、その人はものを言った」

    
(1)これは、メシア的奇跡である。

  
2.33b~34節

「群衆は驚いて、『こんなことは、イスラエルでいまだかつて見たことがない』と言った。

しかし、パリサイ人たちは、『彼は悪霊どものかしらを使って、悪霊どもを追い出してい

るのだ』と言った」

  
(1)群衆は驚き、イエスは誰なのかと当惑した。

    ①メシア的奇跡を見たから。

    (2)パリサイ人たちは、冒涜的な言葉を吐いた。

      ①ベルゼブル論争の再現

      ②ベルゼブル論争以降、この説明が頻繁に行われるようになっていた。

<ナザレ再訪問(マコ6:1~6)>

Ⅰ.会堂で教えるイエス(1~2節a)

  
1.1~2節a

「イエスはそこを去って、郷里に行かれた。弟子たちもついて行った。安息日になったと

き、会堂で教え始められた

  
  (1)カペナウムからナザレへ

      ①南西約30キロ

      ②この訪問は、弟子たち全員を訓練するためのものでもある。

    (2)ナザレでの最初の拒否

      ①ルカ4:16~30

      ②公生涯の始まりに、故郷を訪問した。

③人びとは、イエスのメシア宣言を拒否し、イエスを殺そうとした。

    (3)ナザレ再訪問

      ①イエスの名声が広まった段階での訪問である。

      ②イエスは、弟子たちを引き連れた高名なラビとして故郷を訪問した。

      ③ナザレの人びとに再度チャンスが与えられた。

      ④ナザレの人びとによる最終的な拒否が確定する。

    (4)イエスによる安息日の重視

      ①教えの内容は、律法と預言者である。

Ⅱ.人々の反応(2b~3節)

  1.2節b

  「それを聞いた多くの人々は驚いて言った。『この人は、こういうことをどこから得たの

でしょう。この人に与えられた知恵や、この人の手で行われるこのような力あるわざは、

いったい何でしょう』」

    
(1)「この人は、こういうことをどこから得たのでしょう」

      
①直訳は、「どこから、こいつに、こういうことが」

②ギリシア語では3語。「πόθεν τούτῳ ταῦτα」

③英語では、「Where did this man get all this?」(RSV)

      ④軽蔑のニュアンスが込められている。

(2)この人に与えられた知恵や、この人の手で行われるこのような力あるわざは、

いったい何でしょう』」

  
①イエスの知恵は否定していない。

  ②イエスが奇跡を行ったことも否定していない。

  ③彼らは、イエスの力には何かの仕かけや裏があると怪しんだ。

2.3節

「『この人は大工ではありませんか。マリヤの子で、ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモンの兄弟

ではありませんか。その妹たちも、私たちとここに住んでいるではありませんか。』こう

して彼らはイエスにつまずいた」

    
(1)イエスの職業は大工である。

      ①ルカ9:62

      「だれでも、手を鋤につけてから、うしろを見る者は、神の国にふさわしくあり

ません」

②マタ11:29

「わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負

って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます」

    (2)「マリヤの子」

      
①父親のヨセフの名は出ていない。恐らくすでに死んでいたのであろう。

      ②その場合でも、通常は父の名を出すものである。「ヨセフの子イエス」

      ③母親に問題のある子の誕生の例

        *士11:1~2、ヨハ8:41、9:29参照

      ④イエスの不自然な誕生が暗示されている。

    (3)イエスの兄弟姉妹たち

      ①ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモン

        *ヤコブは、初代教会の指導者となった(使15:13~21参照)。

        *ヤコブの手紙の著者となった。

      ②姉妹たちは複数形なので、少なくとも2人以上いた。

      ③イエスには、少なくとも6人の異父兄弟姉妹たちがいた。

      ④これは、カトリックの教理(マリアの処女性)を否定する内容である。

(4)「こうして彼らはイエスにつまずいた」

  
①つい最近まで近所に住んでいた者が、預言者のように振る舞っている。

  ②プライドが許さない。

Ⅲ.イエスの嘆き(4~6節)

  
1.4節

  「イエスは彼らに言われた。『預言者が尊敬されないのは、自分の郷里、親族、家族の間

だけです』」

    
(1)イエスは自らを預言者の位置に置いている。

      ①すでにメシア宣言は終わっているが、ここでは預言者として教えている。

    (2)それがナザレの人びとには受け入れられない。

      ①ナザレは、イスラエルでは軽蔑されていた地である。

      ②軽蔑されていた者たちが、イエスを軽蔑している。

      ③偏見と不信仰の恐ろしさを思う。

    (3)イエスの格言

      ①エリヤもバプテスマのヨハネも、親しい人たちからは拒否された。

  
2.5~6節

  「それで、そこでは何一つ力あるわざを行うことができず、少数の病人に手を置いていや

されただけであった。イエスは彼らの不信仰に驚かれた。それからイエスは、近くの村々

を教えて回られた」

  
(1)少数の病人だけが癒された。

    ①公生涯のこの段階では、信仰が癒しを受けるための条件になっている。

    ②イエスは、彼らの不信仰に驚かれた。

  (2)イエスは、ナザレを去って近くの村々を教えて回られた。

    ①再びナザレに戻ることはなかった。

結論:

  1.証しの在り方

    (1)2人の盲人は、嬉しさのあまり、イエスのことをその地方全体に言いふらした。

    (2)イエスのポリシーは、沈黙すること。誤ったメシア理解を与えないためである。

(3)言い広めることではなく、イエスに従うことこそ真の感謝の表現である。

(4)証しをする際の吟味項目

  ①自分の成功を自慢していないか。

  ②聞く人に不快感を与えるような失敗談を披露していないか。

  ③沈黙のタイミングに敏感か。

  「愚か者でも、黙っていれば、知恵のある者と思われ、そのくちびるを閉じてい

れば、悟りのある者と思われる」(箴17:28)

  ④イエス・キリストを通して父なる神をたたえているか。

  2.弟子訓練の内容

    (1)12使徒を2人ずつにして派遣する時期が近い。

    (2)ナザレ再訪問には、12使徒全員が随行した。

    (3)そこで彼らは、御子イエスがナザレの人たちに拒否されるのを目撃した。

    (4)ナザレはイスラエル全体の型である。

      ①イスラエルが最終的にメシアを拒否するのは、ヨハ11:45~54である。

      「そこで彼らは、その日から、イエスを殺すための計画を立てた」(ヨハ11:53)

    (5)イエスの体験は、イエスに従う者たちの体験となる。

      ①イエスが体験した孤独は、弟子たちの体験となる。

      ②最も近い者たちから誤解されることは、弟子たちの体験となる。

    (6)弟子たちに要求されるのは、成功することではなく、忠実であるということ。

    (7)ピリ2:6~9

    「キリストは神の御姿である方なのに、神のあり方を捨てられないとは考えず、ご自

分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられました。人としての性

質をもって現れ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われま

した。それゆえ神は、この方を高く上げて、すべての名にまさる名をお与えになりま

した」

(8)ピリ2:13

「神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせて

くださるのです」

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