316　金持ちになるための祈りとは

Q：クリスチャンにとって最も大切なことは、社会的成功を収め、経済的に豊かになることだと教えられました。勝ち組としての人生を歩むことによって、人々が神の御名を崇めるようになるからです。

箴言10：22 には、「主の祝福そのものが人を富ませ、人の苦労は何もそれに加えない」とあります。つまり金持ちは神に祝福された者、貧乏人は神に祝福されていない者だということです。

お金持ちになるためには、どのような祈りが効果的かを教えてください。

A：はじめに

　とても重要な質問してくださり、ありがとうございます。この質問に関して、いつものように3つ申し上げます。

1番目に、箴言10：22の解釈が、そもそも間違っています。

（1）この聖句は、金持ちは神に祝福された者、貧乏人は神に祝福されていない者だと教えているのではありません。

（2）（口語訳）「主の祝福は人を富ませる、主はこれになんの悲しみをも加えない」

（3）これは、「神に祝された収入には、なんの問題もない」という意味です。

（4）これは、「悪銭身に付かず」の逆の真理を教えたものです。

2番目に、ある聖句を解釈するときは、他の聖句と対比させる必要があります。

（1）質問者様が受けている教えは、「繁栄の神学」と呼ばれるものです。

（2）1テモ6：6と6：9は、「繁栄の神学」を否定しています。

　　「しかし、信心があって足ることを知るのは、大きな利得である」

　　「富むことを願い求める者は、誘惑と、わなとに陥り、また、人を滅びと破壊とに沈ませる、無分別な恐ろしいさまざまの情欲に陥るのである」

3番目に、富によって祝福の度合いを判定するのは、現実から乖離したことです。

（1）私は、20代後半に会社を辞めて神学校に行く決心をしました。

（2）経済的に安定するまでの10数年間は、貧しい生活を経験しました。

（3）しかし、神に祝福されていないと感じたことは一度もありませんでした。

（4）裕福な人で、悩みを抱えている人はたくさんいます。

（5）現実的に見ると、富が多いかどうかで他人を評価する人はごく稀だと思います。

（6）祝福された人生のしるしは、「神との平和」と「心の平安」です。

（6）箴言30：7～9の祈りをお勧めします（アグルの祈り）。

「わたしは二つのことをあなたに求めます、わたしの死なないうちに、これをかなえてください。うそ、偽りをわたしから遠ざけ、貧しくもなく、また富みもせず、ただなくてならぬ食物でわたしを養ってください。飽き足りて、あなたを知らないといい、『主とはだれか』と言うことのないため、また貧しくて盗みをし、わたしの神の名を汚すことのないためです。

　　①うそ、偽りをわたしから遠ざけてください。

　　②生活に必要なものを与えてください。

（7）「繁栄の神学」は非聖書的な教えですので、そこから離れることをお勧めします。

参考になる聖句

「しかし、信心があって足ることを知るのは、大きな利得である」（1テモ6：6）

　「繁栄の神学」は、非聖書的な教えです。