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メシアの生涯(38)—断食論争—

  • 2012.11.26
  • ルカ5章:33〜39、マルコ2章:18〜22、マタイ9章:14〜17
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

クリスチャン生活の特権について学びます。

「断食論争」

§048 マコ2:18~22、マタ9:14~17、ルカ5:33~39

1.はじめに

  (1)メシア運動を吟味する3つの段階

    ①観察

    ②審問

③決定

    (2)前回の「罪を赦す権威」の箇所を境に、審問の段階に入る。

      ①この時期、イエスは公生涯の重要な時期に入っていた。

      ②パリサイ人たちとの論争が始まる。

      ③テーマは、口伝律法に関するものである。

      ④パリサイ的ユダヤ教は、口伝律法に聖書と同等か、それ以上の権威を認めた。

⑤口伝律法は、人々の生活を束縛していた。

(例話)感謝祭(11月第4木曜日)での食前の祈り

    (3)A.T.ロバートソンの調和表

イエスは、3つのたとえ話を用いて、弟子たちを弁護する。(§48)

マコ2:18~22、マタ9:14~17、ルカ5:33~39

2.アウトライン(ルカ5:33~39)

  (1)断食に関する質問

    ①誰が質問をしたのか(Who)。

    ②断食とは何か(What)。

    ③なぜ質問をしたのか(Why)。

  (2)4つのたとえ話による回答

    ①花婿の友人のたとえ

    ②新しい着物と古い着物のたとえ

    ③ぶどう酒と皮袋のたとえ

    ④古いぶどう酒のたとえ

  3.メッセージのゴール

(1)新約とパリサイ的ユダヤ教の関係

(2)クリスチャンの特権

(3)ロマ書7章と8章

このメッセージは、クリスチャン生活の特権について学ぼうとするものである。

Ⅰ.断食に関する質問

  1.誰が質問をしたのか(Who)。

  「彼らはイエスに言った。『ヨハネの弟子たちは、よく断食をしており、祈りもしていま

す。また、パリサイ人の弟子たちも同じなのに、あなたの弟子たちは食べたり飲んだりし

ています』」
(33節)

  (1)恐らくマタイが、ユダヤ教が教える断食日に宴会を開いたのであろう。

    ①イエスとその弟子たちが招かれた。

    ②非常に楽しい雰囲気の宴会であった。

  (2)マコ2:18

  「ヨハネの弟子たちとパリサイ人たちは断食をしていた。そして、イエスのもとに来

て言った。『ヨハネの弟子たちやパリサイ人の弟子たちは断食するのに、あなたの弟子

たちはなぜ断食しないのですか』」

  ①審問の段階に入っている。

  ②質問したのは、ヨハネの弟子たちとパリサイ人たち。

  ③両者はともに、古い時代に属していた。

  2.断食とは何か(What)。

    (1)旧約聖書が命じる断食の日は、たった1日である。

      ①贖罪の日だけである。

    (2)捕囚期以降、自発的に4回の断食が加わる。

      ①ゼカ8:19

      「万軍の【主】はこう仰せられる。『第四の月の断食、第五の月の断食、第七の月

の断食、第十の月の断食は、ユダの家にとっては、楽しみとなり、喜びとなり、

うれしい例祭となる。だから、真実と平和を愛せよ』」

②【主】は、断食をするかどうかにこだわっておられない。

③メシア的王国の約束を信じて、真実と平和を求めよという命令が下った。

    (3)イエス時代になると、パリサイ人たちは、週に2回断食をした。

      ①水さえ飲まない断食である。

      ②月曜と木曜に断食をした。

      ③師は、弟子たちの行動に責任を持つ。

  3.なぜ質問をしたのか(Why)。

    
はじめに

①紀元1Cのユダヤ教では、口伝律法が聖書以上に権威を持つようになっていた。

      ②イエスとパリサイ人の論争は、この口伝律法に関するものである。

      ③パリサイ人たちは、イエスもまた口伝律法に従うことを期待した。

    (1)ソフリム学派(前450年~前30年)

      ①捕囚から帰還した時期の律法学者エズラの活躍

*彼がソフリム学派を設立した。

        *ソフリムとは、書記(律法学者)のことである。

        *目的は、モーセの律法を教え、再び捕囚が起こらないようにするため。

      ②モーセの律法は、613の命令から成る。

        *その周りに「垣根」を作れば、民は律法違反の罪を犯すことがなくなる。

        *その「垣根」が、ラビ的律法である。

        *過半数が賛成した時に、それは、全世界のユダヤ人が守るべき律法となる。

      ③「子やぎを、その母親の乳で煮てはならない」(出23:19、34:26、申14:21)

        *カナン人たちは、初子のやぎを母の乳で煮て、バアルに捧げていた。

        *この命令は、カナン人の偶像礼拝からイスラエルの民を守るものとなった。

        *前1400年ごろの律法の目的が、前400年ごろには忘れ去られていた。

        *その結果、肉と乳製品を分けて食べるべきだという律法ができた。

        *これが、今日の食物規定(コシェル規定)の中心である。

    (2)タナイム学派(前30年~220年)

      ①第2の学派である。

        *タナイムとは、教師のことである。

      ②彼らは、ソフリム学派の律法を、聖書と同等か、それ以上のものと見なした。

      ③220年までは、すべてが口伝律法であった。

      ④彼らは、神はモーセに2種類の律法を与えたと教えた。

        *成文法(613の律法)

        *口伝律法

      ⑤今日のユダヤ教も、この考え方を踏襲している。

      ⑥口伝律法を暗記している人たちを、律法学者という。

        *イエスの時代、口伝律法は完成途上にあった。

        *メシアは、口伝律法に従うはずだという期待があった。

        *しかしイエスは、一貫して口伝律法に反対した。

        *バプテスマのヨハネの弟子たちは、口伝律法の断食の教えに従っていた。

      ⑦紀元300年ごろに、ユダ・ハナシの命令によって、口伝律法が文字化された。

  *約650年にわたるラビ的律法が、成文法となった。

      ⑧ソフリム学派とタナイム学派の口伝律法をミシュナという。

        *ミシュナは、ヘブル語で約1500ページである。

    (3)アモライム学派(紀元220年~500年)

      ①アモライムとは、アラム語で教師という意味である。

      ②アモライム学派は、ゲマラという注解書を残した。

        *ゲマラは、百科事典のブリタニカほどのサイズがある。

      ③タルムード

        *ミシュナ+ゲマラ=タルムード

        *口伝律法、パリサイ的律法=ミシュナ

Ⅱ.4つのたとえ話による回答

  1.花婿の友人のたとえ

「イエスは彼らに言われた。『花婿がいっしょにいるのに、花婿につき添う友だちに断食

させることが、あなたがたにできますか。しかし、やがてその時が来て、花婿が取り去ら

れたら、その日には彼らは断食します』」
(34~35節)

(1)結婚式に行くのは、ごちそうに与るためであって、断食するためではない。

①ユダヤの婚礼は、7日間続いた。

②その間、断食、喪に服す行為、重労働などは禁じられた。

  
(2)しかし、イエスが去ってからは、彼らは断食するようになる。

    ①十字架の預言がここにある。

2.新しい着物と古い着物のたとえ

「イエスはまた一つのたとえを彼らに話された。『だれも、新しい着物から布切れを引き裂いて、古

い着物に継ぎをするようなことはしません。そんなことをすれば、その新しい着物を裂くことにな

るし、また新しいのを引き裂いた継ぎ切れも、古い物には合わないのです』」
(36節)

  (1)新しい布切れは、洗うと縮む。

    ①新しい布切れを古い着物に縫い付けることはしない。

    ②それをすると、新しい着物も、古い着物も、ともにだめになる。

  3.ぶどう酒と皮袋のたとえ

「また、だれも新しいぶどう酒を古い皮袋に入れるようなことはしません。そんなことを

すれば、新しいぶどう酒は皮袋を張り裂き、ぶどう酒は流れ出て、皮袋もだめになってし

まいます。新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れなければなりません」
(37~38節)

  
(1)当時は、ぶどう酒は皮袋に入れて、ロバやラクダに乗せて運んだ。

  (2)古い革袋は、長く使用されて、伸びきっている。

    ①そこに新しいぶどう酒を入れたなら、発酵力が強いので、皮袋は破裂する。

    ②新しい革袋の場合は、弾力性に富むので、持ちこたえることができる。

  4.古いぶどう酒のたとえ

「また、だれでも古いぶどう酒を飲んでから、新しい物を望みはしません。『古い物は良

い』と言うのです」
(39節)

  (1)ぶどう酒は、古いものほど良い味がある。

①ここでの「古いぶどう酒」は、2つの解釈が可能である。

    (2)それは、パリサイ的ユダヤ教のことである。

①パリサイ人たちは、パリサイ的ユダヤ教を好み、イエスの教えを拒否する。

    (3)それは、モーセの律法を正しく解釈するユダヤ教のことである。

      ①その場合は、パリサイ的ユダヤ教が新しいぶどう酒となる。

      ②イエスがメシアであるという教えは、古いぶどう酒である。

      ③イエスの弟子たちが味わっているのは、よい味のぶどう酒である。

      ④その彼らに、新しいぶどう酒(パリサイ的ユダヤ教)を強要すべきではない。

結論

  1.新約とパリサイ的ユダヤ教の関係

はじめに

①4つのたとえ話は、すべて新約とパリサイ的ユダヤ教の関係を論じたもの。

②両者を合体させたり、調和させたりすることは不可能である。

    (1)花婿とは、イエスのことである。

      ①メシアが到来した今は、婚礼の時である。

    (2)新約は、新しい着物である。

      ①これをもって、パリサイ的ユダヤ教の繕いをすることは不可能である。

      ②新約は、それ全体が新しい着物である。

      ③イエスの教えは、新しい着物である。

      ④エレ31:31~37に新約の預言がある。

    (3)新約は、新しいぶどう酒である。

      ①パリサイ的ユダヤ教は、古いぶどう酒である。

      ②新約は、パリサイ的ユダヤ教の中には収まり切らない。

    (4)新約は、実は古いぶどう酒でもある。

      ①イエスは、モーセの律法の正しい解釈を教えるために来られた。

      ②イエスは、モーセの律法の成就として来られた。

  2.クリスチャンの責務と特権

    (例話)Dr. John Mason Good (May 25, 1764
– January 2, 1827)

      著名な英国人の学者(薬学、宗教、自然科学) 「The book of nature」

      「私は、クリスチャンの義務や教理を守ってきたが、特権に関しては、十分に体

験してこなかった」

    (1)イエスは、ご自分の働きの期間を、婚礼の期間にたとえたのである。

      ①最初のしるしは、カナの婚礼で起こった。

②荒野での40日間の断食以外に、イエスが断食をしたという記録はない。

  3.ロマ書7章と8章

    (1)律法に束縛されたクリスチャン生活(ロマ書7章クリスチャン)

    (2)聖霊に導かれたクリスチャン生活(ロマ書8章クリスチャン)

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