メシアの生涯(37)—マタイの召命—

  • 2012.11.19
  • マタイ9章:9〜13、マルコ2章:13〜17、ルカ5章:27〜32
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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マタイの召命から、教訓を学びます。

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「マタイの召命」

§047 マコ2:13~17、マタ9:9~13、ルカ5:27~32

1.はじめに

  (1)2つの癒しの記事があった。

    ①レプラ患者の癒し(この癒しは、メシア的癒しである)

    ②中風の人の癒し(罪を赦す権威)

③この箇所から、メシア運動に対する審問の段階が始まる。

    (2)A.T.ロバートソンの調和表

マタイの召命とイエスを歓迎する食事会(§47)

  マコ2:13~17、マタ9:9~13、ルカ5:27~32

    (3)この箇所で、マタイが第7番目の弟子として召されている。

      ①ペテロとアンデレ(漁師)

      ②ヤコブとヨハネ(漁師)

      ③ピリポとナタナエル

      ④そして、マタイ(レビとも呼ばれていた)

        *マタイ自身がメシア的奇跡となった。

        *そこで、彼の友人たちがイエスに興味を示し始める。

2.アウトライン(マタ9:9~13)

  (1)古いマタイ(9節)

  (2)新しいマタイ(10節)

  (3)立ちはだかる壁(11~13節)

  3.メッセージのゴール

(1)イエスの招き

(2)招きへの応答

このメッセージは、マタイの召命から、教訓を学ぼうとするものである。

Ⅰ.古いマタイ(9節a)

「イエスは、そこを去って道を通りながら、収税所にすわっているマタイという人をご覧

になって、」

1.中風の人の癒しの出来事の、直後である。

  (1)場所は、カペナウムである。

2.マタイという人が収税所にすわっていた。

  (1)マタイは、いわゆる取税人であった。

    ①英語で「publican」という。ラテン語の「publicanus」からの借用語。

    ②本来の意味は、公の職務に就く者という意味である。

  (2)同胞のユダヤ人たちから憎まれていた。

    ①現代の税務署職員とは異なる。

3.取税人の背景

  (1)ユダヤ教の口伝律法では、取税人になることは禁じられていた。

    ①取税人の職は、入札で最高額を入れた者に与えられた。

    ②取税人の仕事は、ローマ帝国の代理人として、税や罰金を徴収すること。

    ③この仕事は、大きな利益をもたらすものであった。

      *民衆から集めた額と、ローマに納める額との差額が、収入になった。

      *ローマ帝国は、その習慣を認めていた。

  (2)ユダヤ人たちが取税人を憎んだ理由

    ①取税人は、ユダヤ人たちを抑圧しているローマ帝国に加担していた。

    ②取税人は、同胞から金を盗むことによって豊かになっていた。

  (3)ユダヤ教の指導者たちは、取税人との交わりを禁止した。

    ①例外は、取税人同志の交わり。

    ②罪人との交わり。罪人とは、遊女(娼婦)の婉曲語である。

  (4)取税人には、2種類あった。

    ①所得税を徴収する取税人

    ②通行税を徴収する取税人

      *後者の方が、評判が悪い。

      *より多くのものをだまし取れるから。

      *ラビたちは、一般的には正直であることを奨励した。

*しかし、取税人にだけは嘘を言ってもいいことになっていた。

      *取税人は、盗人であるとされた。

  (5)マタイは、通行税を徴収する取税人であった。

  「収税所にすわっているマタイという人」

     ①彼は、最悪の取税人であった。

    ②ヘロデの領地の外に出て行く舟から徴税した。

    ③ダマスコからエジプトに向かう商人たちから徴税した。

*ヴィア・マリスは、キャラバン隊のルートになっていた。

    ④マタイは、富のために、名声も家族も祖国も捨てた人物である。

Ⅱ.新しいマタイ(9b~10節)

   1.9節b

  「『わたしについて来なさい』と言われた。すると彼は立ち上がって、イエスに従った」

     (1)訳文の比較

「わたしについて来なさい」(新改訳)

    「わたしに従いなさい」(新共同訳)

    「わたしに従ってきなさい」(口語訳)

    「我に從へ」(文語訳)

    「来なさい。 わたしの弟子になりなさい」(リビングバイブル)

 

     (2)マタイは、イエスの権威を認識した。

      ①突然起こったことではない。

      ②収税所は、情報の収集センターのようなものである。

      ③イエスの教え、奇跡、風貌に深い感銘を受けていた。

    (3)これは、徹底的な従順である。

      ①ルカ5:28

      「するとレビは、何もかも捨て、立ち上がってイエスに従った」

      ②マタイの福音書には、「何もかも捨て」という言葉はない。

      「自分の口でではなく、ほかの者にあなたをほめさせよ。自分のくちびるででは

なく、よその人によって」(箴27:2)

  2.10節

  「イエスが家で食事の席に着いておられるとき、見よ、取税人や罪人が大ぜい来て、イエ

スやその弟子たちといっしょに食卓に着いていた」

(1)それからしばらくして、マタイは自宅で「誕生会」を開いた。

    ①霊的新生を感謝する会である。

    ②古いマタイには考えられないような、気前のよいことが起こっている。

    ③彼自身が、メシア的奇跡になっている。

  (2)招かれた客

    ①主賓は、イエス。

    ②次席は、イエスの弟子たち6人。

    ③それ以外の招待客

      *取税人

      *罪人(娼婦)

    ④そして、その外側に群衆やパリサイ人たちがいた。

  (3)「いっしょに食卓に着いていた」

     ①ギリシア語で、「スン-アナケイミ」である。

    ②肘をついて体を横たえるという意味。

  (4)ユダヤ的視点では、食事をともにすることは、親密な交わりを意味する。

    ①黙3:20

    「見よ。わたしは、戸の外に立ってたたく。だれでも、わたしの声を聞いて戸を

あけるなら、わたしは、彼のところに入って、彼とともに食事をし、彼もわたし

とともに食事をする」

    (5)ここには、私たちへの教訓がある。

      ①外向き志向の集会、礼拝の重要性。

Ⅲ.立ちはだかる壁(11~13節)

  1.11節

  「すると、これを見たパリサイ人たちが、イエスの弟子たちに言った。『なぜ、あなたが

たの先生は、取税人や罪人といっしょに食事をするのですか』」

   (1)彼らは、審問の段階に入っているので、疑問をぶつける。

①直接イエスにではなく、弟子たちに言った。

(2)彼らの理解では、イエスは不法なことを行っている。

    ①裕福な者が、高名なラビを食事に招待することは、ほむべきことであった。

    ②しかし、マタイは取税人仲間と遊女しか招いていない。

    ③そのような場にイエスが同席していることは、理解できない。

    ④もしイエスがメシアであるなら、このような者たちと交わらないはずである。

  (3)詩1:1

  「幸いなことよ。悪者のはかりごとに歩まず、罪人の道に立たず、あざける者の座に

着かなかった、その人」

2.12節

「イエスはこれを聞いて言われた。『医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です』」

   (1)取税人や遊女は、助けを必要としている人々である。

    ①彼らは、道徳的な意味で病人である。

    ②イエスは、彼らを癒す医者である。

  (2)パリサイ人たちは、不遜にも、自分たちは霊的に健康であると考えていた。

    ①霊的癒しを必要としていない。

    ②従って、医者は必要ではない。

3.13節

「『わたしはあわれみは好むが、いけにえは好まない』とはどういう意味か、行って学ん

で来なさい。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです」

   (1)イエスは、パリサイ人たちの霊的状態を非難された。

    ①彼らは、内面(あわれみ)よりも外面(いけにえのようなもの)にこだわった。

  (2)「行って学んで来なさい」

     ①生徒を真理に導くための決まり文句(Go and learn.)

    ②「来て、見なさい」(Come and see)と同じ意味である。

  (3)イエスが示したのは、ホセ6:6である。

  「わたしは誠実を喜ぶが、いけにえは喜ばない。全焼のいけにえより、むしろ神を知

ることを喜ぶ」

   ①いけにえの否定ではない。

  ②神は、いけにえ以上に、真実な信仰、誠実、あわれみを喜ばれる。

  ③律法を守っているとの自信を持った人たちへの、皮肉に満ちた命令である。

(4)「わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです」

   ①このことばは、マタイの人生に成就した。

  ②パリサイ人たちの問題点は、自分が義人だと思っていること。

  ③自分は罪人だという認識がなければ、イエスの招きの声を聴くことは難しい

  ④イエスが人々を2分するとは、このことである。

結論

  1.イエスの招き

    (1)権威ある招き

      ①マタイが従っていた権威とは:

        *宗教的指導者たちの権威に従っていた時があった。

        *しかし、今はローマ帝国の権威に従っている。

        *彼は、富に仕えていた。

      ②マタイは、イエスの権威がいかなる地上の権威よりも上にあることを認めた。

        *実存的なイエスとの出会い。

      (例話)犬のしつけ

        *犬が主導の散歩をよく見る。

          ・引っ張り癖、拾い食い、マーキング

        *飼い主がリーダーになる必要がある。

          ・犬にとって最も幸せな状態である。

          ・リーダーウォークの重要性

    (2)恵みに満ちた招き

      ①取税人が招かれることは、奇跡的なことである。

    (3)愛に満ちた招き

      ①マタイは、神の愛の中に招かれたのである。

      (例話)メッセージの「あいうえお」(32回目「悪霊に対する権威」)

  2.招きへの応答

    (1)信仰による決断

      ①収税所を去ると、2度との取税人には戻れない。

      ②収税所そのものは、依然として活動を継続する。

      ③犠牲を伴う決断であった。

    (2)賜物を生かす人生

      ①彼の人生は、搾取から奉仕の人生に変えられた。

②取税人としての経験が生きたことであろう。

      ③しかし、彼は言葉数の多い人ではない。

        *福音書の中で、彼がイエスに質問したという記録はない。

      ④その彼が、マタイの福音書を書き残した。

        *これは、ユダヤ人に向けて書かれた福音書である。

      ⑤ここに、神の大いなる「どんでん返し」(アイロニー)がある。

      ⑥私たちも、神の「どんでん返し」になろうではないか。

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