私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
30日でわかる聖書 マタイの福音書(25)
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私たちがなすべき終末への備えとは何かを学ぶ。
「マタイ25章」
イントロ:
1. 文脈を確認する。
(1) 24章、25章で、オリーブ山での説教が終わる。
(2) イエスが預言した終末論
①エルサレムの崩壊 紀元70年に成就。
②世の終わりのしるし 第一次世界大戦。
③携挙 いつかは分からない。
④大患難時代
* 前半の3年半
* 後半の3年半
⑤地上再臨
⑥千年王国
2. 前回残した箇所
(1) いちじくの木のたとえ(ユダヤ人への励まし) 24:32~35
①いちじくの木とは、イスラエルのことではない。
②いちじくの木の葉は、夏が近いことを示す。
③「これらのこと」が見えたら、再臨は近い。
④「これらのこと」とは、「荒らす憎むべき者」(24:15)の出現。
⑤実際には、3年半後に再臨が起こる。
⑥「この時代」(大患難時代を通過するユダヤ人)が滅びることはない。
(2) 教会の携挙 24:36~42
①「ただし」とはギリシア語で「ペリ・デ」。別のテーマに入る。
②携挙の時は、誰も知らない。
③ノアの時代と同じようなことが起こる。
④信者と未信者の区分。
3. きょうの箇所(再臨への備えを教える5つのたとえ話)
(1) マルコ13:33~37
(2) 家の主人
(3) 家の管理を任されたしもべ
(4) 花婿を迎える10人の娘たち
(5) タラント
(6) 以上のたとえ話の適用が、最後に来る。
4. このメッセージは、5つのポイント(4つのたとえ話と、適用)で展開する。
5. きょうの箇所は、私たちにとってどういう意味があるのか。
(1) 知的に理解する。
(2) 心で理解する。
私たちがなすべき終末への備えとは何かを学ぶ。
Ⅰ.第1のたとえ話(家の主人) 24:43~44
1. 泥棒はいつ来るのか分からない。
2. 日頃の備えが大切。
3. 再臨を待つ信者の心構え。
(1) 目をさましている。
(2) 備えができている。
(3) 労している。
Ⅱ.第2のたとえ話(家の管理を任された僕) 24:45~51
1. 当時の習慣では、主人が管理人に任せて旅に出るのは珍しくない。
2. 管理人には、主人の命令を実行する義務がある。
3. 不忠実なしもべは、思いがけない時に帰ってくる主人から、処罰される。
4. 忠実なしもべ(備えのある者)と不忠実なしもべ(備えのない者)の差は、信仰のあるなし。
Ⅲ.第3のたとえ話(花婿を迎える10人の娘たち) 25:1~13
1. ユダヤ式結婚式の4つの段階
(1) 婚約
①両親が、子どもが幼い頃に交わすことが多かった。
②花婿の父が「花嫁料」を支払う。
③結婚式の最低1年前には行った。
④教会とキリストの婚約。十字架の死が花嫁料。エペソ5:22~32
(2) 花婿が花嫁を迎えに行く段階。
①離れた町に住んでいることが多い。
②式の準備が整うと、花婿は花嫁を迎えに行く。
③これは、教会の携挙を象徴している。
(3) 結婚式
①少人数で行う。
②キリストと教会の結婚式は、再臨の直前に天で行われる(黙示録19:6~8)。
(4)婚宴
①大人数で行う。
②7日間続くのが普通。
③婚宴は、メシア的王国を象徴している。
2. たとえ話の内容
(1) 第2の段階が背景になっている。
(2) 花嫁を連れて帰るはずの花婿が、まだ帰ってこない。
(3) 10人の娘たちが、町はずれで待っているが、何時に到着するのか分からない。
(4) 5人は愚か(油を用意していない)で、5人は賢かった(油を用意していた)。
(5) 解釈
①教会の聖徒たちは、すでに天に挙げられていることが前提となっている。
②花婿が花嫁を連れて帰ってくる。これは再臨を象徴している。
③再臨を待つ患難時代の異邦人たち。
④地上には、用意のできている異邦人と、できていない異邦人がいる。
⑤「愚かな娘」 旧約聖書の概念では救われていない人。詩篇14:1
⑥油は、聖霊を象徴している。
Ⅳ.第4のたとえ話(タラント) 25:14~30
1. 主人からの委託。
2. それぞれが異なった量の財産を委ねられた(5タラント、2タラント、1タラント)。
3. 活用
4. 清算
(1) 5タラントのしもべ 良い忠実なしもべ
(2) 2タラントのしもべ 良い忠実なしもべ
(3) 1タラントのしもべ 悪い怠け者のしもべ
5. 外の暗やみに追い出される。
(1) なんの働きもなかったからではない。
(2) 彼の不信仰が、怠惰な姿勢となって表れた。
(3) 「悪い」という言葉は、未信者にだけ適用される。
(4) 「暗やみ」=「火の池」には光がない。
(5) 神の国のために労することが大切。
Ⅴ.4つのたとえ話の適用 25:31~46
1. 異邦人のさばき
(1) 再臨のメシアが栄光の座に着いた時。
(2) 場所:ヨエル3:1~3によれば、「ヨシャパテの谷」(ケデロンの谷)
(3) さばかれるのは、大患難時代を生き延びた異邦人たち。個人に対するさばき。
2. さばきの基準
(1) 「わたしの兄弟たち」にどのような態度を取ったか。
(2) 「わたしの兄弟たち」とは、ユダヤ人のこと。
(3) 大患難時代の迫害に会うユダヤ人たちに、どのような態度を取ったか。
(4) 親ユダヤの人たちは羊の人々、反ユダヤの人たちは山羊の人々。
(5) 羊の人々は、千年王国に入り、究極的には永遠のいのちを受ける。
(6) 山羊の人々は、千年王国から除外され、永遠の刑罰を受ける。
3. 羊の人々と山羊の人々の違いは、信仰があるかないかの差である。
(1) 信仰が行いとなって表現される。
(2) 信仰と業の関係。ヤコブ2:14~26
(3) 信仰があることを、業によって示す必要がある。
結論
1. 4つのたとえ話と、適用は、「再臨を待つ心構え」を教えている。
(1) 目をさましている。
(2) 備えができている。
(3) 労している。
2. 以上のことは、すべての時代の信者に適用される。
(1) 携挙を待つ人々
(2) 大患難時代を通過する人々
3. 本物の信仰は、業によって表現される。
(1) 神に栄光を帰す生活。
(2) ユダヤ人を愛し、彼らの祝福を祈る信仰。
(3) エルサレムの平和を祈るとは、ユダヤ人の救いを祈ることである(詩篇122:6)
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