私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
30日でわかる聖書 マタイの福音書(5)山上の垂訓(1)
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マタイ5:20を字義通りに分析することによって、山上の垂訓が開かれる。
「マタイ5章 山上の垂訓(1)」
イントロ:
1.誤った教えから自分を守る方法
(1) 自分で読んで自分なりの解釈ができる。
(2) なぜその解釈をしたか説明できる。
2.解釈学の重要性
(1) 文脈
①直前直後の文脈
②聖書全体の文脈
(2) 字義通りに解釈する。
①最も自然に、普通に解釈する。
②著者は何を意図し、聞き手はそれをどう理解したか。
3.山上の垂訓は有名であるが、これほど誤解されている箇所は他にない。
(1) その名称はメッセージが語られた場所を指すだけで、内容は分からない。
(2) 救いに至る道を教えているのではない。
①天の御国に入るためには613の律法を守る必要がある。
(3) 山上の垂訓の本質は、「メシアによる律法の義の解釈」である。
①5:20 「パリサイ人の義にまさる義」
マタイ5:20を分析することによって、山上の垂訓が開かれる。
Ⅰ.文脈の確認
1. 時代的背景という文脈
(1) 旧約聖書の預言者たちは、神の国とメシア(王)の到来について預言した。
(2) 中間時代に台頭したパリサイ派は、神の国に入るために必要な義について論じた。
(3) この時代、ユダヤ人たちは「神の国に入るための義とは何か」を追求していた。
(4) パリサイ派の神学では、「律法の義」は幅広いものだった。
① 「ユダヤ人として生まれた者は、すべて神の国に入れる」
② 全イスラエルが一日でも律法を完全に守るなら、メシアは到来する。
③ 律法に熱心に生きた者は、神の国で高い地位に着くようになる。
(5) バプテスマのヨハネやナザレのイエスは、悔い改めの必要性を説いた。
(6) どちらの義が神の国に入ることを可能にしてくれるのかという疑問がわいた。
(7) イエスの答えは、マタイ5:20にある。
(8) これはきわめて現代的なテーマ
① 真理を求める姿勢は評価されるが、そこには最終的な回答はない。
② パリサイ派をどのように評価しようとも、そこには答えはない。
③ イエスの教えは、他のすべての宗教と一線を画する。
2. 啓示の進展という文脈
(1) 「天の御国(神の国)」とは、メシア的王国(千年王国)のことである。
(2) 「福音」とは、「十字架の福音」ではなく、「天の御国が近づいた」という福音。
(3) 「救い」についての理解
① 信仰により、恵みによって救われる。
② 信仰の対象は、神である。
③ 信仰の内容は、時代によって異なる。
* ローマ4:1~3 アブラハムの場合
* この時代は、イエスをメシアとして信じること。
* それが、「パリサイ人の義にまさる義」
3. 前後の文脈
(1) 3章 先駆者バプテスマのヨハネとメシアの登場
(2) 4章 メシアのテスト、メシアの戦略
(3) 5章 メシアによる「律法の義」の解釈
① ラビが弟子たちを教える伝統的なスタイル。
② 第一義的には、弟子たちに向かって語っている。
③ 伝道メッセージ的な要素も兼ね備えている。
④ イエスは旧約聖書の権威を認めた(18節)。
Ⅱ.弟子の特徴
イントロ
(1) イエスをメシアとして信じた人は、「神の義」を手に入れている。
(2) この世の基準からではなく、神の目から見た「幸い」。
(3) 「神の義」を手に入れた人の8つの特徴。
1. 前半の4つは、神との関係における弟子の特徴
(1) 「心の貧しい者」
①心が卑しいとか、心が狭いとかいう意味ではない。
②心が貧しいとは、プライドとは対極にある性質である。
③自分の霊的な貧しさを知り「自分の義」より「神の義」により頼んでいる。
④ルカ18:9~14参照
⑤神の支配と臨在は、そのような人とともにある。
(2) 「悲しむ者」
①この文脈では、罪に対して敏感な性質を言う。
②自分の罪やこの世の悪を嘆き悲しむ人のこと(詩篇119:136参照)。
③そういう人は、ただちに罪を告白して赦しを受け取る。
④地上で罪の赦しを体験し、将来、神の義の完全な実現を見て慰められる。
(3) 「柔和な者」
①弱い人のことではない。
②静かな中に神への揺るぎなき信頼を持っている人のこと。
③そういう人は、自己弁護から解放されているので人と言い争う必要がない。
④最高のお手本は、黙って十字架の死に向かわれた主イエス。
⑤そういう人は、神から多くのものを委ねられ、それを生かす人生を歩む。
(4) 「義に飢え渇いている者」
①モーセの律法によって示された「神の義」に従うことを求めている人。
②つまり、常に神との関係を第一にしているということ。
③そういう人は、肉体的な満たしだけでなく精神的、霊的満たしを体験する。
2. 後半の4つは、人との関係における弟子の特徴
(5) 「あわれみ深い者」
①回りの人々の痛みや必要を敏感に察知し、それに応えようとする性質。
②神があわれみ深いので、私たちもあわれみを示すように期待されている。
③隣人にあわれみを示した人は、自ら神のあわれみを受けるようになる。
(6) 「心のきよい者」
①行為だけでなく、動機まできよい人のこと。
②人は、聖霊によって心が砕かれ、新しく生まれ変わる必要がある。
③その時、私たちは、「アバ、父よ」(ローマ8:15)と祈り始める。
(7) 「平和をつくる者」
①何よりもまず、信者同士の間の和解と平和を求める人のこと。
②世界に平和をもたらす働きは、先ず信者同士の関係修復から。
③ヨハネ13:35 あなた方の間に愛があるなら…。
(8) 「義のために迫害されている者」
①「神の義」を追求しているために、攻撃されている人。
②迫害は神に従っていることの証拠だとされている(IIテモテ3:12)。
③これは、クリスチャン生活のイメージを大きく変える教えである。
Ⅲ.弟子の使命
1. 地の塩
(1) 塩は防腐剤。信者はこの世を腐敗から守るという役割を果たす。
①旧約時代に、イスラエルが完全に滅びなかったのは、真の信仰者のゆえである。
②この人々を、「イスラエルの残れる者」と言う。
③今の「イスラエルの残れる者」とは、メシアニック・ジューのこと。
(2) また塩は、調味料としても用いられた。
①この世の生活では失望、信者同士の交わりを通して喜びを味わう。
2. 世の光
(1) 暗い世にあって、信者には神の光を灯す役割が与えられている。
(2) 夕暮れにガリラヤ湖畔に立つと、なるほどと思える景色が目の前に広がる。
(3) 「このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせ…」(16節)。
(4) パウロの書簡(エペソ5:8、ピリピ2:15~16)
(5) 私たち自身が光なのではなく、私たちの内にキリストが生きておられる。
結論
1. 信仰による生まれ変わり。
2. この世の価値観とは一線を画した弟子の特徴。
3. その特徴を生かした生活。
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