私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q.62 旧約聖書では、神様が、敵や異教徒と戦い、女・子供に至るまで一人残らず殺せという命令を出し、実際に人殺しが行われたわけですが、どうして愛の神がそんな事を命じるのですか。
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モーセに導かれて約束の地を目指したイスラエルの民でしたが、かの地には異民族・カナン人が住み着いていました。このカナン人を一人残らず絶滅させよと神が命じる場面が旧約聖書に登場します。このような厳しい命令を、なぜ愛なる神が出したのでしょう?
無限で全知全能である神の御思いをすべて理解することは難しいですが、今回も、まずは神様に完全な信頼を置きつつ、聖書から読み取れる事を追っていきます。
Q. 質問
旧約聖書では、神様が、敵や異教徒と戦い、女・子供に至るまで一人残らず殺せという命令を出し、実際に人殺しが行われたわけですが、どうして愛の神がそんな事を命じるのですか。
A. 回答
この質問は、納得できる回答を見出すのが非常に困難なものです。
私たちは有限で、無限の神の思いを100%知ることができないからです。
それを前提に、いつものように3つ申し上げます。
1.聖書の神は、愛の神であると同時に、義の神でもあります。
(1)カナン征服戦争は、イスラエルの民が仕掛けた戦争ではありません。
(2)神がカナン人の罪を裁くために、イスラエルの民を用いたのです。
(3)アブラハムの時代から約400年間、神はカナン人の悔い改めを待っておられました。
(4)カナン人の罪が満ちた時、神は彼らを裁かれたのです。
2.聖書の神は、時間を超越した神です。
(1)私たちは、将来何が起こるか、完全に言い当てることはできません。
(2)神は、もしカナン人をそのまま放置すれば、どういう結果になるかご存知です。
(3)事実、滅びを免れたカナン人たちは、イスラエルの民に悪影響を与えるようにな
るのです。
(4)神は、より大きな悪を避けるために、残酷とも思える命令を出すことがあります。
3.聖書の神は、子どもたちを愛する神です。
(1)子どもの時に死んだ者は、神の国に入れると、私は信じています。
(2)カナン人の子どもがそのまま大人になれば、永遠の滅びに至ることになります。
(3)永遠の視点からは、子どもの時に死ぬのは、必ずしも悪いことではありません。
神の御思いをすべて理解することはできないですが、神の判断はすべて正しいと信じることはできます。
参考になる聖句
「天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い」(イザ55:9)
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