ヘブル人への手紙(17)—さらにすぐれたいけにえ—

  • 2017.10.23
  • ヘブル9章:11〜28
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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新しい契約の仲介者であるキリストが何をもたらしたかを学ぶ。

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「さらにすぐれたいけにえ」

ヘブル9:11~28

1.はじめに

  (1)この手紙が書かれた理由を再確認する。

    ①信仰が後退しつつあった第2世代のメシアニック・ジューたちへの励まし

  (2)ユダヤ教の3つの柱は、天使、モーセ、レビ的祭司である。

      ①御子は、天使に勝るお方であることが証明された。

      ②御子は、モーセに勝るお方であることも証明された。

      ③御子は、アロンに勝るお方であることの証明が続いている。

    (3)これまでの文脈

      ①地上の幕屋で行なわれた古い契約の祭儀は、限界を内包していた。

      ②古い契約は、よりすぐれた新しい契約を予期していた。

      ③新しい契約の仲介者であるキリストの奉仕は、さらにすぐれたものである。

      ④今回は、キリストの犠牲がもたらしたものについて学ぶ。

2.アウトライン

(1)永遠の贖い(11~12節)

  (2)聖め(13~14節)

  (3)新しい契約(15~22節)

  (4)天の聖所での奉仕(23~28節)

結論:

  (1)天の聖所の聖め

  (2)キリストの3つの現れ

新しい契約の仲介者であるキリストが何をもたらしたかを学ぶ。

Ⅰ. 永遠の贖い(11~12節)

  
1. 11~12節


Heb 9:11
しかしキリストは、すでに成就したすばらしい事がらの大祭司として来られ、手で造った物でない、言い替えれば、この造られた物とは違った、さらに偉大な、さらに完全な幕屋を通り、


Heb 9:12 また、やぎと子牛との血によってではなく、ご自分の血によって、ただ一度、まことの聖所に入り、永遠の贖いを成し遂げられたのです。

    
(1)キリストは、すばらしい事がらの大祭司である。

      ①すばらしい事がらとは、メシア預言の祝福である。

        *キリストを信じる者に約束された大いなる祝福のことである。

      ②それはすでに成就している。

    (2)奉仕の場の対比

      ①レビ的祭司は、人間が造った幕屋で奉仕をする。

        *地上の材料が使用されている。

        *罪ある人間の手によって建てられた。

      ②キリストは、天の幕屋で奉仕をする。

        *神の臨在の場である。

    (3)いけにえの対比

      ①レビ的祭司は、やぎと子牛との血を、罪の贖いとして毎年献げる。

        *動物の血は、罪を覆うだけで、罪の解決にはならない。

        *いわば、一年間の贖いである。

      ②キリストは、ご自分の血によって罪の贖いを成し遂げた。

        *それは、ただ一度限りのことである。「once for all」。

        *それは、永遠の贖いである。

        *過去の人にも、今生きている人にも、将来の人にも、適用される。

        *信仰によって罪の赦しを受け取る人にのみ適用される。

Ⅱ. 聖め(13~14節)

  
1. 13~14節


Heb 9:13 もし、やぎと雄牛の血、また雌牛の灰を汚れた人々に注ぎかけると、それが聖めの働きをして肉体をきよいものにするとすれば、


Heb 9:14
まして、キリストが傷のないご自身を、とこしえの御霊によって神におささげになったその血は、どんなにか私たちの良心をきよめて死んだ行いから離れさせ、生ける神に仕える者とすることでしょう。

(1)キリストの犠牲と律法の祭儀の対比(赤い雌牛の規定)

      ①民19:17

Num 19:17 この汚れた者のためには、罪のきよめのために焼いた灰を取り、器に入れて、それに湧き水を加える。

      ②イスラエル人は、死体に触れると、7日間儀式的に汚れる。

      ③赤い雌牛を焼いた灰を清い水に混ぜ、それを汚れた人に3日目と7日目に注ぐ。

      ④それによって、その人は聖められる。

      ⑤灰は、「罪のためのいけにえ」の凝縮物とされた。

      ⑥これは、いつでも簡単に用いることができた。

      ⑦赤牛一頭の灰が、数百年間の必要をまかなった。

      ⑧ユダヤ人の歴史の中で、6頭が必要とされただけだと言われている。

      ⑨神殿の再建と赤の雌牛の必要性

    (2)もし、やぎと雄牛の血、赤牛の灰にそれほどの力があるとしたら、キリストの犠

牲の力はいかばかりであろうか。

  ①キリストの血は、罪のない完璧な「神の小羊」の血である。

  ②キリストはご自身の血を、聖霊によって父なる神におささげになった。

    *キリストの死の背後には、聖霊の関与があった。

  ③その血は、私たちの良心をきよめる。

  ④死んだ行いから私たちを離れさせる。

    *死んだ行いとは、自力で聖めを得ようとする空しい努力のことである。

  ⑤私たちを生ける神に仕える者とする。

Ⅲ. 新しい契約(15~22節)

  
1. 15節


Heb 9:15
こういうわけで、キリストは新しい契約の仲介者です。それは、初めの契約のときの違反を贖うための死が実現したので、召された者たちが 永遠の資産の約束を受けることができるためなのです。

    
(1)キリストは、新しい契約の仲介者となられた。

      ①仲介者とは、敵対する当事者の間に立って、和解のために労する者である。

      ②キリストは、父なる神と私たち罪人たちの間に立つ仲介者となってくださった。

    (2)キリストは、父なる神と私たちの間の障害(さまたげ)を取り除いてくださった。

      ①キリストの死によって、モーセの律法の要求は満たされた。

      ②それゆえ、召された者たち(信じる者たち)は、永遠の資産の約束を受け取る

ことができるようになった。

③召された者たちとは、旧約時代の聖徒も新約聖書の聖徒も含む概念である。

  
2. 16~17節

Heb 9:16 遺言には、遺言者の死亡証明が必要です。

Heb 9:17 遺言は、人が死んだとき初めて有効になるのであって、遺言者が生きている間は、決して効力はありません。

    
(1)「永遠の資産の約束を受ける」という言葉から、遺言の話が出てくる。

      ①遺言の効力が発効するためには、遺言者の死が必要である。

      ②遺言者の死を証明するのは、死亡証明である。

  
3. 18~21節

Heb 9:18 したがって、初めの契約も血なしに成立したのではありません。


Heb 9:19
モーセは、律法に従ってすべての戒めを民全体に語って後、水と赤い色の羊の毛とヒソプとのほかに、子牛とやぎの血を取って、契約の書自体にも民の全体にも注ぎかけ、

Heb 9:20 「これは神があなたがたに対して立てられた契約の血である」と言いました。

Heb 9:21 また彼は、幕屋と礼拝のすべての器具にも同様に血を注ぎかけました。

    
(1)シナイ契約の発効も、契約の血を必要とした。

      ①古代中近東では、契約は血を流すことによって締結された。

      ②契約の血は、契約条項の履行を保証するものとなった。

    (2)出24:1~11とヘブ9:15~18を総合的に要約すると、以下のようになる。

      ①祭壇(神を象徴している)に血が注ぎかけられた。

      ②契約の書に血が注ぎかけれらた。

      ③民の全体に血が注ぎかけられた。

      ④血は、契約の当事者を契約条項に結びつけた。

      ⑤神は、民が契約を守るなら祝福すると約束された。

      ⑥民は、契約違反に対して自らの命を差し出した。

「これは神があなたがたに対して立てられた契約の血である」

 
   (3)礼拝のための器具にも血が注ぎかけられた。

      ①罪ある人間が触れる物は、すべて汚れるという教訓が語られている。

  
4. 22節


Heb 9:22
それで、律法によれば、すべてのものは血によってきよめられる、と言ってよいでしょう。また、血を注ぎ出すことがなければ、罪の赦しはないのです。

    
(1)血を注ぎ出すことなしには、罪の赦しはない。

      ①これは、古い契約に関しても、新しい契約に関しても言える真理である。

      ②マタ26:28

Mat 26:28 これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです。

Ⅳ. 天の聖所での奉仕(23~28節)

  
1. 23~24節


Heb 9:23
ですから、天にあるものにかたどったものは、これらのものによってきよめられる必要がありました。しかし天にあるもの自体は、これよりもさらにすぐれたいけにえで、きよめられなければなりません。


Heb 9:24
キリストは、本物の模型にすぎない、手で造った聖所に入られたのではなく、天そのものに入られたのです。そして、今、私たちのために神の御前に現れてくださるのです。

    
(1)地上の幕屋と天の幕屋の対比

      ①地上の幕屋は、天の幕屋の型である。

      ②地上の幕屋は、いけにえの血によってきよめられる必要があった。

      ③地上の幕屋はコピーであるので、動物の犠牲で十分であった。

④しかし、天にある幕屋のきよめのためには、さらにすぐれたいけにえが必要。

    (2)「さらにすぐれたいけにえ」

      ①「better sacrifices」(複数形)

      ②キリストの犠牲は、一度限りのものである。

      ③ここでの複数形は、「尊厳の複数形」と呼ばれるものである。

      ④キリストの犠牲は、古い契約に基づく数々のいけにえを終わらせた。

    (3)キリストが大祭司として奉仕しているのは、模型の幕屋でなく、本物の幕屋。

      ①私たちのために、神の御前で執りなしをしておられる。

      ②それなら、なぜ模型(ユダヤ教)に回帰する必要があるのか。

  
3. 25~26節


Heb 9:25 それも、年ごとに自分の血でない血を携えて聖所に入る大祭司とは違って、キリストは、ご自分を幾度もささげることはなさいません。


Heb 9:26
もしそうでなかったら、世の初めから幾度も苦難を受けなければならなかったでしょう。しかしキリストは、ただ一度、今の世の終わりに、ご自身をいけにえとして罪を取り除くために、来られたのです。

    
(1)キリストの犠牲は、ただ一度だけである。

      ①苦難を繰り返す必要はない。

    (2)キリストは、世の終わりに来られた。

      ①古い契約が、人間の罪性と無力さを完全に証明してから。

    (3)キリストは、罪を取り除くために来られた。

      ①これは、永遠の贖いである。

    (4)キリストは、ご自身をいけにえとして献げるために来られた。

      ①私が受けるべき罰を、その身に受けてくださった。

  
4. 27~28節

Heb 9:27 そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、


Heb 9:28
キリストも、多くの人の罪を負うために一度、ご自身をささげられましたが、二度目は、罪を負うためではなく、彼を待ち望んでいる人々の救いのために来られるのです。

    
(1)ここでは、関心が終末論に向かっている。

      ①人間の運命は、一度死ぬことと、死後にさばきを受けるということ。

      ②キリストは、この運命を変えてくださった。

    (2)キリストの来臨

      ①一度目は、多くの人の罪を負うために。

      ②二度目は、来臨を待ち望んでいる人々の救いのために。

        *これは、携挙を指す言葉である。

結論:

  1. 天の聖所の聖め

    (1)なぜ天の聖所の聖めが必要なのか。

      ①何かの理由で、天の聖所が汚された。

    (2)サタンの反逆と関係がある。

      ①ヨブ15:15

Job 15:15 見よ。神はご自身の聖なる者たちをも信頼しない。/天も神の目にはきよくない。

      ②イザ14:12~14


Isa 14:12 暁の子、明けの明星よ。/どうしてあなたは天から落ちたのか。/国々を打ち破った者よ。/どうしてあなたは地に切り倒されたのか。


Isa 14:13 あなたは心の中で言った。/『私は天に上ろう。/神の星々のはるか上に私の王座を上げ、/北の果てにある会合の山にすわろう。

Isa 14:14 密雲の頂に上り、/いと高き方のようになろう。』

      ③エゼキエル28:11~19


Eze 28:18
あなたは不正な商いで不義を重ね、/あなたの聖所を汚した。/わたしはあなたのうちから火を出し、/あなたを焼き尽くした。/こうして、すべての者が見ている前で、/わたしはあなたを地上の灰とした。

  2. キリストの3つの現れ(英語では、appearという言葉が3度出てくる)

    (1)26節(過去形の救いと関係している)


Heb 9:26
もしそうでなかったら、世の初めから幾度も苦難を受けなければならなかったでしょう。しかしキリストは、ただ一度、今の世の終わりに、ご自身をいけにえとして罪を取り除くために、来られたのです。

    (2)24節(現在形の救いと関係している)


Heb 9:24
キリストは、本物の模型にすぎない、手で造った聖所に入られたのではなく、天そのものに入られたのです。そして、今、私たちのために神の御前に現れてくださるのです。

    (3)28節(未来形の救いと関係している)


Heb 9:28
キリストも、多くの人の罪を負うために一度、ご自身をささげられましたが、二度目は、罪を負うためではなく、彼を待ち望んでいる人々の救いのために来られるのです。

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