ヘブル人への手紙(16)—さらにすぐれた幕屋—

  • 2017.10.16
  • ヘブル9章:1〜10
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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イエスは、「さらにすぐれた幕屋」で奉仕しておられることを学ぶ。

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「さらにすぐれた幕屋」

ヘブル9:1~10

1.はじめに

  (1)この手紙が書かれた理由を再確認する。

    ①信仰が後退しつつあった第2世代のメシアニック・ジューたちへの励まし

  (2)ユダヤ教の3つの柱は、天使、モーセ、レビ的祭司である。

      ①御子は、天使に勝るお方であることが証明された。

      ②御子は、モーセに勝るお方であることも証明された。

      ③御子は、アロンに勝るお方であることの証明が続いている。

    (3)ヘブ8:13と9:1はつながっている。

Heb 8:13 神が新しい契約と言われたときには、初めのものを古いとされたのです。年を経て古びたものは、すぐに消えて行きます。

      ①初めの契約は、「古びた」ので、すぐに消えて行く。

        *「アーカイオス」:時間的古さ

        *ここでは、「パレイオス」が用いられている:機能的古さ。

      ②著者は、初めの契約が「古びた」という意味を説明する。

        *礼拝規定と礼拝のための幕屋

      ③この箇所の背景は、出25~31章、35~40章である。

2.アウトライン

(1)幕屋の備品(1~5節)

  (2)祭司の奉仕(6~7節)

  (3)幕屋の限界性(8~10節)

結論:

  (1)地上の幕屋と天の幕屋の比較

  (2)ガラ3:23~26との対比

イエスは、「さらにすぐれた幕屋」で奉仕しておられることを学ぶ。

Ⅰ. 幕屋の備品(1~5節)

  
1. 1節

Heb 9:1 初めの契約にも礼拝の規定と地上の聖所とがありました。

    
(1)著者は、レビ的祭司職よりも新しい契約に基づく祭司職の方がすぐれていること

を証明しようとしている。

  ①地上での礼拝の規定と地上の聖所は、本物ではなかった。

  ②しかし、真理を教える方法としての意味はあった。

(2)地上の幕屋についての復習が始まる。

  ①詳細な説明ではなく、備品のリストアップである。

  2. 2節

Heb 9:2 幕屋が設けられ、その前部の所には、燭台と机と供えのパンがありました。聖所と呼ばれる所です。

    
(1)幕屋の構造

     ①外庭:青銅の柱と麻布で囲まれた空間。東側から中に入るようになっている。

     ②内庭:いけにえを焼いて捧げる祭壇が置かれている辺りのことである。

     ③聖所:「前部の所」とは、聖所のことである。4.5m×4.5m×9m。

     ④至聖所:聖所の奥にある空間。4.5m×4.5m×4.5m。

    (2)聖所の備品

      ①燭台(七枝の燭台)(メノラー)が向かって左に置かれていた。

      ②机と供えのパンが向かって右に置かれていた。

        *供えのパンは、12個置かれた。イスラエル12部族を象徴している。

        *英語では、「shewbread」、「showbread」、「bread of the Presence」。

  3. 3~5節a

Heb 9:3 また、第二の垂れ幕のうしろには、至聖所と呼ばれる幕屋が設けられ、


Heb 9:4
そこには金の香壇と、全面を金でおおわれた契約の箱があり、箱の中には、マナの入った金のつぼ、芽を出したアロンの杖、契約の二つの板がありました。

Heb 9:5a また、箱の上には、贖罪蓋を翼でおおっている栄光のケルビムがありました。

    (1)「第二の垂れ幕のうしろ」とは、至聖所のことである。

      ①第一の垂れ幕は、内庭から聖所に入るときに通過する幕である。

    (2)至聖所の備品

      ①金の香壇

        *金の香壇は、第二の垂れ幕の前にあった(聖所にあった)。

        *ここでは至聖所にあったことになっている。この矛盾をどう解決するか。

        *ギリシア語の「スミアステイリオン」には、「香壇」と「香炉」の2つの意

味がある。

*これは大祭司が至聖所の中に持って入る香炉のことであろう(レビ16:12)。

②全面を金で覆われた契約の箱

*マナの入った金の壷

*芽を出したアロンの杖

*十戒を書いた2枚の石版

      ③箱の上を天使ケルビムが翼を広げて覆っていた。

*そこを、「贖罪蓋」とか「恵みの座」とか言う。

    (3)至聖所には、大祭司だけが年に一度だけ入ることができた。

①ここでの強調点は、「大祭司が年に一度だけ」というところである。

  4. 5節b

Heb 9:5b しかしこれらについては、今いちいち述べることができません。

    (1)リストアップされた備品には、型としての意味があった。

      ①しかし、著者はその意味について論じようとしていない。

      ②彼の目的は、初めの契約に基づくレビ的祭司職と、新しい契約に基づく祭司職

の対比である。

    (2)幕屋そのものは、メシアの型である。

      ①幕屋は、イスラエルの民に、どのようにして神に近づくべきかを教えた。

      ②新しい契約の民である私たちは、キリストを通して神に近づく。

    (3)型を論じる際の注意点

      ①聖書に明確に書かれていないなら、安易に「型」だと言うべきではない。

②細部にわたるまで型として説明するなら、それは主観的説明である。

Ⅱ. 祭司の奉仕(6~7節)

  
1. 6節


Heb 9:6 さて、これらの物が以上のように整えられた上で、前の幕屋には、祭司たちがいつも入って礼拝を行うのですが、

    (1)「前の幕屋」とは、聖所のことである。

      ①祭司たちは、終わりのない奉仕を途切れることなく続けた。

    (2)奉仕の内容

      ①一日に2回、聖所に入って香をたく(出30:7~8)。

Exo 30:7 アロンはその上でかおりの高い香をたく。朝ごとにともしびを整えるときに、煙を立ち上らせなければならない。

Exo 30:8
アロンは夕暮れにも、ともしびをともすときに、煙を立ち上らせなければならない。これは、あなたがたの代々にわたる、【主】の前の常供の香のささげ物である。

      ②一日に2回、ともしびを整える(出27:20~21)。

      ③週に1回、供えのパンを新しくする(レビ24:5~8)。

  2. 7節


Heb 9:7
第二の幕屋には、大祭司だけが年に一度だけ入ります。そのとき、血を携えずに入るようなことはありません。その血は、自分のために、また、民が知らずに犯した罪のためにささげるものです。

    (1)「第二の幕屋」とは、至聖所のことである。

      ①そこに入るのは、大祭司だけである。

      ②全人類→イスラエルの民→レビ族→祭司(アロンの家系)→大祭司

        *外庭が、全人類とイスラエルの民を分離した。

        *内庭が、イスラエルの民とレビ族を分離した。

        *聖所が、レビ族と祭司を分離した。

        *至聖所が、祭司と大祭司を分離した。

      ③大祭司は、年に一度だけそこに入る。

        *それが、贖罪の日である(レビ16章)。

    (2)大祭司は、血を携えて至聖所に入る。

      ①血は、至聖所に入るためのチケットである。

      ②大祭司は先ず自分の罪のために至聖所に入り、血を振りかける。

*「贖いの蓋」の東側

      ③次に、再度至聖所に入り、民の罪のために血を振りかける。

        *「贖いの蓋」の上と「贖いの蓋」の前

      ④年に一度であるが、それでもこれを継続して行なう。

    (3)ここでの強調点は、神に近づくことが制限されていたという点である。

      ①大祭司だけ

      ②年に一度だけ

      ③血の犠牲だけ

    

Ⅲ. 幕屋の限界性(8~10節)

  1. 8節


Heb 9:8
これによって聖霊は次のことを示しておられます。すなわち、前の幕屋が存続しているかぎり、まことの聖所への道は、まだ明らかにされていないということです。

    (1)聖霊が教える真理

      ①聖霊は、レビ的祭儀体系の解釈者である。

      ②地上の幕屋が存続している限り、まことの聖所への道は明らかにされていない。

        *至聖所に入れるのは、大祭司が年に一度だけである。

  2. 9~10節


Heb 9:9
この幕屋はその当時のための比喩です。それに従って、ささげ物といけにえとがささげられますが、それらは礼拝する者の良心を完全にすることはできません。


Heb 9:10
それらは、ただ食物と飲み物と種々の洗いに関するもので、新しい秩序の立てられる時まで課せられた、からだに関する規定にすぎないからです。

    
(1)訳文の比較(9節a)

    「この幕屋はその当時のための比喩です」(新改訳)

    「この幕屋とは、今という時の比喩です」(新共同訳)

    「この幕屋というのは今の時代に対する比喩である」(口語訳)

    「この幕屋はその時のために設けられたる比喩(たとへ)なり、」(文語訳)

      ①地上の幕屋は、今の時代に起こっていることを教える視聴覚教材である。

    (2)レビ的祭司職の弱点は明白である。

      ①ささげ物といけにえによって、罪は一時的に覆われる。

      ②しかし、罪責感は残る。

        *「それらは礼拝する者の良心を完全にすることはできません」

    (3)レビ的祭司職は、一時的なものである。

      ①「からだに関する規定」(新改訳)、「肉の規定」(新共同訳)(口語訳)

      ②「新しい秩序の立てられる時まで課せられた」(新改訳)、「改革の時まで課せら

れている」(新共同訳)(口語訳)

③天の幕屋が現れると、地上の幕屋は役割を終える。

結論:

  1.地上の幕屋と天の幕屋の比較

(1)地上の幕屋は一時的である。

  ①神に近づくための限定的な方法しか提供できない。

  ②罪を一時的に覆うだけで、根本的な解決を与えることができない。

(2)天の幕屋は、よりすぐれた幕屋である。

      ①無制限に神に近づくことを可能にした。

      ②罪の問題を完全に解決するための「いけにえ」が用意された。

    (3)幕屋の意味

      ①ヘブル語で「ミシュカン」、英語で「tabernacle」。

      ②「宿りの場」という意味。神が臨在される場。

      ③クリスチャンは、天の幕屋へのフリーパスが与えられている。

  2.ガラ3:23~26との対比


Gal 3:23
信仰が現れる以前には、私たちは律法の監督の下に置かれ、閉じ込められていましたが、それは、やがて示される信仰が得られるためでした。


Gal 3:24 こうして、律法は私たちをキリストへ導くための私たちの養育係となりました。私たちが信仰によって義と認められるためなのです。

Gal 3:25 しかし、信仰が現れた以上、私たちはもはや養育係の下にはいません。

Gal 3:26 あなたがたはみな、キリスト・イエスに対する信仰によって、神の子どもです。

    (1)律法には、人を罪に閉じ込めるという役割があった。

(2)しかし、律法には「養育係」としての役割もあった。

  ①「養育係」とは、ローマ時代の「家庭教師」のことで、知的に優れた奴隷が、

主人の子どもを養育した。

②子どもが成人すると、養育係の役目は終了する。

③それと同じように、今は律法の役割は終わった。

(3)キリストの福音を信じる信仰によって義とされた者は、霊的な成人になった。

(4)律法に回帰することは、再び家庭教師の世話になろうとすることである。

(5)信仰の成人とは、どのような人々のことなのか。

①聖霊によるバプテスマを受けて、キリストにつく者とされた人々である。

②キリストをその身に着た人である。

*子どもが成人になると、父親はその子に、大人になった印としてトーガと

いう上着を着せた。

*パウロは、トーガをイメージして、「キリストをその身に着た」と言った。

    (6)旧約時代は、ユダヤ人とギリシア人(異邦人)の区別があった。

(7)新約時代になって、すべての人が同じ方法によって救われることになった。

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