ヘブル人への手紙(18)—一度かぎりのキリストの犠牲—

  • 2017.11.06
  • ヘブル10章:1〜18
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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キリストの犠牲の素晴らしさを学ぶ。

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「一度かぎりのキリストの犠牲」

ヘブル10:1~18

1.はじめに

  (1)この手紙が書かれた理由を再確認する。

    ①信仰が後退しつつあった第2世代のメシアニック・ジューたちへの励まし

  (2)ユダヤ教の3つの柱は、天使、モーセ、レビ的祭司である。

      ①御子は、天使に勝るお方である(1:4~2:18)。

      ②御子は、モーセに勝るお方である(3:1~6)。

      ③御子は、アロンに勝るお方である(4:14~10:18)。

      ④学んだことの適用(10:19~13:25)。

2.アウトライン

(1)旧約の犠牲(1~4節)

  (2)キリストの犠牲(5~10節)

  (3)キリストの現在の奉仕(11~14節)

  (4)新約の恵み(15~18節)

結論:

  (1)「聖なるものとされている」(10節)

  (2)「その敵がご自分の足台となるのを待っておられる」(13節)

キリストの犠牲の素晴らしさを学ぶ。

Ⅰ. 旧約の犠牲(1~4節)

  
1. 1節


Heb 10:1
律法には、後に来るすばらしいものの影はあっても、その実物はないのですから、律法は、年ごとに絶えずささげられる同じいけにえによって神に近づいて来る人々を、完全にすることができないのです。

    
(1)モーセの律法は、後に来るすばらしいものの影である。

      ①モーセの律法は、キリストとその御業を指し示す「予型」であった。

      ②しかし、そこには実体はない。

    (2)モーセの律法に基づくいけにえの限界性

      ①神は、このいけにえでは満足されない。

        *いけにえによって神に近づいてくる人々の罪を取り除くことができない。

        *罪を一時的に覆うだけである。

      ②限界性の証拠

        *年ごとに

        *絶えず

        *同じいけにえ

      ③「完全にすることができない」

*イスラエルの民は、良心が休まることはなかった。

*安心して神に近づくことができなかった。        

  2
. 2~4節


Heb 10:2
もしそれができたのであったら、礼拝する人々は、一度きよめられた者として、もはや罪を意識しなかったはずであり、したがって、ささげ物をすることは、やんだはずです。

Heb 10:3 ところがかえって、これらのささげ物によって、罪が年ごとに思い出されるのです。

Heb 10:4 雄牛とやぎの血は、罪を除くことができません。

    
(1)もし旧約のいけにえが有効なものであるなら、何が起こっていたか。

      ①いけにえをささげた人々は、罪を意識しないようになったはずである。

      ②その結果、ささげ物をすることは、やんだはずである。

      (ILL)薬を毎日服用している人は、病が完全に癒やされたとは言えない。

    (2)実際は、それとは逆のことが起こった。

      ①毎年の贖罪の日の儀式は、荘厳で麗しいものである。

      ②しかし、その儀式は、罪は一時的に覆われただけで取り除かれたわけではない

ことを、イスラエルの民に教えた。

③贖罪の日の儀式は、罪を思い出すための年中行事であった。

    (3)「雄牛とやぎの血は、罪を除くことができません」

      
①いけにえの血は、儀式的汚れを清めるためには有効であった。

      ②しかし、罪を除くことはできなかった。

Ⅱ. キリストの犠牲(5~10節)

  
1. 5~7節


Heb 10:5
ですから、キリストは、この世界に来て、こう言われるのです。/「あなたは、いけにえやささげ物を望まないで、/わたしのために、からだを造ってくださいました。

Heb 10:6 あなたは全焼のいけにえと/罪のためのいけにえとで/満足されませんでした。


Heb 10:7
そこでわたしは言いました。/『さあ、わたしは来ました。/聖書のある巻に、/わたしについてしるされているとおり、/神よ、あなたのみこころを行うために。』」

    (1)神は何を不満に思われたのか。

      ①いけにえを命じたのは神であるが、その目的は神の小羊であるメシアを指し示

すことにあった。

        *神が、いけにえの血や死体の山で喜ばれるはずがない。

      ②民は、悔い改めの心がないままでいけにえを捧げ、神に喜ばれていると思った。

        *彼らは、神が砕かれた心を求めておられることを理解しなかった。

    (2)旧約のいけにえで満足されなかった神は、御子のためにからだを用意された。

      ①これは、メシアの受肉を預言したものである。

②著者は、キリストの犠牲の優位性を論じるために、詩40:6~8を引用する。

*これは、言わば、受肉に際してのキリストの独白である。

    (3)詩40:6

Psa 40:6 あなたは、いけにえや穀物のささげ物を/お喜びにはなりませんでした。/ あなたは私の耳を開いてくださいました。
/あなたは、/全焼のいけにえも、罪のためのいけにえも、/お求めになりませんでした。

      ①「あなたは私の耳を開いてくださいました」(ヘブル語聖書)

      ②「わたしのために、からだを用意してくださいました」(七十人訳聖書)

      ③耳は体の一部である。それを体全体に見立てるのは、間違いではない。

        *修辞法の提喩、「シネクドキ」である。

      ④ヘブル書の著者は、七十人訳聖書から引用している。

    (4)詩40:7~8

Psa 40:7 そのとき私は申しました。/「今、私はここに来ております。/巻き物の書に私のことが書いてあります。

Psa 40:8 わが神。私はみこころを行うことを喜びとします。/あなたのおしえは私の心のうちにあります。」

      ①神は、キリストが自発的に神に従うことを喜ばれた。

        *動物のいけにえは、いやいや屠殺されていく。

      ②キリストの従順は、旧約聖書に書かれている。

      ③キリストは、旧約聖書のいけにえが果たせなかったことを成し遂げた。

  
2. 8~9節


Heb 10:8
すなわち、初めには、「あなたは、いけにえとささげ物、全焼のいけにえと罪のためのいけにえ(すなわち、律法に従ってささげられる、いろいろの物)を望まず、またそれらで満足されませんでした」と言い、


Heb 10:9
また、「さあ、わたしはあなたのみこころを行うために来ました」と言われたのです。後者が立てられるために、前者が廃止されるのです。

    
(1)これは、ヘブル書の著者による詩40:6~8の解釈である。

      ①神は、律法に基づくいけにえで満足されなかった。

      ②それゆえ、メシアが神の御心を行うために来られた。

      ③その結果、キリストの犠牲がささげられ、古いいけにえは廃止されるのである。

      ④詩40篇は、旧約から新約への移行を預言していたのである。

  3. 10節


Heb 10:10
このみこころに従って、イエス・キリストのからだが、ただ一度だけささげられたことにより、私たちは聖なるものとされているのです。

    
(1)キリストのからだが、ただ一度だけささげられたことにより、信じる者は聖なる

ものとされた。

  ①これは、位置的真理である。

Ⅲ. キリストの現在の奉仕(11~14節)

  
1. 11~13節


Heb 10:11
また、すべて祭司は毎日立って礼拝の務めをなし、同じいけにえをくり返しささげますが、それらは決して罪を除き去ることができません。

Heb 10:12 しかし、キリストは、罪のために一つの永遠のいけにえをささげて後、神の右の座に着き、


Heb 10:13 それからは、その敵がご自分の足台となるのを待っておられるのです。

    
(1)レビ的祭司の奉仕

      ①毎日立って礼拝の務めを行う(毎日立つのは、仕事が完了していないから)。

      ②同じいけにえを繰り返しささげる。

      ③それらは、決して罪を除き去ることができない。

    (2)キリストの奉仕

      ①罪のために永遠のいけにえをただ一度ささげた。

      ②神の右の座に着いた。

        *栄誉と力と父の寵愛がある座である。

      ③敵がご自分の足台となるのを待っておられる。

        *これは、詩110:1からの引用である。

  
2. 14節

Heb 10:14 キリストは聖なるものとされる人々を、一つのささげ物によって、永遠に全うされたのです。

    
(1)キリストの犠牲によって何がもたらされたのか。

      ①「聖なるものとされる人々」とは、この世から分かたれた人々である。

      ②信仰によって救われた人々である。真の信者である。

      ③「彼らの救いは、永遠に全うされた」

    
(2)「彼らの救いは、永遠に全うされた」とは、どういう意味なのか。

      ①神の前に安心して立てるようになった。

        *キリストの義によって可能になった。

      ②罪責感が処理され、完全な良心を持つようになった。

        *神は、これ以上の犠牲を要求されない。

Ⅳ. 新約の恵み(15~18節)

  
1. 15~16節

Heb 10:15 聖霊も私たちに次のように言って、あかしされます。


Heb 10:16
「それらの日の後、わたしが、/彼らと結ぼうとしている契約は、これであると、/主は言われる。/わたしは、わたしの律法を彼らの心に置き、/彼らの思いに書きつける。」/またこう言われます。

    
(1)新しい契約の預言は、エレ31:33に預言されていた。

      ①聖霊は、旧約聖書の中で、新しい契約を証ししておられた。

 
 2. 17~18節

Heb 10:17 「わたしは、もはや決して彼らの罪と不法とを思い出すことはしない。」


Heb 10:18 これらのことが赦されるところでは、 罪のためのささげ物はもはや無用です。

    
(1)神は、信じる者の罪と不法を思い出すことはない。

      ①これは、エレ31:34の預言である。

    (2)今は新しい契約の時代になった。

      ①それゆえ、古い契約のささげ物は無用である。

      ②ユダヤ教に回帰しようとするのは、無意味なことである。

    (3)「罪のためのささげ物はもはや無用です」

      
①これで、ヘブル書の教理的部分が終わる。

      ②次回からは、適用に入る。

結論:

  1. 「聖なるものとされている」(10節)


Heb 10:10
このみこころに従って、イエス・キリストのからだが、ただ一度だけささげられたことにより、私たちは聖なるものとされているのです。

    (1)これは、位置的真理である。

    (2)成長したクリスチャンだけでなく、すべての信者に適用される。

    (3)キリストの犠牲によって勝ち取られた祝福である。

    (4)信者は、キリストにあって義とされている。

    (5)信者は、神により、神に対して、神のために、義とされている。

    (6)これは、パウロ書簡では、「義認」と称される。

    (7)1コリ6:11


1Co 6:11
あなたがたの中のある人たちは以前はそのような者でした。しかし、主イエス・キリストの御名と私たちの神の御霊によって、あなたがたは洗われ、聖なる者とされ、義と認められたのです。

    (8)聖霊が時間をかけて信者の内に行われる「聖化」とは、区別すべきである。

  2. 「その敵がご自分の足台となるのを待っておられる」(13節)

    (1)詩110:1


Psa 110:1 【主】は、私の主に仰せられる。/「わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまでは、/わたしの右の座に着いていよ。」

    (2)ピリ2:10~11


Php 2:10 それは、イエスの御名によって、天にあるもの、地にあるもの、地の下にあるもののすべてが、ひざをかがめ、

Php 2:11 すべての口が、「イエス・キリストは主である」と告白して、父なる神がほめたたえられるためです。

    (3)信者は、義とされているだけでなく、キリストとともに支配するようになる。

      
①このことは、再臨の時に起こる。

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