60分でわかる旧約聖書(36)ゼパニヤ書

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ゼパニヤ書の内容について学ぶ。

60 分でわかる旧約聖書( 36 )「ゼパニヤ書」

1.はじめに

(1)ゼパニヤ書の位置づけ

①大預言書(the Major Prophets)

*イザヤ書、エレミヤ書、哀歌、エゼキエル書、ダニエル書

②小預言書(the Minor Prophets)

*ホセア書からマラキ書までの12書。

③ゼパニヤ書は、捕囚期前預言書(12)のひとつである。

 

(2)預言者ゼパニヤ

Zep 1:1 ユダの王、アモンの子ヨシヤの時代に、クシの子ゼパニヤにあった【主】のことば。クシはゲダルヤの子、ゲダルヤはアマルヤの子、アマルヤはヒゼキヤの子である。

①ゼパニヤという名前の意味は、「【主】が隠される者」である。

②彼は、ヨシヤ王の時代にユダで活躍した預言者である(前640〜609年)。

*ヒゼキヤ(善王)-マナセ-アモン-ヨシヤ(善王)

*ユダには、約半世紀の悪政があった。

*ヨシヤ王の時代に、南王国(ユダ)でリバイバルが起こった。

③ゼパニヤの家系は4代前まで遡って記されている。

*クシ─ゲダルヤ─アマルヤ─ヒゼキヤ

*これは珍しいことである。

④父の名が記されている預言者が数名いる。

*イザヤ、エレミヤ、エゼキエル、ホセア、ヨエル、ヨナ

⑤2代前まで記されているのは、ゼカリヤである。

⑥それ以外の預言者たちは、父の名が明かされていない。

⑦4代前まで記されている理由は、ヒゼキヤ王にある(2列18:1〜20:20)。

*ゼパニヤは、王家の出であることを大いに活用したと思われる。

⑧同時代の預言者としては、ナホム、ハバクク、エレミヤがいる。

 

(3)ゼパニヤのメッセージ

①ユダは、霊的リバイバルを経験したが、宮廷の中は依然として腐敗していた。

②その時代に対する彼のメッセージのテーマは、「【主】の日」である。

*ヨエルは、「【主】の日」(大患難時代)に関する預言をした。

③ゼパニヤのメッセージの2面性(闇と光)

*世界を襲う神の裁きが来るという警告のメッセージ

*神は悔い改める者を赦し回復してくださるという希望のメッセージ

 

2.アウトライン

Ⅰ.闇の部分:裁きの宣言( 1:2~3:7)

1.全地に下る裁き(1:2~3)

2.ユダとエルサレムに下る裁き(1:4~2:3)

3.周辺諸国に下る裁き(2:4~15)

4.エルサレムに下る裁き(3:1~7)

Ⅱ.光の部分:回復の預言(3:8~20)

1.再臨(3:8)

2.諸国の回復(3:9~10)

3.イスラエルの回復(3:11~20)

 

結論:ゼパニヤ書の終末論

 

ゼパニヤ書の内容について学ぶ。

Ⅰ.闇の部分:裁きの宣言( 1 2 3 7

1.全地に下る裁き(1:2~3)

(1)2節

Zep 1:2 わたしは必ず地の面から、/すべてのものを取り除く。/──【主】の御告げ─

①「わたしは地の面からすべてのものを一掃する」(新共同訳)

*箒によって地の面が掃き清められるというイメージが浮かぶ。

*ノアの時代には、地は洪水によって滅ぼされた。

 

(2)3節

Zep 1:3 わたしは人と獣を取り除き、/空の鳥と海の魚を取り除く。/わたしは、悪者どもをつまずかせ、/人を地の面から断ち滅ぼす。/──【主】の御告げ──

①一掃される順番は、人、獣、空の鳥、海の魚の順である。

*これは、天地創造の時の順番が逆になったものである(創1:20〜26)。

②【主】の日の目的は、地上から悪を除き去ることである。

*神は罪に対しては厳しいが、罪人に対しては優しいお方である。

*それゆえ、さまざまな方法を通して、私たちに警告を発してくださる。

 

2.ユダとエルサレムに下る裁き(1:4~2:3)

(1)普遍的な裁きの次に、神の民であるユダに下る裁きが預言される。

①普遍的な裁き以上に厳しい裁きがユダとエルサレムの上に下る。

②エルサレムは神の都であり、指導者たちの背信は見逃すことができない。

 

(2)裁かれる5種類の人々

①バアルの残りの者(ヨシヤ王の宗教改革以降も、バアル礼拝者が残っていた)

②偶像に仕える祭司

③天の万象を拝む者ども(申4:19は、天体の礼拝を禁じている)

④【主】に誓いを立てて礼拝をしながら、ミルコムに誓いを立てる者ども

⑤【主】に従うことをやめた者たち

*ゼパニヤはまず、神の民の宗教的な罪を指摘した。

*偶像礼拝は、すべての堕落の根底にある罪である。

 

(3)それ以外の裁かれる人々

①王家の者たち

②商人たち

 

(4)【主】の日の描写

Zep 1:14 【主】の大いなる日は近い。/それは近く、非常に早く来る。/聞け。【主】の日を。勇士も激しく叫ぶ。

Zep 1:15 その日は激しい怒りの日、/苦難と苦悩の日、荒廃と滅亡の日、/やみと暗黒の日、雲と暗やみの日、

Zep 1:16 角笛とときの声の日、/城壁のある町々と高い四隅の塔が襲われる日だ。

①【主】の日(大患難時代)の目的は、地上から罪と罪人を一掃すること。

②偶像も富も、その日に彼らを救い出すことはできない。

③黙6:15〜17には、大患難時代に起こる叫びが記されている。

④大患難時代が来ることを認めることは、伝道の動機になる。

⑤キリストを信じた者は、神の怒り(大患難時代)から解放されている。

 

3.周辺諸国に下る裁き(2:4~15)

(1)周辺諸国が裁きを受けるとするなら、ユダは、より厳しい裁きを受ける。

①ペリシテの地(イスラエルの西)

②モアブとアモン(イスラエルの東)

③エチオピヤ(イスラエルの南)

④アッシリヤ(イスラエルの北)。

 

4.エルサレムに下る裁き(3:1~7)

(1)エルサレムの4つの罪

①預言者の呼びかけを聞こうともしない町

②預言者が語る懲らしめを受け入れようともしない町

③【主】に信頼しない町

④神に近づこうともしない町

 

(2)神の民がいかに不正を行ったとしても、【主】は正しいお方である。

①マタ23:37で、主イエスはエルサレムのために嘆かれた。

Mat 23:37 ああ、エルサレム、エルサレム。預言者たちを殺し、自分に遣わされた人たちを石で打つ者。わたしは、めんどりがひなを翼の下に集めるように、あなたの子らを幾たび集めようとしたことか。それなのに、あなたがたはそれを好まなかった。

 

Ⅱ.光の部分:回復の預言( 3 8 20

1.再臨(3:8)

Zep 3:8 それゆえ、わたしを待て。/──【主】の御告げ──/わたしが証人として立つ日を待て。/わたしは諸国の民を集め、/もろもろの王国をかき集めてさばき、/わたしの憤りと燃える怒りを/ことごとく彼らに注ぐ。/まことに、全地はわたしのねたみの火によって、/焼き尽くされる。

(1)8節は、ハルマゲドンの戦いとイスラエルの回復の預言である。

①大患難時代の最後に、ハルマゲドンの戦いが戦われる。

②諸国の軍隊が結集してイスラエルを滅ぼそうとする。

③その時、メシアが地上に再臨され、敵は滅ぼされる。

 

2.諸国の回復(3:9~10)

(1)9節

Zep 3:9 そのとき、わたしは、/国々の民のくちびるを変えてきよくする。/彼らはみな【主】の御名によって祈り、/一つになって主に仕える。

①大患難時代に救われる異邦人がいる。【主】の御名を呼ぶ者は救われる。

②彼らは、「羊の異邦人」である。

*大患難時代においてユダヤ人を助ける異邦人たち(マタ25:31〜46)。

③彼らは、そのくちびるが清くされる民である。

④彼らは、千年王国においては一つの言語を語り、神を礼拝するようになる。

 

(2)10節

Zep 3:10 クシュの川の向こうから、/わたしに願い事をする者、/わたしに散らされた者たちが/贈り物を持って来る。

「わたしに散らされた者」とは、離散の地にいるユダヤ人たちのことである。

②その彼らが、イスラエルの地に帰還して来る。

「クシュの川の向こうから」には「地の果てから」というニュアンスがある。

④羊の異邦人の助けにより、離散の民は、贈り物を携えて帰還して来る。

 

3.イスラエルの回復(3:11~20)

(1)11節

Zep 3:11 その日には、あなたは、/わたしに逆らったすべてのしわざのために、/恥を見ることはない。/そのとき、わたしは、/あなたの中からおごり高ぶる者どもを取り去り、/あなたはわたしの聖なる山で、/二度と高ぶることはない。

①神は、イスラエルの中からも罪と罪人を取り去られる。

*イスラエルは、過去の自分の行為のゆえに恥を見ることがなくなる。

②神はイスラエルの中に真の信仰者を起こし、彼らを祝福される。

*彼らは、「イスラエルの残れる者」たちである。

③新生体験をしたイスラエルの民は、【主】に似た者と変えられて行く。

 

(2)14~15節

Zep 3:14 シオンの娘よ。喜び歌え。/イスラエルよ。喜び叫べ。/エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。

Zep 3:15 【主】はあなたへの宣告を取り除き、/あなたの敵を追い払われた。/イスラエルの王、【主】は、/あなたのただ中におられる。/あなたはもう、わざわいを恐れない。

①イスラエルの民の回復は、最終的には「約束の地への帰還」につながる。

②「喜び歌え」「喜び叫べ」「喜び」「勝ち誇れ」

③この喜びがいかに大いなるものであるを示す4つの類似の言葉

④主イエスを信じる私たちも、喜ぶように命じられている。

1Th 5:16 いつも喜んでいなさい。

1Th 5:17 絶えず祈りなさい。

1Th 5:18 すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

 

 

結論:ゼパニヤ書の終末論

1 .【主】の日(大患難時代)が襲ってくる。

1 )悪と悪人を一掃するための神の方法である。

2 )大患難時代においても、救われる異邦人がいる。

①彼らは、「羊の異邦人」であり、イスラエルを助ける。

3 )大患難時代はイスラエルをメシアに導く神の方法である。

 

2 .メシアが再臨される。

1 )ハルマゲドンの戦い

2 )イスラエルの悔い改めと回心

3 )メシアの再臨

 

3 .イスラエルに喜びが湧き上がる。

Zep 3:15 【主】はあなたへの宣告を取り除き、/あなたの敵を追い払われた。/イスラエルの王、【主】は、/あなたのただ中におられる。/あなたはもう、わざわいを恐れない。

Zep 3:16 その日、エルサレムはこう言われる。/シオンよ。恐れるな。気力を失うな。

Zep 3:17 あなたの神、【主】は、あなたのただ中におられる。/救いの勇士だ。/主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、/その愛によって安らぎを与える。/主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。

1 )イスラエルの罪が取り除かれ、神の裁きが取り去られた。

2 )イスラエルの敵は、【主】によって滅ぼされた。

3 )【主】が王としてエルサレムに住み、そこから全世界を統治される。

①これと同じことを、エレミヤもまた預言している。

Jer 3:16 その日、あなたがたが国中にふえて多くなるとき、──【主】の御告げ──彼らはもう、【主】の契約の箱について何も言わず、心にも留めず、思い出しもせず、調べもせず、再び作ろうともしない。

Jer 3:17 そのとき、エルサレムは『【主】の御座』と呼ばれ、万国の民はこの御座、【主】の名のあるエルサレムに集められ、二度と彼らは悪いかたくなな心のままに歩むことはない。

4 )イスラエルは敵を恐れる必要がなくなり、不安や恐れから解放された。

5 )神ご自身がイスラエルの民との交わりを喜んでくださる。

 

4 .ゼパニヤ書の終末論から学ぶ教訓

1 )ヨハ 3 16

Joh 3:16 神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。

 

2 )ゼパ 3 17

Zep 3:17 あなたの神、【主】は、あなたのただ中におられる。/救いの勇士だ。/主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、/その愛によって安らぎを与える。/主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。

 

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