創世記(41)—ヤコブの霊的体験—

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このメッセージでは...

救いの本質と、救いの方法を学ぶ。

創世記41 創世記27章41節~28章22節

「ヤコブの霊的体験」

イントロ:

1.アブラハム契約は、聖書全体を理解するための鍵である。

2.アブラハム、イサク、ヤコブと継承されてくる。

3.きょうの箇所。不鮮明な部分が鮮明になって来る。

  (1)エサウか、ヤコブか。

  (2)ヤコブの霊的体験

  (3)アブラハム契約そのもの

4.メッセージのアウトライン

    (1)ヤコブの逃避行

    (2)エサウの結婚

    (3)ベテルでの一夜

    (4)アブラハム契約の再確認

    (5)ヤコブの応答

  5.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

    (1)異邦人の祝福の原点がここにある。

(2)救いの目的が示されている。

    (3)救いの方法が示されている。

このメッセージは、救いの本質と、救いの方法を教えようとするものである。

Ⅰ.ヤコブの逃避行(27:41~28:5)

  1.エサウの殺意

  2.リベカの決心

    (1)エサウに殺意があることを聞いて、ヤコブを家から送りだす決心をした。

    (2)リベカの故郷パダン・アラムのハランで、兄のラバンの家に身を寄せる。

      ①720キロの距離

      ②「しばらくとどまる」。このしばらくは、20年。

    (3)リベカとヤコブの再会は実現しなかった。

  3.リベカの責任転嫁

  「兄さんの怒りがおさまり、あなたが兄さんにしたことを兄さんが忘れるようになったと

  き、私は使いをやり、あなたをそこから呼び戻しましょう。一日のうちに、あなたがたふ

  たりを失うことなど、どうして私にできましょう」

    (1)彼女は、自分の責任をヤコブに押し付けている。

    (2)エサウはヤコブを赦すようになる(33:1~16)。物質的に豊かになったから。

    (3)「ふたりを失う」。ノア契約の条項による(9:6)。

    「人の血を流す者は、人によって、血を流される。神は人を神のかたちにお造りにな

    ったから」

  4.リベカの提案

    (1)ヤコブは、ヘテ人の娘たちのうちから妻をめとってはならない。

    (2)イサクがしたように、パダン・アラムから妻を迎えるべきである。

    (3)これは正当な理由であるが、第一の理由は別のところにあった。

    (4)ヤコブを逃すことが主目的。

  5.イサクの命令

  「カナンの娘たちの中から妻をめとってはならない。さあ、立って、パダン・アラムの、

  おまえの母の父ベトエルの家に行き、そこで母の兄ラバンの娘たちの中から妻をめとりな

  さい」

    (1)イサクは、アブラハム契約の祝福をヤコブに与えた。

    (2)この時点では、イサクはヤコブが長子の権利を継承したことを認めた。

    (3)後に、神からの承認が与えられる。

    (4)そして、ヤコブは旅立った。

Ⅱ.エサウの結婚(28:6~9)

  
1.エサウの認識

    (1)彼は、カナン人の娘たちと結婚すべきでないことを知っていた。

    (2)母だけでなく、父イサクまでもが、自分の妻たちを嫌っていることを知った。

    (3)ヤコブが妻を探すために、パダン・アラムに行ったことを知った。

  2.エサウの反応

  「それでエサウはイシュマエルのところに行き、今ある妻たちのほかに、アブラハムの子イシュマエルの娘で、ネバヨテの妹マハラテを妻としてめとった」

  (1)イシュマエルはすでに死んでいる。これは、イシュマエルの家に行った、の意味。

  (2)3人目の妻。

  (3)マハラテ。創36:3では、バセマテという名で呼ばれている。

Ⅲ.ベテルでの一夜(28:10~13a)

  1.ヤコブの心境

    (1)失望(彼は70代になっている)

    (2)自責の念

    (3)将来への不安

  2.神が用意された場所

  「ある所に着いたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。彼は

  その所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった」

    (1)ヤコブが初めて霊的な体験をする場所

    (2)彼は知らなかったが、そこはベテルであった。創12:8。

    「彼はそこからベテルの東にある山のほうに移動して天幕を張った。西にはベテル、

    東にはアイがあった。彼は【主】のため、そこに祭壇を築き、【主】の御名によって祈

    った」

    (3)アブラハムが、初めて約束の地で祭壇を築き、公の礼拝をした場所。

    (4)「石を枕に」の意味。頭のところに置いた。

    Ⅰサム26:7 サウルは、枕もとの地面に槍を突き刺して寝ていた。

  3.夢を見た。

  「そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。その頂

  は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている」(新改訳)

  【新共同訳】では、「すると、彼は夢を見た。先端が天まで達する階段が地に向かって伸び

  ており、しかも、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた」となっている。

    (1)族長が夢を見る初めてのケース

    (2)創20では、アビメレクが夢を見ているが、彼は族長ではない。

    (3)地と天を結ぶ階段

      ①ヤコブは地におり、神は天におられる。

      ②この階段を、天使たちが上り下りしている。

      ③ヤコブは、天に近づくことを許されている。

    (4)「神の御使いたち」という言葉は、創世記に2回出てくる。

      ①28:12 ヤコブが約束の地を去る時

      ②32:1 ヤコブが約束の地に帰る時

Ⅳ.アブラハム契約の再確認

  1.神の顕現

  「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、【主】である。わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える」

    (1)主は、階段の一番上に立っておられた。

    (2)これは、シャカイナグローリーである。

    (3)神の自己宣言

      ①「父」とは、先祖のこと。

      ②「父アブラハムの神、イサクの神」とは、契約の神の御名である。

  2.4つの条項

    (1)土地の約束

    「わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える」

    (2)子孫の約束

    「あなたの子孫は地のちりのように多くなり、あなたは、西、東、北、南へと広がり」

      ①ヤコブの嫁探しは、成功する。

    (3)異邦人の祝福

    「地上のすべての民族は、あなたとあなたの子孫によって祝福される」

      ①3人の族長は全員、異邦人の救いの約束を受け取っている。

    (4)ヤコブへの個人的約束

    「見よ。わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あ

    なたをこの地に連れ戻そう。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決

    してあなたを捨てない」

Ⅴ.ヤコブの応答

  1.ヤコブの認識

    (1)無知の告白

    (2)恐れ

  2.行為

    (1)命名。神の家(ベテル)に改名。元はルズであった。

    (2)石の柱に油を注ぐ。聖別。献身を示す象徴的行為である。

  3.誓約

    (1)彼は、神がどのようなお方であるかを、経験的に知るようになる。

    (2)彼は、全面的にこの神に献身した生活を送るようになる。

    (3)10分の1を捧げる。

結論

  1.イサクの2人の息子のどちらがアブラハム契約を継承するか、鮮明になった。

  2.ヤコブの霊的体験が鮮明になった。

    (1)神は、ヤコブの神となってくださった。

    (2)ヤコブはこの体験で3つのものを見た。

      ①階段

      ②神の天使たち

      ③シャカイナグローリー

    (3)ナタナエルの体験 ヨハネ1:45~51

      ①ヤコブが見た階段とは、イエスのことである。

      ②イエスこそ、地と天をつなぐ仲介者である。

  3.アブラハム契約の内容が鮮明になった。

    (1)特に、異邦人の祝福

    (2)私たちの霊的祝福の原点は、ベテルにある。

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