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創世記(8)—アダム契約—
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3つの疑問(2つのwhatと1つのhow)に答えようとする。
創世記8 創世記3章14節~24節
「アダム契約」
イントロ:
1.前回までの復習
(1)創世記には11の区分(トルドット)がある。
(2)第1のトルドットには、人類の堕落とエデンの園からの追放が書かれている。
(3)第1のトルドットが終わりには、「非常によかった」ものがカオスになっている。
(4)堕落以降、神と人類の関係が変化していることに注目
①最初の契約は、エデン契約(条件付契約)。
②堕落後は、アダム契約が結ばれる(無条件契約)。
(5)創世記の記事は、神話や伝承ではなく歴史的事実である。
2.メッセージのアウトライン
(1)前半:アダム契約
①蛇に対して
②サタンに対して
③女に対して
④アダムに対して
(2)後半:エデンの園からの追放
①エバという名前
②皮の衣
③追放劇
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(例話)エジプト入国の際に、カメラを持ち込むことができなかった話。
(1)私たちは何を失ったのか。
(2)私たちは何を回復しようとしているのか。
(3)私たちはどのような方法で、失ったものを回復しようとしているのか。
きょうのメッセージは、3つの疑問(2つのwhatと1つのhow)に答えようとするものである。
Ⅰ.アダム契約(3:14~19)
1. 蛇に対して(14節)
(1)サタンに悪用された。
①通常は、動物には道徳的責任はない。
②しかし、人間に対して害をもたらした場合はその結果が降りかかる。
創世記9:5、出エジプト21:28
(2)人の堕落によって動物界に呪いが及んだ。
(3)しかし、蛇は、あらゆる家畜、あらゆる野の獣よりも呪われた。
①腹ばいで歩く。その前は立って移動していた。足があったかどうかは、分からない。
②ちりを食べる。命令ではなく、宣言である。
③蛇はちりを食べない。これは、比ゆ的表現。
*呪われた状態(千年王国においても) イザヤ65:25、ミカ7:17
*敗北した敵 詩篇72:9、イザヤ49:23
2. サタンに対して(15節)
(1)この聖句を「原福音」と呼ぶ。
(2)サタンと女の間に敵意を置く。
①神がそれを置く。神がその原因を作るということ。
②メシアは女から誕生するので、サタンと女の間に確執が存在するようになる。
(3)おまえの子孫と女の子孫の間に敵意を置く。
①「女の子孫」:この言葉は、最初のメシア預言。
*系図は普通男性のラインをたどるのに、なぜ「女の子孫」と呼ばれるのか。
*イザヤ7:14になって初めて分かる。
*超自然的な誕生。人間の父親のいない誕生。
*サタンは、人間の女たちを汚そうとする。創世記6:1~4
②「おまえの子孫」:サタンの子孫。反キリストのこと。
*同じ節に出てくるので、「子孫」の意味は同じ。超自然的な誕生。
*ダニエル9:26~27では、「やがて来るべき君主の民」となっている。
*ローマ系の婦人から誕生するある人物。
(4)彼は、おまえの頭を踏みくだく。
①十字架の死と復活。すでに成就した事実。ヘブル2:14~18
②将来成就する出来事。ローマ16:20、黙示録20:10
(5)おまえは、彼のかかとにかみつく。
①痛いが致命的ではない。
②十字架の死のこと。
3.女に対して(16節)
(1)「大いに増す」と言われるものが、2つある。
①月経の痛み(堕落の前にはなかった)
②みごもりの能力(月に一度の月経のサイクル)
*死の現実が入ってきたために、出産能力を増す必要がある。
(2)苦しんで子を産む。
①堕落の前は、痛みのない出産があったことになる。
②この苦しみの中には、流産も含まれるだろう。
③恵みの要素は残されている。
*ヨハネ16:21 出産後の喜び
*Ⅰテモテ2:15 男性よりも下位であるとの認識からの解放。人類存続の要。
(3)夫を恋い慕う。
①タシュカーという動詞(旧約聖書に3回しか出て来ない)
②創世記4:7 「罪はあなたを恋い慕っている」
③雅歌 7:11 「あの方は私を恋い慕う」
④ここでは、創世記4:7と同じ意味。支配する、統治する。
*助け手として造られた女が、夫に反抗し、夫を支配したくなる。
*罪がカインを支配しようとするがごとくに。
(4)夫は女を支配する。
①マシャルという動詞。支配、統治。
②愛の関係で頭としての役割を果たすことではない。
③女は男を罪へといざなった。その結果、女は男に支配されるようになった。
4.男に対して(17~19節)
(1)アダムは、アダム契約の当事者(人類の代表)。
①彼は、頭としての使命に違反した(妻の声に聞き従った)。
②彼は、神の命令に違反して、禁断の木の実を食べた。
③現在の人間の問題は、アダムに責任がある。
(2)土地がのろわれた。
①人の支配下にあった土地が呪われた(聖書の原則)。
②労働の苦痛。
*いばらとあざみは、呪いの象徴。
*サタンの裁きは、サタンの支配下にあったものの呪いにつながった。
*アダムの裁きは、アダムの支配下にあったものの呪いにつながった。
ローマ8:20~23 自然界のうめき
(3)食事
①野の草を食べる(この段階でも菜食主義)。
②ノア契約で、肉食が許可される。
③動物に関しては分からない。
(4)労働の苦労
①エデン契約では、労働は容易。
②堕落以降、額に汗を流す労働。
(5)エデン契約に違反したので、霊的な死が確定。
(6)アダム契約で、肉体的な死が宣言された。
①土(ちり)に帰る。ヨブ4:19、34:15、詩篇104:14、29、伝道3:20、12:7
②ローマ5:12~21、Ⅰコリント15:20~23
④例外は、エノクとエリヤのみ。将来の例外は、携挙の時の聖徒たち。
Ⅱ.エデンの園からの追放(創世記3:20~24)
1.エバという名前
(1)堕落の前は、イシャー(女)
(2)ここでは、ハヴァー(エバ)
①命という意味
②アダムが女の上に権威をふるい、命名した。
③アダムは、創世記3:15を信じた。
④「それは、彼女がすべて生きているものの母であったからである」
*「ハヤー」生きる。「ハイ」生きているもの。
*まだエバは子を生んでいない。完了形、預言的完了形。
*地に広がることは、今も有効な命令。
⑤ヘブル語が最初の言語であることが分かる。
2.皮の衣
(1)動物の命を殺して取るもの。神が用意したもの。
(2)血が流れる。アダムとエバは初めて死を目撃し、自分たちの死を予感した。
(3)血の犠牲の最初のもの。裁きの中に恵みの要素がある。
(4)いちじくの葉から皮の衣へ
(5)霊的な教訓
①神に近づくためには、それにふさわしい被いが必要である。
②人間が作った被いでは不十分。
③神ご自身が用意されたものでなければならない。
④ふさわしい被いは、血を流すことによって得られる。
⑤追放の前に、被いが用意されている。
3.園からの追放
(1)追放の理由:人は神のようになった。自分で選ぶ。
(2)三位一体の神:「われわれのように」
(3)永遠に生きるとは、罪の状態で生き続けること。
(4)その危険性を避けるために、園から追放される。
(5)人は土を耕すようになった。
(6)追放の2面性
①地理的追放
②霊的追放 シャカイナグローリーとの交わりの喪失
(7)園の見張り役
①園の入り口は、東側。幕屋と同じ。
②ケルビム(天使)と、「輪を描いて回る剣」(シャカイナグローリー)
③いのちの木への道を守る。
④シャカイナグローリーは、彼らを遠ざける役割を果たした。
⑤この状態は、ノアの洪水まで続いた。
結論
1. 私たちが失ったものは、シャカイナグローリーの中での神との交わり。
2. 私たちが回復しようとしているものは、シャカイナグローリーの中で永遠に住まうこと。
3. 回復への道は、神が用意されたものでなければならない。
(1)皮の衣
(2)婚礼の礼服 マタイ22:11
(3)白い衣 黙示録7:9~10
4.ペテロの宣言 使徒4:12
「この方以外には、だれによっても救いはありません。天の下でこの御名のほかに、私たちが救われるべき名は人に与えられていないからです」
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