出エジプト記(18)—エジプト脱出—

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出エジプト事件と私たちの生活を結び付ける。

出エジ18 出エジプト記13章17節~14章14節

「エジプト脱出」

1.文脈の確認

(1)イスラエルの民は、430年後にエジプトを脱出した。

  (2)出エジプトの目的は2つある。

  ①奴隷状態から自由の民となる。

  ②【主】を礼拝する民を作る。

(3)エジプト脱出の記録は、13:1~15:21まである。

(4)先ず、初子の聖別の命令が与えられた(13:1~16)

(5)きょうの箇所から、紅海の出来事の記録が始まる。

  ①イスラエルは窮地に陥る。

  ②神に全面的に信頼するか、死ぬかのいずれかしかない。

  ③イスラエルの歴史に残る大事件が起こる。

  2.アウトライン

(1)ルートの確定(13:17~22)

(2)エジプト軍の追跡(14:1~9)

(3)民の動揺(14:10~12)

(4)モーセの信仰(14:13~14)

  3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

(1)ヨセフの遺骸を持ち運ぶ意味

(2)「パロの心をかたくなにする」の意味

(3)シャカイナグローリーの役割

このメッセージは、出エジプト事件と私たちの生活を結び付けるためのものである。

Ⅰ.ルートの確定(13章17節~22節)

  
1.パロは、イスラエルの民がエジプトから出ることを許可した。

(1)エジプト中の初子が打たれたため

(2)急いで民を追い出した。

  2.カナンの地に至るルートの確定

(1)最短コースは、ペリシテ人の国を北上すること。

  ①「近道」

②10日もあればカナンの地に到着する。

  ③そこにはエジプトの砦が置かれている。

  ④ガザ、アシュケロン、アシュドデ、エクロン、ガテ

(2)神は最短コースではなく、より安全な道に彼らを導かれた。

  ①「民が戦いを見て、心が変わり、エジプトに引き返すといけない」

  ②イスラエルの民は、軍隊の体裁を取ってエジプトを出た(13:18、12:51)。

  ③しかし、それは見かけだけのこと。

  ④神が先頭に立って戦ってくださることを体験する必要があった。

*それが紅海の出来事

*それ以降、戦いの準備が整い、民は戦闘体験を重ねて行った。

  ⑤パウロの体験(Ⅱコリ1:8~10)

*パウロにとっての紅海の出来事

*神により頼むか、死か

*信仰が体験となり、体験が新たな信仰を生む。

(3)葦の海に沿う荒野の道

  ①紅海は北に向かうとスエズ湾とアカバ湾に分かれる。

  ②葦の海は、スエズ湾の北端にあったと思われる。

  ③「ヤム・スフ」(葦の海) Reed Sea → Red Sea

  3.モーセはヨセフの遺骸を携えて来た。

(1)創50:24~25

(2)モーセはヨセフとの約束を実行した。

  4.雲の柱、火の柱

(1)ともに、シャカイナグローリーを指す。

  ①雲の柱は、案内役であり、日陰ともなった。

  ②夜は、民を照らすために火の柱となった。

(2)【主】が民ともにいて、その前を進まれた。

Ⅱ.エジプト軍の追跡(14:1~9)

  1.地名は今では明確には分からない。

(1)モーセは確実な知識を持っていた。

2.旅程

(1)イスラエルの民は、スコテから3日の旅を終えてエタムに宿営した(3:20)。

(2)エタムは、荒野の端にある。つまり、その先は荒野(シナイ半島)である。

  ①シュルの荒野

  ②エタムの荒野は、シュルの荒野の一部である。

(3)2つの選択肢

①【主】にいけにえを捧げ、エジプトに帰る。これはあり得ない。

②そのまま東に進み、シナイ半島を通過してカナンの地に向かう。

  *エジプトの戦車では追いかけにくい地に入る。

(4)【主】は第3の道を示された。

「イスラエル人に、引き返すように言え。そしてミグドルと海の間にあるピ・ハヒロ

テに面したバアル・ツェフォンの手前で宿営せよ。あなたがたは、それに向かって海

辺に宿営しなければならない」

  ①「引き返すように言え」(turn back)

  ②むしろ、「道をそれるように言え」(turn away, turn off)と訳すべき。

  ③東に向かうのではなく、南に向かう。

④海を左手に見ながら南下する。カナンの地からは遠ざかる。

  ⑤民の信仰が試されている。神の計画は見えてこない。

  ⑥宿営地のバアル・ツェフォンは、海と山に挟まれた地である。

(5)【主】の計画

  ①パロをおびき出すため。

  ②パロは、イスラエル人は道に迷ったと思う。

  ③パロの心はかたくなになり、後を追って来るだろう。

  ④神の民イスラエルを苦しめたエジプトに神の裁きが下る。

    *これが出エジプトの出来事のクライマックス。

*神の性質と力の啓示

*新約聖書においては、神の子の受肉がこれに相当する出来事である。

  ⑤エジプトは、【主】こそ神であることを知るようになる。

  ⑥イスラエルの民は、【主】が自分たちのために戦われることを知るようになる。

  ⑦イスラエルの民は、その通りにした。

  3.エジプト軍の追跡

(1)考えが変わる

  ①パトと家臣たちは、ともに考えを変えた。

  ②真の悔い改めに至っていないから。

  ③経済的損失を考えた。

(2)当時、世界最強のエジプト軍が追いかけて来た。

  ①軽量の戦車、馬3頭立て、2人乗り。

  ②戦車600を先頭に

  ③その後に、多数の戦車が続いた。

(3)パロとイスラエルの民の対比

  ①パロの心はかたくなになっている。イスラエル人を追跡している。

  ②「イスラエルの人々は、意気揚々と出て行った」(新共同訳)

*エジプト人が好意を示した。

*財を得た。

*【主】がともにおられる。

(4)そしてエジプト軍は、ついに追いついた。

  ①海辺に宿営しているので、逃げ場がない。

  ②神の導きでここに宿営するようになった。

Ⅲ.民の動揺(14:10~12)

  
1.40年間繰り返す「つぶやき」の最初のもの

(1)「信仰の冒険よりは、奴隷の安全が欲しい」

  2.2種類の目と2種類の叫び

  「パロは近づいていた。それで、イスラエル人が目を上げて見ると、なんと、エジプト人

が彼らのあとに迫っているではないか。イスラエル人は非常に恐れて、【主】に向かって叫

んだ」

(1)信仰の目と肉の目

  ①彼らは、肉の目で見た。

  ②非常に恐れた。

*自分たちには戦争の経験がない。

*敵は世界で最強の軍隊である。

*奴隷根性がその心を支配している。

*ついこの間まで、敵は自分たちの主人であった。

(2)信仰の叫びと不信仰の叫び

  ①助けを求めたのではなく、不平を言った。

  3.不平の内容

    (1)これは、モーセへの不平である。

「エジプトには墓がないので、あなたは私たちを連れて来て、この荒野で、死なせる

のですか。私たちをエジプトから連れ出したりして、いったい何ということを私たち

にしてくれたのです」

  (2)ユダヤ的皮肉である。

(例話)聖地旅行「空腹とはどういうことかを教えるために、ここまで誘ったのか」

  ①エジプト人は、墓にこだわった。

*ピラミッドの国

*イスラエル人は多いので、十分な墓の数がない。

*荒野で死ねば、埋葬の心配はない。

(3)「信仰の冒険よりは、奴隷の安全が欲しい」

  ①荒野で死ぬよりは、エジプトで奴隷でいた方がよかった。

Ⅳ.モーセの信仰(14:13~14)

 
 1. 10の災いから教訓を学んでいた。

(1)【主】の計画は分からなかった。

(2)しかし、敗北するのは自分たちではなく、敵であることを確信していた。

  2.旧約聖書の中で最も感動的な信仰告白のひとつである。

(1)恐れてはいけない。

  ①パロとその軍勢を恐れるな。

  ②恐るべき方を恐れよ。

(2)しっかり立って、

  ①逃げ出そうとするな(物理的に不可能ではあるが)。

  ②【主】が導かれた場所に留まれ。

(3)きょう、あなたがたのために行われる【主】の救いを見なさい。

  ①解決はすみやかに来る。「きょう」

  ②解決は、【主】から来る。「【主】の救い」

(4)あなたがたは、きょう見るエジプト人をもはや永久に見ることはできない。

  ①今見ているエジプト人はいなくなる。

  ②彼らが見るのは、海に浮かぶエジプトの死体である(モーセには分からない)。

(5)【主】があなたがたのために戦われる。

  ①【主】は、風と海の波を軍勢として動員される。

  ②自分たちに戦闘の体験や意欲がなくても、大丈夫である。

(6)あなたがたは黙っていなければならない。

  ①恐れて叫び出すな。

  ②戦いのための「ときの声」を上げるな。

結論:このメッセージは、出エジプト事件と私たちを結びつけるものである。

  1.ヨセフの遺体を持ち運ぶ意味

(1)ヨセフの信仰

①アブラハム契約を信じた。

②また、死後の命を信じた。

    (2)出エジプトとカナン征服は、アブラハム契約という文脈の中で起こっている。

  ①ヨセフの骨は、40年後にカナンの地で葬られた。

②ヨシ24:32

「イスラエル人がエジプトから携え上ったヨセフの骨は、シェケムの地に、すな

わちヤコブが百ケシタでシェケムの父ハモルの子らから買い取った野の一画に、

葬った。そのとき、そこはヨセフ族の相続地となっていた」

    (3)私たちには、復活の主がおられる。

  2.
「パロの心をかたくなにする」(4節)の意味


(1)14:4、8


  ①ある人にとっては、抵抗を感じる表現である。


(2)善良な人間が罪を犯すように仕向けられたのではない。


  ①神はあらかじめパロがかたくなになることを知っておられた。


  ②パロは自らその心をかたくなにした。


  ③パロは明白な警告を受けてからも、かたくなな状態にとどまった。


(3)神の主権と人間の選びというテーマ


  ①人間は自らの行動に責任がある。


  ②神は、人間の不信仰や反逆を、ご自身の計画のためにお用いになる。

  3.シャカイナグローリーの役割


(1)モーセを出エジプトのリーダーとして召した。


(2)イスラエルの民を導いた。

  ①その状態が、40年間続く。

  ②民33:49で、雲の柱と火の柱は消えたと思われる。

  ③ヨルダン川を渡る時は、契約の箱が先頭を進んだ(ヨシ3:6)。

(3)シャカイナグローリーこそ、私たちの力であり、ゴールである。

  ①マタ28:18~20

  ②聖書が書かれている目的は、神の栄光のためである。

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