私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
出エジプト記(11)—最初の3つの災い—
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このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
出エジ11 出エジプト記8章1節~19節
「最初の3つの災い」
1.文脈の確認
(1)エジプトに主からの10の災いが下る。
(2)10の災いの記述は、考え抜かれた形式美を持っている。
(3)3×3+1=10という形式になっている。
(4)きょうは最初の3つの災いを取り上げる。
(5)補足説明:ヘブル語聖書では、8:1~4までは7章に入っている。
8章は、8:5から始まる。
2.メッセージのアウトライン
(1)第一の災い(復習):ナイルの水が血に変わる。
(2)第二の災い:かえるの害
(3)第三の災い:害虫(ぶよ)の害
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)「偶像礼拝」について考えてみよう。
(2)「いのち」について考えてみよう。
(3)「復活」について考えてみよう。
このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
Ⅰ.第一の災い(復習):ナイルの水が血に変わる。
1.警告(7:14~18)
(1)各セットの中の最初の2つは、災いの前に警告が与えられる。
(2)各セットの中の1番目は、モーセが朝パロの前に立つ。
2.実行(7:19~21)
(1)動作の主体:最初の3つは、アロンの手。
(2)ナイルの水はことごとく血に変わった。
(3)災いの範囲:最初のセットは、害がエジプト全土に下る。
3.結果(7:22~25)
(1)災いの程度:最初の3つは、煩わしいもの。
(2)エジプトの呪法師たちも同じことをした。
(3)パロの心は頑なになった。
①わずかばかりの奇跡でも、説得されてしまう。最初から信じる気がない。
Ⅱ.第二の災い:かえるの害(8:1~15)
1.警告(8:1~4)
(1)各セットの中の最初の2つは、災いの前に警告が与えられる。
(2)各セットの中の2番目は、モーセはパロの前に立つが、時間は不明。
(3)かえるは、エジプト人には歓迎すべきものである。
①エジプトの農業は、ナイル川に全面的に依存していた。
②ナイル川の増水は、毎年定期的にやって来た。
③増水は7月中旬から始まり、3カ月後には水が引き始める。
④水が引くと、種を蒔く時期になる。かえるが現れる時期と合致する。
(4)そのかえるが、災いをもたらすものとなる。
①自然現象が、神の力によって極端なものに変えられる。
2.実行(8:5~6)
(1)動作の主体:最初の3つは、アロンの手。
(2)災いの範囲:最初の3つは、害がエジプト全土に下る。
3.結果(8:7~15)
(1)災いの程度:最初の3つは、煩わしいもの。
(2)エジプトの呪法師たちも同じことをした。
①人々にとっては迷惑なことであった。
②彼らは、かえるを取り除くことができなかった。
(3)パロはモーセとアロンに願った。
「パロはモーセとアロンを呼び寄せて言った。『かえるを私と私の民のところから除
くように、【主】に祈れ。そうすれば、私はこの民を行かせる。彼らは【主】にいけ
にえをささげることができる』」
(4)モーセは「時間の指定」を迫った。
①神の力を疑わせないために。
(5)パロは、「あす」と答えた。
①ひょっとしたら、事前に解決する可能性がある。
②エジプトの常識では、儀式を行うのにこれくらいの時間がかかる。
③聖書の教え
「きょう、もし御声を聞くならば、御怒りを引き起こしたときのように、心をか
たくなにしてはならない」(ヘブ3:15)
(6)モーセの答え。「あなたのことばどおりになりますように」
①「私たちの神、主のような方はほかにいないことを、あなたが知るためです」
②7:17でモーセは語っていた。
③イスラエル人を救出するのは、神々の中のひとりなのか、真の神【主】なのか。
(7)モーセの祈り
①主の計画は必ず成就する。
②それが成就する方法は、祈りである。
(8)かえるは死に絶え、ナイルにだけ残った。
①かえるの死骸で地は臭くなった。
②パロは心を頑なにした。
Ⅲ.第三の災い:害虫(ぶよ)の害(8:16~19)
1.警告:各セットの中の3番目には警告はない。
2.実行(8:16~18)
(1)動作の主体:最初の3つは、アロンの手。
(2)災いの範囲:最初の3つは、害がエジプト全土に下る。
(3)「ぶよ」とあるが、これはヘブル語では一般的な言葉で、「種々の害虫」のこと。
3.結果(8:19)
(1)災いの程度:最初の3つは、煩わしいもの。
(2)エジプトの呪法師たちは、同じことができなかった。
「これは神の指です」
(3)パロの心は頑なになった。
結論:
このメッセージは、人生そのものを考えさせるものである。
1.
「偶像礼拝」について考えてみよう。
(1)第2の災いによって裁かれた神
③Hapi ハピィ(ナイルの霊。堆積物を管理し土地を豊穣にする神。乳房と妊婦
の腹を持つ)
⑧Heqt ヘクト(体は女性で顔はかえる。クヌムの妻。復活と豊穣の象徴)
(2)第3の災いによって裁かれた神
⑨Uatchit ウアトゥチット(害虫からエジプト人を守る女神。コブラの頭に赤
い王冠)
⑩Seb セブ(地の神。害虫から人々を守る)
(3)エジプトの祭司たちも辱めを受けた。
①彼らは、昆虫による汚れを受けないために、毛を剃っていた。
②祭司たちもまた、昆虫による災いを受けた。
(4)エジプトの呪法師たちも敗北した。
①同じことをできなかった。
②神の業を消し去ることはできなかった。
2.「いのち」について考えてみよう。
(1)エジプト人にとっては、ナイル川は「いのちの母」であった。
(2)最初の災いによって、ナイル川に生息する「いのち」は死んだ。
(3)第2の災いによって、「かえる」(いのちあるもの)が大量に造られ、死んだ。
(4)命を支配しておられるのは、ヤハウェ(【主】)であることが明らかになった。
「私たちの神、【主】のような方はほかにはいないことを、あなたが知るためです」
3.「復活」について考えてみよう。
(1)エジプトは「両生類」を尊重した。
(2)2つの世界で生きることが出来る。
①おたまじゃくしは、水の中。
②かえるは、陸上。
(3)エジプト人は来世へのこだわりを持っていた(永遠の来世の存在を信じていた)。
(4)日本人の来世観(仏教+民間信仰)
①死んで7日目に三途の川を渡る。
②流れの速度の異なる3つの瀬があり、生前の業によってどこを渡るか決まる。
③此岸(しがん)から彼岸(ひがん)に行く。
⑤その結果、極楽に行くか地獄に行くかが決まる。
(5)エジプトでは、死後、オシリス神の法廷で審判を受けるとされていた。
①「死者の書」が棺や、ミイラを巻く布に入れられた。
②それは、死後の試練を乗り越えるための手引書である。
(6)聖書に解決がある。
①イエスのことば ヨハ11:25
「わたしは、よみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生き
るのです。また、生きていてわたしを信じる者は、決して死ぬことがありません。
このことを信じますか」
②パウロのことば Ⅱコリ 5:21
「 神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私た
ちが、この方にあって、神の義となるためです」
③パウロのことば
Ⅱテモ4:1
「神の御前で、また、生きている人と死んだ人とをさばかれるキリスト・イエス
の御前で、その現れとその御国を思って、私はおごそかに命じます。みことばを
宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶
えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい」
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