出エジプト記(4)—モーセの言い訳(1)—

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このメッセージでは...

自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すための学び。

出エジ4 出エジプト記3章11節~22節

「モーセの言い訳(1)」

イントロ:

1.文脈の確認

(1)神は、燃える柴の中からモーセに語りかけた。

(2)神の計画は、イスラエルの民をエジプトから解放し、約束の地に導くこと。

  ①「下って来た」(8節)は、重要な動詞である。

  ②神が歴史に介入した。

  ③ヨハ1:14と関連がある。

  (3)出エジプトと新約聖書の救いの関係(ロマ6章)

  ①束縛(エジプト)から自由(カナンの地)へ

  ②キリストとともに十字架に付けられ、キリストとともに復活する。

  (4)モーセは、神の計画を実行するために派遣された。

  ①ここにも、新約聖書との関連性がある。

  ②私たちには、大宣教命令が与えられている。

(5)しかし、モーセは言い訳を並べて神の任命を断ろうとする。

  ①4つの言い訳がある。

  ②それらの言い訳は、神の資質に関する疑問でもある。

  ③今回は、最初の2つの言い訳を見てみよう。

  2.メッセージのアウトライン

    (1)自分には資格がない。

(2)自分には知識が足りない。

  3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

    (1)自らのミニストリーを回復する。

    (2)出来ない理由ではなく、出来る理由を考える。

(3)具体的な一歩を踏み出す。

このメッセージは、自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すためのものである。

Ⅰ.自分には資格がない(3:11~12)

  
1.モーセの言葉

  「私はいったい何者なのでしょう。パロのもとに行ってイスラエル人をエジプトから連れ

   出さなければならないとは」

(1)昔はいざ知らず、今は無名の羊飼いである。

(2)パロは最高の権威を持ち、強力な軍隊を率いている。

(3)杖一つしか持っていない私に、何が出来るというのか。

(4)かつては自分の名はパロに知られていたが、それから40年も経っている。

(5)イスラエル人は40年前に自分を拒否したことがある。

(6)彼らは数が多く、奴隷で、しかも武器を持っていない。

(7)その上、頑固である。

  2.神の回答

  「わたしはあなたとともにいる。これがあなたのためのしるしである。わたしがあなたを

   遣わすのだ。あなたが民をエジプトから導き出すとき、あなたがたは、この山で、神に

   仕えなければならない」

(1)「わたしはあなたとともにいる」

  ①神がともにいるなら、私にその資格があるかどうかは問題ではなくなる。

  ②モーセの疑問は、実際は神の力に関する疑問であることが分かる。

(2)「これがあなたのためのしるしである」

  ①「神がともにいる」ということが「しるし」なのではない。

  ②その後に続く内容が「しるし」である。

  「このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。あなたが民をエジプト

  から導き出したとき、あなたたちはこの山で神に仕える」(新共同訳)

(3)「しるし(オッツ)」とは何か。

  ①通常は、信仰によって行動するかどうかを決めた後に与えられるものである。

  ②信仰のないところに、「しるし」によって信仰を作り出すことはできない。

  ③すでに信仰を持っている人には、励ましとなる。

(4)ここでの「しるし」とは、「歴史的しるし」である。

  ①実現してから分かる。

  ②後から振り返って、神が介入されたことが分かる。

  ③シナイ山はエジプトからカナンの地への途上にはない。

  ④しかし、イスラエルの民はシナイ山で神を礼拝するようになる。

(5)イザ7:14

「それゆえ、主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみ

    ごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける」

  ①これもまた、「歴史的しるし」である。

  ②アハズ王には何の助けにもならない。

  ③イエスの処女降誕によって、神の真実さが証明された。

  3.私たちへの教訓

(1)目の前で起こる癒しや不思議だけが「しるし」ではない。

(2)神の存在を証明する最大の「しるし」は歴史である。

(3)特に、イスラエルの歴史の中に神の証明がある。

(4)旧約聖書と新約聖書のつながりは、ここにその保証がある。

(5)まだ起こっていないことも、必ず起こると確信できるのである。

Ⅱ.自分には知識が足りない(神の御名を知らない)(3:13~22)

  1.モーセの言葉

(1)資格がないという問題は解決した(25%解決)が、次の疑問がわいてきた。

(2)パロよりもイスラエルの民の方が問題である。

「今、私はイスラエル人のところに行きます。私が彼らに『あなたがたの父祖の神が、

私をあなたがたのもとに遣わされました』と言えば、彼らは、『その名は何ですか』

と私に聞くでしょう。私は、何と答えたらよいのでしょうか」

(例話)伝道のための方策を与えられた牧師。問題は外ではなく内にある。

(3)想定される3つの質問

  ①モーセはどのような権威によって派遣されたのか。

*出2:14 「誰がお前を我々の監督や裁判官にしたのか」

*モーセはその問いにすぐに答えられなかった。

*私たちも、「誰が私を遣わしたのか」と自問自答するのがいい。

  ②神は、今度はどういう御名で働かれるのか。

*イスラエルの民は、神に叫んでいたのだから、神のことは知っていた。

*働きの段階に応じて、新しい御名を啓示されるという認識があった。

  ③神の力を引き出すマジックワード(まじないの言葉)を知っているか。

*古代中近東の一般的な認識

*マジックワードが問題なのではなく、神の本質こそ問題である。

  2.神の回答

(1)御名の啓示

「わたしは、『わたしはある』という者である」

  ①訳の種類

*I AM WHO I AM.

*「わたしは、有って有る者」(口語訳)

*「わたしはある。わたしはあるという者だ」(新共同訳)

*「我は有りて在る者なり」(文語訳)

  ②神の本質の啓示

*自立自存の神

*自足している神

*すべてを包含している神

*いかなる限界もない神

(2)派遣のことば

「あなたはイスラエル人にこう告げなければならない。『わたしはあるという方が、

私をあなたがたのところに遣わされた』と」

(3)イスラエルの民に告げることば

「あなたがたの父祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、【主】が、私

をあなたがたのところに遣わされた、と言え。これが永遠にわたしの名、これが代々

にわたってわたしの呼び名である」

  ①「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神」

*契約の神の御名

  ②「【主】」(ヤハウェ)

*創世記に165回出て来る。

*漸進的啓示という概念が重要である。

*私たちは、神が啓示することをよしとされた範囲でしか知り得ない。

*なぜこの御名が新しい啓示なのか。

*今まで神の民が知らなかった大いなる業を行う神という認識が生まれる。

*ユダヤ人たちは、「アドナイ」と発音する。

(4)エジプトで起こることの予告

  ①イスラエルの民は、モーセの声に聞き従うだろう。

  ②長老たちといっしょにパロのところに行け。

  ③パロに告げよ。

*ヘブル人の神、【主】からのことば

*「荒野へ3日の道のりの旅をさせ、【主】にいけにえを捧げさせて欲しい」

*これは最低限のリクエストである。

*エジプトからシナイ山へは直線で3日の道のりである。

  ④パロは心をかたくなにするだろう。

*パロの責任はないのか。

*神の主権と人間の責任の相関関係がある。

*パロはエジプトでは神として振る舞っていた。

*神とパロの葛藤は、光と闇の葛藤でもある。

  ⑤神がすべての清算を行うであろう。

*あらゆる不思議でエジプトを打つ。

*未払い賃金の支払いが行われる。

*創15:14の成就

*この財産は、幕屋建設のために必要となる。

(5)ここまでで問題は50%解決したが、まだ2つの心配が残っている。

結論:このメッセージは、自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すためのものである。

  1.自らのミニストリーを回復する。


(1)モーセは、隠遁生活から表舞台に引き出された。


(2)今こそ、お客さんの信仰から、自らが主役となる信仰に飛躍する時である。


(3)リバイバルが起こることを前提に考える。


  ①自給伝道の時代


  ②教会堂中心から、家の教会への移行の時代


  ③伝統や古い枠組みだけが、聖書的というわけではない。

  2.出来ない理由ではなく、出来る理由を考える。


(1)モーセの言い訳は、私たちにも理解できる。


  ①自分には資格がない。


  ②自分には知識が不足している。


(2)神がどういうお方であるかが問題である。


  ①私たちとともにいてくださる神


  ②歴史的しるしを与えて下さる神


(3)イエスの弟子たちも、同じ約束をもって派遣された。


  ①マタ28:20

  3.具体的な一歩を踏み出す。


(1)アンケートに「より具体的に何をなすべきか知りたい」というコメントがある。


(2)具体的に考えるのは、各人の責任である。


(3)神の権威と、人間の努力の一体化によって、神の業は進む。


(例話)マタ4:13


「そしてナザレを去って、カペナウムに来て住まわれた。ゼブルンとナフタリとの境


にある、湖のほとりの町である」


  ①神がともにおられる。


  ②「歴史的しるし」がともなっている。


  ③今後、イエスの弟子たちを集め、訓練することが私の使命である。

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