私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
出エジプト記(5)—モーセの言い訳(2)—
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自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すための学び。
出エジ5 出エジプト記4章1節~17節
「モーセの言い訳(2)」
イントロ:
1.文脈の確認
(1)神の計画は、イスラエルの民をエジプトから解放し、約束の地に導くこと。
(2)神は人類の歴史に介入しようとされた。
(3)出エジプトと新約聖書の救いには相関関係がある(ロマ6章)。
(4)神はモーセを通して働こうとしておられる。
(5)しかし、モーセは言い訳を並べて神の任命を断ろうとする。
①4つの言い訳がある。
②それらの言い訳は、神の資質に関する疑問でもある。
③前回は、最初の2つの言い訳を見た。
*自分には資格がない。
*自分には知識が足りない。
④神の答えによって、問題の50%は解決した。
2.メッセージのアウトライン
(1)自分には力がない。
(2)自分は口下手だ。
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)自らのミニストリーを回復する。
(2)出来ない理由ではなく、出来る理由を考える。
(3)具体的な一歩を踏み出す。
このメッセージは、自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すためのものである。
Ⅰ.自分には力がない(4:1~9)。
1.モーセの言葉(3番目の言い訳)
「「ですが、彼らは私を信ぜず、また私の声に耳を傾けないでしょう。『【主】はあなたに現れなかった』と言うでしょうから」
(1)モーセは40年前の失敗の記憶に縛られている。
(2)神のことばを否定するほど強い束縛である。
①出3:18 「彼らはあなたの声に聞き従おう」
②あるいは、「長老たちは信じても、民衆は信じない」という意味かもしれない。
(3)自分は「しるし(燃える柴)」を見ているが、彼らは見ていない。
(4)客観的な根拠や証拠がないのは、カルトや新興宗教の特徴である。
①聖書信仰の確かさは、無数の歴史的証拠によって証明される。
②聖書信仰は、「理性的理解」と「単純な信頼」のバランスの上に成り立つ。
2.神の回答
(1)神はモーセに客観的な証拠となる3つのしるしを与える。
①モーセの信仰を強め、
②モーセが神から遣わされたことをイスラエル人たちに示し、
③モーセの神がエジプトの神々よりも強力であることをパロに示すため。
(2)3つのしるしは、文化的なしるしである。
3.3つのしるし
(1)蛇のしるし
①「あなたの手にあるそれは何か」。自分が持っているものに注目させる。
②「杖です」。羊飼いが持っている杖。
③「それを地に投げよ」
④杖は蛇になった。蛇とはコブラのこと。
⑤モーセはそれから身を引いた。「モーセは飛びのいた」(新共同訳)
*幻や見せかけではなく、本物のコブラである。
*イエスは水を本物のブドウ酒に変えた。
⑥「手を伸ばして、その尾をつかめ」
⑦それは、モーセの手の中で杖になった。
⑧コブラはパロの権威と神性とを象徴するもの(王冠に刻み込まれていた)。
⑨モーセは杖をコブラに変え、さらに尾を握ってもとの杖に変えた。
⑩これは、モーセの神がパロよりも偉大であることを示している。
⑪蛇はサタンの象徴でもある。この奇跡は、サタンの力ではなく神の力による。
⑫私たちは蛇の尾を掴むだけでよい。頭を砕くのはメシアの役割である。
(2)皮膚病のしるし
①「手をふところに入れよ」
②手をふところに入れ、出すと、皮膚病に冒されて雪のようになった。
「彼の手はツァラアトに冒され、雪のようになっていた」(新改訳)
「手は重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた」(新共同訳)
*「らい病」というかつての訳は正確ではない。
③「あなたの手をもう一度ふところに入れよ」
④モーセの手は元通りになっていた。
⑤古代世界では、多くの人たちが皮膚病で苦しんでいた。
⑥最初のしるしを信じなくても、このしるしは信じるだろう。
(3)ナイルの水のしるし
①以上の2つのしるしを信じないなら、第3のしるしがある。
②ナイルから水を汲み、それをかわいた土に注ぐ。
③その水は血となる。
*ナイルは命の守り神である。
*その水を血に変える神の方が偉大である。
*豊穣なエジプトの地を不毛の地(死の地)に変えることができる。
*ナイルにヘブル人の赤子を投げ捨てたエジプトへの報復である。
Ⅱ.自分は口下手だ(4:10~17)。
1.モーセの言葉(4番目の言い訳)
「ああ主よ。私はことばの人ではありません。以前からそうでしたし、あなたがしもべに語られてからもそうです。私は口が重く、舌が重いのです」
(1)最後の苦し紛れの言い訳である。ほとんど笑えてくる。
(2)弁が立つ人が派遣された方がいい。
2.神の回答(1)
「だれが人に口をつけたのか。だれが口をきけなくし、耳を聞こえなくし、あるいは、目を開いたり、盲目にしたりするのか。それはこのわたし、【主】ではないか」
(1)神は忍耐心を失くしつつある。
(2)人間の器官を造ったお方は、それを用いることもできる。
(3)問題は、「やる気」があるかどうかである。
(4)「さあ行け。わたしがあなたの口とともにあって、あなたの言うべきことを教えよう」
(5)「ああ主よ。どうかほかの人を遣わしてください」
①言い訳がなくなったので、懇願しているだけ。
3.神の回答(2)
(1)主は怒られた。
(2)「あなたの兄、レビ人アロンがいるではないか。わたしは彼がよく話すことを知っている」
①わたしがあなたに語る。
②あなたは彼に語る。
③彼は民に語る。
④「啓示」という概念がよく表現されている。
*神がモーセの口を通して語る(A)。
*アロンがそれを聞いて民に伝える(B)
*イスラエルの民がそれを聞く(C)
*その内容が文字として書き記され、出エジプト記として残る(D)。
(3)「今、彼はあなたに会いに出て来ている。あなたに会えば、心から喜ぼう」
①神からの啓示があったのであろう。
②新しい幻は、人を活気づける。
③モーセよりも信仰的、熱心、従順である。
(4)「あなたはこの杖を手に取り、これでしるしを行わなければならない」
①しるし(複数形)とは、10の災害のことである。
結論:このメッセージは、自らのミニストリーを回復し、具体的な一歩を踏み出すためのものである。
1.自らのミニストリーを回復する。
(1)モーセは、隠遁生活から表舞台に引き出された。
(2)今こそ、お客さんの信仰から、自らが主役となる信仰に飛躍する時である。
(例話)「与えることの重要性」
(3)リバイバルが起こることを前提に考える。
①自給伝道の時代
②教会堂中心から、家の教会への移行の時代
③伝統や古い枠組みだけが、聖書的というわけではない。
2.出来ない理由ではなく、出来る理由を考える。
(1)モーセの言い訳は、私たちにも理解できる。
①自分には資格がない。
②自分には知識が不足している。
③自分には力がない。
④自分は口下手だ。
(2)神がどういうお方であるかが問題である。
(3)自分の能力を過小評価している。
①最初はアロンが語っているが、次第にその回数は少なくなっていく。
②モーセは自分の弱点を誇張していたのか。
③経験が増すに従って、弱点が克服されて行ったのか。
3.具体的な一歩を踏み出す。
(1)自分自身を準備する。
(2)モーセとアロンの関係を築く。
(3)私に「弟子訓練」のお手伝いをさせてください。
(例話)与えること
「お世話になっております。毎週、ハーベストフォーラム東京の集会に集わせて頂いておりますYOです。先週の出エジプト記もそうですが、創世記から続き、非常に私の信仰生活にとって、多くの励ましと助けをメッセージより頂いております。感謝です。
会社を休んでいた間、色々なことを考えました。転職せよ、ということなのか、とも思いました。祈りつつ、またハーベストフォーラムにも集わせて頂く中で、神様から一つ、語られたことがあります。それは、「与えなさい」ということでした。キリストも自分が父なる神様から頂いたものを、人々に与えられました。最終的には、恥をもろともせず、ご自身をお与えくださいました。今までの人生は何かを「得る」人生でした。私の人生のベクトルは常に、自分の為に何かを「得る」方向に向かっていました。自分の為に、成績を取り、大学に入り、資格を取り、会社に入り…。でも、人間の目には、良いものをたくさん得たように見えても、神様の目からすると、余計なものを背負い込んだのかもしれません(別に、努力を否定するものではなく、また勉強することが必要ない、という意味ではないです)。
今後は、何かを『与える』人生を神様と送っていきたいです。人に何かを『与える』方向に転換したいです。もちろん、具体的にそれは何なのか分かりません。私自身、煉られる必要がありますし、整えられることも必要です。まだまだ時間がかかると思います。でも、少しずつ色々なことが整理できる方向に向かっていると感じます。
先生とスタッフの皆様と神様に感謝を表したく、メールいたしました」
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