ローマ人への手紙(6)—ローマ教会との関係(2)—

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このメッセージでは...

パウロの使命意識から教訓を学ぶ。
チャート「神の義の啓示」

「ローマ教会との関係(2)」

1.はじめに

  (1)あいさつ(1~7節)

  (2)ローマ教会との関係(8~15節)

  ①「心の絆」の構築

  ②前回は、1:8~12を扱った。

*感謝の人パウロ

*祈りの人パウロ

*使命の人パウロ

  ③今回は1:13~15までを扱う。

  ④パウロの使命意識

  (例話)タイガーマスク現象

  2.メッセージのアウトライン

(1)異邦人の使徒

(2)負債を負った人(債務者)

  3.メッセージのゴールは、パウロの使命意識から教訓を学ぶこと。

このメッセージは、
パウロの使命意識から教訓を学ぶことである。

Ⅰ.異邦人の使徒(13節)

  「兄弟たち。ぜひ知っておいていただきたい。私はあなたがたの中でも、ほかの国の人々

の中で得たと同じように、いくらかの実を得ようと思って、何度もあなたがたのところに

行こうとしたのですが、今なお妨げられているのです」

1.パウロはこの文を強調している。

「兄弟たち。ぜひ知っておいていただきたい」

「兄弟たちよ。このことを知らずにいてもらいたくない」(口語訳)

  (1)「兄弟たち」という呼びかけは、親しみを表現している。

  (2)この表現法は、パウロ書簡に特徴的なものである。

  ①ロマ11:25、1コリ10:1、12:1、2コリ1:8、1テサ4:13

  ②二重否定であるがゆえに、その内容がさらに強調される。

2.「何度もあなたがたのところに行こうとした」

  (1)急に思い立ったことではなく、以前から心に決め、決意していたことである。

3.「今なお妨げられている」

  (1)これは挿入句である。

  (2)訪問が延び延びになっているのは、パウロの責任ではない。

  ①サタンの妨害が考えられる。

  「それで私たちは、あなたがたのところに行こうとしました。このパウロは一度

  ならず二度までも心を決めたのです。しかし、サタンが私たちを妨げました」

(1テサ2:18)

②優先すべき仕事がある。

  *当時彼は、異邦人教会からの献金をエルサレム教会に届けようとしていた。

  4.「私はあなたがたの中でも、ほかの国の人々の中で得たと同じように、いくらかの実を

得ようと思って、」

(1)彼は異邦人の使徒として召された。

「しかし、主はこう言われた。『行きなさい。あの人はわたしの名を、異邦人、王たち、

イスラエルの子孫の前に運ぶ、わたしの選びの器です』」(使9:15)

  ①主からダマスコの信徒アナニヤへのことば

(2)彼は異邦人世界で伝道してきた。

「…私はエルサレムから始めて、ずっと回ってイルリコに至るまで、キリストの福音

をくまなく伝えました。このように、私は、他人の土台の上に建てないように、キリ

ストの御名がまだ語られていない所に福音を宣べ伝えることを切に求めたのです。そ

れは、こう書いてあるとおりです。『彼のことを伝えられなかった人々が見るようにな

り、聞いたことのなかった人々が悟るようになる』。そういうわけで、私は、あなたが

たのところに行くのを幾度も妨げられましたが、今は、もうこの地方には私の働くべ

き所がなくなりましたし、また、イスパニヤに行く場合は、あなたがたのところに立

ち寄ることを多年希望していましたので」(ロマ15:19~23)

  ①未伝の地はもはやイスパニヤしか残されていない。

  ②その前に、ローマにおいても異邦人伝道の責任を果たしたい。

Ⅱ.負債を負った人(債務者)

  「私は、ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも、返さなければ

ならない負債を負っています」(14節)

1.直訳

「私は、ギリシヤ人にも未開人にも、教育のある人にもない人にも、債務者である」

(1)ローマ教会の信徒たちから良くしてもらったので恩義を感じている、という意味でない。

2.イスラエル人一般に与えられた異邦人に対する使命

「なぜなら、主は私たちに、こう命じておられるからです。『わたしはあなたを立てて、異

邦人の光とした。あなたが地の果てまでも救いをもたらすためである』」(使13:47)

  (1)ピシデアのアンテオケでの伝道

    ①先ずユダヤ人に福音を語ったが、彼らはそれを拒否した。

      ②そこでパウロとバルナバは、異邦人の方に向かうと宣言した。

      ③ここでパウロは、イザ49:6を引用している。

    (2)アブラハム以来、イスラエルの選びは全人類に救いをもたらすためであった。

      ①パウロの召しは、イスラエルの民に与えられていた召しの延長線上にある。

      ②パウロは、イスラエルの民の失敗を贖おうとしている。

  3.異邦人の使徒として召されたという使命意識

  「そこで、異邦人の方々に言いますが、私は異邦人の使徒ですから、自分の務めを重んじ

ています。そして、それによって何とか私の同国人にねたみを引き起こさせて、その中の

幾人でも救おうと願っているのです」(ロマ11:13~14)

(1)異邦人伝道の使命が与えられている。

(2)それは、ユダヤ人の救いにつながる。

  ①「ねたみ」がキーワードである。

  4.特別な啓示を受けたことから来る使命意識

    (1)ガラ1:11~12

    「兄弟たちよ。私はあなたがたに知らせましょう。私が宣べ伝えた福音は、人間によ

るものではありません。私はそれを人間からは受けなかったし、また教えられもしま

せんでした。ただイエス・キリストの啓示によって受けたのです」

  ①自らの使徒職の擁護となっている。

(2)エペ3:1~3

「こういうわけで、あなたがた異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となった私パ

ウロが言います。あなたがたのためにと私がいただいた、神の恵みによる私の務めに

ついて、あなたがたはすでに聞いたことでしょう。先に簡単に書いたとおり、この奥

義は、啓示によって私に知らされたのです」

  ①異邦人がキリスト・イエスにあって、ユダヤ人と共同相続人となる。

(3)2コリ12:7~10

「また、その啓示があまりにもすばらしいからです。そのために私は、高ぶることの

ないようにと、肉体に一つのとげを与えられました。それは私が高ぶることのないよ

うに、私を打つための、サタンの使いです。このことについては、これを私から去ら

せてくださるようにと、三度も主に願いました。しかし、主は、『わたしの恵みは、あ

なたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからであ

る』と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ

大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。ですから、私は、キリストのために、弱さ、

侮辱、苦痛、迫害、困難に甘んじています。なぜなら、私が弱いときにこそ、私は強

いからです」

  ①弱さの意味を理解し、それを誇る信仰へと導かれた。

  ②根底にあるのは、想像を絶するような祝福の啓示を受けたという事実である。

 
 4.「ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも」の意味

    (1)ローマ人による人類二文法

      ①ギリシア人と未開人に分ける。ギリシア語を話すかどうかによる分類である。

      ②ローマ人はギリシア人の中に含まれる。

      ③知識のある人とはギリシア人のこと、知識のない人とは未開人のこと。

    (2)ユダヤ人は人類を、ユダヤ人と異邦人に二分する。

  5.「ですから、私としては、ローマにいるあなたがたにも、ぜひ福音を伝えたいのです」

(15節)

  (1)英語では、「I am ready to preach the gospel to you」となっている。

    ①個人的な願いというよりも、キリストの導きである。

    ②福音は言葉で語らなければ、伝わらない。

  (2)この15節で、コリントにいるパウロとローマ教会の信徒の間に架け橋ができた。

結論:
メッセージのゴールは、パウロの使命意識から教訓を学ぶことである。

  1.私たちは、同胞への負債を負っている。

    (1)聖書の労働観


  ①労働は礼拝である。


  ②神の栄光を表す生き方というものがある。


(2)言葉による福音の伝達がなければ、救われる人はいない。


  ①家族伝道の使命(まだ不十分である)


  ②自分の賜物を認識せよ(私の場合は、英語バイブルクラスで賜物を認識した)。

  2.私たちは、ユダヤ人への負債を負っている。

    (1)パウロは異邦人への負債を負っていると語った。


  ①ユダヤ人としての使命意識


  ②異邦人の使徒としての使命意識


  ③特別な啓示を受けた者としての使命意識

    (2)ロマ11:13~14

    「そこで、異邦人の方々に言いますが、私は異邦人の使徒ですから、自分の務めを重

んじています。そして、それによって何とか私の同国人にねたみを引き起こさせて、

その中の幾人でも救おうと願っているのです」

  ①異邦人信者の使命は、ユダヤ人にねたみを起させるような生活をすること。

(3)ロマ15:27

「彼らは確かに喜んでそれをしたのですが、同時にまた、その人々に対してはその義

務があるのです。異邦人は霊的なことでは、その人々からもらいものをしたのですか

ら、物質的な物をもって彼らに奉仕すべきです」

  ①異邦人クリスチャンからエルサレムの聖徒たちへの献金

  ②この原則は、今も生きている。

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