私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
サムエル記第一(10)「契約の箱の力」1サム5:1~12
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命題:【主】はご自身の栄光を守られる。この箇所を4区分して学ぶと、それが分かる。
サムエル記第一(10)
「契約の箱の力」
1サム5:1~12
1.文脈の確認
Ⅰ.王政に向けた準備(1~9章)
A.サムエルの誕生と幼少期(1章)
B.ハンナの賛歌(2:1~10)
C.シロでの霊的状況(2:11~36)
D.サムエルの召し(3章)
E.契約の箱(4~7章)
1.奪われた契約の箱(4章)
2.契約の箱の力(5章)
2.注目すべき点
(1)契約の箱がペリシテ人によって略奪された。
(2)イスラエルは「神の栄光が去った」と理解した。
(3)契約の箱は、ペリシテの地で力を発揮する。
命題:【主】はご自身の栄光を守られる。
この箇所を4区分して学ぶと、それが分かる。
Ⅰ.ダゴンの敗北(1~5節)
1.1~2節
1Sa 5:1 ペリシテ人は神の箱を奪って、エベン・エゼルからアシュドデまで運んで来た。
1Sa 5:2 それからペリシテ人は神の箱を取り、ダゴンの神殿に運んで来て、ダゴンの傍らに置いた。
(1)歴史的背景(詩78:60~64,エレ7:12,26:9)
①ペリシテ人は、アフェクからシロに侵攻し、町を破壊した。
②特に、契約の箱を戦場に持ち込んだ祭司階級が厳しく処罰された。
③サムエルがどのように奉仕をしたかは、書かれていない。
(2)ペリシテ人の信仰
①多神教であるが、主神はダゴンである。
②ダゴンは、雨を降らせ、収穫を与える神である。
③礼拝する偶像神が多いほど、ご利益は大きいと信じていた。
④神の箱(契約の箱)をペリシテの地に運んできたのはそういう理由からである。
(3)彼らは、神の箱をエベン・エゼルからアシュドデまで運んできた。
①そして、それをダゴンの傍らに置いた。
②ペリシテ人の神の優位性を示すためであった。
2.3~4節
1Sa 5:3
アシュドデの人たちが、翌日、朝早く起きて見ると、なんと、ダゴンは【主】の箱の前に、地にうつぶせになって倒れていた。そこで彼らはダゴンを取り、元の場所に戻した。
1Sa 5:4
次の日、朝早く彼らが起きて見ると、やはり、ダゴンは【主】の箱の前に、地にうつぶせになって倒れていた。ダゴンの頭と両手は切り離されて敷居のところにあり、胴体だけがそこに残っていた。
(1)翌朝に起きた異変
①ダゴンが契約の箱を礼拝するかのような位置に倒れていた。
②ダゴンは、【主】の前に屈したのである。
③しかし、ダゴンの宮の祭司たちは、それを偶然に出来事と解釈した。
④そして、ダゴンを元の場所に戻した。
⑤恐らく、盗人が侵入しないように警戒を強めたと思われる。
(2)さらにその翌朝に起きた出来事
①前日と同じように、ダゴンは契約の箱の前に、うつぶせになって倒れていた。
②さらに、頭と両手は切り離されて敷居のところにあった。
③像が倒壊して頭と両手がばらばらになったわけではない。
④誰かが意図的に切断したのである。
⑤敷居のところに置いたのは、侮辱的行為である。
⑥宮に入る者は、敷居を踏んで中に入る。
⑦ダゴンは、理性(頭)と行動力(両手)を欠いた無力な偶像である。
3.5節
1Sa 5:5 それで今日に至るまで、ダゴンの祭司たちやダゴンの神殿に入る者はみな、アシュドデにあるダゴンの敷居を踏まない。
(1)奇妙な習慣が生まれた。
①「今日に至るまで」ということばは、この記録の信頼性を証明している。
②ダゴンの宮の入る者はみな、敷居を踏まないようになった。
③彼らは、依然としてダゴンを主神として敬っている。
④ゼパ1:9(ペリシテ人の習慣を真似る者がいたのであろう)
Zep 1:9 その日、わたしは罰する。/すべて神殿の敷居を跳び越える者、/主人の家を暴虐と欺きで満たす者どもを。
Ⅱ.アシュドデへの裁き(6~8節)
1.6節
1Sa 5:6 【主】の手はアシュドデの人たちの上に重くのしかかり、アシュドデとその地域の人たちを腫物で打って脅かした。
(1)ペリシテ人たちは、学んだ教訓をすぐに実行に移さなかった。
①それゆえ、【主】はアシュドデへの裁きを実行される。
②人々は、腫物(疫病)で打たれた。
③今日の人たちも、悲劇が起こるまで行動に移そうとしない。
2.7節
1Sa 5:7
アシュドデの人たちは、この有様を見て言った。「イスラエルの神の箱は、われわれのもとにとどまってはならない。その手は、われわれとわれわれの神ダゴンの上に厳しいものであるから。」
(1)腫物は激しい痛みといのちの危険をもたらした。
①アシュドデの人々は、事の経緯を見て結論を出した。
②イスラエルの神の箱を町から遠ざける必要がある。
③「その手」とは、【主】の力のことである。
3.8節
1Sa 5:8
それで彼らは人を遣わして、ペリシテ人の領主を全員そこに集め、「イスラエルの神の箱をどうしたらよいでしょうか」と言った。領主たちは「イスラエルの神の箱は、ガテに移るようにせよ」と言った。そこで彼らはイスラエルの神の箱を移した。
(1)ペリシテ人の領主(5大都市の領主)が集められた。
①契約の箱の処置について議論した。
②契約の箱をガテに移すことにした。
③この案は、問題解決にはならず、より問題を大きくした。
Ⅲ.ガテへの裁き(9節)
1.9節
1Sa 5:9
それがガテに移された後、【主】の手はこの町に下り、非常に大きな恐慌を引き起こし、この町の人々を上の者も下の者もみな打ったので、彼らに腫物ができた。
(1)ガテは、アシュドデから約20km南東の町(イスラエルに近づく)。
①この町でも同じことが起こった。
②子どもから大人まで、【主】の手が下った。
③彼らに腫物ができた。
④非常に大きな恐慌を引き起こした。
Ⅳ.エクロンへの裁き(10~12節)
1.10節
1Sa 5:10
ガテの人たちは神の箱をエクロンに送った。神の箱がエクロンにやって来たとき、エクロンの人たちは大声で叫んで言った。「私と私の民を殺すために、イスラエルの神の箱をこっちに回して来たのだ。」
(1)契約の箱はエクロンに送られた。
①契約の箱よりも噂の方が先にエクロンに届いていた。
②エクロンの住民たちは、激しく抗議した。
③「私と私の民を殺すために、イスラエルの神の箱をこっちに回して来たのだ」
2.11~12節
1Sa 5:11
それで彼らは人を遣わして、ペリシテ人の領主を全員集め、「イスラエルの神の箱を送って、元の場所に戻っていただきましょう。私と私の民を殺すことがないように」と言った。町中に死の恐慌があったのである。神の手は、そこに非常に重くのしかかっていた。
1Sa 5:12 死ななかった者は腫物で打たれ、助けを求める町の叫び声は天にまで上った。
(1)ペリシテ人の領主たちが再び集められた。
①契約の箱の最終的解決は、イスラエルの地に戻すことである。
②町中にあった死の恐怖は非常に大きかった。
(2)エクロンの住民の叫び声は、天にまで届いた。
①それほど大きな叫び声であった。
結論:今日の信者への適用
1.神はご自分を守るために私たちを必要とはしておられない
(1)イスラエルは契約の箱を戦場に持ち込み、「神の力を利用しよう」とした。
(2)しかし敗北した。
(3)5章では、神はご自身の力だけでダゴンを打ち倒さた。
(4)ここには私たちへの警告がある。
①自分が教会を支えている。
②自分が奉仕を守っている。
③自分が神の働きを成功させている。
(5)私たちは、神の働きの主人ではなく、しもべである。
2.偶像は今も人の心を支配しようとしている
(1)ダゴンは頭と両手を失った。
(2)偶像には考える力も行動する力もない。
(3)現代人の偶像
①お金
②地位
③成功
④健康
⑤趣味
⑥自己実現
(4)主はダゴンを倒されたように、私たちの心の偶像をも倒そうとされる。
3.神の警告を軽視してはならない
(1)アシュドデは警告を受けた。
(2)しかし悔い改める代わりに、契約の箱をガテへ送った。
(3)ガテも同じであった。さらにエクロンへ送った。
(4)彼らは問題を解決しようとはせず、問題を移動させただけであった。
(5)私たちも、罪の処理を先延ばしにしてはならない。
4.神の栄光は必ず現される
(1)5章にはイスラエル人が一人も登場しない。
(2)イスラエルは敗北した。
①エリは死に、
②ホフニとピネハスも死に、
③契約の箱は奪われた。
(3)しかし実際には、神は少しも敗北していなかった。
(4)主はご自身の時に、ご自身の方法で、ご自身の栄光を現される。
(5)状況ではなく、主権者なる神を見上げよう。




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