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メシアの生涯(143)—祈りに関する教え—

  • 2015.03.02
  • ルカ18章:1〜14
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

私たちが抱いている神概念を再吟味する。

「祈りに関する教え」

ルカ18:1~14

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①イエスは、サマリヤとガリラヤの間を通り、エルサレムに上られた。

    ②その途中、イエスは3つの教えを語った。

      *10人のツァラアト患者の癒し

      *神の国に関する教え

      *再臨に関する教え

    ③ルカ17:22

    「イエスは弟子たちに言われた。『人の子の日を一日でも見たいと願っても、見ら

れない時が来ます』」

④きょうの箇所は、再臨のテーマの延長線上で解釈する必要がある。

    (2)冒頭のコメント

      ①イエスのユーモアについて

      ②この箇所は、極めて現代的な意味を持っている。

  (3)A.T.ロバートソンの調和表

    §121 祈りについての2つのたとえ話(ルカ18:1~14)

  2.アウトライン

    (1)やもめと裁判官のたとえ話(1~8節)

      ①序文(1節)

②内容(2~5節)

      ③適用(6~8節)

    (2)パリサイ人と取税人のたとえ話(9~14節)

  ①序文(9節)

      ②内容(10~13節)

      ③適用(14節)

  3.結論

    (1)祈りを聞いてくださる神

    (2)恵みを与えてくださる神

私たちが抱いている神概念を再吟味する。

Ⅰ.やもめと裁判官のたとえ話(1~8節)

  1.序文(1節)

Luk 18:1 いつでも祈るべきであり、失望してはならないことを教えるために、イエスは彼らにたとえを話された。

    (1)イエスは、弟子たちにこのたとえ話を語っている。

      ①章の区分に惑わされてはならない。

    (2)たとえ話の目的が最初に提示されている。

      ①いつでも祈るべきである。

      ②失望してはならない。

      ③初臨と再臨の間の、「長くて困難な時期」が視野にある。

  2.内容(2~5節)

    (1)裁判官の登場(2節)

Luk 18:2 「ある町に、神を恐れず、人を人とも思わない裁判官がいた。

      
①旧約の律法では、裁判官(さばき司、長老、長)は神を恐れなければならない。

      ②彼の役割は、律法を破る者、弱者を搾取する者を裁くことである。

      ③彼は、弱者の権利を擁護する神の代理人である。

      ④この話に登場する裁判官は、それとは正反対の人物である。

        *神を恐れず、人と人とも思わない。

        *すべての行動の動機は、自分の利益である。

      ⑤聴衆は、「そういうのが、いるいる」と、ニヤッと笑ったはずである。

        *今も、社会の頂点に着きながら、自分の利益しか考えない指導者はいる。

    (2)やもめの登場(3節)


Luk 18:3 その町に、ひとりのやもめがいたが、彼のところにやって来ては、『私の相手をさばいて、私を守ってください』と言っていた。

      
①やもめは、裁判官とは対照的な人物である。

      ②旧約の律法では、やもめは抑圧された階層の代表である。

        *収入の道は閉ざされていた。

        *彼女は、裁判官に賄賂を支払うこともできない。

      ③「彼のところにやって来ては、」(エルコマイ)は、未完了形。

        *繰り返しやって来た。しつこい女である。

        *カナン人の女の例(マタ15:22)

      ④「私の相手をさばいて、私を守ってください」

        *「エクディケオウ」とは、正義を行う、ある人の権利を守るなどの意。

        *恐らく、不当な理由で土地か家を奪われそうになっていたのだろう。

      ⑤裁判官に正当な裁きを求めたが、聴衆は「むり、むり」と思ったはず。

    (3)予想外の展開(4~5節)

Luk 18:4 彼は、しばらくは取り合わないでいたが、後には心ひそかに『私は神を恐れず人を人とも思わないが、


Luk 18:5
どうも、このやもめは、うるさくてしかたがないから、この女のために裁判をしてやることにしよう。でないと、ひっきりなしにやって来てうるさくてしかたがない』と言った。」

      
①裁判官は、こういうケースは放置するのが常であった。

        *自分の益にならないから。

        *やもめが不当な仕打ちを受けているという事実は、彼を動かさなかった。

      ②彼の独白

        *「私は神を恐れず人を人とも思わない」

        *「この女のために裁判をしてやることにしよう」

        *「うるさくてしかたがない」

          ・「ヒュポヒアゾウ」(目の下を打つ)(目に隈を作る)

          ・この女が頻繁に出入りするのは、評判上もよろしくない。

  3.適用(6~8節)

    (1)カル・バホメル(大から小へ)の議論(6~7節)

Luk 18:6 主は言われた。「不正な裁判官の言っていることを聞きなさい。


Luk 18:7 まして神は、夜昼神を呼び求めている選民のためにさばきをつけないで、いつまでもそのことを放っておかれることがあるでしょうか。

      
①イエスは、価値ある真理を教えるために悪人の例を用いることがあった。

        *不正な管理人のたとえ話(ルカ16:1~13)

      ②不正な裁判官でも、やもめの執拗な願いに答える。

      ③ましてや、天の父はなおさら、信じる者たちの祈りを聞いてくださる。

      ④「選民」を厳密に解釈すると、大患難時代の少数のユダヤ人信者である。

        *神の助けがあるというのは、どの時代の信者にも適用される真理である。

    (2)再臨を前提とした適用(8節)


Luk 18:8
あなたがたに言いますが、神は、すみやかに彼らのために正しいさばきをしてくださいます。しかし、人の子が来たとき、はたして地上に信仰が見られるでしょうか。」

      
①メシアの再臨の時、神の敵は裁かれる。

      ②修辞的質問「はたして地上に信仰がみられるでしょうか」

        *やもめが発揮したような信仰を持ちなさいという警告である。

        *試練の中でも、「御国を来たらせたまえ」と祈り続けることが信仰である。

      ③すでに神の国は成就しているという教えは、非聖書的である。

Ⅱ.パリサイ人と取税人のたとえ話(9~14節)

1.序文(9節)

Luk 18:9 自分を義人だと自任し、他の人々を見下している者たちに対しては、イエスはこのようなたとえを話された。

  (1)イエスは、自分を義人だと自認している人たちに語った。

    ①パリサイ人たちである。彼らは、他の人々を見下していた。

    ②このたとえ話の目的は、彼らを辱めるためではなく、助けるためである。

2.内容(10~13節)

  (1)パリサイ人と取税人の対比(10節)

Luk 18:10 「ふたりの人が、祈るために宮に上った。ひとりはパリサイ人で、もうひとりは取税人であった。

    
①パリサイ人は、当時のユダヤ人共同体の中で、最も敬虔な人である。

    ②取税人は、売国奴として最も軽蔑されている人である。

    ③宗教的階層で言えば、最高と最低が祈るために宮に上ったのである。

  (2)パリサイ人の祈り(11~12節)


Luk 18:11
パリサイ人は、立って、心の中でこんな祈りをした。『神よ。私はほかの人々のようにゆする者、不正な者、姦淫する者ではなく、ことにこの取税人のようではないことを、感謝します。

Luk 18:12 私は週に二度断食し、自分の受けるものはみな、その十分の一をささげております。』

      
①パリサイ人は、ささげ物を持って神殿に行った。

        *彼が祈っている間、祭司は聖所の中で香を焚いていてくれる。

        *彼の祈りは、祈りではなく自慢である。「私」という一人称の代名詞。

      ②道徳的な自慢

        *ゆする者、不正な者、姦淫する者ではない。

        *この取税人のようではない。

      ③宗教的な自慢

        *週に2度の断食。(月)と(木)に水も飲まない断食をしていた。

        *十分の一を捧げている。厳密に行えば、収入の20%以上になる。

      ④すべて完璧である。

        *自分の徳や善行を自分の手柄にせず、神に感謝するのは敬虔な行為である。

    (3)取税人の祈り(13節)


Luk 18:13
ところが、取税人は遠く離れて立ち、目を天に向けようともせず、自分の胸をたたいて言った。『神さま。こんな罪人の私をあわれんでください。』

      
①「遠く離れて立ち」とは、至聖所と彼の心の距離を表現する言葉である。

      ②両手と目を天に向かって上げるのは、普通の祈りの姿勢である。

        *彼は、目を天に向けようともしなかった。

      ③自分の胸をたたくのは、悲しみの表現である。

      ④「神さま。こんな罪人の私をあわれんでください」

        *神に祈っている。

        *ささげ物を持ってきていない。

        *彼は、神の恵みによってのみ自分は救われると思っている。

      ⑤当時の認識では、パリサイ人の祈りは合格で、取税人の祈りは失格である。

3.適用(14節)


Luk 18:14
あなたがたに言うが、この人が、義と認められて家に帰りました。パリサイ人ではありません。なぜなら、だれでも自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるからです。」

    
(1)イエスは、当時の認識を逆転させた。

      ①高慢な者は低くされ、低くする者は高くされるという原則がある。

    (2)パリサイ人の祈り

      ①他の人たちとの比較に基づく祈りである。

      ②自分の罪は見えないが、他人の罪はよく見えるという祈りである。

      ③神に届かない、独白の言葉である。

    (3)取税人の祈り

      ①神の基準に基づく祈りである。

      ②自分の罪に焦点を合わせた祈りである。

      ③自分に誇れる点は何もないという認識から出た祈りである。

      ④神に届く言葉である。

結論

  1.祈りを聞いてくださる神

    (1)やもめと裁判官のたとえ話の視点

      ①「ましてや神は…」と考えるのは、正しい。

      ②「だから祈り続けるべきだ」と考えるのも、正しい。

      ③しかし、最も正しい視点は、「天の父はよい方である」というものである。

      ④天の父は、私たちの祈りを聞きたいと願っておられる。

    (2)祈りとは、唇の運動のことではない。

      ①それは、心の在り方のことである。

      ②父なる神への全面的な信頼がもたらす、心の在り方である。

    (3)1テサ5:17

    「絶えず祈りなさい」

      ①24時間祈れということではない。

    (4)ロマ8:26

    御霊も同じようにして、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、どのように祈

ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、言いようもない深いうめきによっ

て、私たちのためにとりなしてくださいます」

  ①言葉にならなくても、祈りは父なる神に届いている。

(5)心の在り方であるなら、祈りには行動が伴うのである。

  2.恵みを与えてくださる神

    (1)取税人は霊的飢え渇きを覚えていた。

      ①彼は、富のために名誉や地位を捨てた。

      ②富を得たが、心に満足はなかった。

       *マタイがそうであった。

       *ザアカイがそうであった。

      ③彼は、自分には至聖所にある「贖いの蓋」(恵みの座)が用意されていないこと

を知っていた。

    (2)「神さま。こんな罪人の私をあわれんでください」

      ①「あわれんでください」(ヒラスコマイ)は、怒りを収めてくださいという意。

      ②ヘブ2:17

      「そういうわけで、神のことについて、あわれみ深い、忠実な大祭司となるため、

主はすべての点で兄弟たちと同じようにならなければなりませんでした。それは

民の罪のために、なだめがなされるためなのです」

③1ヨハ2:2

「この方こそ、私たちの罪のための──私たちの罪だけでなく、世全体のための

──なだめの供え物です」

④贖いの蓋(恵みの座)は、「ヒラステリオン」である(ヘブ9:5)。

⑤取税人は、自分が近づける「恵みの座」を求めたのである。

    (3)今の私たちは、この祈りをする必要はない。

      ①キリストの贖いの死によって、すでに「恵みの座」が用意された。

      ②正しい応答は、「信じます」である。

      ③そして、御国の到来を待ち望む「心の姿勢」で、日々神に仕えることである。

    (4)これは、当時の聴衆には、革命的なたとえ話である。

      ①現代のクリスチャンは驚かない。

      ②知り過ぎているがゆえに、無感動が支配している。

    (例話)聖地旅行のリピーターが陥りやすい罠

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