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メシアの生涯(144)—離婚に関する教え—

  • 2015.03.09
  • マタイ19章:1〜12、マルコ10章:1〜12
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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離婚に関する教えについて学ぶ。

「離婚に関する教え」

マコ10:1~12、マタ19:1~12

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①イエスは、サマリヤとガリラヤの間を通り、エルサレムに上られた。

    ②その途中、イエスは3つの教えを語った。

      *10人のツァラアト患者の癒し

      *神の国に関する教え

      *再臨に関する教え

    ③イエスは、祈りに関して2つのたとえ話を語った。

      *やもめと裁判官のたとえ話

      *パリサイ人と取税人のたとえ話

    ④きょうの箇所は、離婚に関する教えである。

*パリサイ人たちの質問がきっかけとなった。

*離婚の問題は、当時のユダヤ人社会では論争の的になっていた。

  (2)A.T.ロバートソンの調和表

    §122 ガリラヤを発ち、ペレアを通過する際に、イエスは離婚について教えた。

      マコ10:1~12、マタ19:1~12

  2.アウトライン

    (1)パリサイ人たちの質問(1~3節)

    (2)イエスの答え①(4~6節)

    (3)パリサイ人たちの反論(7節)

    (4)イエスの答え②(8~9節)

    (5)弟子たちの感想(10節)

    (6)イエスの答え③(11~12節)

  3.結論

    (1)旧約聖書における正当な離婚理由

    (2)新約聖書における正当な離婚理由

    (3)以上の原則の現代的適用

離婚に関する教えについて学ぶ。

Ⅰ.パリサイ人たちの質問(1~3節)

  
1.1~2節

Mat 19:1 イエスはこの話を終えると、ガリラヤを去って、ヨルダンの向こうにあるユダヤ地方に行かれた。

Mat 19:2 すると、大ぜいの群衆がついて来たので、そこで彼らをいやされた。

    
(1)イエスは、エルサレムに向かっている。

      ①「ヨルダンの向こうにあるユダヤ地方」とは、ペレアのことである。

      ②ここは、ヘロデ・アンティパスの領地である。

    (2)ペレア伝道は、比較的成功していた。

      ①大ぜいの群衆がついて来た。

      ②数多くの癒しが行われた。

  2.3節


Mat 19:3
パリサイ人たちがみもとにやって来て、イエスを試みて、こう言った。「何か理由があれば、妻を離別することは律法にかなっているでしょうか。」

    
(1)質問の背景

    「人が妻をめとり夫となり、妻に何か恥ずべき事を発見したため、気に入らなくなり、離婚状を書いてその女の手に渡し、彼女を家から去らせ、彼女が家を出、行って、ほかの人の妻となり、次の夫が彼女をきらい、離婚状を書いてその女の手に渡し、彼女を家から去らせた場合、あるいはまた、彼女を妻としてめとったあとの夫が死んだ場合、彼女を出した最初の夫は、その女を再び自分の妻としてめとることはできない。彼女は汚されているからである。これは、【主】の前に忌みきらうべきことである。あなたの神、【主】が相続地としてあなたに与えようとしておられる地に、罪をもたらしてはならない」(申24:1~4)

      ①「何か恥ずべき事」→「some uncleanness」(KJV)「some indecency」(RSV)

      ②「エルヴァット・ダヴァール」(a matter of uncleanness)

    (2)この解釈に関して、B.C.1世紀から2つの学派間で論争があった。

      ①シャマイ学派:狭い解釈

*不道徳の罪以外の理由で、妻を離別することはできない。

      ②ヒレル学派:広い解釈

*どんな些細な理由でも、妻を離別することができる。

*焦げたスープやパンを作っただけでも、妻を離別できる。

*ラビ・アキバ(2世紀)は、より美しい人との出会いも理由に付け加えた。

(3)パリサイ人たちの質問は、ヒレル学派の見解についての質問である。

      ①「何か理由があれば」→「どんな些細なことでも、何か理由があれば」

      ②どう答えたとしても、イエスは批判にさらされる。

    (4)イエスはペレアを通過していた。

      ①ヘロデ・アンティパスの領地である。

      ②バプテスマのヨハネは、このヘロデの離婚と結婚を非難したために斬首された。

      ③パリサイ人たちは、イエスも同じ目に会うことを願った。

Ⅱ.イエスの答え①(4~6節)

  
1.4~6節

Mat 19:4 イエスは答えて言われた。「創造者は、初めから人を男と女に造って、


Mat 19:5
『それゆえ、人は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となる』と言われたのです。それを、あなたがたは読んだことがないのですか。


Mat 19:6 それで、もはやふたりではなく、ひとりなのです。こういうわけで、人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。」

    
(1)イエスは、創世記の人類創造の記事に言及し、神の元々の意図を示された。

      ①神は、ひとりの男子とひとりの女子が結婚して一体となることを計画された。

      ②結婚した男女は「ひとり」である。

      ③それゆえ、人は夫婦となった男女を引き離してはならない。

      ④結婚関係の召しは、親子関係の召しよりも上位にある。

    (2)神は離婚を憎まれる。

    「わたしは離婚を憎むとイスラエルの神、主は言われる。離婚する人は、不法でその上着を覆っていると万軍の主は言われる。あなたたちは自分の霊に気をつけるがよい。あなたたちは裏切ってはならない」(マラ2:16)

      ①罪は、神の最初の計画の中にはない。

      ②離婚も、神の最初の計画の中にはない。

      ③離婚は、罪の結果である。

Ⅲ.パリサイ人たちの反論(7節)

Mat 19:7 彼らはイエスに言った。「では、モーセはなぜ、離婚状を渡して妻を離別せよ、と命じたのですか。」

    (1)彼らは、イエスが申24:1~4とは異なる内容を教えていると理解した。

      ①イエスは、結婚関係の永続性を教えた。

      ②しかし、モーセは離婚状を渡して離別するように教えている。

      ③これは、矛盾ではないか。

Ⅳ.イエスの答え②(8~9節)

  
1.8節


Mat 19:8
イエスは彼らに言われた。「モーセは、あなたがたの心がかたくななので、その妻を離別することをあなたがたに許したのです。しかし、初めからそうだったのではありません。

    
(1)モーセが離婚状を書いて妻を離別することを許可した理由

      ①「あなたがたの心がかたくななので」

      ②これは、妻に最悪の事態が起こることを避けるための妥協案である。

      ③離別の道がなければ、夫は妻を虐待し、最悪の場合は死に至らせる可能性あり。

      ④決してモーセが離別を命じているわけではない。

      ⑤当時の花嫁料は、離婚を想定してのことである。

    (2)「初めからそうだったのではありません」

      ①神の最初の意図は、罪が入り込んだために、歪められた。

  
2.9節


Mat 19:9 まことに、あなたがたに告げます。だれでも、不貞のためでなくて、その妻を離別し、別の女を妻にする者は姦淫を犯すのです。」

    
(1)イエスは、離婚が許可される理由として、性的不道徳を上げる。

  ①「不貞」とは、「ポルネイア」である。

  ②訳文の比較

  「不貞のためでなくて」(新改訳)

  「不法な結婚でもないのに」(新共同訳)

  「不品行のゆえでなくて」((口語訳)

  ③性的不道徳以外の理由で妻を離別し、別の女を妻にするなら、姦淫に当たる。

    *その離婚は無効で、結婚関係が継続していると考えられるからである。

  ④この教えは、結婚した婦人の立場を守るためのものでもある。

(2)では、「ポルネイア」とは何か。

  ①姦淫(モイケイア)と同じ意味。結婚関係にある者が性的罪を犯すこと。

  ②ユダヤ式結婚で、婚約期間中に犯す性的罪のこと。

  ③誤って一度だけ犯す性的罪ではなく、継続される性的罪のこと。

  ④イエスの意図は、恐らく、結婚外の性的行為全般を指すものと思われる。

(3)この理由で離婚した人に、再婚は許されるか。

  ①罪のない側には、再婚が許されるという立場がある。

  ②罪を犯した側も、罪のない側も、再婚は許されないという立場もある。

  ③聖書本文からは、どちらとも判断できない。

  ④しかし、再婚の可能性がないなら、そもそも離婚する必要はないと思う。

Ⅴ.弟子たちの感想(10節)

Mat 19:10 弟子たちはイエスに言った。「もし妻に対する夫の立場がそんなものなら、結婚しないほうがましです。」

  
1.ユダヤ人の男性は、離婚を当然の権利と考えていた。

    (1)当時の男性たちにとっては、例外規定のない結婚は危険なかけである。

      ①両親が決めた相手を結婚する場合がほとんどである。

      ②もし、相手の女性が気に入らなかったどうするか。

      ③不貞以外の理由での離別が罪であるなら、結婚は牢獄のようになってしまう。

    (2)それなら、結婚しないほうがましだ。

      ①弟子たちも、紀元1世紀のユダヤ人社会の常識に縛られていた。

Ⅵ.イエスの答え③(11~12節)


Mat 19:11
しかし、イエスは言われた。「そのことばは、だれでも受け入れることができるわけではありません。ただ、それが許されている者だけができるのです。


Mat 19:12
というのは、母の胎内から、そのように生まれついた独身者がいます。また、人から独身者にさせられた者もいます。また、天の御国のために、自分から独身者になった者もいるからです。それができる者はそれを受け入れなさい。」

  
1.独身生活は、誰もができることではない。

    (1)性的機能不全で誕生した者

    (2)強制的に宦官にされた者

      ①ユダヤ人にとっては、実に嫌悪すべきことである。

    (3)自分から独身者になった者

      ①これは、独身の賜物である(1コリ7:7~8)

      ②神の国のために独身生活を選ぶことは、奨励されるべきことである。

  2.結婚は素晴らしい祝福である。

結論

  1.旧約聖書における正当な離婚理由

    (1)性的不一致(申24:1)

      ①「何か恥ずべき事」とは、姦淫の罪ではない。

②その場合は、石打ちの刑に処せられる。

      ③この理由は、マタ19:9で取り消された。

    (2)宗教的不一致

      ①エズラとネヘミヤは、離婚を許可したばかりか、命令までした。

      ②これは、1コリ7:12~13で取り消された。

  2.新約聖書における正当な離婚理由

    (1)相手方の性的不道徳

      ①それでも結婚関係を維持し、信頼関係の回復を求めるのはよいことである。

    (2)結婚後、一方が信者となり、相手が離婚を望んだ場合

    「しかし、もし信者でないほうの者が離れて行くのであれば、離れて行かせなさい。

そのような場合には、信者である夫あるいは妻は、縛られることはありません。神は、

平和を得させようとしてあなたがたを召されたのです。なぜなら、妻よ。あなたが夫

を救えるかどうかが、どうしてわかりますか。また、夫よ。あなたが妻を救えるかど

うかが、どうしてわかりますか」(1コリ7:15~16)

(3)両方とも、再婚は許されると考える十分な根拠がある。

  ①ただし、独身生活に導かれる者もいる。

  3.以上の原則の現代的適用

    (1)非常に困難なテーマである。

      ①イエス時代のユダヤ人の状況に対して書かれている。

      ②総論的な内容で、具体的なケースを取り上げているわけではない。

      ③キリスト教界でも、意見の一致はない。

      ④以下に述べることは、私の考え方である。

    (2)上記(性的不道徳、未信者の相手が離婚を望む)以外の離婚理由はあり得るか。

      ①時代は複雑化している。

      ②種々の形態の虐待が、広がっている。

      ③ケースバイケースで判断して行く必要がある。

    (3)2つの原則を確認する。

      ①神は、離婚を憎んでおられる。

        *離婚は、罪の結果である。

*最後まで和解を追及する。

        *教会の助けを借りる。

      ②神は、憐れみ深い方である。

        *離婚し、再婚した人は、赦されるか。

        *再婚した人に、それは罪だからすぐに離婚するようにという命令はない。

        *キリストの十字架によって赦されない罪はない。

        *クリスチャンと未信者の離婚率はほとんど変わらない。

        *教会は、離婚経験者へのミニストリーを考える必要がある。

    (4)離婚問題を考えることは、十字架の愛を考えることである。

      ①神の義と恵みの狭間に立つことである。

      ②離婚と再婚に関しては、神との関係において各自が判断すべきことである。

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