コリント人への手紙第一(06)分裂の原因(3)―神のしもべの役割―3:5~17

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神のしもべの役割について学ぶ。

コリント人への手紙第一 6回

分裂の原因(3)―神のしもべの役割―

3 :5~17

はじめに

1.文脈の確認

(1)イントロダクション(1:1~9)

(2)教会内の分裂(1:10~4:21)

  ①分裂という現実(1:10~17)

  ②分裂の原因(1:18~4:5)

    *福音のメッセージの誤解(1:18~3:4)

    *奉仕の誤解(3:5~4:5)

      ・神のしもべの役割(3:5~17)

      ・この世の知恵(3;18~23)

      ・パウロの奉仕(4:1~5)

  ③分裂の問題の解決法(4:6~21)

2.注目すべき点

(1)パウロは、分派の背後に潜む誤解を指摘する。

(2)ここでは、教会の本質に関する誤解を解こうとする。

3.アウトライン:神のしもべの役割(3:5~17)

(1)神のために働く同労者(5~9節)

(2)地域教会を建てる者たち(10~15節)

(3)地域教会を破壊することへの警告(16~17節)

4.結論

(1) 神の評価

(2)神が与える報い

(3)神に仕える動機

神のしもべの役割について学ぶ。

Ⅰ.神のために働く同労者(5~9節)

1.5~6節

1Co 3:5

アポロとは何なのでしょう。パウロとは何なのでしょう。あなたがたが信じるために用いられた奉仕者であって、主がそれぞれに与えられたとおりのことをしたのです。

1Co 3:6 私が植えて、アポロが水を注ぎました。しかし、成長させたのは神です。

(1)コリントの信者たちは、「肉に属する人」である。

  ①コリント教会には、ねたみや争いがあった。

  ②これは、彼らが御霊に属する人になっていないという証拠である。

  ③彼らは、指導者たちを偶像化していた。

  ④「私はパウロにつく」、「私はアポロに」などと言っていた。

(2)神が立てた指導者たちは、主の働きのために協力している。

  ①パウロも、アポロも、ペテロも、自分に委ねられた領域で奉仕をしている。

  ②彼らを導いているのは、聖霊である。

  ③主役は、神である。

  「私が植えて、アポロが水を注ぎました。しかし、成長させたのは神です」

2.7~8節

1Co 3:7

ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。

1Co 3:8

植える者と水を注ぐ者は一つとなって働き、それぞれ自分の労苦に応じて自分の報酬を受けるのです。

(1)農業的な比ゆが語られる。

  ①植えたり、水を注いだりするのは、神のしもべたちの仕事である。

  ②それゆえ、「私たちはみな神に仕えている」と告白すべきである。

  ③称賛を受けるにふさわしいのは、神だけである。

(2)植える者と水を注ぐ者は一つとなって働く。

  ①両者の目的は、同じである。

  ②その役割に忠実であったかどうかで、神からの報酬が決まる。

  ③各人は、働きの実によってではなく、労苦に応じて自分の報酬を受ける。

3.9節

1Co 3:9

私たちは神のために働く同労者であり、あなたがたは神の畑、神の建物です。

(1)「私たち」とは、パウロとアポロである。

  ①2コリ6:1では、信者はみな同労者である。

(2)「あなたがた」とは、コリント教会である。

  ①教会は、「神の畑」である。

  ②教会は、「神の建物」である。

  ③パウロは、農業的な比ゆから建築的な比ゆに移行する。

  ④9節は、テーマを移行させるための聖句である。

  ⑤神の啓示をことばで表現する際に、聖霊による守りがある(霊感)。

Ⅱ.地域教会を建てる者たち(10~15節)

1.10~11節

1Co 3:10

私は、自分に与えられた神の恵みによって、賢い建築家のように土台を据えました。ほかの人がその上に家を建てるのです。しかし、どのように建てるかは、それぞれが注意しなければなりません。

1Co 3:11

だれも、すでに据えられている土台以外の物を据えることはできないからです。その土台とはイエス・キリストです。

(1)この箇所は、クリスチャン生活の構築について教えているのではない。

  ①適用としては間違っていないが、それが正しい解釈とは言えない。

(2)パウロは、自分を賢い建築家にたとえて教会建設の秘訣を披露している。

  ①神の恵みによって、伝道が可能になった(神の側の責務)。

  ②賢い建築家のようにコリント教会の基礎を築いた(人間の側の責務)。

  ③教会の基礎とは、十字架につけられたキリストである。

  ④その上に、ほかの人が壁を築いたり、屋根を載せたりしている。

    *パウロの後に、コリントにやって来た教師たちのことである。

  ⑤だれも、この土台以外の物を据えることはできない。

    *その土台とは、イエス・キリストである。

(3)エペ2:20

Eph 2:20 使徒たちや預言者たちという土台の上に建てられていて、キリスト・イエスご自身がその要の石です。

  ①使徒たちや預言者たちが土台というのは、二義的な意味におけることである。

  ②要の石であるキリスト・イエスこそ、一義的な意味における土台である。

2.12~13節

1Co 3:12 だれかがこの土台の上に、金、銀、宝石、木、草、藁で家を建てると、

1Co 3:13

それぞれの働きは明らかになります。「その日」がそれを明るみに出すのです。その日は火とともに現れ、この火が、それぞれの働きがどのようなものかを試すからです。

(1)土台の次に大切なのは、建築材料である。

  ①エルサレムの神殿も、アテネやコリントの異教の神殿も、金、銀、宝石などを

ふんだんに使って建てられていた。

  ②庶民の家は、木、草、藁などで建てられていた。

    *草や藁は、壁や屋根の材料である。

(2) 「金、銀、宝石」

  ①宝石とは、堅固な建築材料のことであろう。

  ②これは、永続性のある健全な教理のことである。

(3) 「木、草、藁」

  ①これは、永続性のない教え、あるいは、人間の知恵から出た教えである。

(4)「その日」とは、キリストの御座の裁きの日である。

  ①2コリ5:10

2Co 5:10
私たちはみな、善であれ悪であれ、それぞれ肉体においてした行いに応じて報いを受けるために、キリストのさばきの座の前に現れなければならないのです。

  ②神の裁きの火は、各人の働きの質を試す。

3.14~15節

1Co 3:14 だれかの建てた建物が残れば、その人は報いを受けます。

1Co 3:15

だれかの建てた建物が焼ければ、その人は損害を受けますが、その人自身は火の中をくぐるようにして助かります。

(1)各人の働きが明 瞭になる日がやがてくる。

  ①キリストを土台として「金、銀、宝石」で建てた教会は、残る。

  ②その時、その建築家は神からの報いを受ける。

  ③「木、草、藁」を使って建てた教会は、焼ける。

  ④その建築家は、神からの報いを受けることができない。

(2)これは、罪人の裁きとは異なる。

  ①その建築家がイエスを信じているなら、その人自身は救われる。

  ②「火の中をくぐるようにして助かります」

  ③やっとのことで助かるという意味である。

Ⅲ.地域教会を破壊することへの警告(16~17節)

1.16節

1Co 3:16

あなたがたは、自分が神の宮であり、神の御霊が自分のうちに住んでおられることを知らないのですか。

(1) 「あなたがたは、……知らないのですか」

  ①本書には、この問いかけが10回出てくる。

  ②それに続いて、否定できない真理が語られる。

(2)「神の宮」とは何か。

  ①信者のからだは、聖霊の宮である。

    *6:19

1Co 6:19
あなたがたは知らないのですか。あなたがたのからだは、あなたがたのうちにおられる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたはもはや自分自身のものではありません。

    *しかし、ここでの「神の宮」とは、信者個人ではない。

  ②普遍的教会は、霊の家である。

    *エペ2:19~22

    *1ペテ2:5

1Pe 2:5 あなたがた自身も生ける石として霊の家に築き上げられ、神に喜ばれる霊のいけにえをイエス・キリストを通して献げる、聖なる祭司となります。

    *しかし、ここでの「神の宮」とは、普遍的教会ではない。

(3)ここでの「神の宮」とは、コリント教会である。

  ①「あなたがた」は複数形であり、「神の宮」は単数形である。

  ②「神の宮」は集合名詞、つまり、地域教会である。

  ③地域教会のうちには、神の御霊が住んでおられる。

2.17節

1Co 3:17

もし、だれかが神の宮を壊すなら、神がその人を滅ぼされます。神の宮は聖なるものだからです。あなたがたは、その宮です。

(1)地域教会を軽視し、破壊することへの強い警告が語られる。

  ①教会は、キリストのみからだである。

  ②教会を壊す(汚す)人は、神の裁き(訓練)を受ける。

  ③教会は、聖なる神の宮である。

  ④コリントの信者の集合体が、神の宮である。

(2)16~17節は、教会内の懲戒の必要性を予測している。

  ①懲戒のテーマは、5:1~13に出てくる。

結論

1.神の評価

(1)神が評価される教会を建てた者は、報いを受ける。

(2)神が評価しない教会を建てた者は、損害を受ける(報いがない)。

  ①その人は、火の中をくぐるようにして助かる(救いを失うことはない)。

2.神が与える報い

(1)神に仕え、神をあがめる機会がより多く与えられる。

  ①マタ25:14~30

  ②ルカ19:11~27

(2)報いは、冠と表現される(献身した生涯を表す比ゆ的ことば)。

3.神に仕える動機

(1)神への愛と感謝の表現

(2)隣人への愛の表現

(3)神に対する恐れ

(4)神から冠を受けるため

  ①9:25

1Co 9:25

競技をする人は、あらゆることについて節制します。彼らは朽ちる冠を受けるためにそうするのですが、私たちは朽ちない冠を受けるためにそうするのです。

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