私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
ヨハネの福音書(6)福音の要約 ―神の愛の啓示-ヨハ3:16~21
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このメッセージは、永遠のいのちを得る方法について学ぼうとするものである。
ヨハネの福音書(6)
福音の要約 ―神の愛の啓示-
ヨハ3:16~21
1.文脈の確認
(1)前書き(1:1~18)
(2)イエスの公生涯(1:19~12:50)
①公生涯への序曲(1:19~51)
②初期ガリラヤ伝道(2:1~12)
③最初のエルサレム訪問(2:13~3:36)
*最初の宮きよめ(2:13~22)
*人の心の中を見抜くイエス(2:23~25)
*ニコデモとの対話(3:1~21)
*イエスをあがめるバプテスマのヨハネ(3:22~30)
*イエスの卓越性(3:31~36)
2.この箇所の注目点
(1)「ニコデモとの対話」が、前回途中で終わった。
(2)3:16~21は誰のことばか。
①使徒ヨハネのことばか、主イエスのことばか。
②使徒ヨハネのことばと理解して、話を進める。
③3:16は、2~4章の中心聖句である。
3.アウトライン
(1)人の心の中を見抜くイエス(2:23~25)
(2)ニコデモとの対話(3:1~15)
(3)ヨハネによる福音の要約(3:16~21)
4.結論
(1)救いに至る信仰
(2)ニコデモの救いは、ユダヤ人伝道のモデルである。
このメッセージは、永遠のいのちを得る方法について学ぼうとするものである。
Ⅰ.人の心の中を見抜くイエス(2:23~25)
(1)多くの人たちが、イエスが行うしるしを見て、その名を信じた。
(2)しかし、イエスご自身は、彼らに自分をお任せにならなかった。
(3)今もイエスは、私たちの心の中を見ておられる。
Ⅱ.ニコデモとの対話(3:1~15)
(1)イエスは、ニコデモが真理の探究者であることを知っておられた。
(2)ニコデモは、紀元1世紀のユダヤ教の代表である。
(3)イエスの福音とラビ的ユダヤ教がぶつかる。
(4)ニコデモは、どちらを取るかの選択を迫られる。
(5)私たちも、福音を信じるか、日本教を信じるかの選択を迫られている。
(6)3:5
Joh 3:5 イエスは答えられた。「まことに、まことに、あなたに言います。人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。
①水と御霊によって生まれる=新生体験
②神の国に入る=救われる=永遠のいのちを持つ。
Ⅲ.ヨハネによる福音の要約(3:16~21)
1.16節
Joh 3:16
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
(1)イエスのことばであっても、ヨハネのことばであっても、結論は同じ。
①この聖句は、福音の本質を簡潔に、的確に伝えている。
②すべての単語が、重要な意味を持っている。
(2)主語は「神」である。
①イエスの受肉は、神の愛から出たものである。
Joh 3:13 だれも天に上った者はいません。しかし、天から下って来た者、人の子は別です。
②イエスの十字架の死(14節)は、神の愛から出たものである。
Joh 3:14 モーセが荒野で蛇を上げたように、人の子も上げられなければなりません。
③神は愛である。
④神の愛は、最善を与えるほどに深く、強く、真実なものである。
⑤「ひとり子」とは、比類なき子、置き換えがきかない子である。
(3)神の愛の対象は「世」である。
①ユダヤ人たちは、神はイスラエルの子たちを愛していると信じていた。
②しかし神は、すべての人を愛しておられる。
③「世」とは、罪を宿した人間のことである。
(4)神が犠牲を払う目的は「永遠のいのち」を与えるためである。
①神は、罪人が救われることを喜ばれる(エゼ18:23)。
Eze 18:23 わたしは悪しき者の死を喜ぶだろうか──【神】である主のことば──。彼がその生き方から立ち返って生きることを喜ばないだろうか。
②神は、罪人が滅びを免れるように、救いの道を用意された。
③イエス・キリストを信じるかどうかで、道が分かれる。
④神の愛を拒否する者は、滅びる。
*滅びとは、存在しなくなることではない。
*滅びとは、神との関係が断たれ、神の怒りがとどまる状態である。
⑤神の愛を受け入れる者は、永遠のいのちを受ける。
*神の愛を受け入れた者は、新生した人である(5節)。
Joh 3:5 イエスは答えられた。「まことに、まことに、あなたに言います。人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。
*新生した人は、救いを失うことがない。
⑥永遠のいのちには、2つの側面がある。
*永遠に生きるという時間的側面
*神との平和を持つという質的側面
*ロマ5:1
Rom 5:1 こうして、私たちは信仰によって義と認められたので、私たちの主イエス・キリストによって、神との平和を持っています。
*「平和を持っている」ということばに強調点がある。
2.17節
Joh 3:17
神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。
(1)神は、御子を遣わすことなく、世をさばくこともできた。
①しかし、そうはしないで、御子を世に遣わされた。
(2)神が御子を世に遣わされた目的
①世(罪人)を裁くためではない。
②御子によって世が救われるためである。
③御子は、究極的には世を裁かれるが、それは受肉の目的ではない。
(3)9:39の内容と矛盾するか。
Joh 9:39
そこで、イエスは言われた。「わたしはさばきのためにこの世に来ました。目の見えない者が見えるようになり、見える者が盲目となるためです。」
①この世はすでに滅びの途上にある。
②イエスは、その中から信じる者を救おうとされた。
③受肉の主目的は救いの提供であって、さばきは二次的なことである。
④光が輝けば、陰ができる。
3.18~19節
Joh 3:18
御子を信じる者はさばかれない。信じない者はすでにさばかれている。神のひとり子の名を信じなかったからである。
Joh 3:19
そのさばきとは、光が世に来ているのに、自分の行いが悪いために、人々が光よりも闇を愛したことである。
(1)御子を信じる者はさばかれない。
①5:24
Joh 5:24
まことに、まことに、あなたがたに言います。わたしのことばを聞いて、わたしを遣わされた方を信じる者は、永遠のいのちを持ち、さばきにあうことがなく、死からいのちに移っています。
②ロマ8:1
Rom 8:1 こういうわけで、今や、キリスト・イエスにある者が罪に定められることは決してありません。
(2)信じない者はすでにさばかれている。
①ユダヤ人たちは、アブラハムの子孫はさばかれないと信じていた。
②さばかれる理由は、御子を信じないことにある。
③荒野で青銅の蛇を見上げなかった者は、死を経験した(民21:4~9)。
④御子を信じない者は、霊的死の状態にある。
(3)光と闇の戦いというテーマが登場する。
①悪人が闇を好むのは、その行いが隠されるからである。
②真理を行う者が光を好むのは、その行いが光にさらされるためである。
4.20節
Joh 3:20
悪を行う者はみな、光を憎み、その行いが明るみに出されることを恐れて、光の方に来ない。
(1)悪を行う者は、闇を愛するだけでなく、光を憎む。
①光を憎むとは、イエスを憎むことである。
②その理由は、光によってその行いが明るみに出されることを恐れるから。
③その恐れのゆえに、イエスの方に来ない。
④彼らの不信仰の背後には、罪の問題がある。
(2)人々は、福音を信じない理由を上げる。
①教会には偽善者がいる。
②イエスの奇跡や復活が信じられない。
③神がいるなら、この世になぜ苦しみがあるのか。
④これらの理由は、神への反抗を隠すための口実である。
⑤本当の理由は、「信じたくないから信じない」ということである。
Joh 3:21
しかし、真理を行う者は、その行いが神にあってなされたことが明らかになるように、光の方に来る。
(1)真理を行う者は、光(イエス)の方に来る。
①彼らは、自分の罪を隠そうとしない。
②1ヨハ1:8~9
1Jn 1:8 もし自分には罪がないと言うなら、私たちは自分自身を欺いており、私たちのうちに真理はありません。
1Jn 1:9 もし私たちが自分の罪を告白するなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、私たちをすべての不義からきよめてくださいます。
(2)彼らは、神の子としての生活を始める。
①彼らは、自分たちの善行が神によるものであることを告白する。
結論
1.救いに至る信仰
(1)神の御業
①ひとり子を、私たちの罪を贖うために犠牲にされた。
(2)私たちの責任
①それを神からの贈り物として受け取る(信じる)こと。
②多くの人たちが、自分は良くも悪くもないと考えている。
③それゆえ、イエスを信じない者が滅びるという教えに反発する。
④私たちは、中立ではなく、滅びるしかない罪人である。
2 .ニコデモの救いは、ユダヤ人伝道のモデルである。
(1)ニコデモは、イエスのことばをすぐに理解したわけではない。
①次にくるのは、葛藤の段階である。
②現代のメシアニック・ジューも、同じところを通過する。
(2)ニコデモは、イエスの逮捕に際して、先ずイエスを尋問するように要求し
た。
①7:50~51
②この段階では、彼はまだ信者ではない。
(3)アリマタヤのヨセフとともに、イエスを埋葬した。
①19:39~40。
②この段階では、彼は信者になっている。
(4)ニクディモン・ベン・グリオンという名がタルムードに出て来る。
①エルサレム在住の、尊敬されていた裕福なユダヤ人。
②エルサレムの3人の義人のひとり。
③職業は井戸掘り。
④彼の娘は、物乞いをして回った(ラビ文書の記録)。
⑤ニコデモは、霊的には豊かになった。
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