メシアの生涯(86)—天から下ったパン(2)—

  • 2013.11.18
  • ヨハネ6章:36〜71
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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イエスの3番目の説教を通して、イエスとは誰かを確認する。

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「天から下ったパン(2)」

§076 ヨハ6:36~71

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①この箇所は、5000人のパンの奇跡が起こった日の翌日のことである。

②イエスは、カペナウムの会堂で群衆を教えた。

③ヨハネの福音書にはイエスの説教が7つ出てくる。その3番目のもの。

  (2)A.T.ロバートソンの調和表

    「人々が期待するメシア像に答えないイエスと、ガリラヤ伝道の崩壊」(§76)

ヨハ6:22~71

2.アウトライン(対比)

  (1)肉的動機と霊的動機(22~29節)

  (2)旧いマナと新しいマナ(30~35節)

  (3)信じない者と父から招かれた者(36~40節)

  (4)つぶやきと信頼(41~59節)

(5)棄教と忍耐(60~71節)

  *今回は、(3)~(5)を取り上げる。

  *神学的内容が満載である。

  3.結論:

    (1)神の選びと人間の責務について考える。

    (2)「とどまる」という言葉の意味を学ぶ。

    (3)弟子たちの姿から教訓を学ぶ。

イエスの3番目の説教を通して、イエスとは誰かを確認する。

Ⅲ.信じない者と父から招かれた者(36~40節)

   1.36~37節

  「しかし、あなたがたはわたしを見ながら信じようとしないと、わたしはあなたがたに言

いました。父がわたしにお与えになる者はみな、わたしのところに来ます。そしてわたし

のところに来る者を、わたしは決して捨てません」

  (1)30節で、不信仰なユダヤ人たちは、信じるためにさらに「しるし」を求めた。

    ①モーセが与えたマナ以上の「しるし」を要求した。

    ②彼らはイエスを操っていたのである。ただのパンを得ようとした。

    ③しかしイエスは、ご自分こそ最高の「しるし」であると言われた。

    ④彼らの前に、罪のない完ぺきな人間が立っていた。

⑤もしその「しるし」を見て信じないなら、何を見ても信じないだろう。

    ⑥問題は、「しるし」が不足していることではなく、心が頑ななことである。

  (2)イエスは、彼らの不信仰の究極的原因を指摘された。

    ①結局は、父なる神が子なる神に与えた者だけが、イエスのもとに来る。

    ②イエスのもとに来た者は、拒否されることがない。

      *ここには、「神の選びの教理」がある。

      *と同時に、「人間の責務」も語られている。

2.38~39節

「わたしが天から下って来たのは、自分のこころを行うためではなく、わたしを遣わした

方のみこころを行うためです。わたしを遣わした方のみこころは、わたしに与えてくださ

ったすべての者を、わたしがひとりも失うことなく、ひとりひとりを終わりの日によみが

えらせることです」

   (1)イエスは、自分は地から出たのではなく、天から下って来たと主張された。

    ①その目的は、父の御心を行うためである。

    ②イエスの心と父の心とは、完全に調和していた。

  (2)父の御心とは何か。

    ①父が与えてくださったすべての者を最後まで守る。

      *ここには、「永遠の保証」の教理がある。

    ②ひとりひとりを終わりの日によみがえらせる。

      *ここには、「携挙」の約束がある。

3.40節

「事実、わたしの父のみこころは、子を見て信じる者がみな永遠のいのちを持つことです。

わたしはその人たちをひとりひとり終わりの日によみがえらせます」

  (1)すでに語ったことの繰り返し

    ①子を見て信じる者は、みな永遠の命を持つ。

      *聖書の中で最も簡潔に、「信仰による救い」を教えている箇所である。

    ②信じた者をひとりひとり終わりの日によみがえらせる。

Ⅳ.つぶやきと信頼(41~59節)

   1.41~42節

「ユダヤ人たちは、イエスが『わたしは天から下って来たパンである』と言われたので、

イエスについてつぶやいた。彼らは言った。『あれはヨセフの子で、われわれはその父も

母も知っている、そのイエスではないか。どうしていま彼は「わたしは天から下って来た」

と言うのか』」

   (1)ユダヤ人たちは、先祖たちが荒野でつぶやいたように、つぶやいた。

    ①つぶやきの原因は、イエスが自分の出自を天から下ったものだと宣言したから。

    ②この宣言が重大なものであることを、彼らは認識した。

  (2)彼らは論理的に思考を展開している。

    ①イエスはヨセフの子である。

    ②自分たちは、その父も母も知っている。

    ③イエスの出自は地上的なもので、天的なものではない。

  (3)彼らには盲点があった。

    ①彼らは、イエスの処女降誕を信じなかった。

    ②彼らは、イエスの受肉を信じなかった。

    ③イエスの処女降誕を否定するなら、聖書の救いの構造が崩壊する。

    ④今も、イエスの受肉を信じないために、信仰の闇にいる人がいる。

2.43~44節

「イエスは彼らに答えて言われた。『互いにつぶやくのはやめなさい。わたしを遣わした

父が引き寄せられないかぎり、だれもわたしのところに来ることはできません。わたしは

終わりの日にその人をよみがえらせます』」

   (1)イエスは、彼らがつぶやいているのを知っておられた。

    ①つぶやきを叱責しておられる。

    ②つぶやけばつぶやくほど、不信仰の闇に落ちて行く。

  (2)神による選びの再確認

    ①父がその人に語りかけ、その人を引き寄せる。

    ②その人は、イエスのもとに来る。

    ③イエスは終わりの日にその人をよみがえらせる。

3.45~46節

「預言者の書に、『そして、彼らはみな神によって教えられる』と書かれていますが、父

から聞いて学んだ者はみな、わたしのところに来ます。だれも父を見た者はありません。

ただ神から出た者、すなわち、この者だけが、父を見たのです」

  (1)父の選び(恵み)による救いを証明するために、イザ54:13を引用している。

    ①「預言者の書」とはイザヤ書である。

    ②しかし、旧約聖書の預言書はすべて、同じ真理を教えている。

    ③神は選んだ者を引き寄せ、その者に語りかける。

  (2)神を見た者はいないが、神はみことばを通して語りかける。

    ①啓示されたみことばを通して、語りかける。

    ②受肉したことばを通して、語りかける。

  (3)ここでも、神の選びと人間の責務が、ともに教えられている。

4.47~48節

「まことに、まことに、あなたがたに告げます。信じる者は永遠のいのちを持ちます。わ

たしはいのちのパンです」

   (1)この箇所は、イエスの教えの要約である。

    ①「まことに、まことに」が登場する。

  (2)「信じる者は永遠のいのちを持ちます」

     ①「信じる」は現在分詞。継続した信仰。

    ②「永遠のいのちを持つ」も現在形。すでに持っている。継続したいのち。

  (3)「わたしはいのちのパンです」

     ①永遠のいのちの根拠

5.49~50節

「あなたがたの父祖たちは荒野でマナを食べたが、死にました。しかし、これは天から下

って来たパンで、それを食べると死ぬことがないのです」

   (1)「あなたがたの父祖たち」

①イエスは、ご自分を罪ある人間と区別しておられる。

    (2)マナといのちのパンの対比

      ①マナを食べた人たちは、荒野で死んだ。

      ②いのちのパンを食べる人たちは、死ぬことがない。

        *肉体の死を通過しても、魂は生きている。

        *終わりの日に肉体が復活する。

        *その肉体を持って永遠の世界に住むようになる。

6.51節

「わたしは、天から下って来た生けるパンです。だれでもこのパンを食べるなら、永遠に

生きます。またわたしが与えようとするパンは、世のいのちのための、わたしの肉です」

  (1)このパンを食べるとは、聖餐式のことではない。

    ①聖餐式はそれよりも1年後に与えられたものである。

  (2)これは、比喩的ことばである。

    ①このパンを食べるとは、イエスを信じることである。

    ②イエスは贖罪の死を預言しておられる。

    ③全人類のための死であることが預言されている。

7.52節

「すると、ユダヤ人たちは、『この人は、どのようにしてその肉を私たちに与えて食べさ

せることができるのか』と言って互いに議論し合った」

(1)イエスの教えは、比喩的なものである。

  ①信仰のない人には理解できない。

  ②信仰のある人は、さらに深く真理を知るようになる。

(2)彼らの思考は、地上的で物質的な領域から外に出ない。

  ①イエスは、物質的なものを用いて、霊的真理を教えておられた。

  ②見たら信じてやるというアプローチは、無効である。

  (例話)飛行機から飛び降りないと、パラシュートは開かない。

  8.53~59節

  「イエスは彼らに言われた。『まことに、まことに、あなたがたに告げます。人の子の肉

を食べ、またその血を飲まなければ、あなたがたのうちに、いのちはありません。わたし

の肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠のいのちを持っています。わたしは終わりの日

にその人をよみがえらせます。わたしの肉はまことの食物、わたしの血はまことの飲み物

だからです。わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、わたしのうちにとどまり、わた

しも彼のうちにとどまります。生ける父がわたしを遣わし、わたしが父によって生きてい

るように、わたしを食べる者も、わたしによって生きるのです。これは天から下って来た

パンです。あなたがたの父祖たちが食べて死んだようなものではありません。このパンを

食べる者は永遠に生きます』。これは、イエスがカペナウムで教えられたとき、会堂で話

されたことである」

   (1)非常に重要な啓示である。4回目の「まことに、まことに」が出ている。

    ①肉を食べるも、血を飲むも、比喩的ことばである。

    ②ユダヤ人たちは、血を食べてはならないと命じられていた。

      *レビ3:17、17:10~14

    ③彼らは、衝撃を覚えた。

    ④イエスの死が贖罪の死であることを受け入れれば、疑問は解ける。

    ⑤共観福音書の最後の晩餐の場面で、イエスは再びこの比喩を用いておられる。

  (2)健全な食物と飲み物は、肉体の健康を支える。

    ①それと同じように、イエスに信頼することは霊的健康の秘訣である。

  (3)この説教は、カペナウムの会堂で語られたものである。

    ①説教の要約は、マナを食べても死んだが、命のパンを食べるなら永遠のいのち

が与えられる。

Ⅴ.棄教と忍耐(60~71節)

   1.60節

  「そこで、弟子たちのうちの多くの者が、これを聞いて言った。『これはひどいことばだ。

そんなことをだれが聞いておられようか』」

   (1)12使徒以外にも、多くの者がイエスの弟子になっていた。

    ①彼らの多くが、イエスのことばにつまずいた。

2.61~66節

 「しかし、イエスは、弟子たちがこうつぶやいているのを、知っておられ、彼らに言われ

た。『このことであなたがたはつまずくのか。それでは、もし人の子がもといた所に上る

のを見たら、どうなるのか。いのちを与えるのは御霊です。肉は何の益ももたらしません。

わたしがあなたがたに話したことばは、霊であり、またいのちです。しかし、あなたがた

のうちには信じない者がいます。』──イエスは初めから、信じない者がだれであるか、

裏切る者がだれであるかを、知っておられたのである──そしてイエスは言われた。『そ

れだから、わたしはあなたがたに、「父のみこころによるのでないかぎり、だれもわたし

のところに来ることはできない」と言ったのです』。こういうわけで、弟子たちのうちの

多くの者が離れ去って行き、もはやイエスとともに歩かなかった」

     (1)イエスは弟子たちのつぶやきを知っておられた。

      ①天から下ったという主張

      ②肉を食べ、血を飲むという教え

      ③それなら、御子の復活と昇天の出来事はもっと信じられないだろう。

      ④イエスのことばは、御霊によってしか理解することができない。

    (2)イエスの知識

      ①弟子たちの中で誰が信じない者であるかを知っておられた。

      ②誰が裏切り者であるかを知っておられた。

    (3)イエスは、弟子たちのプライドを粉砕された。

      ①業による救いは不可能である。

      ②父に招かれた者だけが、信仰によって救われる。

      ③この時点で、多くの者がイエスから離脱して行った。

    ④イエスは、弟子たちの信仰をふるいにかけておられたのだ。

⑤イエスを王にしようとする運動は、ここで終わった。

   3.67節

  「そこで、イエスは十二弟子に言われた。『まさか、あなたがたも離れたいと思うのでは

ないでしょう』」

   (1)イエスの質問は、12弟子の弱い信仰を励ますためのものである。

    ①彼らもまた、イエスのことばをすべて理解したわけではなかった。

    ②彼らがそれを理解するのは、イエスの復活後のことである。

4.68~69節

「すると、シモン・ペテロが答えた。『主よ。私たちがだれのところに行きましょう。あ

なたは、永遠のいのちのことばを持っておられます。私たちは、あなたが神の聖者である

ことを信じ、また知っています』」

   (1)ペテロがスポークスマンである。

    ①イエスだけが永遠のいのちについて教えてくれた。

    ②イエス以外にそれを教える人はいない。

  (2)「私たちは、あなたが神の聖者であることを信じ、また知っています」

     ①「私たち」と言っている。

    ②信じる。 → 知っている。

5.70~71節

「イエスは彼らに答えられた。『わたしがあなたがた十二人を選んだのではありませんか。

しかしそのうちのひとりは悪魔です。』」イエスはイスカリオテ・シモンの子ユダのことを

言われたのであった。このユダは十二弟子のひとりであったが、イエスを売ろうとしてい

た」

   (1)イエスはペテロの確信を修正された。

    ①イエスが12人を選んだ。

    ②しかし、そのうちのひとりは悪魔の手先である。

  (2)イスカリオテのユダの裏切りは、この時から始まった。

結論:

  1.神の選びと人間の責務について考える。

    (1)神による選びと永遠の保証は、イエスの教えの中に明確に存在する。

      ①父が救われる人を選び、その人に語りかけるのである。

      ②その人は、イエスのもとにやって来る。

      ③イエスはその人を守り、復活の命を約束する。

      ④イエスはご自身のもとにやって来る人を一人の失うことはない。

      ⑤滅びるように選ばれているという教えは、聖書にはない。

    (2)人間の責務もまた、イエスの教えの中に明確に存在する。

      ①人は、信仰によってイエスのもとに来なければ救われない。

    (例話)人々の前で伝道メッセージを語る理由

        *神による選びがあるから。結果に関して心配すべきではない。

        *人間の責務があるから。

        

  2.「とどまる」という言葉の意味を学ぶ。

    (1)ヨハ6:56~57

    「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、わたしのうちにとどまり、わたしも彼

のうちにとどまります。生ける父がわたしを遣わし、わたしが父によって生きている

ように、わたしを食べる者も、わたしによって生きるのです」

      ①キリストを信じる者とキリストとは、互いのうちにとどまる。

      ②ギリシア語で「メノウ」である。

      ③ヨハネの福音書では、非常に重要な神学用語である。

    (2)ヨハ14:10

    「わたしが父におり、父がわたしにおられることを、あなたは信じないのですか。わ

たしがあなたがたに言うことばは、わたしが自分から話しているのではありません。

わたしのうちにおられる父が、ご自分のわざをしておられるのです」

  ①父と子は、互いのうちにとどまる。

(3)ヨハ1:32

「またヨハネは証言して言った。『御霊が鳩のように天から下って、この方の上にと

どまられるのを私は見ました』」

  ①子と御霊は、互いのうちにとどまる。

(4)私たちへの適用

  ①イエスを信じる者は、三位一体の神のうちにとどまるのである。

  3.弟子たちの姿から教訓を学ぶ。

    (1)イエスの比ゆ的教えの目的

      ①弟子たちの信仰をふるいにかけた。

      ②12使徒の弱い信仰を励ました。

    (2)ヨハ6:68

    「すると、シモン・ペテロが答えた。『主よ。私たちがだれのところに行きましょう。

あなたは、永遠のいのちのことばを持っておられます』」

  ①弟子たちはすべて理解したわけではない。

②しかし、信じることを選んだ。

③その結果、イエスの死、埋葬、復活、昇天を目撃する者となった。

    (3)理解したから信じるのではなく、信じたから理解できるようになるのである。

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