私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
創世記(41)—ヤコブの霊的体験—
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このメッセージでは...
救いの本質と、救いの方法を学ぶ。
創世記41 創世記27章41節~28章22節
「ヤコブの霊的体験」
イントロ:
1.アブラハム契約は、聖書全体を理解するための鍵である。
2.アブラハム、イサク、ヤコブと継承されてくる。
3.きょうの箇所。不鮮明な部分が鮮明になって来る。
(1)エサウか、ヤコブか。
(2)ヤコブの霊的体験
(3)アブラハム契約そのもの
4.メッセージのアウトライン
(1)ヤコブの逃避行
(2)エサウの結婚
(3)ベテルでの一夜
(4)アブラハム契約の再確認
(5)ヤコブの応答
5.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)異邦人の祝福の原点がここにある。
(2)救いの目的が示されている。
(3)救いの方法が示されている。
このメッセージは、救いの本質と、救いの方法を教えようとするものである。
Ⅰ.ヤコブの逃避行(27:41~28:5)
1.エサウの殺意
2.リベカの決心
(1)エサウに殺意があることを聞いて、ヤコブを家から送りだす決心をした。
(2)リベカの故郷パダン・アラムのハランで、兄のラバンの家に身を寄せる。
①720キロの距離
②「しばらくとどまる」。このしばらくは、20年。
(3)リベカとヤコブの再会は実現しなかった。
3.リベカの責任転嫁
「兄さんの怒りがおさまり、あなたが兄さんにしたことを兄さんが忘れるようになったと
き、私は使いをやり、あなたをそこから呼び戻しましょう。一日のうちに、あなたがたふ
たりを失うことなど、どうして私にできましょう」
(1)彼女は、自分の責任をヤコブに押し付けている。
(2)エサウはヤコブを赦すようになる(33:1~16)。物質的に豊かになったから。
(3)「ふたりを失う」。ノア契約の条項による(9:6)。
「人の血を流す者は、人によって、血を流される。神は人を神のかたちにお造りにな
ったから」
4.リベカの提案
(1)ヤコブは、ヘテ人の娘たちのうちから妻をめとってはならない。
(2)イサクがしたように、パダン・アラムから妻を迎えるべきである。
(3)これは正当な理由であるが、第一の理由は別のところにあった。
(4)ヤコブを逃すことが主目的。
5.イサクの命令
「カナンの娘たちの中から妻をめとってはならない。さあ、立って、パダン・アラムの、
おまえの母の父ベトエルの家に行き、そこで母の兄ラバンの娘たちの中から妻をめとりな
さい」
(1)イサクは、アブラハム契約の祝福をヤコブに与えた。
(2)この時点では、イサクはヤコブが長子の権利を継承したことを認めた。
(3)後に、神からの承認が与えられる。
(4)そして、ヤコブは旅立った。
Ⅱ.エサウの結婚(28:6~9)
1.エサウの認識
(1)彼は、カナン人の娘たちと結婚すべきでないことを知っていた。
(2)母だけでなく、父イサクまでもが、自分の妻たちを嫌っていることを知った。
(3)ヤコブが妻を探すために、パダン・アラムに行ったことを知った。
2.エサウの反応
「それでエサウはイシュマエルのところに行き、今ある妻たちのほかに、アブラハムの子イシュマエルの娘で、ネバヨテの妹マハラテを妻としてめとった」
(1)イシュマエルはすでに死んでいる。これは、イシュマエルの家に行った、の意味。
(2)3人目の妻。
(3)マハラテ。創36:3では、バセマテという名で呼ばれている。
Ⅲ.ベテルでの一夜(28:10~13a)
1.ヤコブの心境
(1)失望(彼は70代になっている)
(2)自責の念
(3)将来への不安
2.神が用意された場所
「ある所に着いたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。彼は
その所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった」
(1)ヤコブが初めて霊的な体験をする場所
(2)彼は知らなかったが、そこはベテルであった。創12:8。
「彼はそこからベテルの東にある山のほうに移動して天幕を張った。西にはベテル、
東にはアイがあった。彼は【主】のため、そこに祭壇を築き、【主】の御名によって祈
った」
(3)アブラハムが、初めて約束の地で祭壇を築き、公の礼拝をした場所。
(4)「石を枕に」の意味。頭のところに置いた。
Ⅰサム26:7 サウルは、枕もとの地面に槍を突き刺して寝ていた。
3.夢を見た。
「そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。その頂
は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている」(新改訳)
【新共同訳】では、「すると、彼は夢を見た。先端が天まで達する階段が地に向かって伸び
ており、しかも、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた」となっている。
(1)族長が夢を見る初めてのケース
(2)創20では、アビメレクが夢を見ているが、彼は族長ではない。
(3)地と天を結ぶ階段
①ヤコブは地におり、神は天におられる。
②この階段を、天使たちが上り下りしている。
③ヤコブは、天に近づくことを許されている。
(4)「神の御使いたち」という言葉は、創世記に2回出てくる。
①28:12 ヤコブが約束の地を去る時
②32:1 ヤコブが約束の地に帰る時
Ⅳ.アブラハム契約の再確認
1.神の顕現
「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、【主】である。わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える」
(1)主は、階段の一番上に立っておられた。
(2)これは、シャカイナグローリーである。
(3)神の自己宣言
①「父」とは、先祖のこと。
②「父アブラハムの神、イサクの神」とは、契約の神の御名である。
2.4つの条項
(1)土地の約束
「わたしはあなたが横たわっているこの地を、あなたとあなたの子孫とに与える」
(2)子孫の約束
「あなたの子孫は地のちりのように多くなり、あなたは、西、東、北、南へと広がり」
①ヤコブの嫁探しは、成功する。
(3)異邦人の祝福
「地上のすべての民族は、あなたとあなたの子孫によって祝福される」
①3人の族長は全員、異邦人の救いの約束を受け取っている。
(4)ヤコブへの個人的約束
「見よ。わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あ
なたをこの地に連れ戻そう。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決
してあなたを捨てない」
Ⅴ.ヤコブの応答
1.ヤコブの認識
(1)無知の告白
(2)恐れ
2.行為
(1)命名。神の家(ベテル)に改名。元はルズであった。
(2)石の柱に油を注ぐ。聖別。献身を示す象徴的行為である。
3.誓約
(1)彼は、神がどのようなお方であるかを、経験的に知るようになる。
(2)彼は、全面的にこの神に献身した生活を送るようになる。
(3)10分の1を捧げる。
結論
1.イサクの2人の息子のどちらがアブラハム契約を継承するか、鮮明になった。
2.ヤコブの霊的体験が鮮明になった。
(1)神は、ヤコブの神となってくださった。
(2)ヤコブはこの体験で3つのものを見た。
①階段
②神の天使たち
③シャカイナグローリー
(3)ナタナエルの体験 ヨハネ1:45~51
①ヤコブが見た階段とは、イエスのことである。
②イエスこそ、地と天をつなぐ仲介者である。
3.アブラハム契約の内容が鮮明になった。
(1)特に、異邦人の祝福
(2)私たちの霊的祝福の原点は、ベテルにある。
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