出エジプト記(38)—燭台、幕、板—

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このメッセージでは...

幕屋の中に隠されたキリストを発見する。

出エジ38 出エジプト記25章31節~26章30節

「燭台、幕、板」

1.文脈の確認

(1)エルサレムにあるテンプル・インスティテュート

①研究、教育、再建

②その厳密な姿勢は、驚異的なものである。

  ③きょうの箇所も、そのような厳密さで読まねばならない。

(2)創3章以降、シャカイナグローリーは現れたり、消えたりした。

(3)出エジプトの目的は、民の中にシャカイナグローリーが宿ることにある。

  ①モーセの律法は、神の民に生きるための指針(理念)を与えた。

  ②幕屋は、神の民に礼拝の方法を教えた。

*神に近づくための方法を教えた。

*父の愛が啓示された。

*天にある幕屋の型通りに作らねばならない。

(4)幕屋は、神の計画が成就する前の一時的な仕組みである。

  ①幕屋は型である。対型は何かを考えることこそ重要。

  ②幕屋は、キリストの型である。

  ③黙21:3~4

  「そのとき私は、御座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。『見よ。神の幕

屋が人とともにある。神は彼らとともに住み、彼らはその民となる。また、神ご

自身が彼らとともにおられて、彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。

もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もは

や過ぎ去ったからである』」

(5)幕屋の全体像を確認しておこう。

①具体的な指示は、重要な部分から始まり、外側に広がっていく。

  *契約の箱、贖いのふた、供えのパンの机はすでに論じた。

2.きょうのアウトライン

(1)燭台(25:31~40)

(2)幕屋のための幕(26:1~6)

(3)幕屋を覆う幕(26:7~14)

(4)幕屋のための板と横木(26:15~30)

  3.メッセージのゴール(なぜ私たちが、幕屋について学ぶ必要があるのか)

(1)幕屋の中に隠されたキリストを発見する。

このメッセージは、幕屋の中に隠されたキリストを発見するためのものである。

Ⅰ.燭台(25:31~40)

  1.材質

(1)純金1タラントから作るように命じられた。

①約30キログラム

②槌で打って作る。

③パーツを作ってつなぎ合わせるのではない。

2.形状

(1)台座と支柱がある。

(2)支柱から6つの枝が左右に3つずつ突き出ていた。

(3)支柱と6つの枝の上に7つのともしび皿が載せられていた。

(4)アーモンドの花の形をした節と花弁のあるがくの模様がつけられていた。

  3.使用法

(1)燭台は、真暗な聖所の中を照らすためにそこに置かれた。

①聖所の中には、これしか光がなかった。

②至聖所の中は、シャカイナグローリーによって照らされていた。

(2)7枝の燭台は、メノラーと呼ばれる。

  ①7は完全数。

②【主】は、イスラエルを導く完全な光。

  ③1ヨハ1:5

「神は光であって、神のうちには暗いところが少しもない。これが、私たちがキリス

トから聞いて、あなたがたに伝える知らせです」

  4.燭台のその後

(1)後代に建てられたソロモンの神殿には、燭台が10個も置かれていた。

①聖所の中の右側と左側とに5つずつ置かれていた(1列7:49)。

②聖所の中は非常に明るかったと思われる。

(2)後にそれらは、バビロンに運び去られた(エレ52:19)。

(3)この七枝の燭台は、ユダヤ教の象徴となった。

①メノラーが刻まれたマカベア時代の貨幣がエルサレムで発見されている。

②また、会堂や墳墓でこのマークが刻まれたものが頻繁に発掘されている。

(4)ティトスの凱旋門のレリーフ

①ティトスは、紀元70年にエルサレムを滅ぼしたローマの将軍。

②その凱旋門の内側には、燭台を運ぶローマ兵の姿が描かれている。

(5)現在のイスラエル共和国は、その国章として「七枝の燭台」を採用している。

Ⅱ.幕屋のための幕(26:1~6)

(1)亜麻布の撚り糸(青色、紫色、緋色)で織られた。

(2)幕を10枚作り、それを5枚ずつのセットにして、幕屋を作った。

(3)この幕には、ケルビムの刺繍が施されていた。

①非常に高度な技術と芸術的センスが要求された。

②完成した幕は、非常に美しいものであった。

Ⅲ.幕屋を覆う幕(26:7~14)


(1)山羊の毛で作られた。

(2)11枚作る。

(3)これで幕屋を覆い、その上に赤くなめした雄羊の皮とじゅごんの皮とを乗せた。

(4)何重にも覆われた聖所と至聖所の中は真暗になった。

①聖所の中を照らしたのは燭台(メノラー)の光

②至聖所の中を照らしたのはシャカイナグローリー

(5)亜麻布の幕や山羊の毛の幕の役割は、雨露をしのぎ、光を完全に遮断すること。

  ①それ以上の霊的意味はない。

Ⅳ.幕屋のための板と横木(26:15~30)


(1)幕屋に幕をかけるには、骨組みが必要である。

(2)その骨組みは、板と横木で作られた。

(3)アカシヤ材の板56枚(440cm×44cm)横木15本が用意された。

①板と横木は、幕屋にある程度の堅固さを与えた。

②また、外光を遮断する役割を果たした。

(4)移動する際には、板と横木は解体され、牛車で運ばれた。

(5)民7:7~9

「車二両と雄牛四頭をゲルション族にその奉仕に応じて与え、車四両と雄牛八頭をメ

ラリ族に、祭司アロンの子イタマルの監督のもとにある彼らの奉仕に応じて与えた。

しかしケハテ族には何も与えなかった。彼らの聖なるものにかかわる奉仕は、肩に負

わなければならないからである」

  ①ゲルション族は、幕と垂れ幕を運んだ。車2両。

  ②メラリ族は、構造材を運んだ。車4両。

  ③ケハテ族は、肩に載せて運ぶものを担当した。

(6)同じ言葉の繰り返しに注目

「あなたは山で示された定めのとおりに、幕屋を建てなければならない」(26:30)

  ①出25:9

  ②出25:40

  ③出27:8

  ④使7:44(ステパノのメッセージの中で)

  ⑤ヘブ8:5

  「その人たちは、天にあるものの写しと影とに仕えているのであって、それらは

  モーセが幕屋を建てようとしたとき、神から御告げを受けたとおりのものです。

神はこう言われたのです。『よく注意しなさい。山であなたに示された型に従って、

すべてのものを作りなさい』」

(7)これは、父から子への愛の言葉である。

結論:このメッセージは、幕屋の中に隠されたキリストを発見するためのものである。

1.
燭台が象徴しているもの

(1)燭台は、イエス・キリストの型である。

  ①イエスは「世の光」として来られた。


  ヨハ1:9、8:12、9:5、12:46、黙21:24


②先の見えない人性から、希望ある人生への転換


③メノラーはイスラエル共和国の国章であるが、イスラエル人はそれが指示している

お方が誰であるかを知らない。


④ヨハ1:11~12


「この方はご自分のくにに来られたのに、ご自分の民は受け入れなかった。しかし、


この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる


特権をお与えになった」

  (2)燭台は、イエスをメシア(キリスト)と信じる人々の型である。

①マタ5:14~17 「あなたがたは、世の光です」

②新約聖書では、「光」とは「真理」のことである。

③「光の中を歩む」とは、「真理に従って歩む」ことを意味する。

④真理に従って歩む人は、救いの確信を深め、世の光として生きるようになる。

(3)燭台は、地域教会の型でもある。

①黙1:20

「わたしの右の手の中に見えた七つの星と、七つの金の燭台について、その秘めら

れた意味を言えば、‥‥七つの燭台は七つの教会である」

2.板と横木が象徴しているもの

  (1)幕屋は神殿の原型であるが、新約聖書は教会を神殿にたとえている。

①エペ2:19~22

②1ペテ2:4~5

  (2)教会とは、建物ではなくイエスを信じた人の集まりである。

①その礎石はキリストである。

②その土台は、使徒と預言者である。

③それを建てるのは聖霊である。

④クリスチャンたちは、その建物を形作る「生ける石」である。

*幕屋に置き換えるなら、クリスチャンは「生ける板」「生ける横木」である。

⑤私たちへの教訓

*礎石となったキリストに信頼を置く。

*板と横木が組み合わされる。

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