出エジプト記(9)—パロとの2度目の対決—

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私たちが新しい信仰の次元に飛躍するため学び。

出エジ9 出エジプト記6章28節~7章13節

「パロとの2度目の対決」

1.文脈の確認

(1)モーセはエジプトに入り、活動を開始した。

(2)イスラエルの民は信じた。

(3)パロは、モーセの要求を拒否した。

(4)結果は、より過酷な労役

(5)民はモーセを憎んだ。

(6)モーセにとっての信仰の危機が訪れた(出5:22~23)。

  (7)神はモーセに答え、再度彼を派遣しようとされた。

(8)モーセとアロンの系図が挿入句のようにして出て来た。

  2.メッセージのアウトライン

    (1)モーセの信仰の危機(6:28~30)

(2)危機を乗り越える(7:1~7)

(3)パロとの2度目の対決(7:8~13)

  3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。

    (1)信仰の危機の本質を理解する。

(2)神の力を体験的に知る。

(3)悪魔との戦いの本質を知る。

このメッセージは、私たちが新しい信仰の次元に飛躍するためのものである。

Ⅰ.モーセの信仰の危機(6:28~30)

  
1.元の文脈に戻っている。

(1)系図が入っていた(6:14~27)。

  ①レビの家系からモーセとアロンが出ている。

  ②この系図は、何世代かの省略がある。

  ③6:18 ケハテとアムラムの間に省略があると思われる。「子」とは「子孫」。

  ④モーセとアロンは、アブラハム、イサク、ヤコブ、レビの子孫である。

(2)6:12と6:30は同じ。

  2.モーセが信仰の危機に陥った理由

(1)神には約束を守る力があるのか。

(2)神には約束を守る気があるのか。

(3)自分はなんのために遣わされて来たのか。

(4)事態が悪化しているのに、神はなぜ動こうとしないのか。

(5)要約すると、モーセの期待(予想)と神の計画の間にギャップがあるのである。

  3.神が見えなくなると、自分の弱点が大きく見え始める。

(1)「私は口べたです」(無割礼の唇)

(2)出4:10で語っていた言い訳である。

Ⅱ.危機を乗り越える(7:1~7)

  1.神の忍耐

(1)神はモーセを見放してはいない。

(2)再びモーセの不安に答えている。

  ①兄アロンが代弁者となる。

  ②「イスラエル人を去らせよ」というメッセージをパロに語る。

  2.聖書の啓示のパターンが見られる。

(1)神 → 預言者 → 民

(2)モーセ → アロン → パロ

  3.神は、これから起ころうとしていることを再度モーセに啓示する。

(1)パロは心をかたくなにするであろう。

(2)その結果、エジプトは大きなさばき(しるしと不思議)を受けることになる。

  ①エジプト全体にさばきが下る理由は、反ユダヤ主義政策が採用されたから。

  ②また、エジプト人全員がその政策を実行するようになったから。

(3)【主】はイスラエル人をエジプトから連れ出される。

(4)エジプト人もまた、「わたしが【主】であることを知る」

  ①奴隷の神が彼らの神々より強いことを知るようになる。

  ②【主】とは契約の神の御名

  ③出エジプトが成就するかどうかは、【主】の名誉がかかった戦いである。

  ④エジプト人は、イスラエルの神が契約を守る力を持った方であることを知る。

  4.モーセは信仰の危機を脱した。

(1)7:6に勝利の秘訣がある。

「そこでモーセとアロンはそうした。【主】が彼らに命じられたとおりにした」

(2)神のプログラムを理解した。

  5.モーセは80歳、アロンは83歳

(1)2人の先祖たちの平均年齢は、130~140歳。

(2)D・L・ムーディーは、モーセの人生をこのようにまとめている。

  ①最初の40年間:パロの宮殿で自分がひとかどの人物であることを学んだ。

  ②次の40年間:荒野で自分が何者でもないことを学んだ。

  ③最後の40年間:神が無力な者を用いて業を行う方であることを学んだ。

(3)80歳という年齢をどう見るか。

  ①経験、判断力の面で充実している。

  ②自分を証明する必要がなくなっている年齢ではないか。

Ⅲ.パロとの2度目の対決(7:8~13)

 
 1.杖が蛇に変わる奇蹟

(1)モーセとアロンはパロのところに行き、【主】が命じられたとおりに行った。

(2)モーセが命じ、アロンが杖をパロと家臣たちの前に投げた。

(3)それは、蛇になった。

  2.エジプトの知者、呪術者も、秘術を使って同じことをすることができた。

(1)その秘術は単なる「マジック」ではなく、悪魔的なものであろう。

(2)Ⅱテモ3:3

「また、こういう人々は、ちょうどヤンネとヤンブレがモーセに逆らったように、真

理に逆らうのです。彼らは知性の腐った、信仰の失格者です」

  ①ユダヤ人の伝承

  ②ヤンネとヤンブレは、呪術者集団の長である。

(3)サタンも奇蹟を行うことができる。

(4)「しるし」のコピーを作り出すことが何度か繰り返される。

  ①7:22 「ナイルの水」

  ②8:7 「かえる」

  ③8:19 「ぶよ」の奇跡は出来なかった。「これは神の指です」

  3.しかし、アロンの杖が彼らの杖を飲み込んだ。

(1)これは、神の力がサタンの力よりも強いことを表わしている。

  4.パロの心はかたくなになった。

(1)【主】がおおせられたとおりであった。

(2)モーセは動揺しない。

結論:
 このメッセージは、私たちが新しい信仰の次元に飛躍するためのものである。

  1.
信仰の危機の本質を理解する。


(1)戦後の日本の教会


  ①マッカーサーが5000人の宣教師を要請した頃


  ②経済成長とともに、教会成長の力は消えて行った。


  ③現在の日本の教会には、閉そく感が漂っている。


(2)教会難民の存在

  ①各種調査によれば、日本の教会数、礼拝出席人数は減少している。

  ②個人的な感想では、クリスチャン人口は増えている。

  ③教会難民の存在。

(3)団塊の世代の憂うつ

  ①青年時代の信仰を忘れている。

  ②いわば、ミデヤンの野の羊飼いに戻っている人々がいる。

  ③彼らは、飛躍のきっかけを探している。

  2.神の力を体験的に知る。

(1)自分の期待(予測)から神の計画へと視点を変える。

(2)みことばの約束、信頼、実行、体験という順番が大切である。

  ①信仰を持った初期の段階で、この順番を学ぶ必要がある。

  ②その逆はあり得ない。

(3)聖書の例

  ①ガリラヤ湖畔の弟子たち(ヨハ21章)

  ②コリントでのパウロ(使18:9~11)

  3.悪魔との戦いの本質を知る。

(1)奇跡を判定する基準は、神のことばと一致しているかどうかである。

  ①申13:1~5 しるしや不思議を吟味せよ。

  ②申18:15 「私のようなひとりの預言者」とは、メシアのこと。

  ③申18:20~22 真の預言者を見分ける方法

(2)終末時代、反キリストが現われ、奇蹟によって人々を惑わし、礼拝を要求する。

  ①Ⅱテサ2章には、「不法の人」の出現に関する預言がある。

      ②黙13章には、「海から上がってくる一匹の獣」に関する預言がある。

  ③奇蹟を吟味する力を養う必要がある。

  4.以上の結論を可能にする秘訣は、聖書研究である。

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