私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
出エジプト記(8)—契約の更新—
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神を新しく知り、信仰を回復する。
出エジ8 出エジプト記6章1節~27節
「契約の更新」
1.文脈の確認
(1)モーセはエジプトに入り、活動を開始した。
(2)イスラエルの民は信じた。
(3)パロは、モーセの要求を拒否した。
(4)結果は、より過酷な労役
①れんがを作るためのわらが与えられない。
②生産量は維持せねばならない。
(5)民はモーセを憎んだ。
(6)モーセにとっての信仰の危機が訪れた。
①神は約束を守る方なのか。
②なんのために自分はエジプトに派遣されて来たのか。
③事態が悪化しているのに、神はなぜ動こうとしないのか。
2.メッセージのアウトライン
(1)救出の約束(1~8節)
(2)元の姿に戻るモーセ(9~13節)
(3)モーセの系図(14~27節)
3.きょうのメッセージは、私たちに何を教えているか。
(1)神を新しく知る。
(2)信仰を回復する。
(3)系図の意味を理解する。
このメッセージは、神を新しく知り、信仰を回復するためのものである。
Ⅰ.救出の約束(1~8節)
1.モーセの質問への【主】からの回答
(1)なにもしていないのではない。
(2)「今にあなたにわかる」
「今や、あなたは、わたしがファラオにすることを見るであろう」(新共同訳)
(3)パロはイスラエルの民をエジプトから出て行かせる。
(4)そればかりか、追い出してしまう。
①「強い手」とは神の手
②比ゆ的言葉。神の主権による力がパロとエジプトに対して示される。
2.神の自己啓示
(1)「わたしは【主】である」
①「わたしは、『わたしはある』という者である」(3:14)と関係がある。
*自立自存の神
*自足している神
*すべてを包含している神
*いかなる限界もない神
②契約の御名
*契約を守る神
*変わることのない神
*常に信頼できる神
(2)「わたしは、アブラハム、イサク、ヤコブに、全能の神として現れたが、」
①「全能の神」とは、「エル・シャダイ」。すべての必要を満たす神。
②アブラハムは99歳で子孫の約束を受けた(創17:1)。
③イサクがヤコブを祝福した(創28:3)。
④パダン・アラムから帰還したヤコブへの祝福(創35:11)
⑤子孫の祝福に関する使用法が多い。
(3)「【主】という名では、わたしを彼らに知らせなかった」
①【主】は創世記に165回も出て来る。だから彼らはこの名を知っていた。
②【主】は出エジプトに398回も出て来る。
③ヘブル的には、名は単なるラベル以上のものであり、本質を表す。
④イスラエルの民は、【主】の意味を体験的に知っていたわけではない。
(4)【主】という名は、契約を守る神の御名である。
①神は、イスラエルの民にカナンの地を与えるという契約を彼らと結んだ。
②その契約に基づいて、イスラエルの民をエジプトから解放することにした。
3.民に語るべき3つの約束
(1)「わたしは、あなたがたを贖う」
①伸ばした腕
②大いなる裁き(10の災害)
(2)「わたしは、あなたがたの神となる」
①イスラエルは神の民となる。
②イスラエルは、【主】という御名の意味を体験的に知るようになる。
(3)「その地を、あなたがたの所有として与える」
①アブラハム、イサク、ヤコブに語った内容
Ⅱ.元の姿に戻るモーセ(9~13)
1.モーセは命じられた通りにイスラエルの民に語った。
2.イスラエルの民は、モーセに耳を傾けなかった。
(1)一度希望を持ったが、裏切られた。
(2)落胆
(2)激しい労役
3.【主】からの語りかけ
(1)民は放っておいて、パロに語れ。
「イスラエル人をエジプトから去らせよ」
4.モーセの応答
「ご覧ください。イスラエル人でさえ、私の言うことを聞こうとはしないのです。ど
うしてパロが私の言うことを聞くでしょう。私は口べたなのです」
(1)モーセもまた、落胆した。
(2)人間の理屈を並べている。
(3)シナイ山麓で召命を受けた時の状態に戻っている(3:1~4:13)。
(4)「わたしは口べた」を直訳すると「私は割礼のない唇です」。
(5)比ゆ的に、不完全なものを差す。
①エレ6:10
「誰に向かって語り、警告すれば/聞き入れるのだろうか。見よ、彼らの耳は無
割礼で/耳を傾けることができない。見よ、主の言葉が彼らに臨んでも/それを
侮り、受け入れようとしない」(新共同訳)
②レビ26:41
「しかし、わたしが彼らに反抗して歩み、彼らを敵の国へ送り込んだのである。
そのとき、彼らの無割礼の心はへりくだり、彼らの咎の償いをしよう」(新改訳)
③使7:51
「かたくなで、心と耳とに割礼を受けていない人たち。あなたがたは、父祖たち
と同様に、いつも聖霊に逆らっているのです」(新改訳)
5.神の命令
(1)モーセとアロンに語る。
①イスラエル人には、いかに行動すべきかを伝える。
②パロには、イスラエル人を去らせよと命じる。
(2)ブルドーザーのように前進する神。
①民の不信仰
②モーセとアロンの失敗
③パロの敵意
Ⅲ.モーセの系図(14~27節)
1.ルベン、シメオン、レビで止まる。
(1)モーセとアロンを紹介するための系図が挿入句として入る。
(2)4世代を紹介している。
2.レビの子の家系の名(レビは137年生きた)
(1)ゲルション
①リブニ
②シムイ
(2)ケハテ(133年生きた)
*ケハテは長子ではない。
①アムラム(137年生きた)
*アロン
・ナダブ(異なった火を捧げたので殺される。レビ10:1~7)
・アビフ( 〃 )
・エルアザル(2代目の大祭司となる。民20:22~29)
ピネハス
・イタマル
*モーセ
②イツハル
*コラ(アロンの従兄である。モーセとアロンに敵対。民16:1~3。
・アシル
・エルカナ
・アビアサフ
*ネフェグ
*ジクリ
③ヘブロン
④ウジエル
*ミシャエル
*エルツァファン
*シテリ
(3)メラリ
①マフリ
②ムシ
結論:
このメッセージは、神を新しく知り、信仰を回復するためのものである。
1.
神を新しく知る。
(1)エル・シャダイから【主】へ
(2)「わたしは、あなたがたを贖う」
①「贖う」の意味
*親族が金を払って買い戻すこと
*死から救うこと
*エジプトから救出すること
*捕囚から帰還させること
②伸ばした腕(天から地へ伸ばしたというイメージ)
*第1の贖いでは、伸ばした腕によってパロの長子が打たれた。
*第2の贖いでは、伸ばした腕によって神の子が打たれた。
*私たちの罪を赦し、神との交わりを回復させるために(マタ27:51)。
(3)出エジプトを可能にした神は、日本のリバイバルも可能にするお方である。
2.信仰を回復する。
(1)民の落胆
(2)モーセの後戻り
(3)2~8節は、「わたしは【主】である」で始まり、同じことばで終わっている。
(4)自分に信仰があるかどうかではなく、神がどういうお方であるかが重要である。
3.系図の意味を理解する。
(1)古代の異教の文学では、新しい神が登場し無力な神々に置き換わる。
(2)異教の神々は常に争っている。
(3)聖書の神は、人間が満たされた生涯を歩むことを願っている。
①新しい方法で人間と係わり、人間を救おうとする。
②しかしそれは、過去の啓示と調和した方法である。
(4)モーセとアロンは、文脈を無視して突如現れたのではない。
①アブラハム契約の延長線上にある。
②神の啓示を受け取った民の中から、次の啓示を受け取る器が登場する。
(5)福音書の中のイエスの系図も同じ目的を持っている。
①イエスの誕生は、アブラハム契約の延長線上に起こったことである。
②イエスもまた、神の啓示を受け取った民の中から生まれたのである。
(6)キリスト教は、歴史観である。
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