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ヨハネの黙示録(15)—ラッパの裁き1〜4—
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ラッパの裁きについて学ぶ。
「ラッパの裁き1~4」
黙8:1~13
1.はじめに
(1)福音書の中心テーマはキリストの初臨、黙示録のテーマはキリストの再臨。
(2)キリストの再臨を中心に据えて将来の出来事を概観すると以下のようになる。
①4章~18章 キリストの再臨に至るまでの出来事
②19章 キリストの再臨
③20章 千年王国
④21章~22章 新天新地
(3)6章で、巻き物の封印が解かれる。最初の6つの封印。
①ここから大患難時代が始まる。
(4)7章は、挿入句である。
①144,000人のユダヤ人による世界宣教
②大患難時代の殉教者たち
(5)8章で、第7の封印が解かれる。
①6章の続きが始まる。
②第7の封印が最も重要な封印である(8:1~19:10)。
③そこには、7つのラッパの裁きと、7つの鉢の裁きが含まれている。
(6)7つのラッパの裁きの特徴
①前半の4つ(8章)は、人類を取り巻く自然界に対する裁きである。
*ここでの裁きとエジプトに下った裁きには、類似性がある(出7~12章)。
②後半の3つ(9章以降)は、人類そのものに対する裁きである。
2.アウトライン
イントロダクション:7人の天使たち(1~6節)
(1)第1のラッパ(7節)
(2)第2のラッパ(8~9節)
(3)第3のラッパ(10~11節)
(4)第4のラッパ(12~13節)
3.結論:
(1)神から与えられている祝福について
(2)裁きと悔い改めについて
ラッパの裁きについて学ぶ。
イントロダクション:7人の天使たち(1~6節)
1.1節
Rev 8:1 小羊が第七の封印を解いたとき、天に半時間ばかり静けさがあった。
(1)第7の封印を解くのも、子羊である。
①すぐに何かが起こるのではなく、静寂があった。
(2)半時間ばかりの静けさ
①歓喜の歌の後の大休止である。
②この静寂は、長い時間続くものではない。
③次に示される幻の厳粛さを示している。
④裁判官が判決を下す前の静寂に似ている。
2.2節
Rev 8:2 それから私は、神の御前に立つ七人の御使いを見た。彼らに七つのラッパが与えられた。
(1)神の御前に立つ7人の天使たち
①字義通りに解釈するのがよい。
②高い地位に置かれた天使たちである。
③ルカ1:19
Luk 1:19 御使いは答えて言った。「私は神の御前に立つガブリエルです。あなたに話をし、この喜びのおとずれを伝えるように遣わされているのです。
(2)彼らに7つのラッパが与えられた。
①7人という数字は、7つのラッパの裁きと同数である。
②7つのラッパの裁きを実行するために神によって任命された天使たちである。
(3)旧約聖書におけるラッパの使用法
①集会を招集するために
②戦争の際に兵士を導くために
③祭りの開始を知らせるために
(4)黙示録では、神の裁きのしるしとして天使たちがラッパを吹く。
3.3~4節
Rev 8:3 また、もうひとりの御使いが出て来て、金の香炉を持って祭壇のところに立った。彼にたくさんの香が与えられた。すべての聖徒の祈りとともに、御座の前にある金の祭壇の上にささげるためであった。
Rev 8:4 香の煙は、聖徒たちの祈りとともに、御使いの手から神の御前に立ち上った。
(1)もうひとりの天使
①7人の天使たちとは別の天使が登場した。
②彼の役割は、神の御前に香を炊くことである。
(2)香とは、すべての聖徒たちの祈りである。
①「たくさんの香」とは「聖徒の祈り」である。
*文脈上、大患難時代の聖徒たちの祈りである(第5の封印の聖徒たち)。
②神の復讐が行われ、神の義がなることを求める祈りである。
③その祈りが、香として神の御前に立ち上った。
④その祈りが聞かれるのが、7つのラッパの裁きである。
⑤祈りは、天の視点から見ると神の御前に立ち上る「香」である。
(3)もうひとりの天使とは誰か。
①これをキリストと解釈する人がいる。
②そうではないだろう。
*黙4~5章以降、キリストは裁き主としてすべてを支配しておられる。
*執りなし手としての役割は終わっている。
4.5~6節
Rev 8:5 それから、御使いは、その香炉を取り、祭壇の火でそれを満たしてから、地に投げつけた。すると、雷鳴と声といなずまと地震が起こった。
Rev 8:6 すると、七つのラッパを持っていた七人の御使いはラッパを吹く用意をした。
(1)御使いは、香炉を火で満たし、それを地に投げつけた。
①香炉は、神の怒りの象徴である。
②聖徒たちの祈りが聞かれたのである。
③地に大異変が起こった。
(2)それを合図に、7人の天使たちがラッパを吹く用意をした。
①つまり、7つのラッパの裁きが下る舞台が整ったということである。
Ⅰ.第1のラッパ(7節)
1.7節
Rev 8:7 第一の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、血の混じった雹と火とが現れ、地上に投げられた。そして地上の三分の一が焼け、木の三分の一も焼け、青草が全部焼けてしまった。
(1)地上の植物界に下る裁き
①地上の三分の一が焼ける。作物も焼けたはずである。
②木の三分の一も焼け、青草が全部焼けてしまう。
(2)この裁きをもたらすもの
①血の混じった雹と火が現れ、地上に投げられた。
②エジプトに下った第7の災害(出9:18~26)
*雹と火が降り、植物界がことごとく打たれた。
*野にいた家畜や人間も打たれて死んだ。
③この裁きも、字義通りに解釈すべきである。
Ⅱ.第2のラッパ(8~9節)
1.8~9節
Rev 8:8 第二の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、火の燃えている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた。そして海の三分の一が血となった。
Rev 8:9 すると、海の中にいた、いのちのあるものの三分の一が死に、舟の三分の一も打ちこわされた。
(1)海に下る裁き
①火山のようなものが海に投げ込まれた。
②その結果、海の三分の一が血となった。
③エジプトに下った第1の災害(出7:14~22)
*ナイル川の水が血に変わり、川の魚は死んだ。
④海の中の生物の三分の一が死んだ。
⑤船の三分の一が壊された。
⑥火山のようなものが海に投げ込まれた場所を中心に、被害が広がった。
Ⅲ.第3のラッパ(10~11節)
1.10~11節
Rev 8:10 第三の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちて来て、川々の三分の一とその水源に落ちた。
Rev 8:11 この星の名は苦よもぎと呼ばれ、川の水の三分の一は苦よもぎのようになった。水が苦くなったので、その水のために多くの人が死んだ。
(1)水源に下る裁き
①川の水の三分の一は苦よもぎのようになった。
②水は苦くなった。毒を含む水になったということ。
③その水を飲んで、多くの人が死んだ。
(2)原因は、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちたことである。
①星を象徴的に解釈すれば、天使が地に落ちたということである。
②その天使の名は、「苦よもぎ」である。
③出エジプト記では、マラの水が苦かったという記録がある(出15:23~25)。
(4)預言解釈の注意点
①大患難時代を通過している人たちは、「苦よもぎ」がなんであるかを理解する。
②今の私たちには、100パーセントの理解はあり得ない。
③新聞記事に基づく聖書解釈の危険性
*チェルノブイリの事故直後、チェルノブイリは「苦よもぎ」だとされた。
*それを基に、終末が近いという議論が起こった。
*これは、新聞記事に基づく聖書解釈の典型的な例である。
Ⅳ.第4のラッパ(12~13節)
1.12節
Rev 8:12 第四の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一とが打たれたので、三分の一は暗くなり、昼の三分の一は光を失い、また夜も同様であった。
(1)天体に下る裁き
①太陽と月と星からの光の三分の一が失われた。
②これは、第5から第7のラッパの裁きについての警告である。
2.13節
Rev 8:13 また私は見た。一羽の鷲が中天を飛びながら、大声で言うのを聞いた。「わざわいが来る。わざわいが、わざわいが来る。地に住む人々に。あと三人の御使いがラッパを吹き鳴らそうとしている。」
(1)一羽の鷲が登場する。
①神のメッセージを伝える天使である。
②恐らくセラフィムのひとり(セラフ)であろう。
③鷲は、「素早さ」と「裁き」の象徴である。裁きはすぐに来るということ。
(2)「わざわいが来る。わざわいが、わざわいが来る」
①「わざわい」(woe)という言葉が3度出て来る。
②第5~第7のラッパの裁きは、「わざわいの裁き」である。
*第5のラッパの裁き=第1のわざわいの裁き
*第6のラッパの裁き=第2のわざわいの裁き
*第7のラッパの裁き=第3のわざわいの裁き(7つの鉢の裁き)
結論:
1.神から与えられている祝福について
(1)私たちは、神から与えられている祝福を当然のこととして考えている。
(2)それらのものについて、神に感謝することもない。
(3)第1~第4のラッパの裁きでは、それが取り去られる。
①自然界における植物の祝福
*木の美しさと効用
*緑の芝生の安らぎ
②海の祝福
*海水が血となる。
*海に住むものの三分の一が死に絶える。
③水の祝福
*水源と川の水が汚染される。
*水が苦くなり、飲むと死をもたらすものとなる。
*水の重要性は、ますます認識されつつある。
④光の祝福
*天体は神の栄光を表している。
*詩19:1~2
Psa 19:1 天は神の栄光を語り告げ、/大空は御手のわざを告げ知らせる。
Psa 19:2 昼は昼へ、話を伝え、/夜は夜へ、知識を示す。
*ロマ1:20
Rom 1:20 神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。
2.裁きと悔い改めについて
(1)大患難時代における裁きは、先に行くほど厳しくなっていく。
(2)大患難時代の2つの目的
①罪を裁き、地上から一掃すること
②罪人を悔い改めに導くこと
(3)裁きの進展に伴って、人類は2つのグループに分かれて来る。
①頑固になって回帰不能点を越える人たち
②悔い改めを通して神に立ち返る人たち
(4)今も神は、私たちクリスチャンを同じ原則で導いておられる。
①神の訓練が厳しくならない内に、早く悔い改めるのがよい。
(5)ダビデの例
①バテ・シェバと罪を犯してから悔い改めるまでに1年以上かかっている。
②預言者ナタンがダビデのもとに来たのは、バテ・シェバがダビデの子を産んで
からである(2サム12章)。
③ダビデは神の訓練を受けた。
Psa 32:3 私は黙っていたときには、一日中、うめいて、/私の骨々は疲れ果てました。
Psa 32:4 それは、御手が昼も夜も私の上に重くのしかかり、/私の骨髄は、夏のひでりでかわききったからです。
④ダビデは、悔い改めによって平安を得た。
Psa 51:7 ヒソプをもって私の罪を除いてきよめてください。/そうすれば、私はきよくなりましょう。/私を洗ってください。/そうすれば、私は雪よりも白くなりましょう。
Psa 51:8 私に、楽しみと喜びを、聞かせてください。/そうすれば、あなたがお砕きになった骨が、/喜ぶことでしょう。
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