私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
パートⅣ.新約時代22章 教会の誕生 -宣教の広がり-
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教会の誕生について学ぶ。
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パートⅣ.新約時代
22章 教会の誕生
-宣教の広がり-
イントロダクション
1.「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマに沿って聖書を読み解いている。
(1)この葛藤は、創世記3章以来続いているものである。
(2)この葛藤は、黙示録20~21章で終わる。
2.文脈の確認
(1)パートⅠ.葛藤の舞台設定(1~3章)
(2)パートⅡ.旧約時代(4~17章)
(3)パートⅢ.中間時代(18~19章)
(4)パートⅣ.新約時代(20~23章)
3.新約時代
(1)20章 メシアの到来-十字架への道を妨害する悪魔-
(2)21章 神の国の提示―神の国の成就は延期された―
(3)22章 教会の誕生―宣教の広がり―
(4)23章 教会に対する迫害―抵抗する悪魔―
4.これまでの内容の復習
(1)イスラエルの民は、イエスがメシアであることを信じなかった。
①シナイ契約による「選びの民としての地位」を一時的に奪われた。
②しかし、イスラエルに対する神の約束が無効になったということではない。
③預言者たちは、イスラエルの将来の悔い改めと回復を預言していた。
(2)ペテロは、ペンテコステの日に以下のように語った。
①使3:19~21
Act 3:19 ですから、悔い改めて神に立ち返りなさい。そうすれば、あなたがたの罪はぬぐい去られます。
Act 3:20 そうして、主の御前から回復の時が来て、あなたがたのためにあらかじめキリストとして定められていたイエスを、主は遣わしてくださいます。
Act 3:21 このイエスは、神が昔からその聖なる預言者たちの口を通して語られた、万物が改まる時まで、天にとどまっていなければなりません。
②エゼ36:25~38やゼカ12:10~13:2を基に語っている。
③イスラエルが一時的に退けられたのは、異邦人に救いが及ぶためである。
*ロマ11:11~27
④再臨までの期間、イスラエル代わって神の計画を実行するのは、教会である。
5.アウトライン
(1)反ユダヤ主義の広がり
(2)教会誕生の約束
(3)教会の誕生
教会の誕生について学ぶ。
Ⅰ.反ユダヤ主義の広がり
1.神の国の設立を阻止する方法
(1)メシアの再臨の前提条件は、イスラエルの民の悔い改めである。
①それゆえ、イスラエルの民を抹殺すれば、メシアの再臨はない。
(2)反ユダヤ主義の最終ゴールは、再臨の阻止である。
①ユダヤ人に対する迫害は、彼らが自らの不信仰を悔い改めるまで続く。
*マタ23:37~39、ルカ19:41~44
2.悪魔の「手先」
(1)ローマ帝国
①ユダヤ人の反乱を鎮圧することを通して、悪魔の手先として働いた。
②その結果、数百万人のユダヤ人たちが殺された。
(2)キリスト教会
①中世になると、制度化された教会が、組織的にユダヤ人を迫害した。
②異端審問は、その実例である。
(3)ナチス・ドイツ
①第二次世界大戦中は、ナチス・ドイツが悪魔の手先となった。
②ヨーロッパのユダヤ人600万人が殺された。
(4)共産主義のロシア
①戦後は、共産主義のロシアが悪魔の手先となって、ユダヤ人を迫害した。
(5)アラブ諸国
①アラブ・イスラエル紛争の背後にも、悪魔の意図がある。
②悪魔の意図は、イスラエルを地上から抹殺することである。
3.神の守り
(1)イスラエルの民が地上から消え去ることは決してない。
①神は、ご自身の約束を守るために、彼らをお守りになる。
(2)「イスラエルの残れる者」(ユダヤ人の真の信仰者)は存在し続ける。
①ロマ9:27~28
Ⅱ.教会誕生の約束
1.神の計画を推進する新しい民
(1)教会の描写
①ユダヤ人と異邦人から成る「新しい一人の人」(エペ2:15)。
②「キリストの花嫁」
③「キリストのからだ」
(2)教会の活動は、神がイスラエルの民に対する働きかけを再開する時まで続く。
①携挙は、教会の活動が終了するタイミングで起こる。
2.大宣教命令
(1)マタ28:18~20
Mat 28:18 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても地においても、すべての権威が与えられています。
Mat 28:19 ですから、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において彼らにバプテスマを授け、
Mat 28:20
わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのことを守るように教えなさい。見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。」
(2)使1:8
Act 1:8
しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」
①大宣教命令を実行するための力として、教会(信者)に聖霊が与えられる。
②この聖句は、使徒の働きの目次になっている。
*エルサレムでの伝道(2:1〜8:4)
*サマリアでの伝道(8:5〜25)
*ユダヤでの伝道(8:26〜12:25)
Ⅲ.教会の誕生
1.五旬節(ペンテコステ)の日に、教会が誕生した(使2章)。
(1)この祭りは、シナイ山で律法を受けたことを記念する祭りである。
①クリスチャンにとっては、聖霊降臨の記念日となった。
(2)この日弟子たちは、聖霊のバプテスマによってイエスと一体化した。
①彼らは、世界宣教に必要な力を受けた。
②聖霊は信じる者に賜物を与えるが、ここでは聖霊自身が賜物となった。
2.教会は、サタンにとって新たな脅威となった。
(1)教会が福音を伝えるたびに、それを信じる人が起こされる可能性がある。
①福音を信じた人は、サタンの王国から神の王国に移ることになる。
(2)使26:17~18
Act 26:17 わたしは、あなたをこの民と異邦人の中から救い出し、彼らのところに遣わす。
Act 26:18
それは彼らの目を開いて、闇から光に、サタンの支配から神に立ち返らせ、こうしてわたしを信じる信仰によって、彼らが罪の赦しを得て、聖なるものとされた人々とともに相続にあずかるためである。』
3.激怒した悪魔は、新しい戦略を採用した。
(1)悪魔は、人々の目に覆いをかけた。
①2コリ4:3~4
2Co 4:3 それでもなお私たちの福音に覆いが掛かっているとしたら、それは、滅び行く人々に対して覆いが掛かっているということです。
2Co 4:4
彼らの場合は、この世の神が、信じない者たちの思いを暗くし、神のかたちであるキリストの栄光に関わる福音の光を、輝かせないようにしているのです。
(2)悪魔は、攻撃の矛先を新しく誕生した教会に向けた。
①使徒の働きの中に記録されている迫害は、教会に対するサタンの攻撃がいかに激しいものであるかを証明している。
(3)次回は、宣教の広がりと、悪魔の妨害について学ぶ。
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