ヨハネの福音書(3)「カナの婚礼」-最初のしるし―ヨハ2:1~12

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カナの婚礼について学ぶ。

ヨハネの福音書(3)

「カナの婚礼」-最初のしるし―

ヨハ2:1~12

1.文脈の確認

(1)前書き(1:1~18)

(2)イエスの公生涯(1:19~12:50)

  ①公生涯への序曲(1:19~51)

  ②初期ガリラヤ伝道(2:1~12)

    *カナの婚礼(2:1~11)

    *カペナウム滞在(2:12)

2.アウトライン

(1)カナの婚礼(1~11節)

(2)カペナウム滞在(12節)

3.結論

(1)「時」ということばの重要性

(2)古いものから新しいもの

カナの婚礼について学ぶ。

Ⅰ.カナの婚礼(1~11節)

1.1節

Joh 2:1

それから三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があり、そこにイエスの母がいた。

(1)「それから三日目に」

  ①ナタナエルがイエスに出会ってから3日目である。

  ②「その翌日」が3度出てきた(1:29、35、43)。

  ③計算すると、バプテスマのヨハネの証言から7日目である。

  ④ヨハネが日数にこだわっている理由は、何か。

    *宇宙は7日間で創造された(創1章)。

    *公生涯の最初の7日間で、イエスが創造主であることが示された。

  ⑤カナの婚礼での奇跡によって、イエスの神性が証明された。

  ⑥イエスは、ナタナエルへの約束(1:51)を速やかに成就された。

    *「天が開けて、神の御使いたちが人の子の上を上り下りするのを、あな

たがたは見ることになります」

(2)婚礼の場所は、ガリラヤのカナである。

  ①現在、ナザレとカペナウムの間にクファル・カナというアラブ人の村がある。

  ②聖書時代のカナは、現在のカナよりも北にあったと思われる。

(3)そこにイエスの母がいた。

  ①ヨハネは、マリアという名を記さずに、「イエスの母」としている。

  ②彼女は、単なる客ではなく、婚礼を開催する側の人間になっている。

  ③恐らく、新郎新婦との親戚関係か、友人関係のゆえであろう。

  ④花婿が花嫁を迎えに行き、自分の家に連れて来る。

  ⑤それから、婚礼が始まる。通常1週間続いたが、それ以上の場合もあった。

  ⑥小さな村では、村を挙げての祝いごとになる。

2.2節

Joh 2:2 イエスも弟子たちも、その婚礼に招かれていた。

(1)この時点では、イエスの弟子は5人である。

  ①12人が揃う前の出来事である。

(2)イエスと弟子たちがなぜ招かれたのか。

  ①イエスは、マリアの息子だから招かれた。

  ②弟子たちは、ラビとタルミディム(弟子)の関係のゆえに、招かれた。

  ③ナタナエルはカナ出身である(21:2)。

  ④イエスの一行は、ナタナエルとの関係のゆえに招かれた可能性もある。

(3)イエスは、普通のユダヤ人男性として、この社会的行事に参加している。

  ①バプテスマのヨハネは、荒野で暮らしたが、イエスはそうではなかった。

  ②喜びや悲しみを共有することと、霊性とは無関係である。

3.3節

Joh 2:3

ぶどう酒がなくなると、母はイエスに向かって「ぶどう酒がありません」と言った。

(1)「ぶどう酒がなくなると」

  ①準備していた量のぶどう酒では、不足する場合がある。

  ②その場合、花婿とその父は、大いに面目を失う。悪評は生涯続く。

  ③招待客は、贈り物を持って来ている。

    *花婿には、十分な食事を提供する法的義務がある。

  ④途中で食事やぶどう酒がなくなった場合、訴訟沙汰になることもあった。

    *その場合、招待客の贈り物の半分を弁済することになる。

(2)母がイエスに深刻な状況を知らせた。

  ①夫が死んで以降は、息子に相談するのが習慣になっていたのであろう。

  ②イエスはまだ一度も、奇跡を行っていない。

  ③マリアは、イエスが奇跡を行うことを期待したわけではないだろう。

4.4節

Joh 2:4

すると、イエスは母に言われた。「女の方、あなたはわたしと何の関係がありますか。わたしの時はまだ来ていません。」

(1)「女の方」

  ①「婦人よ」(新共同訳、口語訳)

  ②ギリシア語で「グネイ」(グナイという呼びかけ)。

  ③決して見下した言い方ではない。

  ④ヨハ19:26

Joh 19:26 イエスは、母とそばに立っている愛する弟子を見て、母に「女の方、ご覧なさい。あなたの息子です」と言われた。

(2)「あなたはわたしと何の関係がありますか」

  ①ヘブル的には、この表現には2つの使用法がある。

    *叱責する場合

    *優しく拒否する場合(ラビが弟子に迎えることを断る場合)

  ②イエスは母に、公生涯が始まったことを教えようとしている。

    *マリアは、家庭内におけるルール(親子関係)を持ち出している。

    *イエスは、公生涯に入っている。

    *イエスの関心事は、肉の母への忠誠ではなく、父なる神への忠誠である。

(3)「わたしの時はまだ来ていません」

  ①「わたしの時」とは、十字架と復活の時である。

  ②イエスは、2つのことを告げている。

    *自分が行動を起こす時は、まだ来ていない。

    *自分は、父なる神の時と方法で奉仕をする。

5.5節

Joh 2:5

母は給仕の者たちに言った。「あの方が言われることは、何でもしてください。」

(1)母の従順

  ①母は、イエスのことばをすべて理解したわけではない。

  ②しかし、イエスに従おうという姿勢を示した。

  ③母は、手伝いの人(ディアコノス)に指示を出した。

  ④「あの方が言われることは、何でもしてください」

    *母は、イエスの力とあわれみに信頼を置いた。

(2)私たちへの教訓

  ①母としてイエスに近づいたが、たしなめられた。

  ②信じる者としてイエスに委ねると、願いは聞かれた。

(3)この時点で、母の役割は終わった。

  ①イエスは、父なる神の御心に従って公生涯を歩み始める。

6.6節

Joh 2:6

そこには、ユダヤ人のきよめのしきたりによって、石の水がめが六つ置いてあった。それぞれ、二あるいは三メトレテス入りのものであった。

(1)「ユダヤ人のきよめのしきたり」

  ①これは、モーセの律法の要求ではなく、ユダヤ教の口伝律法の要求である。

  ②宗教熱心なユダヤ人たちは、きよめのために食前と食後に手を洗った。

(2)「石の水がめが六つ置いてあった」

  ①恐らく、家の外に置かれていたのであろう。

  ②婚礼の客のきよめのために、大量の水を必要とした。

    *1メトレテスは、約40リットル。

    *「二あるいは三メトレテス」は、80リットルから120リットル。

  ③石の水がめは永続的に使用できる。

    *土器と違って、きよめることができる(レビ11:33)。

  ④この奇跡は、ユダヤ教の口伝律法が支配している状況下で行われた。

7.7~8節

Joh 2:7

イエスは給仕の者たちに言われた。「水がめを水でいっぱいにしなさい。」彼らは水がめを縁までいっぱいにした。

Joh 2:8

イエスは彼らに言われた。「さあ、それを汲んで、宴会の世話役のところに持って行きなさい。」彼らは持って行った。

(1)石の水がめの水を飲むのは、ユダヤ人にとっては、考えられないことである。

  ①しかし、母の指示を受けていた手伝いの者たちは、イエスに従った。

  ②「水がめを縁までいっぱいにした」

    *ワインを追加したという疑惑をなくすため。

    *全員が飲んでも不足しないように。

(2)水を汲んで、料理長のところに運んだのは、給仕の者たちであった。

  ①イエスは、石の水がめに触れてもいない。

  ②イエスが願ったなら、水は瞬時にぶどう酒になった。

  ③いかなる疑惑の余地もない。

(3)この奇跡は、「時間の奇跡」である。

  ①イエスは、時間を短縮して水からぶどう酒を作った。

  ②作られたばかりのぶどう酒には、年数の経過が刻み込まれていた。

  ③宇宙の創造の場合も、同じである。

    *アダムとエバは、大人の年齢に創造された。

  ④この奇跡は、イエスが創造主であることの証明である。

8.9~10節

Joh 2:9

宴会の世話役は、すでにぶどう酒になっていたその水を味見した。汲んだ給仕の者たちはそれがどこから来たのかを知っていたが、世話役は知らなかった。それで、花婿を呼んで、

Joh 2:10

こう言った。「みな、初めに良いぶどう酒を出して、酔いが回ったころに悪いのを出すものだが、あなたは良いぶどう酒を今まで取っておきました。」

(1)宴会の世話役の驚き

  ①彼は、このぶどう酒は、花婿が用意したものだと思った。

  ②このぶどう酒は、イエスから花婿への贈り物である。

  ③人生の各場面にイエスを招く人は、幸いである。

(2)世話役は、花婿の人格をほめた。

  ①俗人のやり方とは、正反対である。

  ②奥ゆかしく、さりげない。

9.11節

Joh 2:11

イエスはこれを最初のしるしとしてガリラヤのカナで行い、ご自分の栄光を現された。それで、弟子たちはイエスを信じた。

(1)「最初のしるし」

  ①「しるし」は、ギリシア語で「セイメイオン」である。

  ②イエスのメシア性を示す「しるし」である。

  ③公生涯の最初の7日間のクライマックスになる奇跡である。

(2)「ご自分の栄光を現された」

  ①この奇跡は、イエスの神性を啓示するものである。

(3)「それで、弟子たちはイエスを信じた」

  ①彼らが、イエスの死と復活まで理解したということではない。

  ②彼らの信仰は、漸進的啓示によって、試され、発展させられていく。

Ⅱ.カペナウム滞在(12節)

1.12節

Joh 2:12

その後イエスは、母と弟たち、そして弟子たちとともにカペナウムに下って行き、長い日数ではなかったが、そこに滞在された。

(1)これは、エルサレム訪問の物語に移行するためのつなぎの聖句である。

  ①イエスは、ガリラヤ湖畔の町カペナウムに下った。

    *カペナウムがイエスの活動の本拠地になる予感がある。

  ②短期間の滞在であった。

    *イエスは、家族と別れて本格的な活動を開始する。

結論

1.「時」ということばの重要性

(1)2章4節

Joh 2:4

すると、イエスは母に言われた。「女の方、あなたはわたしと何の関係がありますか。わたしの時はまだ来ていません。」

(2)「時」とは、十字架と復活の時である。

  ①ヨハネの福音書での「時」は、父なる神の御心の時である。

  ②また、父の栄光と子の栄光が現れる時である。

(3)ギリシア語で「ホウラ」か「カイロス」である。

  ①「時はまだきていない」 5箇所

    *ヨハ2:4、7:6、8、30、8:20

  ②「時がきた」 3箇所

    *12:23、13:1、17:1

  ③ヨハ13:1

Joh 13:1

さて、過越の祭りの前のこと、イエスは、この世を去って父のみもとに行く、ご自分の時が来たことを知っておられた。そして、世にいるご自分の者たちを愛してきたイエスは、彼らを最後まで愛された。

(4)母の要求と、イエスの行動原理の間に大きな隔たりがある。

  ①ヨハネの福音書の学びは、「わたしの時」に向かって前進する作業である。

2.古いものから新しいものへ

(1)古い水が、新しいぶどう酒に置き換わった。

  ①最初の奇跡には、象徴的意味がある。

  ②婚宴と新しいぶどう酒は、メシア的王国の象徴である。

  ③また、救いの喜びの象徴である。

(2)古い神殿が清められ、新しい神殿に置き換わった(宮きよめ)。

(3)古い誕生が、新しい誕生に置き換わった(ニコデモとの対話)。

(4)井戸の水が、生ける水に置き換わった(サマリアの女との対話)。

(5)古い礼拝が、新しい礼拝に置き換わった(同上)。

(6)2コリ5:17

2Co 5:17

ですから、だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。

  ①新生とは、新しいいのちの誕生である。

  ②聖化とは、そのいのちの成長である。

  ③栄化とは、そのいのちの完成である。

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