私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q344 ロマ書7章の解釈について教えて下さい。
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344 ロマ書7章の解釈について
Q:ロマ7:14~25で、パウロは、内面的な葛藤に苦しんでいます。彼は、「私には、自分のしていることが分かりません。自分がしたいと願うことはせずに、むしろ自分が憎んでいることを行っているからです」と書いています。
これは、彼が信者になる前の体験ですか、信者になってからの体験ですか。
A :はじめに
これは、クリスチャン生活に大きな影響を及ぼす重要な質問です。結論から先に申し上げますと、ロマ書7章は信者になってからの体験です。その理由を3つ申しあげます。
1 番目に、文脈上の理由があります。
(1)ロマ書は、①1~8章が教理、②9~11章がイスラエルの救い、③12~16章が適用。
(2)教理の部分は、①1~5章が義認、②6~8章前半が聖化、③8章後半が栄化。
(3)ロマ7:14~25は、文脈上、聖化の部分に含まれています。
(4)未信者のときの霊的状態は、義認の個所(1~5章)ですでに説明されています。
2 番目に、文法上の理由があります。
(1)パウロは、「私」という一人称を多用しています。
①彼は、自分の体験から教訓を教えようとしています。
(2)この個所の動詞は、すべて現在形です。
①信者になったパウロが、今経験していることです。
3 番目に、神学的理由があります。
(1)パウロは、信者の中には2つの性質が宿っていることを教えています。
①新しい性質と古い性質が常に戦っています。
②ガラ5:17~18でも同じことが教えられています。
(2)未信者には、このような内的葛藤はありません。
(3)律法を行うことによって聖化を達成しようとすると、霊的に窒息します。
①私はこの状態をロマ書7章クリスチャンと呼んでいます。
(4)ロマ書8章に入ると、パウロは「恵みによる聖化の可能性」について論じています。
①聖霊に導かれて歩む人は、ロマ書8章クリスチャンです。
ロマ書7章に書かれているのは、信者になった人が経験する霊的葛藤です。
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