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メシアの生涯(65)—ベルゼブル論争—

  • 2013.06.23
  • ルカ8章:1〜3、マタイ12章:22〜37
  • スピーカー 中川健一
  • 東京定例会
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このメッセージでは...

このメッセージは、イエスをメシアとして信じることの重要性について学ぼうとするものである。

「ベルゼブル論争」

§060 ルカ8:1~3

§061 マタ12:22~37

1.はじめに

  (1)文脈の確認

    ①§060 ルカ8:1~3 ガリラヤを巡る伝道旅行

      *12弟子

      *女たち

      *「七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリヤ」

    ②§061 マタ12:22~37 ベルゼブル論争

      *並行記事 マコ3:19~30

      「イエスの身内の者たちが聞いて、イエスを連れ戻しに出て来た。『気が狂っ

たのだ』と言う人たちがいたからである」(21節)

*宗教的に熱狂過ぎて、精神的なバランスを欠いていると誤解された。

*イエスの公生涯が、緊張した状態になっている。

*この箇所を正しく理解すると、それ以降のイエスの教えや行動が、容易に

理解できるようになる。

    (2)A.T.ロバートソンの調和表

      「2回目のガリラヤ伝道」(§60)

      「ベルゼブルと共謀しているという冒涜的な批判」(§61)

2.アウトライン

  (1)メシア的奇跡(22節)

  (2)パリサイ人の評価(23~24節)

  (3)イエスの反論(25~29節)

  (4)裁きの宣言(30~37節)

  3.結論:

    (1)イエスの歴史性について

    (2)「赦されない罪」について

このメッセージは、イエスをメシアとして信じることの重要性について学ぼうとするものである。

Ⅰ.メシア的奇跡(22節)

  
1.マコ3:22の情報

  「エルサレムから下って来た律法学者たち」

    (1)メシア運動を評価する3つの段階

      ①観察段階(沈黙の段階)

      ②審問の段階(質問、論争の段階)

      ③決定の段階(その人物をメシアとして受け入れるか、拒否するか)

    (2)この箇所は、決定の段階に入っている。

      ①エルサレムから下って来た律法学者たちは、代表団である。

      ②彼らは、パリサイ人(マタイの記述)と呼ばれている。

      ③批判する機会を捉えて、イエスのメシア性を公に拒否しようとしている。

  2.メシア的奇跡

    (1)メシアだけが行える奇跡

      ①ユダヤ人のツァラアト患者の癒し

        *前例がない。

      ②口のきけない人からの悪霊の追い出し

        *パリサイ人(の仲間)たちの方法

          ・悪霊との交信を確立する。

          ・悪霊の名前を聞き出す。

          ・その名前を呼んで追い出す。

        *口のきけない人の場合は、この方法が役に立たない。

      ③生まれつきの盲人の癒し

  3.22節

  「そのとき、悪霊につかれて、目も見えず、口もきけない人が連れて来られた。イエスが

彼をいやされたので、その人はものを言い、目も見えるようになった」

  
(1)イエスの前に、ある人が置かれた。

①悪霊につかれている。

②盲目である。

③口もきけない。

    (2)誰がその人を連れて来たかは、書かれていない。

①恐らく、パリサイ人が連れて来たのであろう。

②この人は、コミュニケーションが不可能な人物である。

③通常の悪霊追い出し法は役に立たないので、イエスを試すチャンスである。

    (3)イエスは、その人から悪霊を追い出した。

      ①その人は、ものが言えるようになった。

      ②目も見えるようになった。

Ⅱ.パリサイ人の評価(23~24節)

  1.群衆の応答(23節)

「群衆はみな驚いて言った。『この人は、ダビデの子なのだろうか』」

  
(1)「ダビデの子」とは、メシア的称号である。

    ①旧約聖書で悪霊を追い出した人は、ダビデだけである。

    「神の霊がサウルに臨むたびに、ダビデは立琴を手に取って、ひき、サウルは元

気を回復して、良くなり、わざわいの霊は彼から離れた」(1サム16:23)

    (2)ものを言えない人からの悪霊の追い出しは、メシア的奇跡だと教えられてきた。

      ①彼らは、自分で判断しないで、パリサイ人の顔色をうかがった。

      ②旧約時代、王が善王か悪王かで、群衆の進む道は違った。

      ③イエス時代、群衆はミシュナ法(口伝律法)によって支配されていた。

      ④今でもユダヤ人は、「ではなぜ、ラビたちはイエスを信じないのか」と質問する。

    (3)「この人は、ダビデの子なのだろうか」

      
①「Can this be the son of David?」(ASV)

      ②この質問は、「NO」という答えを予想する形になっている。

      ③群衆は、パリサイ人がイエスに敵対していることを知っていた。

  2.パリサイ人の説明(24節)

  「これを聞いたパリサイ人は言った。『この人は、ただ悪霊どものかしらベルゼブルの力

で、悪霊どもを追い出しているだけだ』」

  
(1)ベルゼブルは、ペリシテ人(エクロンの町)の偶像神のひとつである。

    ①その意味は、「王宮の主」である。

    ②ユダヤ人たちは、Beelzebulの最後の文字をbに変え、Beelzebubとした。

    ③ヘブル語の「ベルゼバブ」の意味は、「蝿の主」である。

    ④イエス時代、ユダヤ人たちは「ベルゼバブ」をサタンの名称としていた。

  (2)イエスが悪霊を追い出したことは否定していない。

    ①群衆がすでに目撃している事実である。

  (2)悪霊を押し出した力について、説明をしている。

  「ただ悪霊どものかしらベルゼブルの力で、悪霊どもを追い出しているだけだ」

    ①パリサイ人の仲間が行う悪霊の追い出しは、神の力による。

    ②イエスの場合は、ベルゼブルの力による。

    ③これは、言い逃れである。

    ④これは、イエスのメシア性を公に拒否した宣言である。

    ⑤彼らがイエスを拒否した理由は、イエスがパリサイ主義を否定したからである。

Ⅲ.イエスの反論(25~29節)

  
1.25~26節

  「イエスは彼らの思いを知ってこう言われた。『どんな国でも、内輪もめして争えば荒れ

すたれ、どんな町でも家でも、内輪もめして争えば立ち行きません。もし、サタンがサタ

ンを追い出していて仲間割れしたのだったら、どうしてその国は立ち行くでしょう』」

  
(1)サタンが戦略的意図で、一時的に悪霊を退却させることはあり得る。

    ①その目的は、束縛をより強めるためである。

  (2)しかし、イエスが行っておられるのは、完全な悪霊の追い出しである。

    ①もしサタンの力でそれを行っているなら、サタンの国は崩壊するしかない。

2.27節

「また、もしわたしがベルゼブルによって悪霊どもを追い出しているのなら、あなたがた

の子らはだれによって追い出すのですか。だから、あなたがたの子らが、あなたがたをさ

ばく人となるのです」

  
(1)「あなたがたの子ら」とは、パリサイ人の仲間のことである。

①旧約聖書には、「預言者のともがら(仲間)」という言葉がある。

    (2)パリサイ人の中には、悪霊の追い出しを行う者たちがいた。

①12使徒にも、悪霊を追い出す権威が与えられた(マタ10:1)。

②パリサイ人は、悪霊を追い出す権威は神からの賜物だと教えていた。

    (3)イエスは、彼らの矛盾(二重基準)をついた。

  3.28節

「しかし、わたしが神の御霊によって悪霊どもを追い出しているのなら、もう神の国はあ

なたがたのところに来ているのです」

  
(1)イエスの奇跡は、イエスがメシアであることの証明となっている。

    ①メシアが今ともにおられるなら、すでに神の国は来ているのである。

  (2)この宣言は、パリサイ人には大打撃となった。

    ①彼らは自らの神学的知識を誇っていた。

    ②しかし、イエスがメシアとしてそこに立っておられることに気づかなかった。

4.29節

「強い人の家に入って家財を奪い取ろうとするなら、まずその人を縛ってしまわないで、

どうしてそのようなことができましょうか。そのようにして初めて、その家を略奪するこ

ともできるのです」

  
(1)イエスは、自分がサタンよりも強いことを証明された。

    ①「強い人の家」とは、サタンが支配するこの世のことである。

    ②「家財を奪い取る」とは、サタンの支配下にいる人を解放することである。

    ③「その人を縛る」とは、サタンに対する勝利を示す比ゆ的言葉である。

  (2)従って、イエスがサタンに仕えているわけではない。

Ⅳ.裁きの宣言(30~37節)

  
1.イエスは、警告と裁きのことばを語る。

    (1)群衆に、正しい決断をするようにと促す。

    (2)この判断が、将来の運命を決するものとなる。

  2.31節

「だから、わたしはあなたがたに言います。人はどんな罪も冒涜も赦していただけます。

しかし、御霊に逆らう冒涜は赦されません。また、人の子に逆らうことばを口にする者で

も、赦されます。しかし、聖霊に逆らうことを言う者は、だれであっても、この世であろ

うと次に来る世であろうと、赦されません」

  
(1)イエスを拒否することは、聖霊に逆らうことである。

  ①聖霊に逆らう冒涜は、赦されない。

  ②どんな罪でも赦されるが、この罪だけは赦されない。

  ③個人であっても、国家であっても、赦されない。

  ④この世であろうと次に来る世であろうと、赦されない。

    *「次に来る世」とはメシア的王国である。

(2)33~37節

  ①イエスは群衆に指導者たちが本物かどうか見分けよと迫る。

②判断基準は、よい実をつけているか、悪い実をつけているか。

結論:

1.イエスの歴史性について

  (1)マタ12:24

  「これを聞いたパリサイ人は言った。『この人は、ただ悪霊どものかしらベルゼブル

の力で、悪霊どもを追い出しているだけだ』」

(2)この見解が、タルムードに反映されている。

  ①「イエスは過越の祭りで殺されねばならなかった。なぜなら、魔術を使って

イスラエルを誘惑したからである」

②「イエスは特別な力を持っていた。その理由は、神の御名(ヤハウェという4

文字)を自分の腕に刻んでいたからである」

    (3)タルムードでは、イエスが奇跡を行ったことは否定されていない。

      ①イエスが行ったしるしは悪魔の力によるものだという理由で、イエスのメシア

性が拒否された。

2.「赦されない罪」について

  (1)この罪は、今の私たちが犯せる罪ではない。

    ①この言葉によって、信者を束縛してはならない。

  (2)「赦されない罪」の条件と内容

    ①イエスがメシアとして地上におられること

    ②イエスのしるしを悪魔的なものだと判断し、そのメシア性を拒否すること

    ③イエスのメシア性を国家的に拒否すること

      *当時、イエスをメシアとして受け入れる個人は多くいた。

      ④この罪は、イエスと同時代のユダヤ人だけが犯せる罪である。

    (3)この罪の結果

      ①メシア的王国の成就は、将来の世代まで延期された。

      ②大患難時代の終わりに再度提示され、その世代のユダヤ人たちは受け取る。

     「わたしは、ダビデの家とエルサレムの住民の上に、恵みと哀願の霊を注ぐ。彼

らは、自分たちが突き刺した者、わたしを仰ぎ見、ひとり子を失って嘆くように、

その者のために嘆き、初子を失って激しく泣くように、その者のために激しく泣

く」(ゼカ12:10)

③紀元70年にエルサレムが滅び、ユダヤ人たちは離散の民となる。

④それまでの40年間は、恵みの期間である。

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