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メシアの生涯(49)—12使徒の選抜‐アルパヨの子ヤコブ、熱心党員シモン、別名タダイのユダ-—
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アルパヨの子ヤコブ、熱心党員シモン、別名タダイの人生から教訓を学びます。
「12使徒の選抜‐アルパヨの子ヤコブ、熱心党員シモン、別名タダイのユダ-」
§053 マコ3:13~19、ルカ6:12~16
1.はじめに
(1)宣教の拡大のために、使徒たちを選抜し、彼らを各地に派遣する段階になった。
(2)これまでに8人取り上げた。
①ペテロ:キーマン
②アンデレ:紹介者
③ヤコブ:天国への一番槍
④ヨハネ:主が愛された弟子
⑤ピリポ:哲学者
⑥ナタナエル(バルトロマイ):イスラエルの型
⑦マタイ:神からの贈り物
⑧トマス:懐疑論者
(3)今回は、第3組の最初の3人を取り上げる。
⑨アルパヨの子ヤコブ、⑩熱心党員シモン、⑪別名タダイのユダ
<12使徒の歌(ルカ6:14~16)>
1. イエスの使徒たち12人、彼らは全員20代、
1組4人で活動し、御国の福音伝えます。
2. ペテロが最初の長(おさ)となり、弟アンデレそこに付き、
ヤコブとヨハネの兄弟も、 御国のために仕えます。
3.ピリポの組の者たちは、バルトロ、別名ナタナエル、
マタイ、もとは取税人、トマス、あだ名がデドモ(双子)です。
4. ヤコブの父はアルパヨで、シモンの前歴熱心党、
別名タダイのユダがいて、 裏切り者のユダ最後。
2.アウトライン
(1)アルパヨの子ヤコブ
(2)熱心党員シモン
(3)別名タダイのユダ
3.結論:3人の人生から、教訓を学ぶ。
このメッセージは、アルパヨの子ヤコブ、熱心党員シモン、別名タダイのユダの人生から教訓を学ぼうとするものである。
Ⅰ.アルパヨの子ヤコブ
1.ゼベダイの子ヤコブ(天国への一番槍)とは別人
2.小ヤコブとは別人
(1)マコ15:40
「また、遠くのほうから見ていた女たちもいた。その中にマグダラのマリヤと、小ヤ
コブとヨセの母マリヤと、またサロメもいた」
①小ヤコブとは、若い方のヤコブという意味である。
②小ヤコブとアルパヨの子ヤコブを同一人物と見る見解もある。
3.主イエスの弟ヤコブとは別人
(1)イエスの奉仕に懐疑的な態度を取った。
①他の家族も同様であった。
(2)後に信仰者となる。
①イエスの復活の目撃者となった(1コリ15:7)。
②エルサレム教会の指導者となった(ガラ2:9)。
③ガラ1:18~19
「それから三年後に、私はケパをたずねてエルサレムに上り、彼のもとに十五日
間滞在しました。しかし、主の兄弟ヤコブは別として、ほかの使徒にはだれにも
会いませんでした」
④ヤコブは使徒と呼ばれている。
(3)ヤコブの手紙の著者である。
4.アルパヨの子ヤコブ
(1)4つのリストの中で、常に9番目に登場する。
①3組目のリーダーであろう。
(2)イエス召天後、エルサレムの屋上の間に集っている(使1:13)。
①これ以外に情報はない。
Ⅱ.熱心党員シモン
1.概略の紹介
(1)恐らく、他の弟子たちと同様にガリラヤ出身であろう。
(2)政治的には、極右である。
①今でいうテロリストである。
2.熱心党について
(1)使5:36~37
「というのは、先ごろチゥダが立ち上がって、自分を何か偉い者のように言い、彼に
従った男の数が四百人ほどありましたが、結局、彼は殺され、従った者はみな散らさ
れて、あとかたもなくなりました。その後、人口調査のとき、ガリラヤ人ユダが立ち
上がり、民衆をそそのかして反乱を起こしましたが、自分は滅び、従った者たちもみ
な散らされてしまいました」
①尊敬されている律法学者でパリサイ人のガマリエルの発言
②使徒たちの活動は、そのままにしておけという助言
(2)2つのローマへの抵抗運動
①チゥダの反乱
*400人ほどが殺された。
*詳細は分からない。
②ガリラヤ人ユダによる反乱
*人口調査のときに蜂起した(紀元6年、皇帝アウグスト、総督クレニオ)。
*増税に対する反乱である。
*ガリラヤのガマラ出身のユダが蜂起した。
*2000人が十字架に付けられた。
*ガリラヤの首都セフォリスが滅ぼされ、住民は奴隷に売られた。
(3)ガリラヤ人ユダの抵抗運動が、熱心党の始まりとなった。
①ガリラヤ人は熱しやすく、勇猛である。
②それ以降、ユダの抵抗運動を継承する人々が、地下運動を展開した。
(4)彼らもまたメシアを待望するユダヤ人たちであった。
①武力によってメシア預言の成就を早めようとした点に問題があった。
(5)シモンは、熱心党の革命運動から手を引き、イエスの神の国運動に参加した。
Ⅲ.別名タダイのユダ
1.3つの呼び名
(1)イスカリオテでないユダ(ヨハ14:22)
①イスカリオテのユダは、最後の晩餐の場を離れた。
②もうひとりのユダとイスカリオテのユダを混同しないために明記されている。
(2)タダイ(マコ3:18、マタ10:3)
(3)ヤコブの子ユダ(ルカ6:16、使1:13)
①直訳は「ヤコブのユダ」である。
②「ヤコブの兄弟ユダ」とも訳せる。
③彼は、アルパヨの子ヤコブと兄弟である。
④彼は、ユダの手紙の著者である。
「イエス・キリストのしもべであり、ヤコブの兄弟であるユダから、父なる神に
あって愛され、イエス・キリストのために守られている、召された方々へ」
(ユダ1)
2.イエスに質問する場面
「『わたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人は
わたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現します。』イスカリオ
テでないユダがイエスに言った。『主よ。あなたは、私たちにはご自分を現そうとしなが
ら、世には現そうとなさらないのは、どういうわけですか』」 (ヨハ14:21~22)
(1)イエスの約束
①復活(イエスは信者にのみ現れた)
②聖霊降臨(聖霊は信者にのみ下った)
(2)ユダの疑問
①彼もまた、王としてのメシア像を思い描いていた。
②世にご自身を現し、ローマの圧制からイスラエルを解放するメシアを期待した。
③彼は、イエスがなぜ自分自身を世に現そうとしないか疑問に感じた。
(3)イエスの回答は、助け主に到来に関するものであった。
結論:
1.アルパヨの子ヤコブ:隠れた偉人
(1)記録がほとんどない。
(2)貢献しなかったわけではない。
(例話)聖地旅行で、認知症の人をケアしていた婦人
2.熱心党員シモン:転向者
(1)「転向」とは、弾圧により政治的立場や主義主張を変えること。
(2)シモンの転向は、正しかった。
(3)熱心党の抵抗運動は、紀元66年の反乱に至る。
(4)この反乱は、紀元70年のエルサレム崩壊とユダヤ人の世界離散をもたらした。
(5)現在のイスラエル国家が滅びない理由は、メシアニックジューの存在にある。
(6)イスラエルの希望は、メシアにある。
(7)クリスチャンもまた、「転向者」である。
3. 別名タダイのユダ:ライオンハート
(1)彼は本来神の国のために戦う人物であるが、大いなる誤解の中にいた。
(2)彼は、啓示された真理のために戦うキリストの兵士となった。
(3)ユダの手紙3~4節
「愛する人々。私はあなたがたに、私たちがともに受けている救いについて手紙を書
こうとして、あらゆる努力をしていましたが、聖徒にひとたび伝えられた信仰のため
に戦うよう、あなたがたに勧める手紙を書く必要が生じました。というのは、ある人々
が、ひそかに忍び込んで来たからです。彼らは、このようなさばきに会うと昔から前
もってしるされている人々で、不敬虔な者であり、私たちの神の恵みを放縦に変えて、
私たちの唯一の支配者であり主であるイエス・キリストを否定する人たちです」
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