私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
パートⅡ.旧約時代16章 バビロン捕囚
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バビロン捕囚について学ぶ。
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パートⅡ.旧約時代
16章 バビロン捕囚
イントロダクション
1.「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマに沿って聖書を読み解いている。
(1)この葛藤は、創世記3章以来続いているものである。
(2)この葛藤は、黙示録20~21章で終わる。
2.パートⅠ.葛藤の舞台設定(1~3章)
3.パートⅡ.旧約時代(4~17章)
4章 カインとアベル
5章 大洪水
6章 バベルの塔
7章 アブラハム契約
8章 出エジプト
9章 律法と幕屋
10章 カナン定住と士師記の時代
11章 士師記の時代から王制へ
12章 ダビデ
13章 ソロモン
14章 北王国の崩壊
15章 南王国の崩壊
16章 バビロン捕囚
(1)バビロン捕囚から神殿建設までの期間を取り上げる。
(2)この期間も、悪魔は神の民を破壊し、メシア到来を阻止しようとする。
(3)しかし神は、時宜に適った対抗策を次々に打ち出される。
(4)この期間、光の国と闇の国の葛藤は、ますます激しくなっていく。
4.アウトライン
(1)ネブカドネツァルの傲慢
(2)バビロンの滅亡
(3)捕囚からの帰還
(4)神殿建設
バビロン捕囚について学ぶ。
Ⅰ.ネブカドネツァルの傲慢
1.金の像の礼拝
(1)ネブカドネツァルは、征服された民に金の像を礼拝するように要求する。
①悪魔は、ユダヤ人を再び偶像礼拝に巻き込もうとしていたのである。
②ユダヤ人が偶像礼拝で滅亡すれば、メシアが誕生する可能性はなくなる。
③ネブカドネツァルは、悪魔の手先になったわけである。
(2)金の像の奉献式に、政府の高官や諸州の高官が召集された。
①そこに、ダニエルの3人の友人も列席していた。
*シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴ
②金の像のそばに火の燃える炉が設置された。
③金の像を拝まない者は、その炉の中に投げ込まれると告知された。
2.3人のユダヤ人青年の信仰
(1)ユダヤ人にとっては生死を分ける重大な問題である。
①3人のユダヤ人青年は、像を拝むことを拒否した。
②王は、金の像を拝むのを拒むなら、炉の中に投げ込むと脅しをかけた。
③「どの神が、私の手からおまえたちを救い出せるだろうか」と豪語した。
④王には、エルサレムの神殿を略奪したことからくる自信があった。
⑤この発言の背後に、サタンの傲慢を見ることができる。
⑥かつてアッシリアのセンナケリブも、同じように豪語したことがあった。
*2列18:32~35
*傲慢な支配者は、やがて辱めに遭う。
(2)ダニエルの3人の友人たちは、信仰の道を選んだ。
①「私たちが仕える神は、火の燃える炉から私たちを救い出すことができます」
②死ぬことが御心なら、自分たちはそれに服するつもりである。
③王は炉を7倍熱くせよと命じ、3人を衣服を着たまま炉の中に投げ込んだ。
3.神の介入
(1)炉の外にいた人たちは焼き殺され、炉の中に落ちた人たちは生き続けた。
①そればかりか、第4の者が炉の中に姿を現した。
②王は、「第4の者の姿は神々の子のようだ」と叫んだ。
*これは、天使のようだという意味である。
(2)深く感銘を受けた王は、ユダヤ人の神を敬い、3人に報賞を与えた。
①かくして、サタンの策略は水泡に帰した。
Ⅱ.バビロンの滅亡
1.バビロンの役割
(1)神がバビロンに与えた役割は、イスラエルの民の罪を裁くことであった。
①その役割を終えたバビロンは、メド・ペルシアに取って代わられる。
2.バビロン滅亡の経緯
(1)大宴会
①ネブカドネツァルの孫ベルシャツァルは、大宴会を催した。
②祖父ネブカドネツァルは、エルサレムの神殿から金と銀の器を奪ってきた。
③ベルシャツァルは、それらの聖なる器を宴会に用いた。
*ここにも、傲慢の罪が見られる。
(2)突然、壁から人間の手の指が現れ、壁に何かを書き始めた。
①それを見た王は、深い恐怖に襲われた。
②王母は、その意味の解き明かしができる人物としてダニエルを推薦した。
③当時ダニエルは80歳前後で、政府の要職からは退いていたようである。
④彼は、偶像礼拝に染まったベルシャツァルを糾弾し、神の裁きを宣告した。
(3)ダニ5:25~28
Dan 5:25 その書かれた文字はこうです。『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン。』
Dan 5:26 そのことばの意味はこうです。『メネ』とは、神があなたの治世を数えて終わらせたということです。
Dan 5:27 『テケル』とは、あなたが秤で量られて、目方の足りないことが分かったということです。
Dan 5:28 『パルシン』とは、あなたの国が分割され、メディアとペルシアに与えられるということです。」
(4)その夜、バビロンはペルシア軍による夜襲を受けて崩壊した。
①ベルシャツァルは殺された。
②かくして、バビロンは神の前から排除された。
*神の計画は完全で、狂いがない。
*神に信頼を置く人は、幸いである。
Ⅲ.捕囚からの帰還
1.神の裁きの期間が終わった。
(1)捕囚は、偶像礼拝に陥ったイスラエルの民の上に下った神の裁きであった。
①70年が満ちたとき、神は再び契約の民に回復の機会を提供された。
(2)エレミヤは、バビロン捕囚は70年で終わると預言していた(エレ29:10)。
①これは、【主】がペルシアのキュロス王の霊を奮い立たせたことにより成就。
②神は、支配者の心を奮い立たせたり、変えたりすることがおできなる。
③イザ44:28
Isa 44:28
キュロスについては『彼はわたしの牧者。/わたしの望むことをすべて成し遂げる』と言う。/エルサレムについては『再建される。/神殿はその基が据えられる』と言う。」
2.キュロス王は、イスラエルの民の祖国帰還と神殿建設を許可した。
(1)彼は、政治的決断を下した。
①帝国の周辺に傀儡諸国を配置し、防衛力を高めるという目的(前538年)。
(2)祖国に帰還したユダヤ人の数は、合計5万人弱であった。
①恐らく、捕囚民全体の1割か2割程度であろう。
②過半数のユダヤ人が、生活の安定を求めて捕囚の地に留まったのである。
③帰還した人々は、レムナント(イスラエルの残れる者、真の信仰者)である。
Ⅳ.神殿建設
1.エルサレムに着いたユダヤ人たちは、早速、神殿建設に着手した。
(1)神殿建設の重要性
①神殿は、信仰を安定させるためにどうしても必要なものであった。
②神殿再建は、神の御心に叶ったことであった。
2.ここで悪魔は、再建工事を妨害するために動いた。
(1)サタンが用いた器は、「ユダとベニヤミンの敵たち」(サマリア人)である。
①サマリア人は、北王国崩壊以降にその地に住み着いた混血民の子孫たち。
*2列17:23~24
(2)彼らは、2つの方法で工事を妨害しようとした。
①工事に協力するという申し出をし、指導者たちをかく乱する。
②それがうまく行かない場合は、脅迫する。
*サタンの策略は、常に巧妙なものである。
*何が正論なのか、真実を見抜く目が必要とされる。
3.イスラエルの政治的リーダーと宗教的リーダーの活躍
(1)ゼルバベルとヨシュア
①彼らは、毅然とした態度で、ただちにその申し出を拒否した。
②敵に付け入る隙を与えないためである。
(2)申し出を断る理由が2つある。
①自分たちは、イスラエルの神のために宮を建てようとしている。
*サマリア人が礼拝している神とイスラエルの神は、同じ神ではない。
②宮の建設計画は、キュロス王が自分たちに命じたものである。
*それゆえ、神殿は自分たちだけで完成させる。
4.サマリア人の反撃
(1)申し出を拒否されたサマリア人は、反撃に出た。
①脅迫とペルシア帝国内での宮廷工作
②ユダヤ人たちに絶望感を与えようとした。
③そのため、神殿建設の工事は、一時中断した。
④ユダヤ人の敵が一時的に勝利したかのように見える状況が訪れた。
5.2人の預言者
(1)神は、ハガイとゼカリヤという2人の預言者をお立てになった。
①彼らの役割は、民を教え、励ますことであった。
(2)工事停滞の原因は、2つあった。
①外的要因(サマリア人の妨害)
②内的要因(民の怠惰)
(3)ハガイは、民の怠惰が問題であると指摘した。
①民は、神殿よりも自分の生活を建て直すことに熱心であった。
(4)ゼカリヤは、神殿建設は【主】から出たことであると語った。
①異邦人の王は、そのために用いられているに過ぎない。
②工事の完成は、【主】の霊によると預言した。
③ゼカ4:6
Zec 4:6
彼は私にこう答えた。/「これは、ゼルバベルへの【主】のことばだ。/『権力によらず、能力によらず、/わたしの霊によって』/と万軍の【主】は言われる。
*彼とは天使、私とはゼカリヤ。
6.神殿の工事の再開
(1)神殿がなければ、シナイ契約の内容を実行することができない。
①そのため、2人の預言者は、神殿建設を最優先課題としたのである。
(2)政治的リーダーはゼルバベル、宗教的リーダーはヨシュア。
①彼らは、2人の預言者が語る神のことばに励まされて、工事を再開した。
(3)中断していた工事は14年後に再開され、神殿は前515年に完成した。
①神が2人の預言者を送り、ユダヤ人たちを励ましたからである。
②またもや、サタンの策略は神によって粉砕されたのである。
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