ルカの福音書(61)神の備え12:22~34

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思い煩いと信仰の対比について学ぶ。

ルカの福音書 61回

神の備え

ルカ12:22~34

1.はじめに

(1)文脈の確認

  ①ルカは、エルサレムへの旅という枠組みの中に、種々の教えを配置している。

  ②パリサイ人や律法学者によるイエスの拒否が、決定的になった。

  ③拒否という現実の中で、弟子としていかに生きるべきかが教えられる。

  ④クリスチャンは、霊的戦いに巻き込まれているのである。

(2)ルカ12:1~13:17の内容

  ①恐れなき信仰告白(12:1~12)

  ②永遠の視点(12:13~21)

  ③神の備え(12:22~34)

  ④人の子の来臨(12:35~48)

  ⑤苦難の日の予告(12:49~59)

  ⑥悔い改めの勧め(13:1~9)

  ⑦教えの正しさを証明するしるし(13:10~17)

(3)注目すべき点

  ①7つのポイントは、拒否の現実の中でいかに生きるべきかを教えたものである。

  ②前回の箇所(永遠の視点)

    *富むことだけを考え、霊的なことを考慮しない人は、愚か者である。

    *永遠の視点がない人は、愚か者である。

    *人生の優先順位が混乱している人は、愚か者である。

2.アウトライン

(1)烏から学ぶ。(22~24節)

(2)草花から学ぶ。(25~28節)

(3)御国を第一に求める。(29~31節)

(4)恐れを捨てる。(32~34節)

3.結論:思い煩いか信仰か

思い煩いと信仰の対比について学ぶ。

Ⅰ.烏から学ぶ。(22~24節)

1.22~23節

Luk 12:22

それからイエスは弟子たちに言われた。「ですから、わたしはあなたがたに言います。何を食べようかと、いのちのことで心配したり、何を着ようかと、からだのことで心配したりするのはやめなさい。

Luk 12:23
いのちは食べ物以上のもの、からだは着る物以上のものだからです。

(1)「それから」

  ①「愚かな農夫のたとえ話」で教えられたテーマが続いている。

  ②教えの対象は、弟子たちである。

(2)イエスは、肉体的なことで過度に思い煩ってはならないと言われた。

  ①食事と衣服は、地上生活において必要なものである。

  ②しかし、これらは人生の2義的要素であり、過度に心配すべきものではない。

  ③「いのち」(生きるということ)は、食べ物や着る物以上のものである。

  ④それゆえ、食べ物と着る物を優先する人は、愚か者である。

2.24節

Luk 12:24

烏のことをよく考えなさい。種蒔きもせず、刈り入れもせず、納屋も倉もありません。それでも、神は養っていてくださいます。あなたがたには、その鳥よりも、どんなに大きな価値があることでしょう。

(1)教えを印象づけるために、烏が取り上げられる。

  ①レビ11:15では、烏は不浄食物とされている。

  ②鳥の中では最も取るに足りない烏が取り上げられている。

(2)ラビ的教授法(小から大の議論)

  ①烏でさえも、神は養ってくださる。

  ②烏以上に価値ある人間を、神が養ってくださらないはずがない。

  ③特に、イエスを信じた弟子たちには、神の守りが与えられる。

Ⅱ.草花から学ぶ。(25~28節)

1.25~26節

Luk 12:25
あなたがたのうちだれが、心配したからといって、少しでも自分のいのちを延ばすことができるでしょうか。

Luk 12:26
こんな小さなことさえできないのなら、なぜほかのことまで心配するのですか。

(1)いくら心配しても、自分の寿命を1日でも延ばせる人はいない。

  ①「愚かな農夫のたとえ話」は、そのことを教えている。

(2)ラビ的教授法(小から大の議論)

  ①人間は、こんな小さなこともできない。

  ②ましてや、それ以上のものを思いどおりに動かせるはずがない。

2.27節

Luk 12:27

草花がどのようにして育つのか、よく考えなさい。働きもせず、紡ぎもしません。しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも装ってはいませんでした。

(1)話題が、動物界から植物界に移行する。

  ①草花は、自分では何もできない。

  ②草花は、神に依存して育っている。

  ③しかし神は、草花のために素晴らしいことをしておられる。

(2)ソロモンとの対比

  ①ソロモンは、イスラエルの歴史の中で最も栄華を極めた王であった。

  ②そのソロモンでさえ、この花の一つほどには装っていなかった。

3.28節

Luk 12:28

今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草さえ、神はこのように装ってくださるのなら、あなたがたには、どんなに良くしてくださることでしょう。信仰の薄い人たちよ。

(1)ラビ的教授法(小から大の議論)

  ①「草」は植物の総称で、当時は、炉に投げ込んで暖を取っていた。

  ②今日は野にある草は、明日は炉に投げ込まれる。

  ③こんなに取るに足りない草でも、神は華麗に装ってくださる。

  ④ましてや、人間(弟子たち)に良くしてくださらないはずがない。

(2)弟子たちは、「信仰の薄い人たち」と呼ばれている。

  ①彼らは、生活の必需品のことで思い煩っていた。

  ②彼らは、神に信頼し、必要なものは与えられるという信仰を持つべきであった。

  ③不安や思い煩いは、結局は不信仰の表れである。

Ⅲ.御国を第一に求める。(29~31節)

1.29~30節

Luk 12:29
何を食べたらよいか、何を飲んだらよいかと、心配するのをやめ、気をもむのをやめなさい。

Luk 12:30

これらのものはすべて、この世の異邦人が切に求めているものです。これらのものがあなたがたに必要であることは、あなたがたの父が知っておられます。

(1)この教えは、誇張法である。

  ①イエスは、生活の必要を得るために労することは否定していない。

  ②2テサ3:12

2Th 3:12 そのような人たちに、主イエス・キリストによって命じ、勧めます。落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。

  ③イエスは、生活の必需品のために過度に心配することを戒めている。

(2)「この世の異邦人」(不信者)は、霊的なことよりも物質的なことに関心がある。

  ①生活の必需品のために過度に心配するのは、異邦人の特徴である。

    *「彼らは、沈みゆく船の中で、特等席を奪い合っている人のようである」

  ②イエスの弟子たちは、神の備えを信じて歩むべきである。

  ③天の父は、弟子たちの必要をご存じである。

2.31節

Luk 12:31
むしろ、あなたがたは御国を求めなさい。そうすれば、これらのものはそれに加えて与えられます。

(1)弟子たちは、御国(メシア的王国)を求めるべきである。

  ①御国に付随した永遠に続くものを求めるべきである。

  ②御国が実現するための働きに参加すべきである。

(2)この命令には、約束が伴っている。

  ①御国を求めるなら、必要なものは与えられる。

  ②この約束は、堕落した世界という現実の中で理解する必要がある。

  ③信者であっても不信者であっても、例外的に予期せぬ苦難に遭うことがある。

  ④しかし、今から心配する必要はない。

  ⑤時がくれば、恵みによって支えられる。

Ⅳ.恐れを捨てる。(32~34節)

1.32節

Luk 12:32
小さな群れよ、恐れることはありません。あなたがたの父は、喜んであなたがたに御国を与えてくださるのです。

(1)イエスが導いている群れは、「小さな群れ」であった。

  ①彼らは、パリサイ人や律法学者から憎まれていた。

  ②彼らは、「御国を求めよ」という教えを聞いて恐れを覚えたのであろう。

  ③イエスは彼らに、「恐れることはありません」と言われた。

  ④なぜなら、彼らに御国を与えることは、父の御心だからである。

  ⑤忠実な弟子は、天の父の所有物を相続するようになる。

2.33~34節

Luk 12:33

自分の財産を売って施しをしなさい。自分のために、天に、すり切れない財布を作り、尽きることのない宝を積みなさい。天では盗人が近寄ることも、虫が食い荒らすこともありません。

Luk 12:34
あなたがたの宝のあるところ、そこにあなたがたの心もあるのです。

(1)御国に関心を集中させる方法

  ①シンプルなライフスタイルを確立する。

  ②御国が成就するために奉仕する。

  ③それは、天に宝を積む生き方である。

  ④すり切れない財布を作るとは、永遠の報賞を受け取る準備をすることである。

  ⑤1ペテ1:3~5

1Pe 1:3
私たちの主イエス・キリストの父である神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。

1Pe 1:4
また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。

1Pe 1:5 あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりの時に現されるように用意されている救いをいただくのです。

(2)私たちの心は、私たちの宝のあるところにある。

  ①地上に宝を蓄えることに関心がある人は、心が地上にある。

  ②天に宝を積む生き方をしている人は、心が天にある。

結論:思い煩いか信仰か

1.人生には、物質的富を蓄積することよりも深い意味がある。

    (ILL)私も、家を建てることが人生のゴールになっていた。

(1)日々、神との交流を楽しむ人は、幸いである。

(2)永遠の視点を持って歩む人は、幸いである。

2.思い煩いによっては、何も変えることができない。

(1)思い煩う人は、信仰が欠如している愚か者である。

(2)御国を第一に求めるなら、必要なものは与えられる。

3.神が御国をくださるので、恐れる必要はない。

(1)患難期が近づいている。

(2)しかし、クリスチャンは携挙される。

(3)私たちには、メシア的王国とそれに伴う祝福が与えられる。

4.地上の富を天に移し替える人は、幸いである。

(1)富のあるところに、心もある。

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