私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
パートⅡ.旧約時代 5章 大洪水
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大洪水について学ぶ。
パートⅡ.旧約時代
5章 大洪水
イントロダクション
1.「神の国と悪魔の国の葛藤」というテーマを基に聖書を読み解く作業を行っている。
2.パートⅠ.葛藤の舞台設定(1~3章)
(1)サタンは、悪魔の国を造るという目的をある程度達成したかに見える。
(2)神は、直ちにサタンを滅ぼすこともできたが、そうはしなかった。
(3)神は、創世記3章15節で福音の原型を示された。
3.パートⅡ.旧約時代(4~17章)
4章 カインとアベル
(1)サタンは、堕天使と人間の娘の雑婚を推進した。
(2)これは「女の子孫」の誕生を阻止するための策略である。
(3)神の対抗策は、地球を覆う大洪水である。
5章 大洪水
4.アウトライン
(1)人の悪の増大
(2)箱舟の建造
(3)大洪水
(4)神の守り
大洪水について学ぶ。
Ⅰ.人の悪の増大
1.大洪水が起る直前の地上の状態は、どのようなものであったか。
(1)創6:5
Gen 6:5 【主】は、地上に人の悪が増大し、その心に図ることがみな、いつも悪に傾くのをご覧になった。
(2)創6:11~12
Gen 6:11 地は神の前に堕落し、地は暴虐で満ちていた。
Gen 6:12 神が地をご覧になると、見よ、それは堕落していた。すべての肉なるものが、地上で自分の道を乱していたからである。
2.サタンは、セツの家系から「女の子孫」が誕生することを阻止しようとした。
(1)カインの家系とセツの家系を接触させる。
①セツの家系に悪影響を与え、その信仰を破壊する。
(2)堕天使たちに人間の女たちと結婚させる。
①人間の女には、カインの家系もセツの家系も含まれる。
②この雑婚の目的は、異常な人間を誕生させることである。
③その結果、「ネフィリム」と呼ばれる存在が誕生した。
(3)マタ22:30から、天使は結婚するのかという疑問が生じる。
Mat 22:30 復活の時には人はめとることも嫁ぐこともなく、天の御使いたちのようです。
①この聖句は、良い天使たちの関するものである。
②堕天使たち(悪霊たち)は、人の娘と結婚する。
3.人類が堕落して行くのを見て、神は大いに悲しまれた。
(1)創6:6~7
Gen 6:6 それで【主】は、地上に人を造ったことを悔やみ、心を痛められた。
Gen 6:7
そして【主】は言われた。「わたしが創造した人を地の面から消し去ろう。人をはじめ、家畜や這うもの、空の鳥に至るまで。わたしは、これらを造ったことを悔やむ。」
①神は、人類を破滅から救おうとされた。
Ⅱ.箱舟の建造
1.神は、サタンの悪影響を受けない1人の信仰者を残しておられた。
(1)ノアは、セツの家系に属する人物である。
①彼は、時代の圧力(この世の価値観)に抗し、神に従順な生活を続けた。
②神は、ノアと3人の息子たちを通して新しい人類の歴史を作ろうとされた。
2.ノアの時代に大洪水が襲った理由が、2つ考えられる。
(1)人類の罪を裁くための方法として、洪水が用いられた。
①この洪水は、局地的なものではなく、地球全体を覆うものである。
(2)ノアとその一家が悪影響を受ける前に、罪人たちを地上から取り去るため。
①「女の子孫」の家系をサタンの攻撃から守るための反撃策である。
3.神はノアに、箱舟を造るように命じた。
(1)箱舟は、原語では「テイバー」である。
①これは、、ヘブル語ではなく、エジプト語から借用したものである。
②その意味は、船ではなく、箱である。
③赤子のモーセが入れられた籠もまた「テイバー」である。
④ノアの箱舟と、モーセの籠には、類似点がある。
⑤溺死から守られた者には、他の人に救いをもたらす使命がある。
⑥モーセは、イスラエルに解放をもたらすために救われた。
⑦ノアもまた、人類に救いをもたらすために救われたのである。
(2)箱舟のサイズ
①長さが300キュビト(135m)
②幅が50キュビト(22.5m)
③高さが30キュビト(13.5m)
④広さに換算すると、135×22.5=3,037.5㎡、およそ920坪。
⑤3階建てなので、総床面積は2,760坪にもなる。
⑥船のサイズに換算すると、排水トン数4万3,000トンになる。
⑦米国の鉄道で使用している家畜運搬車両550両に匹敵するサイズである。
⑧羊なら、この箱舟に13万頭も入れることができる。
⑨種類が知られている動物たちをすべて入れたとしても、3万5千~7万頭。
⑩この箱舟は、航行することではなく、浮ぶことだけが目的の建造物である。
⑪この構造なら、仮に90度近く傾いたとしても、元に戻る。
(3)神から、すべての動物を2匹ずつ入れるようにという命令が下った。
①鳥、動物、地をはうものが、種類に従って、集められた。
②神が超自然的に働かれたので、動物たちは自分からノアのところに来た。
③箱舟に入った動物が7万5,000種類いたとしても、60%しか埋まらない。
④40%のスペースは、昆虫、食物、居住空間などのために用いることができる。
(4)最後に、ノアと3人の息子たちが箱舟に入った。
①それぞれに妻がいたので、合計8人である。
Ⅲ.大洪水
1.神からの語りかけがあってから7日後に雨が降り始めた(7日間の準備期間)。
(1)これは、人類史上初めての雨である。
①この雨の目的は、すべての生き物を地の面から消し去るためであった。
②雨は、40日40夜降り続けた。
2.この洪水は、ある地域だけを襲ったものではない。
(1)もしそうなら、人間も動物も、高い地域に避難できたはずである。
①もしこれが地域的な洪水なら、大規模な箱舟を造る必要はなかった。
②また、あらゆる種類の動物を集める必要もなかった。
(2)水が引くまでに要した時間を考えても、これは普遍的な洪水である。
①水は、150日間、地の上に増え続けた。
②また、地が乾くまでにさらに221日かかった。
(3)神は、2度と洪水をもたらさないと約束されたが、地域的な洪水は今も起こ
っている。
①普遍的な洪水を前提にしなければ、神の約束は成就していないことになる。
②現在の人類は、ノアの3人の息子から出ている。
③これもまた、普遍的洪水を前提とした説明である。
Ⅳ.神の守り
1.大洪水が襲って来ても、箱舟の中だけは安全であった。
(1)箱舟の中が安全だった理由は、創8:1に出て来る。
Gen 8:1
神は、ノアと、彼とともに箱舟の中にいた、すべての獣およびすべての家畜を覚えておられた。神は地の上に風を吹き渡らせた。すると水は引き始めた。
①「覚えておられた」とは、単に「忘れていない」ということではない。
②これは、心に留めている対象に対する「行動」を指すことばである。
③神は、箱舟の中の人間と動物を守るために、行動を起こされたということ。
④さらにこのことばは、契約関係を前提として語られることばである。
(2)ノア契約はまだ結ばれていないが、その預言は創6:18で与えられていた。
Gen 6:18 しかし、わたしはあなたと契約を結ぶ。あなたは、息子たち、妻、それに息子たちの妻とともに箱舟に入りなさい。
(3)箱舟は、アララテ山の上に留まった。
①つまり、水位が相当下がったということである。
②アララテ山の標高は、5,000メートル以上もある。
③箱舟は、山の頂上ではなく、山麓のどこかに留まったのであろう。
(4)いよいよ、ノアと3人の息子たちから新しい人類の歴史が始まる。
①「女の子孫」の誕生を妨害しようとしたサタンの策略は、再び神によって粉
砕されたのだ。
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