ルカの福音書(10)イエスの割礼とマリアの清め2:21~24

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イエスの割礼とマリアの清めについて学ぶ。

ルカの福音書 10回

イエスの割礼とマリアの清め

ルカ2:21~24

1.はじめに

(1)文脈の確認

  ①皇帝アウグストゥスによる人口調査の勅令

  ②ベツレヘム滞在中の出産

  ③羊飼いたちへの告知

  ④誕生後の40日間の出来事

    *イエスの割礼

    *マリアの清め

    *敬虔な人シメオンの預言

    *女預言者アンナの伝道

2.アウトライン

(1)イエスの割礼(21節)

(2)マリアの清め(22~24節)

3.結論

(1)ガラテヤ人への手紙4章4~5節

(2)ガラテヤ人への手紙5章3節

イエスの割礼とマリアの清めについて学ぶ。

Ⅰ.イエスの割礼(21節)

1.21節

Luk 2:21
八日が満ちて幼子に割礼を施す日となり、幼子の名はイエスとつけられた。胎内に宿る前に御使いがつけた名である。

(1)バプテスマのヨハネとイエスの対比

  ①8日目の割礼

  ②命名

  ③すでに天使によって告げられていた名が付けられた。

(2)イエスの割礼

   ①8日目に行われた。

   ②レビ12:3

Lev 12:3 八日目には、その子の包皮の肉に割礼を施す。

  ③ヨセフとマリアは、律法に忠実に従った。

  ④割礼の意味

    *割礼は、アブラハム契約のしるしである。

    *割礼は、ユダヤ人を異邦人から区別するしるしである。

    *割礼によって、イエスは律法の下に置かれた。

    ・律法全体を行う義務が生じた。

(3)イエスの命名

  ①イエスという名は、受胎前にマリアに告知された(ルカ1:31)。

  ②同じ名が、受胎後にヨセフに告知された(マタ1:21)。

  ③イエスはヘブル語でヨシュア。「主は救い」という意味である。

  ④これは、幼子の働きの内容を描写した名前である。

(4)イエスの将来の預言

  ①ヨハネの場合は、割礼の直後に将来の預言が与えられた(父ザカリヤ)。

  ②イエスの場合は、神殿に上った時に預言が与えられる(シメオン)。

Ⅱ.マリアの清め(22~24節)

1.誕生後の40日間の規定(レビ12:2~4)

Lev 12:2 「イスラエルの子らに告げよ。/女が身重になり、男の子を産んだとき、その女は七日の間汚れ、月のさわりの不浄の期間と同じように汚れる。

Lev 12:3 八日目には、その子の包皮の肉に割礼を施す。

Lev 12:4
彼女は血のきよめのために、さらに三十三日間こもる。そのきよめの期間が満ちるまでは、いかなる聖なるものにも触れてはならない。また聖所に入ってはならない。

(1)男の子を産んだ場合は、母親は7日間汚れる。

  ①これは、祭儀的な汚れであって、罪の結果ではない。

  ②女の子を産んだ場合は、2週間汚れる。

(2)8日目に、誕生した子に割礼を施す。

  ①8日目は、新生児の免疫力が最も高まる時である。

(3)母親は、33日間家にこもる。

  ①実際は、出産した婦人への恵みの期間である。

  ②女の子を産んだ場合は、66日間こもる。

2.40日が満ちた時、ささげ物を献げる(レビ12:6~8)。

Lev 12:6
彼女のきよめの期間が満ちたら、息子の場合であっても娘の場合であっても、全焼のささげ物として一歳の子羊一匹と、罪のきよめのささげ物として家鳩のひなか山鳩を一羽、会見の天幕の入り口にいる祭司のところに持って行く。

Lev 12:7
祭司はこれを【主】の前に献げ、彼女のために宥めを行い、彼女はその出血の汚れからきよくなる。これが、男の子であれ女の子であれ、子を産む女についてのおしえである。

Lev 12:8
しかし、もし彼女に羊を買う余裕がなければ、二羽の山鳩か、二羽の家鳩のひなを取り、一羽は全焼のささげ物、もう一羽は罪のきよめのささげ物とする。祭司は彼女のために宥めを行い、彼女はきよくなる。」

  ①母親の清めのために、いけにえを献げることが命じられている。

  ②全焼のささげ物は、1歳の子羊1匹。

    *「全焼のささげ物」は、ギリシア語で「ホロコースト」である。

  ③罪のきよめのささげ物は、家鳩のひなか山鳩1羽。

  ④これらのいけにえを神殿の入り口にいる祭司のところに持って行く。

  ⑤祭司は、これを主の前に献げ、彼女のために宥めを行う。

  ⑥貧者のための例外規定

    *2羽の山鳩か、2羽の家鳩のひなを取る。

    *1羽は全焼のささげ物、もう1羽は罪のきよめのささげ物とする。

3.22~24節

Luk 2:22
そして、モーセの律法による彼らのきよめの期間が満ちたとき、両親は幼子をエルサレムに連れて行った。

Luk 2:23

それは、主の律法に「最初に胎を開く男子はみな、主のために聖別された者と呼ばれる」と書いてあるとおり、幼子を主に献げるためであった。

Luk 2:24

また、主の律法に「山鳩一つがい、あるいは家鳩のひな二羽」と言われていることにしたがって、いけにえを献げるためであった。

(1)2つのテーマが交差対句法で紹介されている(キアスモス、キアズム)。

  ①マリアは、清めのためにエルサレムに上った。

  ②これがイエスを主に献げる機会となった。

  ③キアズムの内容

    A マリアの清め(22節a)

    B イエスの奉献(22節b)

    B イエスの奉献(23節)

    A マリアの清め(24節)

 (2)マリアの清め

  ①ヨセフとマリアは、レビ記12章の規定に従っている。

  ②「彼らのきよめの期間」とあるのは、夫婦が一体であることを示している。

  ③場所は、婦人の庭からイスラエルの庭に入るためのニカノルの門(15段ある)。

  ④マリアは、貧者のための例外規定に従った。

    *イエスが貧しい家に生まれたことが分かる。

    *東方の博士たちは、まだベツレヘムに到着していなかったことが分かる。

  ⑤マリアは、その賛歌の中で、自分は救い主を必要としていると歌った。

  ⑥罪人である彼女は、清めを受けるためにいけにえを献げる必要があった。

    *彼女は、2羽の鳩に手を置いてから、それを祭司に渡す。

    *祭司は鳩を祭壇の所に運び、1羽の首を絞め、罪の清めのささげ物とする。

    *さらに、もう1羽を祭壇で焼いて全焼のささげ物とする。

  ⑦聖書には、イエスがいけにえを献げたという記録は出て来ない。

(3)イエスの奉献

  ①出13:2

Exo 13:2 「イスラエルの子らの間で最初に胎を開く長子はみな、人であれ家畜であれ、わたしのために聖別せよ。それは、わたしのものである。」

  ②出13:15

Exo 13:15
ファラオが頑なになって、私たちを解放しなかったとき、【主】はエジプトの地の長子をみな、人の長子から家畜の初子に至るまで殺された。それゆえ私は、最初に胎を開く雄をみな、いけにえとして【主】に献げ、私の子どもたちの長子をみな贖うのだ。』

  ③長子の贖いの代価は、銀5シェケルである(民18:15~16)。

  ④ところが、両親は贖い金を支払ったとは書かれていない。

  ⑤旧約聖書の例:サムエルの母ハンナの告白(1サム1:27~28)

1Sa 1:27 この子のことを、私は祈ったのです。【主】は私がお願いしたとおり、私の願いをかなえてくださいました。

1Sa 1:28
それで私もまた、この子を【主】におゆだねいたします。この子は一生涯、【主】にゆだねられたものです。」こうして彼らはそこで【主】を礼拝した。

  ⑥ヨセフとマリアは、イエスを神に捧げたのである。

結論

1.ガラテヤ人への手紙4章4~5節

Gal 4:4
しかし時が満ちて、神はご自分の御子を、女から生まれた者、律法の下にある者として遣わされました。

Gal 4:5
それは、律法の下にある者を贖い出すためであり、私たちが子としての身分を受けるためでした。

(1)割礼も母親の清めも、人間は罪の中にあって誕生することを示している。

  ①アダム以来、人間は不完全な状態で誕生する。

  ②割礼は、アブラハム契約のしるしであり、モーセの律法の要求でもある。

  ③神の子は、人となられた。

  ④神の子は、律法の下にある者として派遣された。

  ⑤神の子は、割礼を受けられた。

    *割礼によって、神の子は自らをユダヤ人と一体化された。

     ・「律法の下にある者」(ユダヤ人)を贖い出すため。

    *割礼によって、神の子は自らを人類全般と一体化された。

     ・すべての罪人を救うため。

(2)神の子の受肉は、神の子の辱めである。

  ①イエスの受肉状態は今も続いている。

  ②辱めの期間は終わった。

2
.ガラテヤ人への手紙5章3節

Gal 5:1

キリストは、自由を得させるために私たちを解放してくださいました。ですから、あなたがたは堅く立って、再び奴隷のくびきを負わされないようにしなさい。

Gal 5:2

よく聞いてください。私パウロがあなたがたに言います。もしあなたがたが割礼を受けるなら、キリストはあなたがたに、何の益ももたらさないことになります。

Gal 5:3
割礼を受けるすべての人に、もう一度はっきり言っておきます。そういう人には律法全体を行う義務があります。

(1)パウロは、律法による救いを否定している。

  ①もし割礼を受けるなら、その人には律法全体を行う義務が生じる。

  ②しかし、律法全体を行うのは不可能なことである。

  ③過去に割礼を受けた人ではなく、救いのために割礼を受ける人のことである。

(2)イエスは割礼を受けた。

  ①そのことによって律法全体を行う義務をその身に引き受けた。

  ②イエスは、律法全体を完璧に守ることができた。

  ③アダムの堕落以来、神の法を完璧に守ったのはイエスだけである。

  ④それゆえ、イエスはユダヤ人にも異邦人にも、救い主となることができた。

(3)イエスを救い主として信じる者は、義とされる。

  ①イエスの義が信じる者に転嫁されるのである。

  ②すべての人は、恵みと信仰によって義とされる。

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