Q281 7度を70倍するまで赦すとは、どういう意味ですか。

  • 2021.03.05
  • スピーカー 中川健一
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Q:私には赦せない人がいます。7度を70倍するまで赦しなさいという箇所を読むと、心が騒ぎます。人間にそんなことができるのでしょうか。

A:お気持ちはよく分かります。7度を70倍するまで赦しなさいという意味について、いつものように3つ申し上げます。

1番目に、このことばが語られた文脈に注目しましょう。

マタイの福音書18章21~22節に、このことばが出て来ます。ペテロはイエスに、「主よ。兄弟が私に対して罪を犯した場合、何回赦すべきでしょうか。7回まででしょうか」と質問しています。イエスは、「わたしは7回までとは言いません。7回を70倍するまでです」とお答えになりました。この会話は、罪を犯した兄弟をどのように回復するかという文脈の中で交わされたものです。

 2番目に、ペテロとイエスの次元の違いに注目しましょう。

 当時のユダヤ教のラビたちの教えは、「3回まで赦せ。それ以上は赦さなくてもよい」というものでした。それを知っていたペテロは、寛大な心で、「7回まででしょうか」と質問しました。イエスからほめていただけると思ったのでしょう。しかしイエスは、「7回を70倍するまで」と言われました。これは、490回赦せという意味ではなく、無限大に赦せということです。完全数7の70倍は、無限大を意味しています。赦しというのは、外面的な行為ではなく、恵みによって内面に起こるものです。

 3番目に、この会話の後に続くたとえ話に注目しましょう。

 無限の赦しを教えるために、イエスは多額の借金を帳消しにしてもらった人の話しを始めます。その人は、1万タラント(およそ16万年分の収入)の借金を免除されました。しかし、100デナリ(わずか100日分の収入)の借りのある人を赦しませんでした。彼は、多くのものを赦されながら、少しのものを赦しませんでした。その結果、せっかく受けた赦しを、主人に取り上げられました。ここには教訓があります。自分が神から多く赦されたことを知っている人は、自分に罪を犯した人を赦すことができるということです。神の恵みを体験しているかどうかが、隣人を赦せるかどうかと深く関係しています。

 最後に一言付け加えます。相手が謝罪して来ない場合は、赦しを宣言する必要はありません。ただ、心の中でその人を赦し、神から与えられる平安を自分のものとすればよいのです。

参考になる聖句

「あなたがたもそれぞれ自分の兄弟を心から赦さないなら、わたしの天の父もあなたがたに、このようになさるのです」
(マタ18:35)

無限大の赦しは、神の恵みによって可能になります。

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