私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
申命記(26)傲慢に対する警告(2)9:22~10:11
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傲慢に対する警告について学ぶ。
申命記 26回
「傲慢に対する警告(2)」
申9:22~10:11 (朗読箇所 9:22~29)
1.はじめに
(1)第2の説教:契約に基づく義務
①総論:臣下の義務(4:44~5:33)
②全的従順の呼びかけ(6~11章)
③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)
④【主】に対する誓約(26:16~19)
(3)モーセは、自分が聞いた律法の内容を民に説明している。
①申6章のテーマは、「聞け、イスラエルよ」。
②申7章のテーマは、「【主】の戦い」。
③申8章のテーマは、「歴史からの教訓」。
③申9章のテーマは、「傲慢に対する警告」。
2.メッセージのアウトライン
(1)イスラエルの義のゆえではなく(9:1~6)
(2)金の子牛事件(9:7~21)
(3)その他の事件(9:22~24)
(4)モーセの執りなし(9:25~29)
(5)神の赦し(10:1~11)
3.結論
(1)クリスチャンへの教訓
(2)クリスチャンの嗣業
傲慢に対する警告について学ぶ。
Ⅲ.その他の事件(9:22~24)
1.22節
Deu 9:22
また、あなたがたは、タブエラでもマサでもキブロテ・ハ・タアワでも【主】を怒らせた。
(1)モーセは、金の子牛事件以外の事例を挙げる。
①タブエラ、マサ、キブロテ・ハ・タアワ、カデシュ・バルネアが挙げられる。
②これらの事例は、時間順ではなく、小から大の順に並べられている。
(2)タブエラ(民11:1~3)
①シナイ山を旅立ち、3日の道のりを進んだ。
Num 11:1
さて、民は【主】に対して、繰り返し激しく不平を言った。【主】はこれを聞いて怒りを燃やし、【主】の火が彼らに向かって燃え上がり、宿営の端をなめ尽くした。
Num 11:2 すると民はモーセに向かってわめき叫んだ。それで、モーセが【主】に祈ると、その火は消えた。
Num 11:3 その場所の名はタブエラと呼ばれた。【主】の火が、彼らに向かって燃え上がったからである。
②タブエラとは、「燃える」という意味である。
(3)マサ(出17:1~7)
①民は、水がないと不平を言った。
②マサ(試し)、メリバ(争い)
(4)キブロテ・ハ・タアワ(民11:31~34)
①民は、マナについて不平を言った。
②うずらが与えられたが、その肉を食べている間に、疫病で打たれた。
③キブロテ・ハ・タアワとは、「欲望の墓」という意味である。
2.23~24節
Deu 9:23
【主】は、あなたがたをカデシュ・バルネアから遣わしたとき、「上って行って、わたしがあなたがたに与えている地を占領せよ」と言われたが、あなたがたは自分たちの神、【主】の命令に逆らい、主を信頼せず、その御声に聞き従わなかった。
Deu 9:24 私があなたがたを知った日から、あなたがたは【主】に逆らい続けてきた
。
(1)カデシュ・バルネア(民13:31~33)
①民は、約束の地に入ることができるという【主】のことばを信じなかった。
(2)イスラエルの民は、歴史の転換点において常に【主】に反抗してきた。
①モーセはこのことを民に強く印象付けようとした。
②「私があなたがたを知った日から、あなたがたは【主】に逆らい続けてきた」
③金の子牛事件で民が滅びなかったのは、モーセの祈りのゆえである。
④この箇所のモーセの祈りは、旧約聖書の代表的な祈りのひとつである。
Ⅳ.モーセの執りなし(9:25~29)
1.25節
Deu 9:25
それで私は、その四十日四十夜、【主】の前にひれ伏していた。 それは、【主】があなたがたを根絶やしにすると言われたからである。
(1)「その四十日四十夜、【主】の前にひれ伏していた」
①40日間の断食は、モーセの誠実さと、現状認識の正しさを証明している。
②「それは、【主】があなたがたを根絶やしにすると言われたからである」
2.26~27節
Deu 9:26
私は【主】に祈って言った。「【神】、主よ、あなたのゆずりの民を滅ぼさないでください。彼らは、あなたが偉大な力をもって贖い出し、力強い御手をもってエジプトから導き出された民です。
Deu 9:27
あなたのしもべ、アブラハム、イサク、ヤコブを思い起こしてください。そして、 この民の頑なさと悪と罪に御顔を向けないでください。
(1)モーセの関心事は、神の栄光である。
①【主】はイスラエルの民をご自身の「ゆずりの民」(嗣業の民)とされた。
②彼らは、【主】が偉大な力をもってエジプトから導き出した民である。
*この表現が申命記の中に約20回出て来る。
③「ゆずりの民」という確信が、イスラエルの自己認識の中心にあった。
*詩28:9、33:12
Psa 28:9
どうか御民を救ってください。/あなたのゆずりの民を祝福してください。/どうか彼らの羊飼いとなって/いつまでも彼らを携え導いてください。
Psa 33:12 幸いなことよ/【主】を自らの神とする国は。/神がご自分のゆずりとして選ばれた民は。
(2)モーセは、アブラハム契約に訴えている。
①「アブラハム、イサク、ヤコブを思い起こしてください」
②イスラエルの民が滅びるなら、神の約束が成就しないことになる。
③それでは神の栄光に傷が付くことになる。
(4)さらに彼は、神の恵みに訴えている。
①「この民の頑なさと悪と罪に御顔を向けないでください」
(ILL)ソドムとゴモラのために祈ったアブラハム
3.28~29節
Deu 9:28
そうでないと、あなたがそこから私たちを導き出されたあの国では、こう言うでしょう。『【主】は、約束した地に彼らを導き入れることができなかったので、また彼らを憎んだので、彼らを荒野で死なせようとして連れ出したのだ。』
Deu 9:29 しかし彼らは、あなたのゆずりの民です。あなたが、その大いなる力と伸ばされた御腕をもって導き出された民です。」
(1)イスラエルの民が滅びたなら、エジプト人たちはこう言うだろう。
①【主】は、約束した地に彼らを導き入れることができなかった。
*これは、【主】の御力に対する冒涜である。
②【主】は、彼らを憎むようになった。
*これは、【主】のご性質に対する冒涜である。
Ⅴ.神の赦し(10:1~11)
1.1~5節
Deu 10:1
そのとき、【主】は私に言われた。 「前のような石の板を二枚切って作り、山に登り、わたしのもとに来い。また木の箱を一つ作れ。
Deu 10:2 その板の上に、わたしは、あなたが砕いたあの最初の板にあったことばを書き記す。あなたはそれを箱の中に納めよ。」
Deu 10:3 そこで私はアカシヤ材の箱を一つ作り、前のような石の板を二枚切り取り、その二枚の板を手にして山に登って行った。
Deu 10:4
【主】はそれらの板に、あの集まりの日に、山で火の中からあなたがたに告げた十のことばを、前と同じ文で書き記された。【主】はそれを私に与えられた。
Deu 10:5 私は向き直って山を下り、それらの板を、私が作った箱の中に納めた。【主】が私に命じられたとおり、それらはそこにある。
(1)【主】はモーセの祈りを聞き入れ、新しい命令をお与えになった。
①「前のような石の板を二枚切って作り、山に登り、わたしのもとに来い」
*最初のシナイ契約は破棄され、同じ契約が再度締結される。
*石の板2枚は、契約書の正と副である。
(2)「また木の箱を一つ作れ」
①契約の箱の作り方は、金の子牛事件の前に啓示されていた。
②実際に契約の箱を作るのは、幕屋建設の時である。
*モーセが契約の箱を作ったかのように書かれている。
③石の板2枚には、最初の板にあったことばが【主】によって書き記された。
*それは十戒である。
④モーセはそれを箱の中に納めた。
*これを行うのは、幕屋奉献の時である。
(3)強調点は、【主】が命じられた通りに行ったということである。
①契約の箱の中に石の板2枚が入っているのは、そういう経緯からである。
2.6~9節
Deu 10:6
──イスラエルの子らは、ベエロテ・ベネ・ヤアカンからモセラに旅立った。アロンはそこで死に、そこに葬られた。それで彼の子エルアザルが彼に代わって祭司の職に任じられた。
Deu 10:7 そこから彼らは旅立ってグデゴダに行き、またグデゴダから、川の流れる地ヨテバタに進んだ。
Deu 10:8
そのとき、【主】はレビ部族を選り分けて、【主】の契約の箱を運び、【主】の前に立って仕え、また御名によって祝福するようにされた。今日までそうである。
Deu 10:9
それゆえ、レビには兄弟たちと同じようには相続地が割り当てられなかった。あなたの神、【主】が彼について言われたように、【主】が彼へのゆずりなのである──
(1)この箇所は、恐らく編集者による挿入句であろう。
(2)アロンは、モセラで死に、そこに葬られた。
Num 33:38
祭司アロンは【主】の命によりホル山に登り、そこで死んだ。それは、イスラエルの子らがエジプトの地を出てから四十年目の第五の月の一日であった。
①モセラは、ホル山があった地域の名称であろう。
②アロンは、モーセの執りなしの祈りによって、死を免れていた。
(3)アロンの三男エルアザルが大祭司に任じられた。
①神の恵みによって、大祭司職も継続することになった。
(4)12部族の中からレビ族が聖別され、聖なる任務に就かされた。
①「そのとき」とは、アロンが死んだ時ではなく、契約が更新された時である。
②レビ族は、12部族の中の「ゆずりの民」となった。
③彼らには土地が与えられなかった。
④【主】がレビ族への「ゆずり」となってくださった。
3.10~11節
Deu 10:10
私は初めのときのように、四十日四十夜、山にとどまった。【主】はこのときもまた、私の願いを聞き入れ、【主】はあなたを滅ぼすことを思いとどまられた。
Deu 10:11
そして【主】は私に、「民の先頭に立って進め。そうすれば彼らは、わたしが彼らに与えると父祖たちに誓った地に入り、その地を占領することができる」と言われた。
(1)この部分は、これまで語って来たことの要約である。
①モーセは、2度目にも40日40夜、山頂で断食祈祷を行った。
②【主】はモーセの願いを聞き入れ、民を滅ぼすことを思いとどまられた。
③【主】は、モーセが引き続きリーダーとして民を導くように命じられた。
④【主】は、民は約束の地を占領することができると言われた。
⑤以上のことから、【主】がイスラエルの民と和解されたことが分かる。
結論
1.クリスチャンへの教訓
(1)1コリ10:11~13
1Co 10:11
これらのことが彼らに起こったのは、戒めのためであり、それが書かれたのは、世の終わりに臨んでいる私たちへの教訓とするためです。
1Co 10:12 ですから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけなさい。
1Co 10:13
あなたがたが経験した試練はみな、人の知らないものではありません。神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えていてくださいます。
(2)私たちは、世の終わりに臨んでいる。
(3)悔い改めのために残されている時間は少なくなっている。
(4)コリントの信者たちは、キリスト者の自由をはき違えていた。
①彼らは、自分たちは立っていると思っていたが、倒れる寸前にあった。
(5)試練の時こそ、真実なお方である神を信頼すべきである。
2.クリスチャンの嗣業
(1)ピリ3:7~9
Php 3:7 しかし私は、自分にとって得であったこのようなすべてのものを、キリストのゆえに損と思うようになりました。
Php 3:8
それどころか、私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、私はすべてを損と思っています。私はキリストのゆえにすべてを失いましたが、それらはちりあくただと考えています。それは、私がキリストを得て、
Php 3:9
キリストにある者と認められるようになるためです。私は律法による自分の義ではなく、キリストを信じることによる義、すなわち、信仰に基づいて神から与えられる義を持つのです。
(2)ロマ8:17
Rom 8:17
子どもであるなら、相続人でもあります。私たちはキリストと、栄光をともに受けるために苦難をともにしているのですから、神の相続人であり、キリストとともに共同相続人なのです。
(3)1ペテ1:4
1Pe 1:4
また、朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。これらは、あなたがたのために天に蓄えられています。
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