私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
30日でわかる聖書 マタイの福音書(18)
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教会時代に生きるクリスチャンへの3つの教訓を学ぶ。
「マタイ18章」
イントロ:
1. 文脈を確認する。
(1) イエスの公生涯 律法の時代
(2) イエスの十字架以降 恵みの時代
(3) 弟子たちは、天の御国がすぐに来ると思い込んでいる。
2. イエスの教え
(1) 恵みの時代、つまり教会時代を想定した教え。
(2) 3つのテーマ
①プライドの問題
②罪を犯した兄弟をどう扱うかという問題
③赦しの問題
3. 信仰の成長
(1) 教理を学ぶこと。知識の量を増やす。
(2) 心の問題。
(3) 人間関係の問題。
4. きょうの箇所は、まさしく教会時代に生きている私たちへの教え。
(1) クリスチャン生活の醍醐味を満喫するために必要。
(2) クリスチャンとして成長していない人に助言するために必要。
教会時代に生きるクリスチャンへの3つの教訓
Ⅰ.プライドの問題
1. 宮の納入金(マタイ17:24~27)
(1) 出エジプト30:11~16 幕屋(神殿)の維持のため毎年半シェケルを納入する。
(2) この規定は、口伝律法ではなく、モーセの律法である。これが大切。
(3) 納入は、過越の祭りの時に神殿で。あるいは、地方ではそのひと月前に納める。
(4) この時、イエスはおよそ半年納入遅れになっていた。時期は、仮庵の祭りの頃。
(5) イエスの論理
①イエスは神殿の主であるので、納める必要はない。
②弟子たちは神の子どもなので、納める必要はない。
③しかし、(モーセの律法に対する)つまずきを与えないために納める。
(6) ペテロが釣った魚から銀貨
①スタテル一枚。1シェケル。2人分の支払いが可能となる。
②ペテロの心に、自分だけがという特権意識が生まれる。
2. 弟子たちの質問
(1) 「それでは、天の御国では、だれが一番偉いのでしょうか」
(2) この質問をした動機
①特権意識の芽生え
* 変貌山に登ったのは3人
* 宮の納付金に関する教えを受けたのはペテロだけ
②天の御国の到来が近い。
* 仮庵の祭りの預言的意味と天の御国の成就
* その前に、過越の祭りが来なければならない。
3. イエスの答え
(1) 子どもを使った視聴覚教育
①子どもは自分の弱さを知っていて、父親に全幅の信頼を置いている。
②父親に信頼を置いている家庭では、家族の間に比較や優越感はない。
③天の御国では、自分を低くする者が一番偉い。
④神の恵みを受け入れた人は、無価値な子どもを受け入れるようになる。
(2) イエスの警告
①子どもたちにつまずきを与えるのは、大きな罪である。
②そのような者は、大きな石臼を首にかけられ、湖で溺死するほうがましだ。
③この世の基準と、神の子たちに求められる基準とは異なる。
* 問題の根源に迫り、それを取り除くべきである。
* 未信者は、「永遠の火に投げ入れられる」。
* 信者は、地上生涯では矯正のために神の訓練を受ける。
* 矯正されない場合は、来るべき世で受けるはずの祝福を失う。
④子どもたちに対する神の愛
* 1匹の羊を探す羊飼い。
* 守護天使が付いている(ヘブル1:14参照)。
Ⅱ.罪を犯した兄弟をどう扱うかという問題
1. 教会という言葉
(1) マタイ16章で初めて出てきた言葉
(2) マタイ16:18は普遍的教会、マタイ18:17は地域教会
①普遍的教会とは、使徒2章から携挙までにイエスを信じる人の総体。
②地域教会とは、時間的、地理的に制約がある。未信者も含んでいる。
2. 4つのステップ
(1) 傷つけられた人が、罪を犯した人と対面する段階。
①その前に他人に言うと、イエスの教えに反している。
②聞き入れられたなら、兄弟を得たことになる。
(2) 2人か3人の証人を連れて行って悔い改めを迫る。
(3) それでもだめなら、地域教会に事実を告げる。
(4) それさえも拒否したなら、「異邦人か取税人のように扱う」
①「ふれてはならない」
②教会の交わりから追放する。
3. イエスによる承認
(1) マタイ18:18は、よく誤解される。
①「つなぐ」と「解く」は、ラビ用語
* つなぐとは、禁止する、有罪を宣言するという意味。
* 解くとは、許可する、無罪を宣言するという意味。
②これは使徒たちだけに与えられた権威。
(2) マタイ18:19~20も、よく誤解される。
①19節の「ふたり」とは、証人のこと。
* 複数の祈りは力があるが、ここではそれが強調点ではない。
②20節の「ふたりでも三人でも」もまた証人のこと。
* 教会の定義ではない。教会は権威という秩序のある組織。
* 4つのステップをイエスが承認しているということ。
(3) 以上のことを、愛を込めて行う。
①イエスがその中におられる。
Ⅲ.赦しの問題
1. ペテロの質問
(1) 7度までというのは寛大な数字。
(2) パリサイ人の教えでは、3度まで。
2. イエスの答え
(1) 7の70倍:無限に赦せ。
①完全数
②数えられない。
(2) 赦しとは、内面に起こること。
3. イエスのたとえ話
(1) 1万タラントの借金が免除された人
①1タラントは6千デナリ。
②1万タラントは、16万年分の収入。
(2) 100デナリの借金を赦せない。
(3) 対比は、60万対1である。
(4) 多額と小額が対比されている。
4. たとえ話の教訓
(1) 神から多く赦された者は、赦しの心を示すべきである。
(2) 天の父は憐れみ深いのだから、私たちはその姿を真似るべきである。
(3) 兄弟たちを赦さないなら、神からの赦しを受けることができない。
①永遠のいのちに関わる赦しではない。
②父なる神との断絶のこと。
③クリスチャン生活に障害が生じる。
結論
1. プライドの問題を処理する。
(1) 山から下ったイエス
(2) 宮の納入金を納めたイエス
(3) 十字架に向かって進むイエス
2. 罪を犯した兄弟への対応を確立する。
(1) 4つのステップ
(2) 最初のステップが最難関
(3) 愛を込めて行う。
3. 赦しの心を養う。
(1) イエスを信じた人は、救われている。
(2) しかし、クリスチャン生活に障害が生じている。
(3) 自分がどれほど赦されているかを考える。
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