30日でわかる聖書 マタイの福音書(18)

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教会時代に生きるクリスチャンへの3つの教訓を学ぶ。

「マタイ18章」

イントロ:

1. 文脈を確認する。

(1) イエスの公生涯 律法の時代

(2) イエスの十字架以降 恵みの時代

(3) 弟子たちは、天の御国がすぐに来ると思い込んでいる。

2. イエスの教え

(1) 恵みの時代、つまり教会時代を想定した教え。

(2) 3つのテーマ

①プライドの問題

②罪を犯した兄弟をどう扱うかという問題

③赦しの問題

3. 信仰の成長

(1) 教理を学ぶこと。知識の量を増やす。

(2) 心の問題。

(3) 人間関係の問題。

4. きょうの箇所は、まさしく教会時代に生きている私たちへの教え。

(1) クリスチャン生活の醍醐味を満喫するために必要。

(2) クリスチャンとして成長していない人に助言するために必要。

教会時代に生きるクリスチャンへの3つの教訓

Ⅰ.プライドの問題

1. 宮の納入金(マタイ17:24~27)

(1) 出エジプト30:11~16 幕屋(神殿)の維持のため毎年半シェケルを納入する。

(2) この規定は、口伝律法ではなく、モーセの律法である。これが大切。

(3) 納入は、過越の祭りの時に神殿で。あるいは、地方ではそのひと月前に納める。

(4) この時、イエスはおよそ半年納入遅れになっていた。時期は、仮庵の祭りの頃。

(5) イエスの論理

①イエスは神殿の主であるので、納める必要はない。

②弟子たちは神の子どもなので、納める必要はない。

③しかし、(モーセの律法に対する)つまずきを与えないために納める。

(6) ペテロが釣った魚から銀貨

①スタテル一枚。1シェケル。2人分の支払いが可能となる。

②ペテロの心に、自分だけがという特権意識が生まれる。

2. 弟子たちの質問

(1) 「それでは、天の御国では、だれが一番偉いのでしょうか」

(2) この質問をした動機

①特権意識の芽生え

* 変貌山に登ったのは3人

* 宮の納付金に関する教えを受けたのはペテロだけ

②天の御国の到来が近い。

* 仮庵の祭りの預言的意味と天の御国の成就

* その前に、過越の祭りが来なければならない。

3. イエスの答え

(1) 子どもを使った視聴覚教育

①子どもは自分の弱さを知っていて、父親に全幅の信頼を置いている。

②父親に信頼を置いている家庭では、家族の間に比較や優越感はない。

③天の御国では、自分を低くする者が一番偉い。

④神の恵みを受け入れた人は、無価値な子どもを受け入れるようになる。

(2) イエスの警告

①子どもたちにつまずきを与えるのは、大きな罪である。

②そのような者は、大きな石臼を首にかけられ、湖で溺死するほうがましだ。

③この世の基準と、神の子たちに求められる基準とは異なる。

* 問題の根源に迫り、それを取り除くべきである。

* 未信者は、「永遠の火に投げ入れられる」。

* 信者は、地上生涯では矯正のために神の訓練を受ける。

* 矯正されない場合は、来るべき世で受けるはずの祝福を失う。

④子どもたちに対する神の愛

* 1匹の羊を探す羊飼い。

* 守護天使が付いている(ヘブル1:14参照)。

Ⅱ.罪を犯した兄弟をどう扱うかという問題

1. 教会という言葉

(1) マタイ16章で初めて出てきた言葉

(2) マタイ16:18は普遍的教会、マタイ18:17は地域教会

①普遍的教会とは、使徒2章から携挙までにイエスを信じる人の総体。

②地域教会とは、時間的、地理的に制約がある。未信者も含んでいる。

2. 4つのステップ

(1) 傷つけられた人が、罪を犯した人と対面する段階。

①その前に他人に言うと、イエスの教えに反している。

②聞き入れられたなら、兄弟を得たことになる。

(2) 2人か3人の証人を連れて行って悔い改めを迫る。

(3) それでもだめなら、地域教会に事実を告げる。

(4) それさえも拒否したなら、「異邦人か取税人のように扱う」

①「ふれてはならない」

②教会の交わりから追放する。

3. イエスによる承認

(1) マタイ18:18は、よく誤解される。

①「つなぐ」と「解く」は、ラビ用語

* つなぐとは、禁止する、有罪を宣言するという意味。

* 解くとは、許可する、無罪を宣言するという意味。

②これは使徒たちだけに与えられた権威。

(2) マタイ18:19~20も、よく誤解される。

①19節の「ふたり」とは、証人のこと。

* 複数の祈りは力があるが、ここではそれが強調点ではない。

②20節の「ふたりでも三人でも」もまた証人のこと。

* 教会の定義ではない。教会は権威という秩序のある組織。

* 4つのステップをイエスが承認しているということ。

(3) 以上のことを、愛を込めて行う。

①イエスがその中におられる。

Ⅲ.赦しの問題

1. ペテロの質問

(1) 7度までというのは寛大な数字。

(2) パリサイ人の教えでは、3度まで。

2. イエスの答え

(1) 7の70倍:無限に赦せ。

   ①完全数

②数えられない。

(2) 赦しとは、内面に起こること。

3. イエスのたとえ話

(1) 1万タラントの借金が免除された人

   ①1タラントは6千デナリ。

   ②1万タラントは、16万年分の収入。

(2) 100デナリの借金を赦せない。

(3) 対比は、60万対1である。

(4) 多額と小額が対比されている。

4. たとえ話の教訓

(1) 神から多く赦された者は、赦しの心を示すべきである。

(2) 天の父は憐れみ深いのだから、私たちはその姿を真似るべきである。

(3) 兄弟たちを赦さないなら、神からの赦しを受けることができない。

   ①永遠のいのちに関わる赦しではない。

   ②父なる神との断絶のこと。

   ③クリスチャン生活に障害が生じる。

結論

1. プライドの問題を処理する。

(1) 山から下ったイエス

(2) 宮の納入金を納めたイエス

(3) 十字架に向かって進むイエス

2. 罪を犯した兄弟への対応を確立する。

(1) 4つのステップ

(2) 最初のステップが最難関

(3) 愛を込めて行う。

3. 赦しの心を養う。

(1) イエスを信じた人は、救われている。

(2) しかし、クリスチャン生活に障害が生じている。

(3) 自分がどれほど赦されているかを考える。

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