申命記(23)主の戦い 7:1~26

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【主】の戦いに勝利する方法について学ぶ

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申命記23回

「主の戦い」
申7:1~26

 

1.はじめに
(1)申命記の構造(宗主権契約に基づく4つの説教)
①第1の説教:歴史の回顧(1:5~4:43)
②第2の説教:契約に基づく義務(4:44~26:19)

 

(2)第2の説教:契約に基づく義務
①総論:臣下の義務(4:44~5:33)
②全的従順の呼びかけ(6~11章)
③律法の解説と日常生活への適用(12:1~26:15)
④【主】に対する誓約(26:16~19)

 

(3)モーセは、自分が聞いた律法の内容を民に説明している。
①申6章は、「聞け、イスラエルよ」がテーマであった。
②申7章は、「【主】の戦い」がテーマである。

 

2.メッセージのアウトライン
(1)7つの異邦の民の聖絶(7:1~5)
(2)聖絶の理由(7:6~11)
(3)従順に対する祝福(7:12~16)
(4)恐れの克服(7:17~26)

 

3.結論
(1)聖絶は、愛なる神の命令とは思えないが、どう理解すべきか。
(2)旧約の神と新約の神は、矛盾するか。

 

【主】の戦いに勝利する方法について学ぶ。
Ⅰ.7つの異邦の民の聖絶(7:1~5)
1.1~2節
あなたが入って行って所有しようとしている地に、あなたの神、【主】があなたを導き入れるとき、主は、あなたよりも数多くまた強い七つの異邦の民、すなわち、ヒッタイト人、ギルガシ人、アモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、およびエブス人をあなたの前から追い払われる。
あなたの神、【主】が彼らをあなたに渡し、あなたがこれを討つとき、あなたは彼らを必ず聖絶しなければならない。彼らと何の契約も結んではならない。また、彼らにあわれみを示してはならない。
(1)7つの異邦の民は、約束の地に住む住民たちの代表として列記されている。
①出3:17では、6つの異邦の民が列記されていた。
だからわたしは、あなたがたをエジプトでの苦しみから解放して、カナン人、ヒッタイト人、アモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の地へ、乳と蜜の流れる地へ導き上ると言ったのである」と。』
②出3:17では、ギルガシ人が出ていない。

 

(2)【主】が彼らをイスラエルの民に渡し、イスラエルの民がこれを討つ。
①「彼らを必ず聖絶しなければならない」(新改訳2017)
②「彼らを必ず滅ぼし尽くさねばならない」(新共同訳)
③男も、女も、子どもも、滅ぼす。
④聖絶を命じる理由は、カナンの地の住民たちが堕落していたからである。

 

2.3~4節
また、彼らと姻戚関係に入ってはならない。あなたの娘をその息子に嫁がせたり、その娘をあなたの息子の妻としたりしてはならない。
というのは、彼らはあなたの息子を私から引き離し、ほかの神々に仕えさせ、こうして【主】の怒りがあなたがたに向かって燃え上がって、あなたをただちに根絶やしにするからである。
(1)雑婚が厳しく禁じられた。
①1コリ5:6
あなたがたが誇っているのは、良くないことです。わずかなパン種が、こねた粉全体をふくらませることを、あなたがたは知らないのですか。
②雑婚は、イスラエルの民を偶像礼拝に誘い込む。
③そうなれば、イスラエルの民はカナンの地の住民と同じように裁きに会う。

 

3.5節
むしろ彼らに対して、このようにしなければならない。彼らの祭壇を打ち壊し、石の柱を打ち砕き、彼らのアシェラ像を切り倒し、彼らの彫像を火で焼かなければならない。
(1)偶像礼拝に関するものはすべて破壊するように、命じられた。
①小さなものが、イスラエルの民の興味をそそる。
②祭壇、石の柱(バアル礼拝における男性のシンボル)、アシェラ像(女神)
③壊した残骸を火で焼く。

 

Ⅱ.聖絶の理由(7:6~11)
1.6節
あなたは、あなたの神、【主】の聖なる民だからである。あなたの神、【主】は地の面のあらゆる民の中からあなたを選んで、ご自分の宝の民とされた。
(1)イスラエルの民は、聖別された民である。
①イスラエルの民は、地上の汚れを清めるための道具として、神に選ばれた。
②イスラエルの民は、神の宝の民である。
③カナン人たちは、400年(神の忍耐の期間)経っても、悔い改めなかった。
④創15:13
主はアブラムに言われた。「あなたは、このことをよく知っておきなさい。あなたの子孫は、自分たちのものでない地で寄留者となり、四百年の間、奴隷となって苦しめられる。

 

2.7~8節
【主】があなたがたを慕い、あなたがたを選ばれたのは、あなたがたがどの民よりも数が多かったからではない。事実あなたがたは、あらゆる民のうちで最も数が少なかった。しかし、【主】があなたがたを愛されたから、またあなたがたの父祖たちに誓った誓いを守られたから、【主】は力強い御手をもってあなたがたを導き出し、奴隷の家から、エジプトの王ファラオの手からあなたを贖い出されたのである。
(1)イスラエルの民が聖別された理由は何か。
①どの民よりも数が多かったからではない。
②事実、あらゆる民のうちで最も数が少なかった。
③イスラエルの民には、誇るべき理由がない。
④【主】はイスラエルの民を愛された(神の愛は、神秘である)。

 

(2)エジプトを脱出できた理由は何か。
①【主】は、父祖たちに誓った誓いを守られた。
②彼らの子孫は大いなる民となり、カナンの地に住むようになる。

 

3.9~11節
あなたは、あなたの神、【主】だけが神であることをよく知らなければならない。主は信頼すべき神であり、ご自分を愛し、ご自分の命令を守る者には恵みの契約を千代までも守られる。しかし、ご自分を憎む者には一人ひとりに報いて彼らを滅ぼされる。主はためらわず、ご自分を憎む者一人ひとりに報いられる。あなたは、私が今日あなたに命じる命令、すなわち掟と定めを守り行わなければならない。
(1)【主】は、イスラエルの民と結んだご自分の契約に忠実である。
①【主】は信頼できる神である。
②【主】は恵みの契約を千代までも(永遠に)守られる。

 

(2)イスラエルの民の中の個々人は、【主】に従順でなければならない。
①申6:4~5
聞け、イスラエルよ。【主】は私たちの神。【主】は唯一である。
あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、力を尽くして、あなたの神、【主】を愛しなさい。

 

Ⅲ.従順に対する祝福(7:12~16)
1.12~13節
もしあなたがたがこれらの定めを聞き、これを守り行うなら、あなたの神、【主】は、あなたの父祖たちに誓われた恵みの契約をあなたのために守り、
あなたを愛し、あなたを祝福し、あなたを増やす。主があなたに与えるとあなたの父祖たちに誓われた地で、あなたの胎の実も、穀物、新しいぶどう酒、油などの大地の実りも、またあなたの群れの中の子牛、群れの中の子羊も祝福される。
(1)【主】が先祖たちと結ばれた契約の2面性
①その契約は、決して破棄されることはない(無条件契約)。
②各人が契約の祝福に与るかどうかは、【主】に従順であるかどうかで決まる。

 

(2)イスラエルの民は、不従順のゆえにその祝福を失う。
①アッシリヤ捕囚とバビロン捕囚が、その例である。

 

2.14~15節
あなたはあらゆる民の中で最も祝福される。あなたのうちには、子のいない男、子のいない女はいなくなる。あなたの家畜も同様である。
主】はあらゆる病気をあなたから取り除き、あなたが経験したあのエジプトの悪疫を、一つもあなたにはもたらさず、あなたを憎むすべての者にこれを下される。
(1)イスラエルの民に約束された祝福
①多産の祝福(家畜も多産の祝福を受ける)
②病気からの解放
③疫病からの守り(エジプトにあった疫病が襲うことはない)

 

3.16節
あなたは、あなたの神、【主】があなたに与えるあらゆる民を滅ぼし尽くす。彼らにあわれみをかけてはならない。また彼らの神々に仕えてはならない。それがあなたへの罠となるからだ。
(1)再度、聖絶の命令が与えられる。
①あわれみをかけてはならない。
②彼らの神々に仕えてはならない。
③小さな心の緩みが、罠となるからである。

 

Ⅳ.恐れの克服(7:17~26)
1.17~18節
あなたが、「これらの異邦の民は私よりも多い。どうして彼らを追い払うことができるだろうか」と考えるときにも、彼らを恐れてはならない。あなたの神、【主】がファラオに、また全エジプトになされたことをよく覚えていなければならない。
(1)モーセは、民を励ますための奨励のメッセージを語る。
①民は、敵と自分たちを比較し、恐れを感じた。
②イスラエルの民は、かつてカデシュ・バルネアで不信仰に陥った。

 

(2)カナン征服戦争を、歴史的文脈の中に正しく位置づける必要がある。
①モーセは、出エジプトの時に為された【主】の奇跡を覚えよと勧告した。

 

2.19~21節
あなたが自分の目で見たあの大きな試みと、しるしと不思議と、力強い御手と伸ばされた御腕をもって、あなたの神、【主】はあなたを導き出された。あなたの神、【主】は、あなたが恐れているあらゆる民に対しても同じようにされる。
また、あなたの神、【主】はスズメバチを彼らのうちに送り、生き残っている者たちや隠れている者たちを、あなたの前から滅ぼされる。
彼らの前でおびえてはならない。あなたのうちにおられるあなたの神、【主】は、大いなる恐るべき神だからである。
(1)出エジプトの時と、同じ奇跡が起ころうとしている。
①イスラエルの民は、歴史が繰り返されるのを目撃しようとしている。
②「【主】はスズメバチを彼らのうちに送り」
*敵は、まるでスズメバチに追われるように逃げ惑う。
*これを文字通りに解釈する人もいる。
*スズメバチが敵を襲う。

 

(2)恐るべきは、敵ではなく【主】である。
①【主】は、大いなる恐るべき神である。

 

3.22~24節
あなたの神、【主】はこれらの異邦の民を徐々にあなたの前から追い払われる。あなたは彼らをすぐに絶ち滅ぼすことはできない。野の獣が増えて、あなたを襲うことのないようにするためである。
あなたの神、【主】が彼らをあなたに渡し、彼らを大いにかき乱し、ついに彼らは根絶やしにされる。
また、彼らの王たちをあなたの手に渡される。あなたは彼らの名を天の下から消し去る。だれ一人としてあなたの前に立ちはだかる者はなく、ついに、あなたは彼らを根絶やしにする。
(1)カナン人に対する勝利は、徐々に与えられる。
①【主】が彼らを大いにかき乱す。カナン人がパニック状態に陥る。
②人口が急減すると、畑が荒廃し、野の獣が増えて危険な状態になる。
③勝利は徐々に与えられる。

 

4.25~26節
あなたがたは彼らの神々の彫像を火で焼かなければならない。それにかぶせた銀や金を欲しがってはならない。また自分のものとしてはならない。あなたが罠に陥らないようにするためである。それは、あなたの神、【主】が忌み嫌われるものである。
忌み嫌うべきものをあなたの家に持ち込んで、あなたもそれと同じように聖絶されたものとなってはならない。それをあくまで忌むべきものとし、あくまで忌み嫌わなければならない。それは聖絶の物だからである。
(1)勝利した後は、彼らの神々の偶像を火で焼く。
①偶像にかぶせた銀や金を欲しがってはならない。
②自分のものとしてはならない。
③【主】は、それを忌み嫌っておられる。
④偶像を所有すると、イスラエルの民が聖絶の対象となる可能性がある。

 

結論
1.聖絶は、愛なる神の命令とは思えないが、どう理解すべきか。
(1)カナン人たちは、当時最も邪悪な生活を送っていた。
①申9:4
あなたの神、【主】があなたの前から彼らを追い出されたとき、あなたは心の中で、「私が正しいから、【主】が私をこの地に導き入れ、所有させてくださったのだ」と言ってはならない。これらの国々の邪悪さのゆえに、【主】はあなたの前から彼らを追い出そうとしておられるのだ。

 

(2)彼らは、神を憎み続けていた。
①申7:10
しかし、ご自分を憎む者には一人ひとりに報いて彼らを滅ぼされる。主はためらわず、ご自分を憎む者一人ひとりに報いられる。
②【主】を憎むという罪は、死に値する。

 

(3)彼らは、偶像を慕うという悪癖に汚染されていた。
①これは、霊的ガンである。
②民33:55
もしその地の住民をあなたがたの前から追い払わなければ、あなたがたが残しておく者たちは、あなたがたの目のとげとなり、脇腹の茨となり、彼らはあなたがたが住むその土地であなたがたを苦しめる。

 

(4)残された者は、子どもであっても、偶像礼拝を広げる危険性がある。
①子どもの邪悪さを軽視してはならない。
②子どもは邪悪さを持ったままで大人になる。

 

(5)責任能力のない年齢で死んだ子どもは、裁かれない可能性が高い。
①聖書には、子どもが永遠の裁きに遭うという記述がない。
②永遠の視点から見ると、永遠の滅びを免れることの方が大きな祝福である。

 

2.旧約の神と新約の神は、矛盾するか。
(1)旧約においても新約においても、神のご性質は変わらない。
①神は、愛であり、義であるお方である。

 

(2)聖戦という概念は、今日の私たちには適用されない。
①神は、神の国を設立するために、一つの民ではなく諸国を用いておられる。
②しかし、聖戦から学ぶ適用はある。
③クリスチャンは、罪に対して毅然とした態度を取る必要がある。

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