続・福音の奥義に生きる(3)―的を外したイスラム教

  • 2009.08.14
  • ヨハネの福音書3章16節
  • スピーカー 中川健一
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このメッセージでは...

キリスト福音教会夏季聖会「時は近づいている」
(2009年8月13~15日)

この聖会では、キリスト教を点や線ではなく、面で捉えることができるようなメッセージを語りたいと願っていました。前半の3つのメッセージでは、啓示信仰がどのような形で発展し、その後あるべき姿から逸脱してきたのかを、時系列順に解説しました。後半の2つのメッセージでは、旧約聖書に記されたイスラエルの祭りを枠組みとして、メシアの働きについて解説しました。所期の目的がどの程度達成されたかは分かりませんが、現代世界に何が起こっているかを理解するための助けにはなると確信しています。

Ⅲ.的を外したイスラム教

 

1.イスラム教の歴史

(1)7世紀前半、アラビア半島で誕生

①約360の偶像と、12万4千人を超える預言者がいた。

②マホメットは偶像礼拝を嫌った。

③ユダヤ教徒とキリスト教徒に友好的

④後に、敵対的姿勢を取る

(2)アブラハムの一神教は、イスラム教において復活したとの主張。

(3)ユダヤ人たちは、キリスト教圏よりもイスラム教圏で安定した生活を営む。

 

2.聖典

(1)コーラン(クルアーン)

①神(アッラー)がおよそ20年にわたってマホメットに与えた啓示。

②彼の死後、人々が記憶していたものを結集し、定本確定。

(2)スンナ(マホメットの言行録)

(3)ハディース(伝承)

 

3.コーランは難解

(1)イスラム教徒にとっては、神の永遠なることば

①イスラム教の基本は「神への服従」、「コーランのことばに従うこと」

②物語性がない。歴史的背景が分からないと、理解できない。

③旧新約聖書の知識を前提としている。

④矛盾と思われるような箇所が多い。

(2)基本内容

①信条:神、罪、救い、死後の裁き、天国と地獄

②倫理:行動原理

③法的規範:神に対するものと、人間に対するもの

 

4.救いの教理の比較

(1)ユダヤ教

①ユダヤ人(アブラハムの子孫)であれば救われているとの共通理解がある。

②律法を遵守することで、天国の位を確保できる。

(2)キリスト教

①ヨハネの福音書3章16節

②神の側の責任

③人間の側の責任

④信仰により、恵みによって救われる。

⑤キリスト教は、私たちに何を与えてくれるのか?

*安心して死ねる。ということは、安心して生きることができる。

*キリスト復活の可能性は97パーセント

(オックスフォード、リチャード・スワインバーン教授)

(3)イスラム教

①業による救い(イスラムの基柱)

*信仰告白アッラーのほかに神はなく、マホメットはその使徒である。

*礼拝日に5回神を礼拝する。

*喜捨貧困者への施し

*断食第9月、ラマダン月は、日の出から日没まで断食する。

*巡礼一生に一度はメッカを巡礼する。

②ジハードで殉教すると、パラダイスに行ける。

 

5.啓示宗教の現代的課題

(1)イスラエル建国は衝撃的な出来事

①ユダヤ教にとっては、ヤハウェの約束の成就

②キリスト教にとっては、さまざまな受け止め方がある。

*カトリック教会は、自らの歴史と神学の見直しを迫られている。

*教会に最終的な権威がありという教えのために、作業は困難を極める。

*プロテスタントのリベラル派は、ユダヤ人による侵略と見る。

*福音派は、これを聖書預言の成就と解釈する。

③イスラム教は、後に出たものほどよいとする。

*米国帝国主義と、シオニストは、イスラム教徒の敵である。

*イスラム教原理主義革命とは、イスラム教を統治原則とする革命である。

*イスラム原理主義運動:民主主義は、神を冒涜するもの。

*世俗化したイスラム社会の変革

④イスラム教においては、宗教と政治はイコールである。

*マホメット一代で大事業が完成したという特徴がある。

(2)イエスを信じるユダヤ人の出現(メシアニック・ジュー)

①ユダヤ教にとっては、衝撃的な現象。

*世界中で15万人前後。約1パーセント。

*イスラエル国内では、7千人前後。約0.1パーセント。

*この現象は、ユダヤ教の啓示宗教への回帰と理解すべきである。

*ユダヤ教は脱線しているが、最終的には復帰する。

②キリスト教にとっては、置換神学の再吟味を迫る現象。

*キリスト教は片肺飛行であるが、なくなっていた別の肺が戻りつつある。

*カトリックとユダヤ教徒との和解が進展しつつある。

*イスラエル国会で、「キリスト者同盟会議」設立。

*ネタニヤフ首相は、親キリスト教の立場。

*中東問題は、ユダヤ・キリスト教的世界観とイスラム教的世界観の対立の様相を深めている。

(3)イスラム教はカルト。光の部分と、闇の部分を合わせ持つ。

*ダール・アルイスラム:イスラム教支配下の地域

*ダール・アルハルブ:戦争を行なうべき地域

*ダール・アルアフ:条約下の地域

*武力による勢力拡大が、イスラム教生成期からDNA のように存在する。

*イスラエル抹殺は、アラーの名誉回復の戦い(ジハード)。

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