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使徒の働き(48)―イコニオム―
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イコニオムについて学ぶ。
「イコニオム」
使徒 14:1~7
1.はじめに
(1)第一次伝道旅行(13:1~14:28)が始まった。
(2)訪問地(地図で確認)
⑥ピシデヤのアンテオケ(使 13:14~52)
*パウロの伝道のパターンが明らかになった。
⑦イコニオム(使 14:1~7)
*トロス山脈の南側を東に移動した。
*イコニオムでも同じパターンが繰り返される。
*現在は、コンヤと呼ばれる都市で、モスクが建っている。
2.アウトライン
(7)イコニオム(使 14:1~7)
①会堂訪問(1 節)
②説教に対する反応(2~3 節)
③迫害の勃発(4~7 節)
結論:使徒の定義
イコニオムでの伝道について学ぶ。
VII.イコニオム(使 14:1~7)
VII-1.会堂訪問(1 節)
1. 1 節
Act 14:1 イコニオムでも、ふたりは連れ立ってユダヤ人の会堂に入り、話をすると、ユダヤ人もギリシヤ人も大ぜいの人々が信仰に入った。
(1)イコニオム
①トロス(タウロス)山脈は、トルコ中央部と南部の地中海地方を分けている。
②イコニオムは、トロス山脈の麓に位置する商業都市である(ガラテヤ地方)。
*豊かな町ではあったが、エペソやスミルナのようなサイズではない。
*いわば田舎町であった。
(2)ピシデヤのアンテオケの時と同じパターンが見られる。
①会堂を訪問する。
*ディアスポラの地に会堂があったことは、神の摂理である。
*そこで、巡回ラビとして説教の機会が与えられる。
②先ずユダヤ人に語りかける。
③そこには、神を恐れる異邦人もいた。
④使 13:46 ピシデヤのアンテオケにて
Act 13:46 そこでパウロとバルナバは、はっきりとこう宣言した。「神のことばは、まずあなたがたに語られなければならなかったのです。しかし、あなたがたはそれを拒んで、自分自身を永遠のいのちにふさわしくない者と決めたのです。見なさい。私たちは、これからは異邦人のほうへ向かいます。
⑤パウロの行動は矛盾したものではない。
*ピシデヤのアンテオケのユダヤ人共同体は、福音を拒否した。
*イコニオムのユダヤ人共同体は、それとは別のグループである。
(3)信じる人が多く起された。
①聖霊がパウロとバルナバの働きを祝しておられる。
②ユダヤ人が信じた。
③ギリシア人も信じた。
*彼らは、神を恐れる異邦人である。
VII-2.説教に対する反応(2~3 節)
1.2 節
Act 14:2 しかし、信じようとしないユダヤ人たちは、異邦人たちをそそのかして、兄弟たち
に対し悪意を抱かせた。
(1)ピシデヤのアンテオケの時と同じことが起こった。
①使 13:49~50
Act 13:49 こうして、主のみことばは、この地方全体に広まった。
Act 13:50 ところが、ユダヤ人たちは、神を敬う貴婦人たちや町の有力者たちを扇動して、パウロとバルナバを迫害させ、ふたりをその地方から追い出した。
②信じようとしないユダヤ人たちが多くいた。
③彼らは、異邦人たちをそそのかした。
*「煽動した」(新改訳 2017)
④彼らは、信じた者たちと異邦人たちの間に、くさびを打ち込んだ。
2.3 節
Act 14:3 それでも、ふたりは長らく滞在し、主によって大胆に語った。主は、彼らの手にし
るしと不思議なわざを行わせ、御恵みのことばの証明をされた。
(1)ふたりはイコニオムに長らく滞在した。
①「それでも」(men oun)
*「それにもかかわらず」(口語訳)
*日本語訳は、ほとんどが、「試練にもかかわらず」という意味に訳している。
*英語訳は、ほとんどが、「so」「therefore」と訳している。
②逆接として訳すか、順接として訳すかで、意味が大きく変わってくる。
③順接に訳せば、迫害は伝道のチャンスだという意味になる。
*パウロとバルナバは、説教に対する手応えを感じたのである。
*(ILL)LA におけるハーベスト・タイムの好感度
④1 コリ 16:8~9
1Co 16:8 しかし、五旬節まではエペソに滞在するつもりです。
1Co 16:9 というのは、働きのための広い門が私のために開かれており、反対者も大ぜいいる
からです。
⑤「長らく滞在し」
*半年前後であろう。
(2)「主によって大胆に語った」
①訳文の比較
「主によって大胆に語った」(新改訳)(新改訳 2017)
「主を頼みとして勇敢に語った」(新共同訳)
「大胆に主のことを語った」(口語訳)
「主によりて臆せずして語り」(文語訳)
「speaking boldly in the Lord,」(KJV)(ASV)
②「in」という前置詞は、ギリシア語で「エピ」である。
③「キリストの代理人として大胆に語った」と理解するのが良いと思う。
④大胆さは、主の代理人として語る時に生まれて来るものである。
(3)「主は、彼らの手にしるしと不思議なわざを行わせ、」
①主は、忠実なしもべを祝された。
②「しるし」(signs)と「不思議」(wonders)
*同じ御業を 2 つの視点から描写したものである。
*「しるし」は、使徒たちが語る内容を保証した。
*「不思議」は、それを見た者に畏怖の念を抱かせた。
(4)「御恵みのことばの証明をされた」
①パウロが語った説教の内容は、神の恵みであった。
②恵みと信仰によって罪の束縛から解放される。
③ガラ 3:4~5
Gal 3:4 あなたがたがあれほどのことを経験したのは、むだだったのでしょうか。万が一にもそんなことはないでしょうが。
Gal 3:5 とすれば、あなたがたに御霊を与え、あなたがたの間で奇蹟を行われた方は、あなたがたが律法を行ったから、そうなさったのですか。それともあなたがたが信仰をもって聞いたからですか。
VII-3.迫害の勃発(4~7 節)
1.4 節
Act 14:4 ところが、町の人々は二派に分かれ、ある者はユダヤ人の側につき、ある者は使徒
たちの側についた。
(1)町が分裂した。
①これは、パウロとバルナバの宣教が有効であったことのしるしである。
②福音は、聞く人を、光に付く人と闇に留まる人に二分する。
③信じようとしないユダヤ人の側に付く異邦人たちがいた。
④使徒たちの側に付く異邦人たちがいた。
2.5 節
Act 14:5 異邦人とユダヤ人が彼らの指導者たちといっしょになって、使徒たちをはずかしめ
て、石打ちにしようと企てたとき、
(1)迫害は危機的状況に至った。
①不信仰な異邦人、不信仰なユダヤ人、会堂のラビたち
②使徒たちを石打にしようとした。
③首謀者はユダヤ人である。石打の刑は、ユダヤ的なものである。
3.6~7 節
Act 14:6 ふたりはそれを知って、ルカオニヤの町であるルステラとデルベ、およびその付近の地方に難を避け、
Act 14:7 そこで福音の宣教を続けた。
(1)知恵ある対応
①危険から身を避けることである。
(2)彼らは、ガラテヤ地方の別の場所に移動した。
①ルカオニヤの町、ルステラとデルベ、およびその付近の地方
②小アジアの中央部に移動した。
(3)そこで福音の宣教を続けた。
①宣教の情熱は衰えなかった。
②留まるタイミングと避難するタイミングをどのように判断するか。
③最終的には、聖霊の導きである。
結論:使徒の定義
1.使 14:4 でパウロとバルナバは使徒と呼ばれている。
Act 14:4 ところが、町の人々は二派に分かれ、ある者はユダヤ人の側につき、ある者は使徒
たちの側についた。
(1)単に教会から派遣された宣教師という意味ではない。
(2)また、12 使徒のひとりという意味でもない。
(3)第 2 グループの使徒という意味である。
2.使徒の資格
(1)復活の主と出会っていること
①1 コリ 9:1
1Co 9:1 私には自由がないでしょうか。私は使徒ではないのでしょうか。私は私たちの主イエスを見たのではないでしょうか。あなたがたは、主にあって私の働きの実ではありませんか。
(2)主から任命を受けて派遣されていること
①そのしるしが、主が彼らを通してなさる「しるし」と「不思議」である。
②2 コリ 12:12
2Co 12:12 使徒としてのしるしは、忍耐を尽くしてあなたがたの間で行われた、しるしと不思議と力あるわざです。
③一般の信徒たちが「しるし」と「不思議」を行っている例は出て来ない。
3.使徒職の回復の教えは、聖書的ではない。
(1)使徒たちと預言者たちは、教会の土台である。
Eph 2:20 あなたがたは使徒と預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエスご自身がその礎石です。
①普遍的教会が破壊されたことはない。
②それゆえ、普遍的教会が使徒たちと預言者たちという土台を失ったこともない。
(2)私たちには、「使徒たちの教え」が与えられている。
①使徒たちの教えとは、新約聖書そのものである。
②使徒たちと預言者たちの回復を主張することは、新約聖書以上の権威の存在を認めることになる。
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