私たちはプロテスタントのキリスト教福音団体です。『1. 聖書のことばを字義どおりに解釈する 2. 文脈を重視する 3. 当時の人たちが理解した方法で聖書を読む 4. イスラエルと教会を区別する』この4点を大切に、ヘブル的聖書解釈を重視しています。詳しくは私たちの理念をご確認ください。
Q.30 “神の子らと人の娘たちが結婚した”とは、どういう意味?
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このメッセージでは...
神の子って誰のこと?神の子が天使を指すなら、天使って結婚するの?
この質問への回答はそのまま、洪水が起こった原因にもつながるようです。
動画の冒頭に映る、ノアの方舟を実際の比率で再現した模型も必見です!
Q.30 “神の子らと人の娘たちが結婚した”とは、どういう意味?
Q. 質問
ノアの洪水の4番目の質問です。神の子らと人の娘たちが結婚したとは、どういう意味ですか。
A. 回答
「神の子らと人の娘たちが結婚したとは、どういう意味ですか」とありますが、これは、創世記6章2節に関する質問ですね。
「神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした」(創世記6:2)
いつものように3つ申し上げます。
1番目の解釈は、「神の子ら」とは「セツの家系=信仰のある人たち」のことであり、「人の娘たち」とは「カインの家系=不信仰な人たち」のことだというものです。
この解釈によれば、信仰者と不信仰者とが、いわゆる「雑婚」をし始めた結果、地上の人類が、少なくとも信仰に関しては崩れて行ったとなります。信仰が崩壊して行ったので、ノアの洪水が必要だったのだと、この立場の人たちは主張します。
しかし、この解釈にはいくつかの問題点があります。アダムとエバの子孫たちを、セツの家系とカインの家系だけに二分するのは、不自然です。彼らから出た子孫は、もっとたくさんいたからです。
もう1つの問題点は、「神の子らが人の娘たちと結婚する」というのは、一方通行の結婚だということです。これをより詳しく説明します。「神の子ら」とは信仰のある人たちだとすると、信仰のある男性が、信仰のない女性(人の娘たち)とばかり結婚する、つまり、一方通行の結婚になるということです。結婚には、その逆もあるはずです。信仰のある女性が信仰のない男性と結婚することも、有り得るはずです。
以上のような理由で、私は第1番目の解釈には大いに疑問を感じています。
2番目の解釈は、これは「堕落した天使と人間の結婚だ」というものです。
これが正解です。「神の子ら」という言葉は、ヘブル語で「ブネイ・エロヒム」です。この言葉は、ユダヤ人の伝統では、「天使」のことを指しています。旧約聖書で「神の子ら」(ブネイ・エロヒム)というと、天使のことです。創世記6章に登場する「神の子ら」(ブネイ・エロヒム)とは、「堕落した天使たち」のことです。これを「人間」だと解釈し始めたのは、紀元4世紀以降のことです。異邦人たちが、そう解釈したのです。ですから、ここの本来的な意味は、「堕落した天使と人間の女の結婚」と考えるのが正解です。
3番目に、ここで必ず出て来る質問は、「では、天使は人間と結婚するのか」というものです。
「天使は結婚しないのではないか」という疑問があるのですね。
イエス様は、「天使たちは結婚をしない」と言われました。しかしそれは、「良い天使」のことを指しているのです。堕落した天使、つまり「悪霊」と呼ばれる存在は、人間の女性に働きかけて「アブノーマルな子ども」を産ませることができます。
私たち人間は、地上生涯では結婚します。しかし、天に行くと、嫁いだり娶ったりすることがなくなると言われています。ですから、良い天使は人間とは結婚しないが、堕落した天使は結婚可能だというのは、決しておかしなことではないのです。
悪霊と人間の娘の雑婚によって誕生したのが、「ネフィリム」という「超人」です。つまり、アブノーマルな存在です。
なぜ悪霊はそのようなことをするのでしょうか。それは、「人間の女性から救い主(メシア)が誕生する」という預言を、知っているからです。悪霊たちは、人間の女性からメシアが誕生しないように、誕生してくる子どもたちの人間性を破壊しようとしたのです。
その状況をご覧になって、神様は「大洪水」によって、人類の歴史を再スタートさせようとされました。それが、大洪水が起こらねばならなかった理由です。
参考になる聖句
「当時もその後も、地上にはネフィリムがいた。これは、神の子らが人の娘たちのところに入って産ませた者であり、大昔の名高い英雄たちであった」(創世記6:4)(新共同訳)
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