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ハバククの疑問
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このメッセージは、「地上における悪と罪の問題」について正しい理解を与えるものである。
ハバクク書 1章1節~4節
「ハバククの疑問」
イントロダクション
1.はじめに
(1)人生に起こる悲劇の問題
(2)自然災害、犯罪、人災
(3)ホロコースト
2.ハバククという預言者
(1)南王国ユダの預言者ということ以外に、詳しいことは分からない。
(2)この預言書は非常にユニークである。
①普通は、神のことばを、民か敵に向かって語る。
②この書は、「神との対話」の書である。
(3)そのテーマは、「地上における悪と罪の問題」である。
3.メッセージのアウトライン
(1)ハバククの第1の疑問
(2)神の回答
(3)ハバククの第2の疑問
(4)神の回答
(5)ハバククの祈り
このメッセージは、「地上における悪と罪の問題」について正しい理解を与えるものである。
Ⅰ.第一の疑問(1:1~4)
1.葛藤
(1)神の民ユダの中で暴虐が行われていた。
(2)彼は、それに関して何度も祈って来た。
(3)しかし、神からの回答はなく、神は無関心を装っておられるようである。
2.疑問:神はどうして民の罪をそのまま放置しておられるのか。
(1)南王国ユダでは律法は実行されず、放置されたままになっていた。
(2)悪者が正しい人を圧迫していた。
(3)裁判においてはさばきが曲げて行われるようになっていた。
(4)罪に対して敏感なハバククにとっては、見過ごしにできない状況にあった。
Ⅱ.神の回答(5~11節)
1.ユダを裁くための器が起こされる。
(1)ユダの暴虐を裁く器は、これまた暴虐を特徴とするカルデヤ人(バビロニヤ)。
「異邦の民を見、目を留めよ。驚き、驚け。わたしは一つの事をあなたがたの時代に
する。それが告げられても、あなたがたは信じまい。見よ。わたしはカルデヤ人を起
こす。強暴で激しい国民だ。これは、自分のものでない住まいを占領しようと、地を
広く行き巡る」
(2)この時点では、バビロニヤは注目されることのない小国。
(3)それゆえ、この国が強国として登場することは、驚愕すべき出来事。
2.ハバ1:5は、使13:41に引用されている。
(1)その文脈では、福音のメッセージが驚愕すべき内容となっている。
3.バビロニヤの特徴
(1)強暴で、自立した国
(2)「自分自身でさばきを行う」とは、自らが神のように振舞っている様子。
(3)非常に速く移動し、短期間の内に世界を征服するようになる。
(4)「暴虐」が彼らの特徴。つまり、野蛮で暴力を振う民だということ。
(5)戦略に長けており、いかなる要塞を持った国でも、容易に征服する。
(6)「自分の力を神とする者たち」
①バビロニヤ人たちは偶像礼拝者
②その上に、自分の力を神とするという罪の上塗りをした。
(7)自分の力を過信することが、最大の弱点となる。
①最終的にはその傲慢な態度のゆえに、神に裁かれることになる。
②「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ」(箴16:18)
③「【主】を恐れることは知恵の訓戒である。謙遜は栄誉に先立つ」(15:33)
Ⅲ.第2の疑問(12~17節)
1.信頼の告白(12節)
(1)ハバククは、イスラエルの民が完全に滅びることはないと確信している。
(2)その理由は、神と彼らの間に契約関係があるから。
(3)聖なる神は決して約束を破ったり、契約を破棄したりする方ではない。
(4)神は2つの目的をもってバビロニヤを立てられる。
①ユダを裁くため。
②ユダを叱責し、矯正するため。
*裁きのための裁きではない。
*バビロン捕囚以降は、偶像礼拝からは完全に抜け出す。
2.疑問(13~17節)
(1)なぜユダよりも邪悪なバビロニヤを用いてユダを裁くのか。
①第1の疑問よりも重大な疑問である。
(2)この疑問は、20世紀のホロコーストに関する疑問と同じである。
「ユダヤ人が罪人であることは分かるが、なぜそれよりもはるかに罪深いナチを用い
てユダヤ人を裁くのか」
(3)バビロニヤが漁師で、ユダの民は魚にたとえられている。
(4)ユダの民は、いとも簡単に捕えられ、バビロンに連行される。
(5)バビロニヤは、ユダの民を引きずり上げた網を礼拝する。
①自らの軍事力を誇り、それを神とする。
(6)ハバククは、バビロニヤはいつまでこのような暴虐を働くのかと大いに恐れる。
Ⅳ.神の回答
1.答えを待つ(1節)
(1)ハバククは神と親密な関係を維持していた。
(2)彼は、疑問に思うことをそのまま神に伝えている。
(3)彼は、真剣に神からの答えを待った。
「私は、見張り所に立ち、とりでにしかと立って見張り、主が私に何を語り、私の訴
えに何と答えるかを見よう」
①「見張り所」とは、畑の真ん中に立つ見張りの塔。
2.神の回答(2~3節)
「幻を板の上に書いて確認せよ。これを読む者が急使として走るために。この幻は、定めの時について証言しており、終わりについて告げ、まやかしを言ってはいない。もしおそくなっても、それを待て。それは必ず来る。遅れることはない」
(1)【主】からの答えは、幻の形でやって来た。
(2)ハバククは、その内容を板の上に書くように命じられた。
(3)明確に文字で記すことによって、後代の人たちに伝えられる。
(4)それを読んだ人たちは、短時間の内に、次々に隣人たちにその内容を伝える。
(5)人間の目には遅れているように見えても、それは神の時が来ると必ず成就する。
(6)神の約束を信じる者たちは、忍耐を働かせて神の時を待つ必要がある。
(7)ハバ2:3は、ヘブ10:37~38に引用されている。
3.幻の内容(4~5節)
(1)高慢な者とは、神のことばを信じない人のことである。
(2)神のことばを信じ、それに従って生きる人は信仰者であり、義人である。
①ハバククは、神がなぜカルデヤ人を用いてユダを裁くのか、理解できない。
②神は、最終的にはすべての問題が解決することを信じるように命じた。
(3)ハバ2:4は、ロマ1:17とガラ3:11に引用されている。
「なぜなら、福音のうちには神の義が啓示されていて、その義は、信仰に始まり信仰
に進ませるからです。『義人は信仰によって生きる』と書いてあるとおりです」
(4)次に神は、罪深く傲慢なカルデヤ人は必ず滅ぼされると預言される。
①ぶどう酒による酩酊という罪
②貪欲という罪
Ⅴ.ハバククの祈り(3章)
1.特に、16~19節
「私は聞き、私のはらわたはわななき、私のくちびるはその音のために震える。腐れは私
の骨のうちに入り、私の足もとはぐらつく」
(1)これまでの預言の内容は、大患難時代、ハルマゲドンの戦い、メシアの再臨。
(2)それを聞いて、ハバククは恐れ、震えた。
(3)人間の力ではどうすることもできないような苦難が、イスラエルの民を襲う。
(4)ハバクク(信仰者)にできるのは、神の御心が成就するのを静かに待つことだけ。
2.勝利の祈り
(1)大患難時代になると、食物が欠乏する。
(2)神に対して疑いを抱いてもおかしくないような状況が訪れる。
(3)絶望的な状況の中で、ハバククは祈る。
「しかし、私は【主】にあって喜び勇み、私の救いの神にあって喜ぼう」(18節)
(4)逆境が、ハバククを神に近づけた。
「私の主、神は、私の力。私の足を雌鹿のようにし、私に高い所を歩ませる」
結論:ハバクク書の中心的な教えは、2つある。
(1)「正しい人はその信仰によって生きる」(2:4)
①信仰者は、理解できないような状況に遭遇しても、神の計画が最善であることを信
じて前進する。
(2)不可解なことや矛盾に思えるようなことは、メシアの再臨の時にすべて解決する。
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